ザ・グレート・展開予測ショー

栄光の手・目覚めの時!(2)


投稿者名:aki
投稿日時:(06/ 7/11)

「はぅん、せんせぇ…」

美神令子除霊事務所、その屋根裏部屋。
かつて魔族の住まいし処は、今や人狼と妖弧が住まう。
草木も眠る時間を迎えたそこに、悩ましげな声が密やかに響く。

シロは昼間を――横島の顔を、「手」を――思い出しながら、一人悶々としていた。
敏感な同居人の事だ、気がついているだろう。それでも、思い出してしまう。

身体を這う感触。偶然とは言え、擦られた時の衝撃。
そして。強く、強く抱きしめられるかのような感覚。

このような感情など、それこそ何時もの様に野山を駆けめぐれば消えるかと
考えていたのに、一向に収まらない。

いくら武士たらんと考えても、シロの理性は既に紙よりも薄くなっていた。




「はぅん、せんせぇ…」

…またか。タマモは心の中で溜息をついた。

ここ最近、シロが『先生との修行』とやらから帰る度に、いつもこうだ。
シロが何に耐えているのか、同族ならずとも、同性ならずとも気付く。
ここに同居人がいるというのに、それを隠す様子すらない。いや、隠せないというのか?

これまで修行など、殆ど行わなかったというのに。一体どうしたと言うのだ。
常々武士だの誇りだの言いながら、なんだこの体たらく。

まるで雌犬ではないか。いや、元々犬か。

そんなに一人耐えねばならぬのなら、なぜいつものように突貫しない?

…そう思いながらも、この場で愚痴を言う程彼女は野暮でもない。
とりあえずは明日。明日文句の一つも言ってやろう。
何だったら遊んでやってもいい。いや遊ぶ。シロをからかって遊んでやる。
そう誓いつつ、シロの啼き声など聞こえない事にして、タマモは再び眠りに落ちた。










〜栄光の手・目覚めの時!(2)〜










翌朝。
まだ日も昇らぬ時間に動き出すシロに合わせ、タマモも起き出した。
寝間着からいつもの格好――カットされたジーンズとノースリーブのシャツ――
に着替えるシロへと声をかける。

「ねえ…シロ?今朝も、横島と『修行』するの?」

シロは未だにこの格好を止めない。
ここまで育ったのならもう少し男の目を気にして欲しいが、横島の気を引く目的でも
あるのか、何度注意しても無駄だった。
それを注意するよりも、今朝はやる事がある。その為にタマモは早起きしたのだから。

「おお、今日は早起きでござるなあ。無論、そのつもりでござるが?」

タマモがシロと同じ時間に早起きするのは珍しい。
当然ながら、シロもそれを疑問に思ったのか、怪訝な様子でタマモへと向き直った。

「その『修行』なんだけど。私もついていこうかしら」

殊更何事もないように話しかけるが、タマモにとってはこれはちょっとした遊びだ。
もしこれで色好い返事が返ってくるようであれば、『修行』そのものには問題はないはず。
しかし。

「駄目、駄目でござる。タマモが居たら修行に専念できないでござろう」

ある意味予想通りに、何事もないように、また最もらしい答えを返すシロの様子を見て
タマモは確信した。『修行』とやらは、どうやらただの戦闘訓練ではない事を。
いくらシロが横島に気があるとは言っても、ここまで共に過ごした仲間を排除する
ような事はしないはずだ。ただの修行であるならば。

「ふ〜ん、そう。それじゃあ、せめてどんな事しているのかくらいは教えてくれるわよね?」

「…先生が、新たな技を開発したんでござるが、その技の練度を高める修行でござる」

シロの顔にかすかだが赤みが走る。
どうやら、その技とやらに問題があるらしい。

「私には、その技は秘密なのかしら?」

「い、いや。そんなことはござらぬ。ただちょっと見た目が問題あるだけで…」

横島の事だ、何か得意のセクハラのような新技なのだろうと思っていたが
案外シロの答え方が真面目なのを見て、タマモは自らの推測を修正する。

「見た目ねえ…私にも言えないくらい問題があるの?悪魔の姿にでもなるとか。
あ、それは魔装術も同じだし、今更問題でもないわね」

次の台詞で何か喋ったら、それを元にからかってやろう。
横島のライバルとやらを思い出しつつ、次のシロの台詞を待った。
しばしの間を置いてシロが呟いた答えは、タマモにとっては予想外だったが。

「…触手」

「はあ?」

奇妙な答えに、さすがに聞き直す。

「触手なのでござるよ…烏賊の足のうち、二本だけ長いのがあるでござるが
それが5本、栄光の手から生えているような…」

あまりにも間抜けな絵柄を想像し、冷静なタマモも、頭の回路が少しスパークしかける。

「そ、その触手とやらでどういう修行をするっていうのよ?」

「今主にやっている事は、先生は敵を確実に捕らえる事を、拙者は攻撃を避ける事を
目標にしているんでござる。
…実際のところは、鬼ごっこというか、追いかけっこというか」

ここまで聞いた時、タマモの脳裏に妙な映像が浮かんでしまった。




横島とシロが草原で追いかけっこをしている。

(はははははは、待て、シロ〜)

(ふふふふふふ、捕まえてみるでござるよ、せんせ〜)

王道だ。草原での追いかけっこなど、甘い恋人同士に許された王道だ。

なのに、そこに異質な物体が紛れ込む。

横島の手から触手が伸びる。烏賊の足が、5本。
それがシロの身体をやさしく包む。

(きゃっ。ああ、捕まってしまったでござるな)

二人そろって地面へと倒れ込み…
そして、横島はじぃっとシロを見つめる。

(せんせい…)

(シロ…)

そして二人の影が重なって…




「ぷ、ぷふっ」

…こうなるってえの?ありえない。ぶっちゃけ、ありえない。
何がありえないって、こんな絵を想像する私がありえない。

いやむしろ、自分が許せない。…でも、笑える。


あるいは…それが自分に向けられたら?


(くっくっく、タマモ〜、さっさと逃げないと捕まえちゃうぞ〜)

うにうにと動く不気味な物体を手から生やした男から必死に逃げる。

(ふ、ふんっ、捕まえられるもんなら捕まえてみなさいよっ)

そんな強がりなど何処吹く風、不気味な物体が音もなく迫り…

(わははははは)

そして捕らえられてしまう。

(い、いやぁ〜、やっぱりあんた変態よ〜)




…やっぱりありえない。しかも笑えない。駄目だ。
こんな想像まとめて捨てよう。




「タマモ?」

一人笑った後にぶるっと震える、そんな相棒の珍しい様子を見て、シロが不思議そうに声をかける。

「そう、もういいわ、興味ないし〜」

我に返ったタマモは、ばつの悪そうにそう返すしかなかった。

「そうでござるか。では拙者行ってくるでござるよ」

嬉しそうに出掛けていくシロを見て、もうちょっと遊べたかと後悔したがもう遅い。

大体、触手とはなんだ?何かの冗談か?いやしかしシロの事、冗談など…

「あ〜っ!もういい、忘れよう…」

仕方なく、タマモは二度寝を決め込んだ。




「タマモちゃん、起きてる?お昼ご飯よ」

おキヌから声がかかり、気怠そうに居間まで降りたタマモだったが
意識が一気に覚醒する。

「今日のお昼はきつねうどんにしたから、冷めないうちに食べましょう?」

黄金色に輝くお揚げ。
お揚げに染みこんだ出し汁の匂い。
どれもタマモの意識を覚醒させるには充分な威力を放っている。

「ああ、丁度良かったわ。今日はどうも朝から調子が上がらなくって」

早速箸でうどんを摘み、食べようとした所で、望んでもいなかった記憶が
フラッシュバックのように甦る。

(横島の手から触手が伸びる。烏賊の足が、5本。)

「ぶっ」

「ど、どうしたの?なにか変なものでも入ってた?」

「な、なんでもないわ。ちょっと思い出し笑いしただけよ」

うどんから触手を連想するなんて、どうかしている。
そう思い直しうどんを平らげたが…やはり喉の通りは遅くなった。

「珍しいわね、タマモちゃんがそんなに食べるの遅いなんて」

「シロと一緒にしないでよ…たまには上品に食べる時もあるわ」

しかしタマモの頭からは、先程の奇天烈な想像が離れてくれなかった。
黙って立ち上がり食器を片付けると、眠そうな動きをしながら廊下へと続くドアへ
足を向けながらおキヌへと声をかけた。

「また寝るわ。仕事の前に起こしてもらえる?」

「いいけど…調子悪いの?だったら無理しない方が」

さすがにタマモとはいえ、今日は寝過ぎだ。
おキヌが心配するのも無理はなかったが、いくらなんでも奇妙な想像が原因とは言えない。

「平気平気。それじゃ、また後でね」

この奇天烈な想像を消すには、寝るしかない。
また自室に戻り、よく眠れるように自分に幻術までかけて、タマモは意識を手放した。




「ふぅ…」

「なんだよタマモ、今日は暗いな?」

そして仕事の時間。
今日は廃工場の除霊で、屋外と屋内とに分担する事になった。

今日はタマモと横島でペアになり、屋外を担当している。
他のメンバーは屋内を捜索しているはずだ。
これ自体には、何か問題がある訳ではない。タマモの溜息の理由は他にあった。

横島か美神か、どちらかが中心となって除霊を行う。
そして残りのメンバーは、それをサポートする。
最近は横島の除霊に関する能力が安定しているので2班に別れる事も多い。

そういったスタイルが確定している以上、タマモとて横島と組んでの仕事は
何度行ったかわからない程に習熟している。

しかし今日は、朝の笑える――あるいは笑えない――想像に頭が支配されている。
そこにきてこの男の顔を見てしまうと、只でさえ思い出して腹がよじれそうになったり
どこか恥ずかしい気分になるというのに。

そんな理由で、いつもの冷静さを保つために、無駄に精神力を使っている。
なんとか自分を誤魔化しながら周囲に気を配るのも、そろそろ限界だった。

「ねえ、横島。ちょっと聞きたいんだけど」

仕事中ではあるが、横島の新技でも見せて貰って大笑いして
すっきりした方が、この後の展開も楽になるはず。そう考えて声をかけた。

「あ、悪ぃ、ちょっと待ってくれ。靴ひもが…」

しかし横島は突然その場にしゃがみ込み、靴ひもを結び直している。
気勢を削がれたタマモとしては面白くないが、仕方ない。

「もう、そんなの仕事前にしっかり固定しときなさいよ」

「すまんすまん、…タマモ!」

「えっ?」

横島の声に周囲の気配を探るが、少し遅かったようだ。
巧妙に気配を隠していた悪霊が、その巨大な手でタマモを捕らえる。
タマモが動揺している隙に、悪霊は一気に高度を上げてしまった。

「タマモっ!」

『動くなぁぁぁぁ、こぉの小娘があぁ、どうなってもぉぉ』

悪霊が何事か騒いでいる間に、光り輝く栄光の手から伸びた何かが悪霊の身体を捕らえる。

『なにを動いておるかぁ、ぐ、ぐぉぉぉぉぉぉ』

そしてその何か…これがシロの言う触手だろうとタマモが認識する頃には、悪霊の身体を
6つに分断していた。

「きゃっ!?」

ふわっとした浮遊感を一瞬感じた後、今度は全身をやさしく包まれたかのように感じる。
見れば、栄光の手から伸びた触手が全身に絡みつき、支えているではないか。

「これが、シロの言っていた…」

本来の横島の霊力は緑色の輝きを持つが、これは何やら金色に輝いている。
色だけではない、技の強さ、応用性、それらを目の当たりにし、かつ体感したタマモは
暫し呆然としてしまった。




「ふぅ、良かった。怪我はないか?」

そう言いながらも横島は栄光の手を巧みに操作し、ゆっくりと地上へと降ろして
優しく立たせる。

「ね、ねえ。横島。今のが、シロの言っていた新技なの?」

どこか緊張したかのような様子のタマモであったが、戦闘直後である為か
そんな様子に横島が気付く事は無かった。

「ああ、あいつから聞いたのか。ちょっと情けない名前だけど、栄光の触手とでも
名付けようかと」

「相変わらずセンスないわね…」

さすがにそんな間抜けな名前の技に助けられたとあっては、脱力せざるを得ない。

「ほっとけっ!」

「でも、なんで触手なんかで悪霊が滅ぶのよ?そこまで強い霊力は感じなかったけど?」

「ああ、ロープ状にして敵に絡めた後に刃に変えるっていうのを実験していてな。
ぶっつけ本番になったけど、上手くいって良かった」

「ぶっつけ本番って…そんな技で助けたっていうの?」

「いや、実戦ではって意味だよ。シロとの修行じゃさんざん試しているし。
ていうかさ、一応助けたんだからお礼くらい言ってくれてもいいだろ?」

タマモなら自分が助けずとも即座に脱出できた程度の敵だったのは確かだし
こういう時、素直に礼を言う相手でもないと横島はわかってはいたが
それでも言わずにはいられなかった。

「そうね、ありがとう。おかげで助かったわ」

「ん?なんだよ、やっぱりどこか痛めたのか?」

「ううん。なんでもない」

常ならぬ素直な様子を疑問に思ったのか、横島は怪訝な顔をするも
すぐに表情を変える事になる。

「そういえば、最近は身体でお礼を、とか言わなくなったのね」

「ぶっ!…いやそれ、事務所じゃ美神さん以外に言ったことないぞ」

「そうだっけ?」

「そうだっての!だいたいなぁ、お前はいつもそうやって俺をからかって…」

横島の文句を右から左に流しながら、タマモは先程の事を思い出していた。

「なるほどね…シロがああなるのもわかるわ」

「え、なんだって?」

「なんでもないわよっ」

自分を不思議そうに見る横島を見て、自分の体温の高まりに、顔を赤くしていた事に
気付いてしまった。

「違う意味で笑えない想像になったわね…」

その呟きは、横島には届かなかったようだ。

こうして、少々のトラブルはありつつも仕事は無事に終了した。




「あー、疲れた…」

横島は自宅に帰り、風呂上がりのだらけた格好のまま、のんびりと過ごしていた。
ちなみに高校卒業後に事務所の正社員となったので、まともな給与を受け取っているのだが
事務所近くに居を移した際にも身体に染みついた貧乏症ゆえか、外観は以前と大して
変わらないオンボロアパートに暮らしていた。
さすがにもう少し利便性の高い、風呂付きの物件に変えてはいたが。

古いがそこそこの広さはあり、以前はほとんど持っていなかった家具もそれなりに揃えたので
以前のオンボロアパートとは全く異なる住環境になっている。
それでも鍵をかける習慣が身に付かないのは、根本的に物臭な質であるためか。

そこまで物臭な割に部屋が片づいているのは、ほとんど日参に近い黒髪と白銀色の美少女達による
努力の成果である事は間違いない。

「ねえ、横島」

驚いて振り向くと、そこには金髪の美少女が座ってこちらを眺める姿があった。

「うおっ!?…なんだ、タマモか。脅かすなよ」

彼が鍵をかけないのは、あるいはこうしたイベントを期待しているからかも知れない。
彼の表情から、それを伺う事はできないが。

「んで、どうした?ああ、例の新作ゲームでもやりにきたのか?」

タマモがこの部屋を訪れることは、実はそれほど珍しい事でもない。
ただ、目当ては横島所蔵の漫画やゲームといった暇潰しの道具類であり
間違っても彼が目当てではない。

「ん〜、ま、それもいいんだけどね。今日はちょっと別件なのよ」

「なんだ、ひょっとしてあれか、助けたお礼とかしてくれんのか?」

そいつは嬉しいなぁと笑っているが、この男は本気でなど言っていない。
この笑いを凍り付かせても面白いだろう。
何にせよ、まず情報を得ないとね…
そんな思いなど露ほども感じさせず、微笑みながらタマモは横島へ語りかけた。

「今日のあの新技の事を聞きたいだけよ。最近シロと訓練しているんですってね」

「ああ、そうだけど。で、それの何を聞きたいんだ?」

「シロの様子よ。あいつ、ずいぶんと熱心にやっているみたいだけど?」

「ああ、最近は大好きな散歩じゃなくて、俺の新技の訓練ばかりやろうと
しつこくてなぁ…そんなに霊力も消費しないからいいんだが…」

どこか疲れたように返す横島の様子を見て、やはり自分の推測は間違っていなかった事を
確信していた。

「シロが何だか変なんでしょう?それとも、横島が変なのかしら?」

「…何が言いたい?」

面倒な韜晦などせずに、直接切り込む。この男にはそちらが有効なはずだ。
そう思いながら、さらに直接的に聞いてみる。

「シロがなんだか色っぽく見えて、横島はそれに戸惑っている、そんなところかしら?」

ぐっ、と声に詰まる横島を、タマモは楽しそうに見ていた。
これで自室でのシロの様子を教えたら、とも思うが、それはまだ早い。
まだまだ楽しめるはずだ。
そう思いながら、タマモは次の手を打った。

「あの技を知っているのは、今のところ私とシロだけなのよね?」

「ああ、そうだ。それなりに使えるようになってきたから、そろそろ皆に披露しようかと
思っていたけどな」

「そう焦ることはないわ。もっと技を高めてからでも遅くないわよ。
例えば…そうね、あの技で出来る事は、捕獲と攻撃よね?もし索敵まで出来たら、完璧よね?」

話を変えた事に安心したのか、横島はしばらく真面目に考えてから口を開く。

「索敵っていってもなあ。一応近い所の霊力の流れくらいはわかるけど
それ以上は難しいんじゃないか?」

「そんなことないわよ。これから私の考えた『修行』方法を試せば、間違いないわ」

誰も聞いている者など居ないというのに、横島の耳に口を寄せ小声で何事か囁く。

「ちょ、お前、そんな事を俺に勧めるのか!?」

「あら、嫌なの?何から何まで合理的だと思うんだけど」

「そりゃそうかも知れないけどな。それがバレたらどうなることか…」

「大丈夫よ。場合によっては私が直接サポートしてもかまわないわ」

自分にとって、横島は遊び道具。
横島だけではない。周囲の恋愛模様とて、楽しい娯楽だ。
傍観するのも楽しいし、引っかき回すのも楽しい。
今回の一件で、その遊び方がより充実しただけ。

タマモの認識はこれまでも、これからも変わらないはずだった。
彼女がこの部屋を訪れるのは、暇潰しの道具類が目当て。
間違っても彼が目当てではなかった。少なくとも、昨日までは。

「修行の成果は私も確認してあげるし、安心して取り組んでみなさい」

そう笑って立ち上がるタマモの顔に違う色が含まれている事を、横島は元より
当のタマモさえ、気がついていなかった。

今までの コメント:
[ 戻る ]
管理運営:GTY+管理人
Original GTY System Copyright(c)T.Fukazawa