3164

独り、問う

 教えてください。

 私は貴方のなんなんでしょうか?

 私達は貴方の道具として作られました。

 だけど、貴方が望んだのは、道具ではなくて『作品』でした。

 創造主に弓を引く貴方の心を映す、鏡のような『作品』でした。

 そして、姉さんもまた『作品』になりました。

 『作品』になって、貴方に逆らいました。


 私にはそれは出来ません。

 貴方のために作られたのだから。

 貴方のために生き、貴方のために死ぬことが、私のたった一つの望みだったのだから―― 。



























 だけど、何故なんでしょうか?

 最近、貴方の他にもう一人私の心に入り込んできている人がいます。

 貴方の力強さには敵わないかもしれません。
 でも、貴方と同じ優しさを持っている―― そう思えてなりません。


 

 もしかすると、これが貴方に逆らうということなんでしょうか?

 だとしたら、私も貴方の『作品』になれた、ということなんでしょうか?

 教えて下さい、アシュ様?
 という訳で、珍しくベスパを書いてみました。
 彼女の心に住み着いたのは誰なのか―― 読者の皆様に想像して頂けたら、嬉しいな♪

[mente]

作品の感想を投稿、閲覧する -> [reply]