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烏羽的 絶チル 73rd sense 展開妄想




真冬の雪山…。

吹雪に囲まれた、人里離れた別荘…。

自然の密室とも言える環境の中で起こる殺人事件!!

そう、それこそサスペンスの王道!!



と、言った前フリで失礼します。

おばんでございます、烏羽です。

さて、今回私は今までの投稿品とは違う形式で書き進めてみたいと思います。

まぁ、簡単に言うと次回の展開予想なんですが。

再々々登場した明と初音を見ていたら、ネタを色々思いついてしまいまして…。

dryさんのお株を奪うわけではないですが、読んでいただければ幸いでございます。









烏羽的 絶チル 73rd sense 展開妄想









「キャアアアアアーッ!!」



紫穂の叫び声を聞いて、現場にやって来た面々が見たのは…血まみれで倒れている紫穂だった。



「…くっ…誰がこんなひどいことを…」

「一体何が…」

「…これは…ナイフ…?」

「………まさか何者かが紫穂を…?」

「一体誰が!?
 この別荘には私たち以外には…まさかこの中の誰かが…」






浮かぶ疑惑!!






「言い争ってても仕方ないわ、今日はもう寝ましょう。
 メイドさん、紫穂ちゃんの看病よろしくね」

「はい奥(スパァン!)…お嬢さま!!」






しばかれるMなメイド!!






「た、大変ですお嬢さま!」

「どうしたのよ…」

「い、犬神さまと宿木さまが…!」

「なんですって!!」



「…あなたが2人を起こしに来たら、こうなってたってことね?」

「はい…」

「…2人とも衰弱しきっていて意識不明…か…。
 …2つのベッドのうち1つは綺麗なまま…2人が寝ていたベッドだけが乱れている…。
 …若いって良いわね」

「は?」

「なんでもないわ」






次々と再起不能になる人物たち!!






「きょ、局長まで!!」

「…鈍器のような物で1発…か…。
 あなたはさっきまで一緒に飲んでたそうだけど…何か気付かなかった?」

「いへぇ〜?ひゃにもきふかにゃかったでしゅよ〜?」

「そう…」

「…柏木さん…持ってるドンペリの瓶に血が…」



「…全ての骨が粉砕されてるわね…。
 …そう言えばこの人の名前何だっけ?」

「谷崎主任です…。
 …真冬に部屋の中でトランクス1枚って…一体何してたんだこの人…」

「第一発見者はナオミちゃんか…来た時からこうだったの?」

「えぇ…」

「そう…。
 …ま、いいんじゃない?この人なら」

「それもそうですね」



「…今度は賢木か…」

「…見事に枯れてるわね…何があったのかしら」

「…ってかやけにツヤツヤしてますね管理官」






そして…






「賢木で6人目か…。
 これで僕以外の男は全滅か…。
 誰も死んではいないけど、まともに動けるのは僕だけだからみんなを守らないと…。



 待てよ…?



 『男』は僕1人だけ…?」



ふと、そんな事実に気付いた皆本…。

そして、背中に大量の視線を感じた…。



…ギ…ギギギギギギ…



皆本が、視線を感じるほうへ首を軋ませながら向けると…






「「「「「「「これで、邪魔者は居ないわね…?」」」」」」」






「ひぃぃぃぃぃ!?」



何故か紫穂を含めた7人が、獣の眼をしながら皆本を睨みつけていた…。






次の日、衰弱しきった皆本が救助されるのであった…。












…ってのはまずありえないと思うのですが(ぉぃ



失礼しました、ただの毒電波です。

ちょっと自分の願望が入ってしまいましたw

ここから先がちゃんとした(?)展開予想です。












ざばぁぁぁぁぁ…



「ふぅ…やっぱり露天は良いわね〜」

「そうですねぇ〜…」

お湯につかりながら、不二子と朧さんが言う。



「おぉぉぉ〜!いいねぇこのアングル!!」

オヤジ顔をしながら叫ぶ薫。



「薫ちゃん…」

「…やっぱ浮くんやねぇ…」

薫に若干あきれてるナオミと、2人を羨ましそうに見る葵であった。



「う〜…お湯は温かいけど顔が寒い…」

回りをまったく気にせずに、初音はのんびりと露天風呂を堪能していた。






キャァァァァァ!!







「な、なんだ!?」

「紫穂の声やで!?」

「な、何かあったのかしら…」

聞こえてきた紫穂の叫び声に、緊張が走った。



「ナオミ〜〜〜!?無事か〜〜〜!?」



ざばぁっ!と、露天風呂の隅からシュノーケルをつけた谷崎が突然現れた…。



「……死ねぇぇぇぇぇぇ!!!」



「はがばびゅぅ!?がぼっがばばばばばばば…」



サイコキネシスを手加減無しで谷崎へ使うナオミ。

他の面々も手を出そうと思ったが、ナオミの形相に若干引いている。



「『コレ』は私が処理しますから、皆さんは紫穂ちゃんのほうに!」

「そ、そうだな…葵!」

「は、はいな!!」

ナオミの声に、薫と葵がテレポートで姿を消す。






う、うわぁぁぁぁぁぁぁ!!



い、いやぁぁぁぁぁぁぁ!!






2人が風呂場から消えた数瞬後、2人の叫び声が続けざまに聞こえてきた。



「姐さん!初音も行くっ!!」

初音も2人を追って走り出した。



「…初音ちゃん…3人が心配なのはわかるけど、そんな格好で行かなくても…」

「そうよねぇ…」

着替えながら朧さんと不二子が呟いた。

ちなみに薫と葵はタオルを巻いた状態、初音は何も持たずに走り出していったのであった…。









皆本と賢木の部屋―――



「…今の声は…紫穂か!?何かあったのか!?」

気絶した(させた)賢木をベッドへ寝かせていた皆本は、紫穂の叫び声を聞いて部屋を飛び出して行った…。









リビング―――



「ぬぅ…今の声は!」

リビングで、チビチビと酒を飲んでいた局長が声をあげた。

「…紫穂ちゃん…みたいですね」

エプロン姿で局長の酒の肴を作っていた明が答える。

「えぇい!皆本か!?皆本にでも襲われそうになったのカ!?」

そう叫びながら立ち上がる局長。

しかし…



「……うぷっ…」



急激に立ち上がったために酔いが回ってしまったらしい。

「…スマン宿木くん…頼むヨ…」

「わかりました…水置いときますね…」

水割り用の水をコップへ注ぎ、テーブルへ置いてから明は叫び声のした方へ向かって行った。






「薫ちゃんと葵ちゃんまで…一体何があったんだ…」

あとから聞こえてきた2人の叫び声も聞いて明は呟いた。

「…誰か来るな…」

明の背後…風呂場のほうからやってくる足音を聞いて足を止める明。

「あ、明〜」

「初音か?」

明を発見して声をかけた初音のほうを振り向いた明…

「お前も薫ちゃんたちのところに…って…



 何で裸なんだおまえはぁぁぁ!!!」



振り向いた明が見たのは、全裸の初音であった。



「え?
 あっ、慌ててたから服着てこなかった」

「せめてタオルくらい持ってこい!!
 くっ…何か無いか何か………そうだ!これをとりあえず着てろ!」

なるべく初音を見ないようにしながら、身につけていたものを初音に渡す明。

「うん。
 ………もういいよ〜」

「おう………ぶはっ!」

初音の声に明が初音を見ると…



初音は裸エプロン姿で立っていた。



「…しまった…俺エプロンつけてたっけ…」

鼻血を出しつつ、前のめりで床に倒れこむ明であった。






「…あら…いい趣味してるわね明くん」



「初音ちゃん…服持ってきたから着替えなさい…」



初音がやってきたほうから、ちゃんと着替えた不二子と朧さんがやって来た。



「ご、誤解ですっ…」

言い訳をする明。

「いいのよ〜、若い頃ってのは『マチガイ』を起こしやすいんだから〜」

「女の子には優しくしないと駄目よ明くん」

「しくしくしくしく…」

誤解したままのお姉さま方の優しい教えに、明はただ泣くしかなかった…。









「今の声は薫と葵か!くそっ…」

走りながら皆本は呟いた。



「…!!紫穂!薫!葵!!」

しばらくして、倒れている3人を見つけてそのまま駆け寄る皆本。

「気絶してるだけか…一体何があったんだ…」

バスタオルを巻いただけの状態の薫と葵に、着ていた上着をかけてやって皆本は辺りを見回した。



ごそっ…



「!!
 だ、誰だっ!!!」

背後で動いた影に叫ぶ皆本。



ぬぅっ…



のそりと、姿を現したのは…血まみれの男であった…。



「…お前が3人を…パンドラか!?」

「………」

無言で皆本へ近寄っていく男。

そこへ…



「何があったの…!?って………『お父さま』っ!?」



駆けつけた不二子がそう叫んだ…。



「お…お父さまぁ!?」

不二子の声に驚愕する皆本。

「か、管理官のって…一体いくつ…」

追いついた朧さんも驚いている。



「ってんなわけあるか〜!何してるかあんたはっ!!」



スパァン!!



何処からか取り出したハリセンで、男の頭を叩く不二子。

そのまま男は、ぐらり…と前のめりに倒れていった。

倒れた男の顔を覗き込むと、どんどん顔が変化していく。

「…こ、この人は…」

皆本が見た顔は…『末摘 花枝』であった…。












「ったく…いくら暗がりで見たからって、気絶するほど怖かったなんてな〜」

皆本は笑いながら薫、葵、紫穂の3人に言った。



「い、いきなり見たんだから仕方ないじゃない…!」

「ち、血まみれだったし…!」

「う、うちらだって女の子なんやで!?」

照れながら紫穂、薫、葵の順に反論する3人。



「にしてもこの子は何だってそんな格好してたんだ?」

「掃除中に書斎かどこかで死んだお父さまの写真を見つけて、イタズラを思いついたんじゃない?」

賢木の疑問に答える不二子。

そこへ…



「う…うん…。
 あら…私どうしたんですか?」



タイミングよく、花枝が目を覚ました。



「何も覚えてないの?」

不二子が聞く。



「私…たしか地下室で…



 血まみれの男性に声を掛けられて…



 『もう一度娘に会いたい…』って言われて…そこから先が思い出せないです…」






びゅおぉぉぉぉ…






花枝の言葉に固まる面々をあざ笑うかのように、吹雪の音はますます強くなっていった…。






(了)
と、言うわけでこれが私の予想であります。

何故か花枝の紹介部分で『能力は…?』と、曖昧にされていたのでそれがキーなんじゃないかと思いまして…。

そして完成原稿速報に出ている画像を組み合わせると、こんなオチが思い浮かびました。



明と初音のネタは私の希望的観測ですがっ!(ぉぃ)



まぁ当たっていてもごく一部だと思いますが、こんな展開になったらいいなぁと思います。

長々と読んで頂いた皆様、ありがとうございました。

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