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[10] 10行前後のスペシャルショートショート『夢』
日時: 2007/01/12 00:12
名前: 猫姫 ID:xkCS89IE

展開とまでは行かない、けれど大切なその瞬間を書く10行前後SSの、新しいスレッドを立てさせていただきました。

今度のテーマは『夢』です。

こちらでも同じく、キャラは椎名高志先生の作品ならば何でもOKです。
お気軽な参加をお待ちいたしております。
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Re: 10行前後のスペシャルショートショート『初夢』 ( No.1 )
日時: 2006/12/31 03:17
名前: aki◆gTl7XMunGw ID:zbANQ/fI

俺の前に広がった光景。

茄子の着ぐるみを着たシロ。
茄子に爪を食い込ませた鷹に乗ったおキヌちゃん。
その茄子は、どっかの雇い主が腰掛ける富士山の火口に落とされていく。

……鷹も、光る鞭に捕獲されて火口に落とされていった。

呆然としたまま、いつのまにか俺も鞭に囚われていた。



そうして目を覚ました俺の目の前。
炬燵に突っ伏し、御猪口を握りしめたまま眠った雇い主が居た。
苦笑を浮かべながら、毛布を肩からかけてやる。

「こんな夢見せなくても、一番は決まってるのに」

眠っているはずの顔に、赤みが差したのは見なかった事にした。



※しまった、まだ31日だった…ご勘弁をm(_ _)m
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Re: 10行前後のスペシャルショートショート『初夢』 ( No.2 )
日時: 2006/12/31 03:44
名前: UG ID:nzt2NqaQ

大勢の水着のネーチャンで埋め尽くされたプール。
飛び込む俺は白のタキシード。

去年まで毎年の様に見ていた初夢は、何故か今年は訪れなかった。
何故か・・・理由はハッキリとわかっている。

俺の隣ですやすやと寝息を立てている人。
その人の存在が、俺から浮ついた気持ちを根こそぎ奪っていった。

亜麻色の髪、長い睫毛、艶やかな唇。
俺は体を起こすと、誰よりも魅力的なその唇に目覚めのキスをする。


ガサッ


唇に触れる枕カバーの感触・・・夢か_| ̄|○


※しまった、akiさんにつられたw
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Re: 10行前後のスペシャルショートショート『初夢』 ( No.3 )
日時: 2006/12/31 03:50
名前: ちくわぶ ID:YhurmSbA

私の前では何もかも、まるっと全部お見通し。

闇に隠れた陰謀も、心に秘めた内緒のコトも。

頭脳明晰 百発百中 狙った獲物は逃がさない。

仕事を受ければ颯爽と、天から地上へひとっ飛び。

てきぱきビシバシ指令を出して、デキるオンナはひと味違う。

どんな事件も難関も、私に任せてオッケーなのね!







「むにゃ……さあ、みんな私に付いてくるのね〜」
「小竜姫、ペスがなんか寝言いってまちゅ」
「良く分からないけど、幸せそうだから邪魔しちゃダメよ」

 炬燵を囲んでゴロリとやって、ヒャクメはとっても夢心地。
メンテ
Re: 10行前後のスペシャルショートショート『初夢』 ( No.4 )
日時: 2006/12/31 18:49
名前: 犬雀 ID:ZaHEkuEU

ふわふわと舞う雪の中で少女が笑っている。
空に伸ばされた手をすり抜けて雪が地面を濡らす。
ああそうだ…俺は彼女に言わなければならない。伝えなければならない。
だのに何を言おうとしたか…言葉は形になってくれない。

『好きだ…おキヌちゃんが好きだ…』

そうだ。それを言わなくちゃ。声に押されて俺は前に出る。

『俺の恋人になってくれ………くちゅん!』

……………

「あ。夢か…一応、初夢なのか?」

ぼんやりとした思考。見渡せば相変わらずの俺の部屋。その真ん中に置かれたコタツから赤い袴の小ぶりなお尻が突き出てプルプルと震えている。
特に異常はなさそうだと俺はもう一度目を閉じさっきの夢の続きを………追おうとして…

「って! 洗脳はよくないでしょおキヌちゃん!!」

コタツの中からゴツンとやたら痛そうな音が聞こえてきた。




※15行
フライングー
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Re: 10行前後のスペシャルショートショート『初夢』 ( No.5 )
日時: 2006/12/31 22:47
名前: いしゅたる ID:9xz3NN4k

 ……年が明ける。
 赤い鉄塔の上で、俺は初日の出を迎えた。
 夜の闇を切り開く穏やかな光は、夕焼けとは似て非なる光。

 俺は手の平を上に向け、そこに意識下から淡い燐光を放つ一匹の蛍を呼び出した。

 夕焼けだけじゃなく、朝焼けの美しさ……それも教えてやりたかった。けど、それはもはや叶わぬ夢。
 動かない蛍は、一滴の涙を流す俺を慰めるかのように、その身が放つ光を少しだけ強めた。





 ――窓の外から聞こえてくる雀のさえずりに、俺の意識は覚醒した。

「起きた?」

 傍らで微笑む彼女に、俺は寝ぼけまなこを擦りながら、「ああ」と答える。

「なんか……変な夢見ちまった気がする」

「なにそれ? ふふっ、変なヨコシマ。とにかく、あけましておめでと♪ さっ、起きるわよ」

「あ、ああ。あけましておめでと。今年もよろしくな、ルシオラ」

 俺たちは新年の挨拶を交わし、揃って布団から抜け出した。



 ――そこで、はたと考える。

 胡蝶の夢って……なんの例え話だったっけ?









※えーと……初夢って、元日の夜に見る夢であって、元日の朝に見るのはただの夢なんでしたっけ?
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スペシャルショートショート『初夢』 ( No.6 )
日時: 2007/01/01 00:29
名前: すがたけ◆z1GSZFqyqE ID:7v00r4tg

あいつらは、今年も来ないか。

無理だとは判っていたが、やはり来ないとなると虚しい。

もう、潮時かもしれない。

諦めにも似た思いが胸に押し寄せる。

もう時間はない。



今……虚しい船出の刻。
















「福禄寿、カキワリの準備は出来たかッ?!」

「おお……いや、ちょっと待て!ソナーに反応があったぞッ!!」

「うぉっ!何年ぶりの反応じゃッ?!」

 『ユニット復活』まで、あと僅か――。
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Re: 10行前後のスペシャルショートショート『初夢』 ( No.8 )
日時: 2007/01/01 12:07
名前: 烏羽◆pDGyRiMjkg ID:BcG21qp2

…目が覚めて日付を確認する…。

一月二日…うん、間違いない…今まで見てたのが初夢だ…。



酔っ払った蕾見『不二』子管理官に吸われそうになったところを

何故か怒って『鷹』に変化した初音にさらわれて

ご機嫌取りに『茄子』焼きを作らされた



という夢…。

縁起が良いんだか悪いんだか…。



隣を見ると、初夢の大半を占領してくれたヤツが幸せそうに寝てやがる。



「明…むにゃむにゃ…」



…今年はいい年になる気がするな…。
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Re: 10行前後のスペシャルショートショート『初夢』 ( No.9 )
日時: 2007/01/01 22:39
名前: いりあす ID:ElYOpCVI

「………夢、か……」
 1月2日も、もうすぐお昼のはず。今見たのが、今年の初夢。

「縁起のいい夢……なんだけどなあ……」
 やたらドアップな富士山を眺め、頭上で鷹が飛んでいる羽音や鳴き声を聞きながら、秋一番の取れたてとしか思えない見事な茄子を片手に、
 目のくらむような金銀財宝や数え切れないほどの札束に囲まれて高笑い……これ以上ないってぐらいいい夢……には違いないんだけど。

「なんで私一人しか出て来ないのよ……」
 ふと我に返って、自分が一人っきりだという事に気付いて……そこで目が覚めた。世間一般には縁起のいい夢なんだけど、何となく物足りない初夢。

「ああ、もう! なし、今のなし! 次見る夢が、本当の初夢!」
 誰とはなしにそう怒鳴りつけ、もう一度布団の中に潜り込む。
 今度は夢の中で、他の誰かとイチャイチャしているアイツをしばき倒して、その後でアイツを除霊に連れ出そう。
 私にとっては、そんな夢の方がずっと縁起がいいような気がする。




「へぇくしょ―――い!! ……なんだ? 急に悪寒が……」
「? 横島さん、風邪ですか?」
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Re: 10行前後のスペシャルショートショート『初夢』 ( No.10 )
日時: 2007/01/01 22:52
名前: すがたけ◆z1GSZFqyqE ID:iVt3bOMo

 『魔女っ娘』シリーズって知ってますか?

 魔法の世界からやって来た、夢と希望を与える正義のヒロイン。

 私、子供の頃から憧れていたんですよ。

 もちろん、この歳になったら世界に魔法なんてないってことくらい判ります。

 でも、魔法なんてなくても、私はこの『力』がある。

 魔法のように何でも出来る訳じゃない。

 消えていく生命を救えるわけじゃない。

 夢というには短くて、希望というには儚い―― 刹那の夢と最期の希望を与えるだけのちっぽけな『力』。

 だけど、笑顔で旅立つあの人達を見るたびに、私は思う。


 あの日に夢見た『魔法使い』に―― 私もなれたのかな?
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Re: 10行前後のスペシャルショートショート『初夢』 ( No.11 )
日時: 2007/01/01 23:11
名前: ID:9w9eWRJw

その夜に見た夢は、あまり良いものではなかった。
罵倒を浴びせられたり、冷たい視線を向けられた経験はあったけれど
まさか夢とはいえ、銃口まで突きつけられるとは。
初夢がこれとは今年一年が思いやられる。

「・・・・・・・・あのヒスばばぁのせいかなー」

薮睨みになって自分達の担当官を思う。むしろ八つ当たり気味に呪う。
それと同時、夢に見た自分を銃で狙っていた眼鏡の男を思い浮かべた。
何故だか、心中に沸いたのは怒りよりも懐かしさに似た既視感。

彼女にとって、明石薫にとって世界のほとんどは敵対する対象でしかなかった。
この頃は、まだ。
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Re: 10行前後のスペシャルショートショート『初夢』 ( No.12 )
日時: 2007/01/02 11:12
名前: すがたけ◆z1GSZFqyqE ID:oJhwN/Ow

 僕が見た夢は、消えることのない悪夢

 こそぎ落とそうにもこびりついたまま痛みを伴う記憶

 そして、外れようのない……悪趣味な初夢

 だけど何より許せないのは――

「『女王』が愛してるのが、あのムッツリメガネだってことは―― 許し難い事だと思わないかい?」

「……予知夢に愚痴ぶつけてもしょうがないです、少佐」

 別にいいだろっ!
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Re: 10行前後のスペシャルショートショート『初夢』 ( No.13 )
日時: 2007/01/02 12:07
名前: UG ID:/X3/YOd6

「夢か・・・」

がらんとしたマンションの一室。

私は独り夢から覚める。

新しい年の始まりといっても別段何の変化も無い日常。

いや、春からは少し変わるかも・・・

私は不動産屋から送られてきた物件のコピーを手に取る。

独立のための事務所・・・どうやら見ているうちに寝ちゃったらしい。

「モチでも食べよ・・・だけど変な夢見ちゃったな・・・・・・」

「馬鹿でスケベな丁稚と可愛らしい幽霊なんて・・・なんか意味でもあるのかしら?」

独りキッチンに向かう途中、さっきの夢を思い出し私は何故か笑みを浮かべた。
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Re: 10行前後のスペシャルショートショート『初夢』 ( No.14 )
日時: 2007/01/02 12:14
名前: ID:Y/hx.N3k

富士も鷹も茄子も現れなかった。代わりに見たのは銃と空と滅び行く街。

「疲れてるのかな、僕・・・・・・」

初夢といっても、所詮は日ごとに見る夢の一つ。どんな悪夢であっても、ただの夢に過ぎない。
そんな子どもらしくない考え方をするから、可愛げがないと言われることは自覚していた。

「・・・・・・ご飯食べよ」

布団から這い出して、雑煮を作ろうと寝巻きのままに台所へと歩く。
寝ぼけ眼に映すのは夢に見た、見覚えなど無い誰かの姿。
どう贔屓目に見たところで、ずっとずっと年上の彼女。
どうしてかは解らない。その彼女が自分と同い年に見えたなんて。

皆本光一、十歳のことであった。
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Re: 10行前後のスペシャルショートショート『初夢』 ( No.15 )
日時: 2007/01/03 19:53
名前: 犬雀 ID:0g3SWOyE

私が見つけたシロの秘密。箱一杯の猫缶。あいつったら犬の癖にこんなものを食べるんだ。

「シロー。あんた猫缶なんか食べるんだ?」

「食べるでござるよ?」

「犬の癖に?猫の餌食べるなんてプライドがないの?」

「タマモ……なにか勘違いしてるのではござらんか?」

「え?」

「サバ缶やシャケ缶の中身はなんでござる?」

「サバとかシャケでしょ?………ってまさか…コレって…ひぃいいいいっ!」

…………という夢を見ましたと言ったらシロに殴られた。



※膨らませれば面白いかもねー(笑)
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Re: 10行前後のスペシャルショートショート『初夢』 ( No.16 )
日時: 2008/04/29 17:50
名前: UG ID:zIM4bs86

久しぶりに見る夢を私は客観的に見ていた。

遠い未来なのか、夢の中の私はかなり年をとっていて・・・げ、あんなに太っちゃうのかしら?

でも、無理もないわね。いつまでも今みたいにドタバタ出来ないし。

それでも夢の中の私は裕福そうで、高価な精霊石のアクセサリをこれでもかと付けている。

まだGSを続けているのかしら? いやそうでは無いみたいね・・・未来の私は、何か相談役でもしているのだろう。

トレードマークのオールバックで、私は相談に来た人間を睨み付け一言。

『あんた死ぬわよ!!』




「うぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあっ!!」



「どうしましたッ! 美神さんッ!! 顔が真っ青ッスよ!!」

うたた寝で見た最悪の初夢。これで私はコイツとの結婚を決意した。
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Re: 10行前後のスペシャルショートショート『初夢』 ( No.17 )
日時: 2007/01/09 02:54
名前: すがたけ◆z1GSZFqyqE ID:0hXGFXpo

 一富士二鷹三茄子
 これで縁起のいい初夢とは言うけれど
 拙者にはどうもいまいち判り申さん

 『さんでー・どっぐふーど』『ほ○っこ』『散歩』
 夢とはいえ、これだけあったのだから拙者は満足でござるよ

 起き抜けに女狐に語ったら笑われたが、小さい事よ
 その夢の中でも、拙者の周りにはこの家族が―― タマモも含めたこの家族がいたのだから








 そして、その夢の拙者の隣には―― これは散歩まで内緒にしておこう
 さて、初散歩でござるよっ、先生!!
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Re: 10行前後のスペシャルショートショート『夢』 ( No.18 )
日時: 2007/01/18 20:41
名前: フル ID:mvHRW5tw

 あの作文、書き直そうぜ。帰ってからあたしがそう言うと、紫穂も葵もすぐに頷いた。
 こういう時って割と、三人とも同じ事考えてたりするんだよな。

「夢なんだから、でっかく行こうぜ、でっかく。そうだな……よし、世界征服だ!」

 それだけの力持ってんだ。大丈夫、あたしらなら穫れる。
 あたしが力説してる間、紫穂はいつもの調子でクスクス笑ってたし、葵も「そりゃええなあ、じゃあうちもあんたについてくわ」って笑い転げてた。
 あたしも、三人揃ってこれで再提出した時の、バベルの大人たちの顔を想像したら、愉快な気分になって来た。
 笑いながら、その中であたふたしてる、あいつの顔が浮かんだ。

「……その時は、あいつも混ぜてやってもいいかもな」

 あたしのその一言にも、反対は出なかった。やっぱり、あの時あたしたちは、同じものを見ていた。
 あたしたちはどこにだって行けるし、何にだってなれる。それなら、あたしはこいつらと……そしてあいつとも、ずっとこんな風にして行けるといいなって。本当は、そんな事を思っていたんだ。
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Re: 10行前後のスペシャルショートショート『夢』 ( No.19 )
日時: 2007/12/09 00:10
名前: 烏羽◆pDGyRiMjkg ID:LRGLIbNQ

「よく頑張ったな初音」

 笑顔の明が初音の頭を撫でてくれる。

「えへへ〜」

「頑張ったご褒美だ、たっぷり喰えよ」

 いつの間にか目の前にあったテーブルには、たくさんのゴハン山積みになっていた。

「わ〜いっ!」

 たくさんあるゴハン、どれから食べるかとても迷う。
 うん、今日は寒かったし、冬の定番『ほかほか肉まん』にしよう。

「いっただっきまぁ〜っす♪」

 かぷっ♪






「い、いたたたたっ!
 痛いよ初音ちゃんっ、やめてっ噛まないで〜〜」



*新年1号のラストからの続きと言うことで(ぇ
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Re: 10行前後のスペシャルショートショート『夢』 ( No.20 )
日時: 2008/01/01 12:22
名前: UG ID:TQU1zPm.

「わぁっ!・・・・・・また、この夢か」

新年早々見続ける悪夢に、皆本は額に浮かんだ汗を拭く。

「しかし、何故ナスなんだ?」

成長した薫をナスで攻撃しようとする自分。
フロイト的でなくとも、連想する方向は自ずと限られてくる。

「クソッ、何を考えているんだ僕はッ!」

自己嫌悪に皆本は頭を抱えた。
夢の中で薫との距離は確実に近づいている。
もう、確実に”ヤ”れる距離だった。

「だめだ、また睡魔が・・・・・・」

コタツに偽装した催眠導入装置に気づかず、皆本の脳は再びレム期に入っていく。

「もう一息ね・・・それじゃそろそろ鷹役をお願いしようかしら」

”不二”子は助っ人として呼んだ、日に焼けた黄金の指を持つ男を振り返った。





「わぁっ!」

男は飛び起きると額に浮かんだ汗を拭く。

―――夢か・・・・・・しかし正月早々なんちゅう夢をorz

アルファベット二文字の男は、自分の見た夢に激しく凹みまくる。
どうやら今年も芸風は変わらないらしい。
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Re: 10行前後のスペシャルショートショート『夢』@「現状把握」 ( No.21 )
日時: 2008/04/21 22:49
名前: aki◆gTl7XMunGw ID:TU63qfoQ
参照: http://gtyplus.main.jp/

「ぐへっ。み、みがみざん、もーかんにんしてー!!」

「誰が勘弁するかこのアホー!!」

神通棍がケツに食い込む。
腰骨が砕けそうに痛い。

「ほらほら、まだ終わりじゃないのよ!」

「いーーーーやーーーー!!!」

鞭に変化した神通棍が背中を打つ。
本物の鞭で叩かれたら気絶どころかショック死するらしい。
その割には痛くない、というか死ぬほどじゃないのは間違いない。

そもそも痛いだけじゃない、なんだかこう、もっと欲しいような……



「はうあっっ!!」

自分の叫び声で目が覚めた。
おもむろに顔を洗ってから鏡を見ると、これまで見たこともないくらい幸せそうな顔をした男の顔がある。

夢からだけじゃない。色んな意味で目覚めたのか……。

……そんなの今更か。あはははは。
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Re: 10行前後のスペシャルショートショート『夢』 ( No.22 )
日時: 2008/04/21 23:42
名前: UG ID:Q3K8YCbU

「ぐへっ。み、みがみざん、もーかんにんしてー!!」

「誰が勘弁するかこのアホー!!」

神通棍をケツに食い込ます。
結構、形いいのよねこの子。

「ほらほら、まだ終わりじゃないのよ!」

「いーーーーやーーーー!!!」

鞭に変化した神通棍で背中を打つ。
本物の鞭で叩かれたら気絶どころかショック死するらしいけど、そんなにすぐには楽にしない。
痛みに耐える泣き笑いの顔を見ていたいから。

そもそも嫌いな訳じゃない、なんだかこう、もっと虐めたいような……



「はうあっっ!!」

自分の叫び声で目が覚めた。
おもむろに顔を洗ってから鏡を見ると、これまで見たこともないくらい幸せそうな顔をした女の顔がある。

夢からだけじゃない。色んな意味で目覚めたのか……。

……そんなの今更か。あはははは。
メンテ
Re: 10行前後のスペシャルショートショート『夢』 ( No.23 )
日時: 2008/04/22 00:20
名前: UG ID:BFHM2kzQ

ふふっ、うたた寝なんかしちゃって・・・

「令子、起きないと横島クンにセクハラされちゃうわよ!」

あら、いやぁねえ。
彼の名前出したら、途端に幸せそうな顔しちゃって。

「ホラ、横島クンも、早く起きないと令子に折檻されちゃうわよ!」

まあ!
こっちも令子の名前出したら、だらしなく涎なんかたらしちゃって。

ふふっ。
二人とも夢の中では素直になっているのかしら?
良い夢見られるようにちょっと悪戯しちゃおうかしら・・・・・・
って、おキヌちゃん! いつからそこに!?


い、いやねえ。そんなジト目でみちゃって。
夢の中で二人をくっつけちゃえば面白いと・・・・・・
はい、やめます。すみませんでした。
じゃあ、二人の目が醒めるように、紅茶でもいれましょうか?
手伝ってくれるでしょ!

「・・・はあ、短い夢だったわ」









|д゚).oOakiさん。とりあえず便乗させていただきました。
メンテ
Re: 10行前後のスペシャルショートショート『夢』@タマモ ( No.24 )
日時: 2008/04/22 00:13
名前: ゆめりあん ID:ZNHTQm6M メールを送信する
参照: http://green.ribbon.to/~rian/

「いかないで・・・やだ・・・やだぁ・・・」

隣に寝るタマモが魘されている。
嫌な夢でも見ているのだろうか…

嗚咽を漏らしながら俺の名を呼び、中空に手を伸ばしている。

「俺はここだぞ、タマモ」

小さく呟きながら手を握ると、安心したのか泣き腫らした顔のまま俺の手を引き寄せ
幸せそうに頬擦りし始めた。

タマモに惚れている俺が、タマモの傍から離れる事なんて無いのに
そう、心で呟きながらタマモの頭を優しく撫で…

「タダオよりきつねうどんの方が好きって言っただけで、怒らないで…」

ようとしたのだが、頭からは小気味の良い叩(はた)く音と

「いたぁぁー!?」

可愛らしい小狐の悲鳴が響いた。
メンテ
Re: 10行前後のスペシャルショートショート『夢』 ( No.25 )
日時: 2008/04/22 00:35
名前: 烏羽 ID:SfzUUrGE
参照: http://inunoyado.iza-yoi.net/index.html

夢…夢を見る…。


夢の中の私は大金持ちで、

右手のワイングラスにはイケメンの執事がワインを注ぎ、

左手の甲には別のイケメンがキスをしている。

もちろん座っている椅子は、四つん這いになったイケメンの背中である。

楽しい。

とても楽しい。



しかし、これは夢。

現実にはありえない夢。

だからこそ、私は夢を見続けたい。

現実はとても厳しく、つまらないモノであるから…。

だから私は私を目覚めさせようとする人物に対してこう言うのだ…。



「むにゃ……あと5年……」



「わかった、マジで5年は放って置くからな」
メンテ
Re: 10行前後のスペシャルショートショート『夢』@西条 @TS風味? ( No.26 )
日時: 2008/04/22 00:35
名前: ゆめりあん ID:ZNHTQm6M メールを送信する
参照: http://green.ribbon.to/~rian/

「あぁ、やっとキミと結ばれるんだね」

幸せの吐息が僕…西条輝彦の口から漏れる。
純白のウェディングドレスに身を包む令子ちゃんが粛々と隣に立ち、とても幸せそうな笑みを浮かべている。

『ではー、輝彦様へのお祝いのメッセージを頂いておりますので…』

仲人によって、様々な人からの祝辞が述べられる。
まぁ、僕の人徳ゆえだね。 だからと言って、鼻に掛けているわけではないけど。

「沢山の人から愛されてるのね、『あなた』」

あなた…という令子ちゃんの言葉に胸が『ドキリ』と弾む。
なんて幸せなんだ…
あぁ、僕は今…幸せの最高潮だ…いっそこのまま死んでも悔いは…

『えー…輝彦さんご結婚おめでとうございます。 例え結婚されて私達の事を忘れても、私達の身体のことは忘れないでくださいね、お腹に宿る子供の為にも…代表横島忠代様他60名様より。これで最後になります』

「沢山の人から愛されてるのね…『あなた』?」

女神の顔が…鬼神に…

「ーっ!!!!!」

まるで水に溺れて這い上がったように息が苦しい。
飛び起きた僕の身体は、寝汗で酷くぬるつく。

「誤解だよ…」

隣に眠る娘の髪を優しく撫でながら、僕は誰に言うでもなく小さく呟いた…
メンテ
Re: 10行前後のスペシャルショートショート『夢』 ( No.27 )
日時: 2008/04/22 00:43
名前: 赤蛇 ID:2HsDq93w

こんな夢を見た。

目を覚まして起き上がると、鉄骨を背に持たれかけた女が、静かな声でもう死にますと云う。
女は短い髪を敷いて、輪郭の柔らかな顔をその中にたたえている。
大きな潤いのある眼で、長い睫に包まれた中は、ただ一面に真黒であった。
自分は透き通るほど深く見えるこの黒眼の色沢を眺めて、これでも死ぬのかと思い、死ぬんじゃなかろうね、大丈夫だろうね、とまた聞き返した。
すると女は黒い眼を眠そうにしたまま、やっぱり静かな声で、でも、死ぬんですもの、仕方がないわと云った。

しばらくして、女がまたこう云った。
「私はここで待ってるから。全部終わったら迎えに来て。また逢いに来ますから」
自分は、いつ逢いに来るかねと聞いた。
「日が出るでしょう。それから日が沈むでしょう。それからまた出るでしょう、そうしてまた沈むでしょう。――赤い日が東から西へ、東から西へと落ちていく、その一瞬のすきま。――あなた、待っていられますか」
自分は黙って頷いた。女は静かな調子を一段張り上げて、
「百年待っていてください」と思い切った声で云った。
「百年、私の墓の傍に坐って待っていてください。きっと逢いに来ますから」

そこで目が覚めた。





元ネタ:夏目漱石『夢十夜』第一夜より
メンテ
Re: 10行前後のスペシャルショートショート『夢』@横島&タマモ ( No.28 )
日時: 2008/04/22 00:53
名前: ゆめりあん ID:ZNHTQm6M メールを送信する
参照: http://green.ribbon.to/~rian/

「ふぁ…」

ふと目が覚める。時計を見れば午前3時。
何故こんな時間に起きてしまったのだろう…
寝直せば確実に夫を寝坊させてしまうのは確実。だからと言って…

ふと耳に届く夫の声。私を探す声。

ここに居るわ、と夫の頬に手を当てれば
はらはらと涙を流し始める。

何がそんなに悲しいの? 私ではその悲しみを取り除く事は出来ないの?

両頬にそっと手を沿え、夫の唇に優しくキスを…

「タマモ…きつねうどんの食べすぎで見るも無残に太っちまって…」

…せずに、思い切り頭突きしてやった。
メンテ
Re: 10行前後のスペシャルショートショート『夢』 ( No.29 )
日時: 2008/04/22 01:51
名前: UG ID:BFHM2kzQ

もっと酷い夢の方がよかった?

ううん。そんなことない。

いっしょに水泳やってる夢。

ちょうどよかったのよ。アイツらへの仕返しには。

どうして助けてくれたのかしら?

あいつらは信頼できるの?

いや、簡単に心を許しちゃダメ。

ただ・・・おいしかったな、あの食べ物

いちまいしかないのに私にくれて

なんでかな? またいつか・・・・・・

メンテ
Re: 10行前後のスペシャルショートショート『夢』 ( No.30 )
日時: 2008/04/28 10:32
名前: B-1 ID:Gq.BnKT.


殴る、蹴る。
誰が? 私の子供達が
殴られる、蹴られる。
誰が? 私が
その間手足を動かしながらも、その口からは私を罵る言葉が絶えない。

いつの間にこうなってしまったのだろう
どこで間違えてしまったのだろう
今の私の心の中には後悔しかない…

「ッア!ハァッ…ハァッ……フゥー」
夜中にも関わらず飛び起きてしまった。
周りをチラリと見渡す。幸いにも誰も起こさずに済んだようだ。
それにしても…なんだったのだろう、あの夢…いやあの悪夢は
ただの反抗期?それとも、私の育て方が悪くて将来グレるということ?
何もかも初めての子育てに、不安の種は尽きない

それでも…自分に寄り添うように眠っている子供達の寝顔を見ると、
不安より微笑ましさと守ってやらなきゃという気持ちが溢れだす。
私の周りを囲むように眠るおチビ達の乱れた布団を直してやると、
優しい気持ちで再び床についた。

―――ダーリン、今日もあたしは子育てに励んでいます―――



ちょっと長すぎたかな?
グーラーの子育てのお話です

>>29
見ましたよ〜 途中で相手はモガちゃんかと思ったんですが…そっちかいw
そしてわざわざ買いなおしに行く美神さんの優しさが微笑ましいw
UGさんに限らずですが、
「勢いで数時間で書き上げた」「〜が思いついたので数時間で書き上げた」
という作家さん達はスゴイなぁと思います。
私が勢いで書くと…8割会話文になっちゃうんで(ノ∀`)

メンテ
Re: 10行前後のスペシャルショートショート『夢』 ( No.31 )
日時: 2008/04/29 08:01
名前: UG ID:XowvaqpQ

>>30
感想ありがとうございます。
グーラーとは、また目の付け所がw
会話文8割でも良いじゃないですか(*゚∀゚)ノ
どんどん勢いで書いちゃってください。
という訳で、このコメントをつけるために
勢いで書いた無理無理なヤツを投下(ノ∀`)


*****************

ゆうれいシバいて荒稼ぎ

めちゃくちゃハードなトラブルも

なれた手つきで回避する

らいばるたちには負けないわ

ばかな丁稚を連れ歩き

さあ、いざゆかん温泉に

めんこい幽霊現れて

なんて、素敵な物語

いったいこれは夢かしら

でも夢ならば・・・・・・

メンテ
Re: 10行前後のスペシャルショートショート『夢』@横島 ( No.32 )
日時: 2008/04/29 13:00
名前: ゆめりあん ID:GYjqb/xg メールを送信する
参照: http://green.ribbon.to/~rian/

ありえん…絶対にありえん…
相撲取りが二人掛かりで俺の上に乗り掛かって、今にも潰れそうなほどに苦しいんだ…
なのに…顔が凄い俺好みの美女。俺を潰しながら両の頬にキスしてくれる。

苦しみと、気持ち良さに挟まれ
重圧と温もりに脳がイカれそうだ。

助けて欲しい…ような…このままで居たい…ような…


「ふふっ…横島さんったら、本当にシロちゃんとタマモちゃんに慕われてますねぇ」

冬も終わる春先の事務所。麗らかな日差しの中で獣化したシロタマに潰されながら幸せそうな苦しそうな表情で唸る横島を、優しげな眼差しのままに微笑むキヌであった…



出張帰りに投下です。
電波がぁぁ…電波がぁぁっ!?
メンテ
Re: 10行前後のスペシャルショートショート『夢』@美神令子(小学一年生ver) ( No.33 )
日時: 2008/04/29 16:04
名前: ゆめりあん ID:GYjqb/xg メールを送信する
参照: http://green.ribbon.to/~rian/

わたしのゆめ 1ねん2くみ みかみれいこ

あさぐろいへんなおんなをてのひらであやつり
12ひきのどうぶつをあやつる、なきむしのおじょーさまとともだちになったり
はげたしんぷのおいちゃんにさとされながらも、たいきんをかせいでいく
すんませんと『じきゅう250えん』でやとったできのわるいでっちがなきさけぶけど、わたしはよーしゃなくむちをふりおろす
でもほんとうは、でっちはみらいのわたしのだんなさま
こうやって、わかいうちからしりにしいておいたほうがきっといいから
だから、さいごまですきだっておしえてあげないの
ボケボケしたゆーれいを『にっきゅう30えん』でやとうのに、きづけばこいのらいばるになってる
そしてらいばるがいっぱいになって、かてないってわたしがおもったとき
みらいのだんなさまは『ぎゅうっ』ってわたしをだきしめてくれるの


「ず、随分とリアリティのある夢だね…」
「せんせーは見ないの? わたしは毎日見るもん」

>>31 のUGさんより電波を食らって一筆…orz
メンテ
Re: 10行前後のスペシャルショートショート『夢』@横島(独り暮らし開始ver) ( No.34 )
日時: 2008/04/29 19:43
名前: UG ID:zIM4bs86

>>33
ゆめりあんさん、素敵な電波ありがとうございます(*゚∀゚)ノ
何か妙に嬉しくなったので電波返しw

まあ、これも一つの夢と言うことで(ノ∀`)

******************************

いよいよ始まる独り暮らし

いろいろ不安はあるけれど

女ッ気ナシのナルニアじゃ

はじまらんのよ青春が

全然仕送り足りないけれど

部屋も何とか確保した

俺の青春夢いっぱい

のこった資金はあと僅か

もちろん稼ぎは必要だけど

のうさつされちゃ仕方ない

やすい時給は我慢しよう
メンテ
Re: 10行前後のスペシャルショートショート『夢』 ( No.35 )
日時: 2008/10/24 14:35
名前: B-1 ID:R.42MjRw

(ナー京介ー!!ぱてぃッテ絵ガ上手インダヨ―――)

(コンナ本モ作ッテタ!)

    パンドラ
「へえ?僕たちが主人公のまんが…?」
 
ビョオォオッ
          ガッ

「キイッ!?」

「関係者に見せるなアアアア―――ッ!!!」

「キイイッ!!(ナンデ!?上手ジャン!?見セレバ喜ブノニ―――)」

       タブー
「それは最大の禁忌ッ!!!」

    ヒュパッ

「あ……!?」

「まぁまぁ、そこまで嫌がらなくてもいいじゃないか。自作の本ってことは文学の同人誌みたいなものだろ?
 自分の意思でここまでやれるようになったんだ。向上心、大いに結構じゃないか」

「し、しかし……」

「僕は作った事ないけれど、戦前からこういう活動は盛んだったからね。
 教科書に載ってる文学者の中にも、こういう同人誌を経てプロになった人は大勢いるし」

「えっ!?そうなのですか?」
(エッ!?ソーナノカ?)

「ああ。扱うテーマや表現方法なんかによっていくつもの派閥があって……」

「そんな世界が昔からあるなんて……」

「それに、やっぱり自分が表紙になってる本って興味あるじゃない?
 さーて、どんな内容なのかな……っと?…………え゛!?」

(兵部少佐も理解を示してくれた…。私には数多くの仲間がいるって少佐も言ってくれた…。……よしっ、次は“ドリーム小説”を!)




|д゚).oO現在進行形の原作隙間産業に初挑戦!
    あと実験として「地の文0」もやってみました。
    ……「同人誌」って兵部や不二子たち「戦前組」と「現代組」の間には認識にかなりの隔たりがあると思うんだ……。
メンテ
Re: 10行前後のスペシャルショートショート『夢』 ( No.36 )
日時: 2008/12/07 23:10
名前: ルカ ID:5cxS..YI

ゆめなんて見れない。
永遠にゆめなんて見れない。
多分無理だろうと思う。
あの時から、永遠に幸せなゆめはみれない。
悪夢だけがボクを支配している。
誰か助けてほしい。誰か。
永遠に悪夢に囚われ、彷徨う。
多分永遠にこの悪夢に囚われ、幸せなゆめは見れない。
永遠に悪夢を彷徨う。
ずっとずっと永遠に。

絶チルの兵部ですね。過去に囚われたてかんじです。
チャットで紹介されましたが。
どうしても短い、すいません
メンテ
Re: 10行前後のスペシャルショートショート『夢』 ( No.37 )
日時: 2008/12/13 22:39
名前: ルカ ID:DRDqUfrc

 ただ一つだけ見えた光があった。
 それに向かって走る。走る。走る。
 でもその光も消えてしまった。もうゆめなんてみれない。
 永遠を求めていたよ。でもたぶんそれは永遠に消えてしまった。
 でも永遠を求めていたよ。
 でももう消えてしまった。
 大好きだよ。皆本。
 でもあたしたちは……敵同士だ。
 いつかあたしたちは殺しあうだろう。
 でも愛してる……。

 絶対可憐チルドレンの薫です。
 もうゆめなんて見れない。
 あの日々には戻れない。ってかんじです
メンテ
Re: 10行前後のスペシャルショートショート『夢』 ( No.38 )
日時: 2009/03/17 07:38
名前: 獨電波 ID:zTAikSfY

初めまして。
|´・ω・)ダレモイナイ。ハツデンパダスナライマノウチ


 ……また、この夢か。

 幾度この夢を視ただろう。何度この結末を避けようとしただろう。
 人間の男と女。いつもと同じ。対峙し、やがて……今までの夢と同じく終わるのだろう。

 ……夢か……。そうだ。『夢』なのだ……
 ならばワタシの自由であるはずさ。ワタシが望むものであるはずさ。

 ……対峙する2人の男女。突き出された2人の腕。何か言葉を交わしている。男が叫ぶ……

 どちらともなく歩み寄る2人。やがて重なり……
 そうだこれが見たかった……

 沈みゆく体。全てが闇へと消えてゆく。
 「クカ、カカカカカッ」
 やがて消えゆく笑い声。
メンテ
Re: 10行前後のスペシャルショートショート『夢』 ( No.39 )
日時: 2016/04/16 13:47
名前: veld ID:e5NZqHzs




 「軌道に乗るまでに随分と時間が掛かったけれど、ようやく俺も一息つけそうだ」

 コーヒーで唇を湿らせて、彼は疲れた声を務めて明るく響かせた。

 「そう」

 私は興味が無さそうに、彼から視線を外した。

 「良かったわね」

 素直になれない、と他人には良く言われる。
 長く付き合った人たちは、そんな言葉に苦笑を浮かべたものだった。

 「やっと、お前を迎えに来れた。一緒になってくれないか?」

 子供のままの私と、大人になってしまったこの人と。

 「そう…」 

 ――きっと、しばらくは、頷かずにこのままでいる。






―――――――――――

 誰にでも当て嵌る気がするけど。
 誰が見るんだろうね、これね。
メンテ
Re: 10行前後のスペシャルショートショート『夢』 ( No.40 )
日時: 2016/08/28 20:00
名前: veld ID:P8hjFITo



 ――私の住んでいる世界と、あなたの住んでいる世界は同じなのかしら。

 唇に指先を置いて、彼女は自分が放った言葉に驚いたようだった。

 さあ、どうだろう。

 答えない方が優しいのかもしれないが、そんな余裕もないまま、微笑む。

 頬杖を突いたままの彼女の疑問は、自分自身も抱えていたことだったから――


 『夏の虫って何でこんなに悲しいのかしら。』

 「悲しいから騒がしいのかな?」

 尋ねると彼女は頭を振った。

 「きっと、憶えていてほしいのよ」

 微睡みの中、俺はまだ目を醒ませずにいる。
メンテ
Re: 10行前後のスペシャルショートショート『夢』 ( No.41 )
日時: 2017/10/20 21:51
名前: veld ID:6MC4ENMU


 見ている景色が、皆同じなら、きっと、自分と彼も同じ夢を見ている。
 そんなことに、ふっ、と気づいた時、彼女の頬を伝ったのは涙だった。
 それは酷く当たり前で、それでいて、酷く悲しい予感だった。

 誰もが同じものを見て、同じ思いを抱くわけではない。
 誰もが同じものを見ても、違う何かと認識するものなのだ。
 たとえ、言葉が同じでも、それはまるで違うものだと考えているのだ。

 彼には自分は幼い少女としか映らない――その思いがどれだけ強いものであっても。
 『それが大人になること』ときっと大人は言うだろう。

 彼女はそれでも、彼の事を好きでいたい、と思った。
 消しゴムのケースの中に密やかにしまい込むように淡く…、それでも、思った。
メンテ
Re: 10行前後のスペシャルショートショート『夢』 ( No.42 )
日時: 2017/12/09 19:44
名前: veld ID:ek1tAmP2


 美味しいものが食べたいの。

 彼女はつまらなそうに答えた。
 好きな男の子の前以外では、笑顔の一つも滅多に見せない。
 最近は先生の事をゴミクズのように見つめてみたり。

 馬鹿な男が嫌いなの。

 彼女はつまらなそうに答えた。
 確かに馬鹿かもしれないけれど――彼女は拙者を見つめてまた言った。

 恋は盲目。馬耳東風。あんたにとってはあいつはそうなんでしょ。

 さっさと行ってきなさいよ、と手をひらひら。

 「最近、付き合い悪くないで御座るか?」 彼女は諦めたように肩を竦めた。
メンテ

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