ザ・グレート・展開予測ショー

君への懺悔


投稿者名:理音
投稿日時:(06/ 2/27)

「・・・・なぜ、こんなことになったのでしょうか」
「・・・・・さぁな、そんなん誰にもわからへわ」

 世界は荒野と化した。
 人は滅びた。
 神魔族は一部の上級神魔をのぞきほとんどが滅びた。
 木々もなく、世界に音がなくなった。
 何故こんなことになったのか、もう考えることさえ放棄したくなる。

「彼を救えなかったこと。それが私たちの罪なのでしょうか」
「きっかけはな。けれどいまさら悔いたって遅いわ。この世界は・・・
            後は滅びるだけや」

 かつて一人の女を愛した男がいた。
 女は世界を滅ぼすものに加担する魔族。
 男はそれを防ぐためにスパイをした人間。
 二人は愛し合った。
 幼い様で、でも二人にとっては初めての真剣な愛。
 戦いが終局に向かった。
 男に選択が迫られた。
   一人の女か、全なる世界か。
 男は世界を選んだ。
 世界は救われた。
 愛した女は死んだ。
 男は道化となった。
 周りのものは男に安心した。
 笑っているのだと。
 泣いているのに。
 その道化にだまされた。
 ・・・騙されていたかった。

         もうそれはただの言い訳。
        だってもう終わったことだから。
            世界は滅びた。


今までの コメント:
[ 戻る ]
管理運営:GTY+管理人
Original GTY System Copyright(c)T.Fukazawa