ザ・グレート・展開予測ショー

うやむやノクターン[alcohol. silkcocktail]


投稿者名:ライス
投稿日時:(05/12/ 8)


 まずい。どうやら酔ったみたいらしい、私わ。

 とりあえず、順に思い出してみた。
 えぇと。
 泣く子も黙る丑三つ時。
 目が覚めちゃって、喉からから。
 寝ぼけまなこをこすりこすりベッドを、台所へ行った。
 冷蔵庫に麦茶があるから、それを飲もう。
 でも、眠い。少しでも気を緩ませたら、倒れそう……。
 さっさと飲んじゃおっと。
 明かりも付けず、暗い台所。
 コップを手探りで取り出して、冷蔵庫から麦茶の瓶を。
 取れない。
 あれどこだっけ。
 まぁ、いいや、めんどくさい。
 飲めればなんでもいいや。
 ジュースかなにかあったはずだし。
 と、ようやく取り出せたものをコップに注いで一気飲み。
 なんか妙な味がしたけど、のど渇いてたからそれも気にせずぐびぐびっと。
 立て続けに二杯ほど。
 飲み終わると、コップ片付けて、台所を出た。
 私は大きくあくびをして、戻ろうとしたんだ。

「う〜、なんだか暑い……」

 体の芯からぽかぽかする、というかじわっと暑い。
 眠気もなんだか冴えてきたみたい。
 どうしてだろ。
 と、おぼろげに思い返してみた。
 冷蔵庫から取り出した何かの感触。
 なんか首が細かったような……。
 あぁ、そうだ。
 一升瓶だ、あれ。

「お酒飲んだんだ、あたし……、それも二杯も」

 でも、だめ。
 思考がグニャグニャになってきた。
 うきうきする。
 きゃはっ。
 とっても気持ちいい。
 足元フラフラ、まるでダンス。
 頭もグルグル、地球儀みたい。
 でもでも、気分はべりぃはっぴぃ。
 まるで金色の野原にいるみたい。

「らん、らんららっらっらん、らん、ららららん♪」

 滅びの呪文をとなえれば、天井が落ちてきます。
 でも、私、元気です。
 心は盗まれても、元気です。
 青いパジャマじゃままだっ。
 うふふ。
 るんっ、るんっ。
 目の前まっくらけ、上も下もまっくらけ。
 ほらほら、ぶたさんも飛んでいきます
 ふしぎふしぎ。
 天井ぐるぐる回ってます。
 あっ、ドアが開いてる。
 明かりもついてる。
 どれどれ、入ってみましょう。

「あーっ」

 横島さんと美神さん。
 二人して座りながら、寝入ってる。
 方を並べて、添い寝しあって、ぐっすりと。
 ずるいずるいっ。

「なにしてるんですかぁ」

 ぷんぷん。
 いけませんよ、お二人さん。
 特に美神さん。
 そんなに横島さんの左腕抱きしめちゃって。
 ぬけがけは許さないんだからっ。
 え〜い、ひっぺがしちゃえ。
 うんしょ、うんしょっ。
 ……だめ、とれない。
 美神さんの強情っぱり。
 横島さんも横島さんです。
 なんです、そのにやついた顔わ。
 たわわなおっぱいが腕でむにゅむにゅしてるからって。
 どうせあたしはおっぱいちっちゃいですよ、ふんだ。
 ひっく。
 でも、あしにはじしんがあるんですからねぇ。
 見せてあげましょうか。
 ほ〜ら。
 ぢょしこーせいの生足ですよーっ。
 
「うりうりぃ〜」

 でも、横島さんはなにもいわないのでした。
 がっくり。
 ふたりとも寝息かいて、きもち良さそう……。
 横島さんがねがえった。
 左ほっぺにあかいるーじゅのきすまぁく。
 だぁれの?
 美神さん?
 だいたぁん。
 でも、今夜のあたしはもっとだぁいたん。
 クチビル、うばっちゃいます♪

「ん〜……っ」

 うばっちゃいました。
 横島さん、だいすきっ。
 ひゃっく。
 はじめてのチュウ、どうでした? 
 でも、横島さんはなにもいいません。
 ざんねん。
 あ〜ぁ、ねむくなってきちゃった。 
 あたし、もどりますね。

「おやすみなさ〜い」

 さいごに右ほっぺにちゅっ。
 そして、あたしはベッドにもどっていくのでしたでした。
 めでたし、めでたし。

 で、朝。

「う〜ん、頭痛い……どうしてだろ」

 おキヌちゃんは原因不明?の頭痛に悩まされていたとさ。

 これにて一巻のおしまいおしまい。





 

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