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tea break 〜 絶チル 87th sense.より 〜

※ 「絶対可憐チルドレン 87th sense. とっておきの日(3)」(07/24号)
 のネタバレが含まれています。未読の方はご注意下さい。

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    《よく似た境遇》



「動くなッ、“銀髪の貴公子シルバーヘアード・プリンス”!! いや……兵部京介ッ!!」
 炎上する都心。
熱線銃ブラスターでこの距離なら、確実にれるね。撃てよ、隊長!」
 倒壊したビルの上で対峙する男が二人。
「でも――僕がいなくなっても何も変わらない。他の大勢のエスパー達は戦いをやめないよ」
 かつての仲間へ向ける、諦めの表情。
「なら、みんなを止めるんだ!! 頼む!!」
 対して、わずかな可能性にすがる必死の訴え。
「『エスパー』だ、『ノーマル』だって――こんな戦いが何を生むというんだ!!」
 今となっては無力な言葉。 
「もう……無理だよ。知ってる? 隊長……僕はさ」 
 諦めは愛しさと悲しさへ。
「やめろ!! 京介――!」
 絶叫。引かれる引き金。
「大好きだったよ。愛してる」
 そして、銃声。

     *   *   *

「男同士なんて、やっぱり変態だったのか、兵部」
「……ふふ。勝手に予知を捏造しないでくれないか、皆本クン?」
 時は現代、皆本宅のダイニングルーム。
 真面目な顔でボケた事を言う皆本と、笑いながら殺気を発する兵部であった。





     ― END ―
こんな予知は嫌過ぎです(^^;

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