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「逃亡者」展開予想


 次週、私達は遂にそれを見る事が出来るのでしょう。
 そうです、「目からビーム出す朧さん」を。
 マンションの爆発に駆けつけた皆本達はそこで、隠された性能の全てを発揮して桃太郎と互角に交戦する彼女の姿を、目の当たりとするのです。




















ごめんなさい。

あと女王能力発動とか・・・いや何でもないです。




















 さて、あの場に居合わせたのが皆本だけではなく、ハウンドの二人もだと言うのが桃太郎の暴走を収める鍵となるのかなーと思ったりしました。
 しかし皆本は収めた所で済ます筈もなく、桃太郎を拘束して連行しようとするでしょう。現場の状況やタイミングによっては、とっさに桃太郎へ銃口を向けてしまうのかもしれません。そう、彼が「使わない」と決めていた筈の対エスパー用ブラスターを。
 その銃と、桃太郎を自分達から引き離しどこかに押し込めようとする態度とで、チルドレンの三人に皆本やバベルへの不信がゆっくりと影を落とし始める――今回予告された展開の「重さ」には、そんな不安も込められてそうに思えます。

 重さの意味はそれに止まらず、兵部が暗示する桃太郎の未来、そして桃太郎が暗示する兵部の未来である様にも思えます。桃太郎が皆本やバベルに殺されると言う事はなさそうですが、60年以上閉じ込められていた桃太郎の身体を、兵部の病状(?)が暗示しているんじゃないかと。
 兵部は言います。「戦前から生きてると色々ある」。その言葉がそのまま桃太郎に重なってしまう気がしました。
 兵部と桃太郎とが暗示し合っているのは、未来だけではなくその精神面でもありそうです。両者に共通して「便利な怪物として都合よく利用され排除された怒り」「それを自分にした者達への払拭不可能なまでの不信」があると思えます。
 但し、兵部の不信が「ノーマル」に対してのものであるのに比べ、桃太郎のそれは「人間全て」に向けられていて、ある意味、いっそう根深いものでありそうです。
 その点から、もし、桃太郎が再び人間達に追われる事になったとしても、そこでパンドラを信頼する・彼らの陣営に加わるとはなり難く感じました。
 何となく、桃太郎はエピソード内で最後までチルドレン以外の人間に心を開く事のないまま、60年の時間の前に寿命尽きるか、あるいは「それを解決出来る日まで」再度の人工冬眠に入るかと言う結末になるのではないだろうか。そんな風に思われました。

 一方、兵部はやはり桃太郎を(出来ればチルドレン込みで)自分の陣営に加えようとするでしょう。ハードゲ・・・もとい大鎌のもたらした情報がちゃんと桃太郎についてのものだと言う推測が当たってればですが。
 長く閉じ込められ、ノーマルへの憎悪が深い者程、強力な戦士となる。そんな兵部の持論を桃太郎は最も体現していると言えるでしょう。あるいは、両者は戦時中に会った事があるかもしれないですね。
 しかし、前述の理由から、桃太郎が兵部の元へ行く事はない様に思われました。相通じる意識や運命を背負っていても最後まで交わらないまま擦れ違うのではないかと。
 人間で、しかも桃太郎を実験台にした連中と同じ軍人であった兵部と、本当の意味で実験動物でしかなかった桃太郎との間には深い溝がありそうです。まして、迎えに来るのが得体の知れないマッスルだったりした日には尚更。
 ただ、桃太郎は引き込めなかったとしても、チルドレンは、特に薫はどうでしょう。今回桃太郎やブラスターを巡って、バベルへの信頼が揺らいでいたとしたなら、兵部のアプローチは通常より強力な揺さぶりとなるかもしれません。

 チルドレンは、桃太郎を「守ろう」として皆本達にかなり本格的に反抗する。そんな事件も起きそうに思えます。
 その時も、皆本は彼女達が抱く不信通りに桃太郎の処理を考えていたりはしないでしょう。むしろ、最後まで桃太郎に人間達を(少なくとも自分達を)信頼してもらおうと努め、その身を案じ続けるのではないかという気がします。
 但し、前述の様にその努力は報われなく、それ故の「重さ」であるのではないかとも思えました。
 チルドレンと皆本とは、最後には誤解や行き違いも解ける様に思えますが、様々な疑問や「もし〜だったら」を後に残す事になりそうです。
 今回は、皆本自身の「ブラスターなんか持ってどうすんの?」に特にスポットが当たりそうでもあります。答えが出ると言うよりは、「絶対使わない」から「どうするべきなのか」への移行と言う変化でありそうですが。

 桃太郎の身体と自由が限界を迎えるならば、それは今度は兵部の行く末を暗示する事になるでしょう。彼の先行きは相当短いのかもしれません。チルドレンへの誘惑を含め、パンドラの活動はこれを契機に加速して行くのではないでしょうか。
 自分が死ぬ前に「準備を」進める、薫を女王に仕上げる――それが彼の本当のヴィジョンであり、「花嫁」はその比喩でしかない。そんな気配が感じられます。
 そんな彼の生き急ぎが今回からの絡みに反映されて来るのではないかとも思えました。

 しかし、今回活躍するであろう(きっと)大鎌は、それとは別に色々やってくれそうだと期待しています・・・あえてその辺は予想しないでおきますが。
 彼の好みが明か皆本か、そこは当たりを付けてみたく思われたりもします。


 つらつらと予想してみました。
 さて、どれだけ当たるだろう・・・

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