ザ・グレート・展開予測ショー

THE MOVIE「踊るゴーストスイーパー」(9−2−2)


投稿者名:3馬鹿鳥男
投稿日時:(00/ 7/ 2)

第9章 「夜這い」(2−2) 副題「枕でGO!。パジャマでブロック?」

ほたるはごめんなさいと震える声を出し、駆けるように部屋を出ていった。
一人残された横島は溜め息を吐く。
ちょっと強く言い過ぎたかも。顔を上げて出ていったドアを見る。
でもどうしてほたるはルシオラの事を知っていたのだろうか。不思議だ。それに記憶・・・。
もう少し話聞けば良かったのか・・・。
ふと、横島は自分がまだ縛られていることに気付く。「しまった。解いてもらってから怒鳴ればよかった」と呟く。
すると部屋の明かりが点いた。横島はほたるが戻ってきたのかと驚き、明るさに目を細めてドアを見る。
しかし、そこにはパジャマ姿のおキヌが眠そうに目をこすりながら部屋のドアの前に立っていた。
「横島さん。何独り言を言っているのです?」
横島は軽く目を開ける。
「おキヌちゃん?・・・いつからそこに?」
「なに言っているんですか。3人同じ部屋ですよ。」
「え・・・?」
横島は目を見開き辺りを見渡す。
隣りのソファーで寝間着姿の銀一が眠そうに目をこすっている。おキヌはドア近くの椅子で毛布を掛けて寝ていたようだ。
「よっ・・・起きたか横っち。」銀一が笑いながら手を挙げてあいさつをする。
「銀ちゃん・・・それにおキヌちゃん。もしかしてずっとこの部屋にいたの?」
おキヌはうなずく。
「どうして?」
「どうしてって・・・横島さんが心配だったからです。」
「えっ俺が心配?」
「ええ・・・・変な事をしないかをです。」
横島は唖然と口を開けた。
ずっとこの部屋に居た?では。ほたるちゃんとの会話は?えっ?
おキヌは首をかしげる。
「どうしたのです?そんなに驚いて。」
銀一も笑って何アホずらしているんやと言う。
横島はまだ呆けていた。
銀一はそんな横島が心配になり、眉をひそめどうしたんや?と訊く。
横島は銀一にゆっくり振り向いた。
「・・・ここに・・・ちょっと前に・・・他に誰かいなかったか?」
銀一は首をかしげる。
「いいや。3人だけやったぞ」
おキヌもうなずく。
「そうですよ。誰もいませんよ。夢でも見たのですか?」
夢?。でも・・・あまりにもリアルだった。
怒鳴ったりもした。でもあれで二人が気付かないわけがない。
だったらやっぱり夢?おかしい。そんなはずは・・・。
横島は唸るように考え込む。
銀一は横島の様子に眉をひそめたが、立ち上がりおキヌに振り向いた。
「もう3時や。大丈夫なようやな。おキヌちゃんの取り越し苦労のようや。」
「そうですね。」おキヌはうなずく。
「じゃあ。俺達は部屋に帰って寝るとするか。」
「はい。・・・銀一さん。つきあってくれてありがとうございました・・・」おキヌは銀一にお辞儀をする。
銀一はそれに手を挙げて、ええよ楽しかったからと答えた。
おキヌは銀一に微笑み、そして横島を振り向いた。横島はまだ首をひねって考えていた。
「横島さん。それではお休みなさい。」
おキヌはあいさつをして部屋を静かに出て行く。銀一もほなお休みと続く。
横島ははっと気付き、銀一を呼び止めた。
「銀ちゃん待ってくれ。これ解いて。」
横島はまだベットに縛り付けられたままだった。
銀一はドアノブに手を掛け、首だけ横島を振り返り、にかっと笑う。
「駄目。おキヌちゃんに怒られるから・・・。7時になったら解いてやるさかい、それまでがまんしいや。」
「そっそんな・・・」横島は情けない声を出す。
銀一はほなと言い明かりを消して、部屋から出ていってしまった。
一人残された横島は溜め息を吐く。
しかたないな・・・寝るか。
しかし、本当に夢だったのだろうか。それとも・・・?
もし実際ほたるちゃんが来ていたとしたら、どうして二人が気付かなかったのだろう。
それに・・・あれは本当にほたるだったのだろうか。
今考えると顔はよく見えなかったし、それに異様に目が赤く光っていたようにも思う。
きゃつは誰だったのだろう・・・。それにほたるはなに者?
横島は頭の中で思考がぐるぐる回り、なかなか寝付ける事ができなかった。

第9章「夜這い(2)」終わり
第10章 「真実」に続きます。

すみません本当はフミの話が1と2の間にあったのですが
メインストーリーに関係がなくなってしまったので外しました。
ギャグって難しいですね。

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