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GSでポン!2

〜文珠・3〜


「俺が霊能に目覚めたのはバンダナのおかげだったな。確かあいつの名前って心眼だったよな・・・もしかしてこの2文字入る文珠に『心眼』って入れてバンダナにつければ復活すんのか?やっぱ復活したバンダナは美女ってのが二次界隈じゃ定番だし、そんでもって一緒に生活するんだから当然待っているのは夜の同期合体かッ!今すぐ復活じゃー!」


「な、なんなのね!?なんでいきなりワープしたのね!?」


「おまえかいッ!!!」




〜虫のいい話・3〜


「アシュ様、パピリオに何を言ったんですか?部屋に閉じこもって『ちゃんとしたお兄ちゃんが欲しいでちゅー!』の一点張りなんですが」


「どうやらベルゼブルが兄では不満らしい」


「いや、それは私もどうかと思いますが・・・いっそ新たに作ってみては?」


「しかし外見をお前やルシオラくらいに設定したとしても結局は弟になるからな。どこかでスカウトしてくるしかあるまい。ちょっと探してくるか」



ーーーーーーーーーー



「パピリオよ、お前に新しい兄を連れてきたぞ」


「・・・本当でちゅか?あんなハエ野郎じゃなくてちゃんとしたお兄ちゃんでちゅよね?」


「心配するな、れっきとした6頭身キャラだ。さあ入りたまえ」


「はじめまして我が妹よ!人類が滅んだら兄とともに地上を支配しようではないか!」


「ゴキブリじゃないでちゅかあああ!!」



パピリオは再び部屋に閉じこもり、ベスパたちに責められるアシュタロスであった(笑)




〜スーパーマルヤス〜


マルヤスは美神除霊事務所の面々がよく利用するスーパー。
事務所のメンバーがどんな買い物をしているのか、ちょっとだけ覗いてみよう。



ーーー美神の場合ーーー



「おじさん、これお願い」


「おー美神ちゃん、相変わらず子供向けのお菓子が好きだねえ」


「い、いいでしょ別に!好きなものは好きなんだから!それより誰にも言ってないでしょうね?」


「もちろん言ってないけど、別に隠さなくてもいいんじゃない?」


「私の沽券にかかわるの。ママにだって言ってないんだから」


「(おふくろさんも隠れてお菓子を買ってるところが親子だねえ)」


「?なに笑ってるのよ」


「いやいや」



ーーーおキヌちゃんの場合ーーー



「えーと、今日の献立はっと」


「おや、おキヌちゃんじゃない!夕食のメニューなら旬の魚はどうだい?安くしとくよ!」


「あ、いつもありがとうございます」


「それより聞いたわよおキヌちゃん!あんた好きな男がいるんだって?男なんて胃袋をつかめばイチコロだよ!」


「か、からかわないでくださいよーもう」


「照れない照れない!ついでに精力のつくモン食べさせればそのまま一気にゴーさ!」


「・・・例えばどんなのがいいんですか?」


「え、本気?」



ーーーシロの場合ーーー



「たのもー!!」


「あ、いらっしゃいシロちゃん。今日は何の肉を買ってく?」


「牛肉でござる!拙者、牛丼を作ってみたいでござるよ!」


「牛丼にはタマネギがかかせないけど、犬には毒だから駄目だよ」


「狼でござる!そもそも人狼ゆえタマネギは平気でござるよ」


「でもなんで牛丼?シロちゃんが作るのって大体肉メインだよね」


「先生に作るためでござる(バクッ)先生と初めてお会いした時(ガッガッ)空腹に耐えかねてた拙者のために(バクバク)先生は自分の牛丼を譲ってくれたでござる(バクバクバク!)あの時の恩に報いるふぇふゅふぉんふょふぁふぇっふゃふぁふぉふぃふぉーふふゅふぇふぉふぁふぅ!(ガツガツガツ!)


「かっこいいねーシロちゃん。試食の焼肉を食べながらだけど」



ーーータマモの場合ーーー



「お、いらっしゃいタマモちゃん。またいつものかい?」


「ええ。あと新発売のきつねうどんも買ってみるわ」


「稲荷さまってのはホントおあげが好きだねえ」


「だから私は神様じゃないって。ところでこのいなり寿司なんだけど、どうにかならないかしら?」


「どこか不備があったかい?」


「味は別に文句ないんだけど・・・どうしてもシロがよぎるから」



いなり寿司の商品名は『いなりでござる』 ※実在します



ーーー横島の場合ーーー



「いらっしゃいま・・・!?エマージェンシー!エマージェンシー!!コードネーム『タダキング』襲来!各部門の担当者は配置に付け!陣営を組み強襲に備えよ!!幸運を祈る、散開!!」


「「「「「サー!イエッサー!」」」」」


「え?え?な、何が起きたんですか?今入ってきたお客さんに何が?」


「そうか、新人の君は初めてか。奴の名は横島忠夫、まれに訪れる試食荒らしだ。ちなみにコードネームの由来は忠夫→タダオ→タダオー→タダ王→タダキングね」


「し、試食荒らしですか?」


「そう、奴が通ったあとにはシラス一匹すら残らない!そして我々はこれまで一度も奴を阻止した事がない・・・試食担当者たちが様々な策を立ててきたが、全て打ち破ってきた無敗の帝王だ。コードネームにはただ食いのダブルミーニングもかかっている!」


「は、はあ」


「だが今回は負けん!今日奴が味わうのは試食ではなく敗北という名の料理だ!」


「つまり今回も負けるんですね」



ーーー数分後ーーー



「日配、青果、惣菜部門全滅!鮮魚部門も時間の問題のようです!」「残存勢力はただちに精肉部門に合同せよ!ここが最後の砦になる!態勢を立て直すんだ!!」「き、来たぞ!総員構えー!」「馬鹿な!動きが速すぎてついていけん!」「ここだけはなんとしても死守するんだ!」「駄目です!これ以上は持ちません!」「うわー!駄目だー!」


「フハハハハ!美神さんのしごきに比べればこの程度造作もないわー!」


「なにをやっとるかこんアホがーー!!」




〜タブー〜


「なあ愛子」


「なに横島クン?」


「おまえって机が本体だよな」


「そうよ」


「椅子はどこいったんだ?」


「・・・」


「・・・」


「あ、クラスメイトが部活でいい汗をかいてる!青春だわ!」


「スルーすんな!」




〜小宇宙〜


「魔鈴さんはイギリス時代どんな事をしていたんですか?」


「魔法の研究もそうですが、料理修行のためにヨーロッパ中を駆け巡りましたね。あ、あとギリシャには長く滞在しました」


「ギリシャ料理ですかー。私も今度横島さんに作ってあげようかな」


「いえ、ギリシャにいた頃は料理修行をしなかったんですよ。むしろする暇がなかったですし」


「じゃあ魔法の研究のためですか?」


「仮面をかぶってある少年を鍛えてました」


聖〇士セ〇ント!?」




〜男のロマン・1〜


「サキュバスの依頼はないんですか美神さん!」


「のっけからなによいきなり」


「サキュバスですよサキュバス!以前冥子ちゃんと一緒にナイトメアを退治したじゃないっすか!夢に入る魔物があいつだけってこたーないでしょ!当然サキュバスもいるでしょ!いるんでしょ!」


「まあ確かにサキュバスはいるけど」


「依頼があったら是非この横島にお任せを!一人だけで依頼をこなしてみせますから!決して色気ムンムンの美女があーんな事やこーんな事をしてくれるからってワケじゃないですよ!」


「でもそう都合よく依頼があるわけが・・・あったわ」


「モノホンのサキュバスっすね!男とかババアとかそんなオチじゃないですよね!それじゃ行ってきまーっす!」


「あの、美神オーナー。横島さんを行かせてよかったんですか?このままだと発禁しかねない事になるんじゃ・・・」


「そんなの心配することないわよ、だって」



ーーーーーーーーーー



「サキュバスのお姉さーん!極上の餌がやってまいりましたー!」


「あら、情熱的な坊やね。いいわ、お姉さんがかわいがってあ・げ・る♪」



そこにいたのは男を惑わすセクシーなおみ足を持った魚のバスだった。



「ふざけんなてめえ!だったら『サキュ』ってなんだよ『サキュ』って!?」


「私たちは魔界の砂丘に住んでるのよん♪」


「無理やりすぎるわ!」




〜男のロマン・2〜


「人工霊魂による自我と対霊能も備えた頑丈なボディ!
普通の人間と寸分違わぬ姿と感触を再現した特殊コーティング!
高性能かつ多彩な機能を持ちながらも総重量200キロに抑えたコンパクト性!
特別なエネルギー源を必要とせず家庭用電気で充電可能な汎用性!
これこそ我が最高傑作のマリアじゃ!」


「す、すごいわ。かのヨーロッパの魔王の技術がここまでだなんて・・・」


「サンキュー・ミス・ルシオラ」


「お主も発明に携わる者のようじゃが、ここまでの創造が出来るかの?」


「甘くみないでちょうだい!アシュ様ほどじゃないけど私だって発明には一家言あるわ!」


「ならばお主が造ったものとマリアを比べて勝負してみようではないか」


「いいわよ、明日までに用意してくるから」



ーーー妙神山ーーー



「というわけであなたの仮想空間を借りたいのよ。私は魔族だから2か月以上は平気よ」


「かまわんぞ。あと面白そうじゃから儂が審査員をやってやろう」


「私も審査するでちゅー!」



そして翌日、審査員である斉天大聖とパピリオ、カオスとマリアの前にはどんよりとしたルシオラが立っていた。



「どうしたんでちゅルシオラちゃん?もしかして失敗したんでちゅか?」


「儂らも楽しみにしてたからブツは見ておらんぞ」


「・・・そうじゃないの。造ることは出来たんだけど、マリアと比較するとどうしても見劣りするのよ」


「じゃが、出来栄えを見んことには判断のしようがないからのー」


「イエス・マリアも・楽しみにしてました」


「・・・じゃあ見せるけど。人工霊魂は合成できなかったから、代わりにリモコンで遠隔操作するか直接コクピットに搭乗して内部から操作するしかないわ。
しかも内部操作の時には衝撃を防ぐために専用のボディスーツを着る必要もあるわ。
大きさもコンパクトに出来なかったから全長57m、総重量550t、巨体だから起動時には発進用の設備が必要不可欠よ。
エネルギー供給も精霊石を液状に溶かした霊力オイルと心臓部に魔族が一人以上いなきゃいけない仕様で、いないと機体が内部霊圧に耐え切れず自爆するわ。
重すぎるために搭載したジェットエンジン以外に機械翼やプロペラなどの補強も必要だし、外見もただゴテゴテした特殊合金面で全然人間っぽくないわ。
武装も神通棍を再現した刀剣、ヨコシマのサイキックソーサーを再現した局部バリヤー、胸部や口部から放つ充填型霊波砲、ドリルや杭打ち機をアレンジした程度のものよ。
水中や宇宙などの環境に対応してないから、状況によって各パーツを分離パージしたり変形トランスフォームして組み立て直す必要もあるわ。
どう、こんな非効率ばかりじゃ私に勝ち目はないでしょ?」


「「ルシオラ(ちゃん)の勝ちー!」」


「え!?ど、どうして!?」


「くっ!わしはどうやら井の中の蛙だったようじゃ!」


「さすがです・ミス・ルシオラ・マリアの負けです」


「ルシオラちゃんの勝利をたたえて胴上げでちゅー!」


「「「「ワーッショイ!ワーッショイ!」」」」


「ちょ、ちょっと!?なんで私の勝ちなの!?誰か説明してよー!」
3作目

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