横島忠夫のナンパ曜日【改訂版】後日談ワルキューレとジーク
投稿者名:10番惑星
投稿日時:(06/ 9/23)
横島忠夫のナンパ曜日【改訂版】後日談ワルキューレとジーク
ここは魔界軍基地内にある軍人用のバーである。
ジーク・フリード少尉はある人物を捜してこのバーにやってきた。
そしてカウンターの隅に目的の人物を見つけるとその人物の横の席に座った。
ジークの探している人物、それは彼の姉ワルキューレ大尉だった。
「…やっぱりここにいたんですか?姉上。」
「ん?ジークか?よくここがわかったな。」
「ふふ、姉上は嫌な事や辛い事があるとよくここにくるでしょう。知ってますよ。」
「そうか?」
「そうですよ。」
「ふふふ、情報部士官のお前には隠せないか?」
「ええ…それ以前に姉上のことですから。」
「ふふふ…」
ワルキューレは目の前の水割りを飲み干す。
「ふ、軍人が貧乏くじを引くのは慣れてるはずだったんだがな……」
ワルキューレはふっと呟く。
「……」
ジークはその独り言を黙って聞いていた。
「…お二方とも姉上に感謝されてましたよ。」
「…そうか…」
しばらくの沈黙の後席を立つワルキューレ
「私は明日早朝から任務に就かねばならんのでこれで帰るが、ジークお前はゆっくりしていけ。」
「姉上。」
「いらん気を使わせて悪かったなジーク。」
ワルキューレはジークを残してバーを出て行った。
「姉上が横島さんを撃った銃には特殊な魔酔弾が込められていたんだ、横島さんに当たっても命にはまったく別状はない、ただ気絶するだけだ。」
「姉上もそれはわかっているはずなのにあんなに落ち込んで…」
「貧乏くじか…、我々軍人はそれを引くのが当然なんだよな、でも…」
ジークは呟くと飲めない酒を一気にあおるのだった。
10番惑星でございます。
今回の拙作、横島忠夫のナンパ曜日【改訂版】ではワルキューレとジークの二人に悪役になってもらいました。
でもやはりちょっちかわいそうなんでフォローとして後日談を少し。
わかりづらいかも知れませんが、本当に悪い(?)のはお茶目なあのお二方ということで(笑)
今までの
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