その夜。
胸の鼓動が鳴り止まない葵は、なかなか寝付けないのでベランダで星を眺めることにした。
秋に入り、夜風は少し冷たい。
(ウチ………どうしたんやろか)
そんな事を考えながら、葵の瞳は夜空に輝く無数の星を眺めていた。
ふと、右手を左胸に当てる。ペッタンコなのは気にもせず、自分の鼓動を確かめる。
トクン……
トクン……
ちょっと収まってきた。
すぅ、と、夜の空気を大きく吸い、深呼吸をした。
(よし、もう大丈夫。落ち着いた)
葵がそう思ったその時、
「あれ?葵ちゃん。どうしたの、こんな時間に」
葵は声のした方向を見る。
そこには、右手にコーヒーカップを持った翼がいた。
(!!!!!!!!!!!)
瞬間、葵の心臓が大きく跳ね上がり、スゴい速さで鼓動を刻み始める。
「翼はん!」
葵の顔は完熟トマトか林檎か、真っ赤に染まる。
それに気付かないのか、気付いてない振りをしているのか。翼は静かに葵の横に立つ。
「驚かしちゃったかな」
翼が苦笑いで言うと、葵はすぐ、全力で首を横に振り否定する。
「それよりも、翼はんはどうしてこんな時間に?」
「ちょっと目が覚めちゃって」
翼は少し微笑んで言う。
「葵ちゃんは?」
「ウチも。なんか寝付けなくて」
「似てるね。僕らって」
「へ?」
急に話を振られたので、葵は変な声を出してしまった。
また苦笑いしながら、翼は言う。
「僕らはよく似てるのさ」
「似てるって……」
「まず、テレポーターだろ?超度だってともに高レベルだし、何となく顔も似ているような気がする。それに………」
翼は、そこで一度言葉を切る。
「それに…?」
「それに、育ってきた環境も似ているんだ」
葵は思わず「えっ!」と声を上げた。自分のような特殊な環境とは、一体どんな環境なのか。
「皆本さんに聞いたんだけど、薫ちゃんは母子家庭で育って、高い超度だったから家族に対しても遠慮がちだったんだってね」
翼の言葉に、葵は頷く。
「紫穂ちゃんはサイコメトリーで人の暗い部分を見てきたから、スレた感じだった」
それにも頷く。
「それに葵ちゃんは弟が生まれたり、お父さんの仕事とかで色々あったんだってね」
俯きながら、頷く。
その様子を見て、翼も少し反省気味に謝る。
「ごめん。思い出したくないことだよね」
「別に平気や。でも、似ている環境って、翼はんはどんな環境で………っと、話したくなければ別にええんやけど」
「いや。君らの事だけ知っていて自分の事は話さないわけにはいかないさ。実はね………」
コーヒーを一口飲み、ふぅ、と息を吐く。
そして、葵の目を見つめ直す。
葵も、目を逸らすことが出来ない。
胸の鼓動は、収まっていた。
「僕は捨てられたんだ」
その場を、沈黙が支配した。
やっとの思いで、葵は口を開く。
「………え?」
「僕は、小学4年生の時、多額の借金を背負うこととなった両親に捨てられたんだよ。子供は生活していく上で最もお金を使うからね」
葵は驚愕して声が出なかった。まさか、翼にそんな過去があったなんて………
翼は話を続ける。
「僕はその頃はまだ超能力を持っていない普通人だった。大好きだった両親に捨てられたとわかったときはショックだったよ」
翼は、涙が枯れるまで泣いたという。そんなある日、彼はミツ子さんというお婆さんに助けられた。
「ミツ子さんは僕に凄く優しくしてくれた。捨てられたと同時に学校も辞めざるを得なかった僕に、勉強を教えてくれた。中学校にも通わせてくれた………」
ある日、突然超能力を手にした翼は、この力をミツ子さんの恩返しに使えないかと考え、テレポートで畑仕事を手伝ったりした。
「空間固定の力は、その時偶然出来たことなんだ。籠から落ちそうになった野菜を戻そうとしたときにね」
その能力は、地域の為にも役立てた。山の近くだったその村は、雨が降った後の土砂崩れに悩まされていて、それを止め、元通りに出来ないかと、翼は考えた。
「そんなある日、今までとは桁違いな土砂崩れが起きた。ミツ子さんはその時巻き込まれて亡くなった」
「それって……確か5ヶ月位前の事件?」
「そう。その時救助活動をしていたワイルド・キャットの手助けをして、バベルにスカウトされたんだ」
なる程………と納得していた葵は、ふと疑問を持った。
「なら、なんでもっと早く特務エスパーならんかったん?」
「スカウトと言っても、あくまで局長の独断だったらしいんだ。で、何か色んなところの偉い人達が猛反対したらしいんだ」
それは、別に変な話ではない。小学校は途中から通わず、中卒でバベルに入局しようと言うのだ。普通の就職と同じで、やはり中卒では難しい。しかも、小学校を途中までしか通わず、戸籍もあやふやで特務エスパーになるのは、無理があった。
「でも、管理官や局長、皆本さん達が協力してくれて、無事はいることが出来たんだ」
「翼はんも大変やったんやな……」
翼は首を横に振る。
「小さい頃から独りぼっちの君達に比べれば、ミツ子さんが居てくれた僕の方がある意味恵まれていたのかもしれないよ」
「………………」
葵は何を言って良いのかわからず、ただ黙って翼を見つめていた。
ふいに、翼は星空を見上げ、言った。
「それに、僕には夢があるんだ」
「夢……?」
「そう。これから、研究者としてバベルで働いて、自分や、他のエスパーの能力を詳しく調べて、どうすれば、どのように使えば世の中のためになるのか。それを確かめて、僕は『青い鳥』になりたい。この世に幸せをもたらす、ブルーバードにね」
「きっとなれる!翼はんなら絶対になれる!」
葵は自分が笑っているのに、気付いていない。それは面白可笑しく笑っているのではない。素晴らしい夢に心を打たれ、感激しているのだ。
翼も、微笑みながら言う。
「ありがとう。チルドレンも、きっと素晴らしいエスパーチームになれるよ」
さあ、もう寝よう、と、2人は部屋の中に入っていった。
夜空ではまるで微笑んでいるかのように、月が輝いていた。
しかし、運命とは突然動き出し、喜劇か惨劇を演出するもの。
惨劇は、日常をぶち壊し突然やって来た。
それは、チルドレンとブルーバードが合同チームを組んでからちょうど1ヶ月程経ったある日。
訓練中に起きた。
その日、チルドレンとブルーバードは、バベルの広大な訓練場にいた。
「念動ぅぅぅ……」
果てしなく広がる森林の上にいる薫が、両手を上に掲げ、そこに力を蓄える。
その力を、一気に解き放つ。
「グラヴィティスマッシュ!」
衝撃波が森林に直撃し、直径約4km程の円形に木が押し潰されて跡が出来る。
「凄い!薫ちゃん、威力が上がってる!」
翼の合成能力で浮遊していた紫穂が、感嘆の声をあげる。
「まあ、後はコントロールが課題だな」
そう言ったのは、皆本だった。
その横では、葵が真剣な表情で円形の跡を見つめていた。
そんな葵に気付き、皆本が声をかける。
「ん?どうした、葵」
「皆本はん………」
葵は、真剣な表情を変えず、顔を上げ、皆本を見る。
「ウチ、強くなりたい。薫みたいに、強く」
「へ?」
流石に予想外だったのか、皆本、それに、紫穂や薫までもが、一瞬頭に疑問符を浮かべる。
「ウチ、何時も移動や補助ばっかやん?まあ、別にそれが嫌になった訳やないんやけど、たまには紫穂みたいに拳銃撃ったり薫みたいに攻撃したいんや」
まあ、要するに翼の戦いを見て感化されたのだ。
しかし、純粋なテレポーターである葵に、薫のような破壊力のある攻撃や紫穂のように拳銃での攻撃は難しい。
「確かに出来ないことじゃない。ただ、いきなり翼のような特殊な能力は出来ないし、薫に匹敵する攻撃力はまず無理だ」
「それでもやる!ただ物体テレポートでの攻撃じゃなくて、もっと別のタイプの攻撃方法も身に付けたいねん!」
「しょうがないな。じゃあ、まずは下に降りて簡単な奴からだ。ただし、力がコントロール出来ないようなら、危険だからすぐ止めさせるからな」
「OKや!」
「なぁ、何か葵変じゃない?」
薫が、小さい声で紫穂に言う。
「そうね。なにか……少し焦ってるような……大丈夫かしら」
暫く考えてから、薫は言った。
「大丈夫さ。何か今の葵、スゴくやる気出てるし」
「そうね。私達は見守ってましょう」
「…………ところで紫穂は強くなりたいとか思わないの?」
紫穂は不気味とも見える笑みを浮かべながら答えた。
「あら。私は銃が撃てればそれでいいのよ?」
(…………紫穂。恐ろしい…………)
薫は何故か怖気が走った。
地上に降りると、早速葵は練習を開始した。
薫達も、各々の基礎訓練を始める。
「よし。じゃあ、まずは空間のテレポートだ。空間固定とそのテレポートは、合成能力など特殊な条件がないと無理だが、固定せず、空間ごとテレポートさせることは出来るはずだからな」
「そんなの簡単やん。楽勝や」
「そうか?なら、あの木」
そう言って、皆本は、一本の木を指差す。
「あの木が何?」
「あの木の、根の生え際から1m位上の部分だけを切り取る感じでテレポートしてみろ」
葵は驚いて目を見開いた。
「ちょっと待ってぇな。そんなの無理に決まっとるやん!」
まあ要するに、ダルマ落としの要領で木の一部分だけをテレポートさせると言うことだ。
「楽勝じゃなかったのか?それともここで終わりにするか?」
ムッ、と顔を膨らませ、葵は木を睨みつける。
「よーし!今やったるから見とってや、皆本はん!」
そんな様子を、翼は基礎訓練をしながら見ていた。
(葵ちゃん。必死だな………僕も、はやく超度7になりたい)
そう、翼が思ったその時。
ドクン………!
「っ!?」
翼は、自分の中で得体の知れないものが脈打つ感覚を覚えた。
それと同時に、激痛が心臓辺りを中心に全身を蹂躙する。
「っく……ぐぁっ!?」
そのあまりの痛さに、思わずしゃがみ込む。
(オマエハ、ツヨクナリタイノカ?)
心の底から響いてくるような、不気味な声が、脳内にこだまする。
「な、んだ……おま、え、は?」
絞り出すような声で、自分の中にいるらしい声の主に訪ねる。
(チカラガホシインダロウ?)
声は、嘲笑うかの様に、徐々に高くなっていく。
胸が刻む鼓動はどんどん早くなっていき、痛みは声も出せないほどに激しくなる。
(オレガチカラヲヤルヨ)
ククク、と笑い、声が続く。
(サア、ソノカラダヲヨコセ!)
皆本とチルドレン達が、こっちに集まってくる。
瞬間、形容しがたい恐怖感と焦燥感に、翼は声を絞り出し、叫んだ。
「みんな!早く僕から離れてえええぇぇぇぇぇ!!!!!!!」
ゴゥッ!
凄まじい烈風が、翼を中心に渦巻き、チルドレンと皆本は葵のテレポートでギリギリ、離れた上空へ退避していた。
そこから見えたものは、想像を絶した。
竜巻に触れた木が、一瞬にして塵となった。
「何だ………あれは?」
皆本は、それしか言えなかった。
チルドレンの3人も、衝撃的な情景に言葉も出ないようだ。
「くそっ!間に合わなかったか」
突然、皆本達の前に1人の少年が現れた。
彼は−
「ひ、兵部!?」
「京介!」
元帝国陸軍特務超能力部隊少佐にして、現在はエスパー犯罪組織、「パンドラ」のリーダー。
兵部京介だった。
「何をしにきた!」
皆本は兵部を睨みつける。
「落ち着け皆本。今はそれどころじゃないだろ」
「何かしってるようね」
紫穂が問いただす。
「わかったよエンプレス。話そう。ただし時間がないから手短にな」
森林は竜巻に触れる度に塵とかし、既に東京ドームぐらいの広さの森林が消し飛んでいる。
「彼は、ブラックファントムの洗脳を受けている」
「な、何だと!?」
皆本とチルドレンは、驚きの色を隠せない。
「と言ってもほんの僅かだ。彼は意志が強いようだから、催眠が掛かりにくかったんだろう。ただ、少し催眠による影響は残ってしまった」
「影響?」
「彼の精神の端に、ブラックファントムが住み着いてしまったのさ。ここまで言えば、天才皆本君はわかるだろう?」
皆本は、ゴクリと唾を飲む。
「今の彼は僅かに残ったブラックファントムの催眠に支配されて、暴走状態にあるんだな?」
兵部はニヤリと笑う。
「正解だ。彼は自分ではどうしようもない状態にある。それに、あの能力は………」
兵部は竜巻を見ながら言った。
「あれは、触れたものをテレポートの応用で素粒子レベルに分解し、サイコキネシスで破壊する。要するに、触れたものの存在を否定し、消滅させる」
チルドレンと皆本の背中に、冷や汗が伝う。
「僕はそんな彼を救いたいだけさ。バベルに所属しているいないに関係なく、彼は1人のエスパーだからね」
兵部は皆本達に向き直ると、言った。
「だから、今回だけは協力してやる。皆本、君が指示を出せ。不服ではあるが仕方ない」
皆本は暫く黙っていたが、覚悟を決めたのが真剣な表情で言う。
「わかったよ。ただし、後で管理官の所に来て貰う」
「それはゴメンだな。まあ、それは一度置いておくとしよう」
皆本は、3人にも覚悟を訊く。
「さぁ、早く行こうぜ!皆本!」
「ウチらなら大丈夫や!」
「私にも指示を頂戴」
3人の心強い答えを聴き、皆本は竜巻に向き直る。
「よし!薫と兵部はサイコキネシスで竜巻を力ずくでも打ち破ってくれ」
「了解!」
薫と兵部は、竜巻へと向かう。
「紫穂は地面から読み取れるだけの情報を読み取ってくれ。葵は全員の移動を担当してくれ」
「了解!」
2人も、配置につく。
リミッターの通信機能で、皆に言う。
「相手の力の消耗を待っていたんじゃ被害が拡大するだけだ。最初から全開、短期間で決着をつける!」
その言葉が開戦の合図となり、薫達が先制攻撃を叩き込む。
「念動ぅぅぅ、アイアンハンマーッ!」
「気弾無限連撃!」
薫の巨大な衝撃波と、兵部の無数の光弾が、竜巻に直撃する。
バキンッ!
弾かれた衝撃波は空中で炸裂する。強烈な攻撃を受け、竜巻は少しよろめいた。
「効いてるわ!………危ないっ!」
歓喜に満ちていた紫穂の顔が、凍りついた。
竜巻が突如巨大化し、薫達に近付いている。
「緊急テレポート!」
間一髪、葵のテレポートで2人は回避に成功した。
「ふぅ、危なかったな」
兵部も冷や汗のもののピンチだったようだ。
しかし、休んでもいられない。
「今がチャンスよ!急に力を使ったから弱ってる」
リミッターから紫穂が言っているのを聞くと、薫達は再び竜巻に向かっていく。
その頃、葵は自分の役割に不満を感じていた。
どうして、自分は補助役としてしか戦いに参加できないのか。
「うわぁっ!」
見れば、薫達がまた大きくなった竜巻に吹き飛ばされている。
(ウチが、やらなきゃ!)
「お、おい!葵!」
皆本の制止も聞かず、葵は飛び出していた。
(この世に幸せをもたらすブルーバードになりたいんだ)
彼の夢は、こんな所で闇に呑まれて消えてはいけない。
(チルドレンなら素晴らしいエスパーチームになれるよ)
自分と似た境遇の少年を、
(僕は捨てられたんだよ)
自分に微笑んでくれた少年を、
(ありがとう)
自分に、皆本へとは別の新しい感情を教えてくれた少年を、
(早く逃げてぇ!)
見捨てるわけには、行かない。
「ああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
竜巻に、4m四方の亀裂が走る。
「サイキック、テレポートカッターッ!」
そして、竜巻に空洞が開いた。
そこに、葵は飛び込んだ。
「翼はんっ!」
少年の名を呼びながら。
竜巻の中央には、満身創痍の翼がいた。
「翼はんっ!」
もう一度、名前を呼んで、葵は翼に抱きつく。すると、竜巻は消え去り、翼は倒れ込んでしまった。
「葵ちゃん………ごめん」
翼は、掠れるような声で言った。
葵はぶんぶんと首を横に振り、叫ぶように言った。
「翼はんが謝る必要はあらへん!洗脳されているのに気づけへんかったウチらが悪いんや!」
翼は、暫く黙って空を見上げた。
青く染まった空が、ただ、そこに広がっていた。
「僕は、幸せを運べない。何も出来ないのか………」
「そんなことはないよ」
そう言ったのは、皆本だった。その後ろには、ボロボロの薫と、それを支える紫穂がいる。兵部は、もういなかった。
「君は、ブラックファントムと自分の中で戦っていたんだろう?そうじゃなければここまで傷ついたりしないさ」
「それならいいじゃん」
皆本に続いて言ったのは、薫だった。
「自分と戦ったんだろ?だったら別にいいじゃん。やれることをやったのなら、それで」
「それに、私達から頼めば、局長が全力で揉み消してくれるから」
相変わらず、紫穂はどこか言っていることが黒い。
「だから、何処かに行こうとは考えへんで。みんなここにいて良いって思ってるんやから」
「あ、りが、と、う」
翼は不意に瞳を閉じた。
「大丈夫。気を失っただけよ」
紫穂の声に、ようやく皆本は終わりを感じた。
「良かった……ほんまに良かった」
そう言っていた葵の頬には、一筋の涙が輝いていた。
それから暫く経った。
結局、紫穂の思惑通り、局長の権力により、今回の事件は無かったことになり、翼はバベルを離れることはなかった。
その翼は、今回の事件で超能力を失ってしまっていた。
しかし、彼は諦めてはいない。
「僕自身はブルーバードにはなれないけど、今度は研究者としてバベルで研究を続けて、夢を叶えるつもりだよ」
と、彼は語っている。
賢木によると、後2ヶ月程で退院できるらしい。
ある日の夜。
葵は、ベランダで星を眺めていた。
あれから、何度やっても、「空間切断」は成功しない。
「マグレやったんかなぁ」
はぁ、と吐き出す息は、もう白く染まってしまう。
(この世に幸せをもたらすブルーバードになりたいんだ)
翼のその言葉が記憶に焼き付いている。
「結局、あのドキドキは、一体なんやったんやろ」
星はキラキラと瞬いている。
「よし、決めた!ウチらが代わりに、翼はんの言うブルーバードになるんや!」
葵はその事を、胸にしっかりと刻んだ。
月は、まるで微笑んでいるように、輝いている。
−ああ、どうか彼女たちの未来に幸多からんことを−
Please don't use this texts&images without permission of 桜咲火雛.
やっと書き終わり、改めて見てみればめちゃくちゃに長くて意味不明じゃん!とショックを受けました。危うく、「エピローグ」とか作らなきゃならないのでは、と冷や汗をかいてしまいました。
そんなわけで、ブルーバード完結に当たり、あとがきと補足を。
途中、素粒子が何とか、と出てきますが、これは
「澪の分身の素粒子レベルってやつにサイコキネシスを組み合わせればものが消し飛ぶんじゃないか」と、勝手に考えたものなので、正しいとは言い切れません。
ちなみに、葵の「サイキックテレポートカッター」も、オリジナルです。作者のネーミングセンスの無さが見え隠れしてますが、気になさらないで下さい(汗
葵の感じた「ドキドキ」については、詳しくは述べません。ご想像にお任せします。
なにやらハチャメチャな内容になってしまいましたが、なんとかピリオドは打てました。本編の内容に干渉し過ぎていないことを祈りつつ、この辺で。
では、長々と失礼しました。