Cat People 3
投稿者名:nisebarutan
投稿日時:(05/10/18)
<SIDE:紫穂>
「にゃあ、にゃあぁ♪」
私が触って視るまでも無いわね…葵ちゃんは、間違いなくネコになり切ってしまってる。
帰ってきた皆本さんに飛びつく様に抱きついて…後はそのままず〜っとベッタリ。
…皆本さんの事“飼い主”だと思ってるのかしらね…
ブラウスやスカートの裾が捲れるのも気にしないで、身体をぐりぐりと摺り寄せて。時にはころんと転がって、仰向けでお腹を見せて“服従”のポーズなんかしてみたり。
軽く爪を立てて、ゆっくりと肌に線を引く様に…腕や顔を引掻いて…
挙句、皆本さんの手を、指を、ほっぺたを、口を、耳を、首筋を…ぺちゃりと舐めて、挙句はぐはぐと甘噛みして…
はぁ…何だか見てるほうが恥しい…
こんな大胆な甘え方、何時もの葵ちゃんだったら絶対にやらない。
てゆーかあの初心な葵ちゃんにこんな真似出来る訳無いもの。薫ちゃんならいざ知らず、ね?
「にゃあ〜♪」
「ちょ…葵、頼むから…勘弁して…うわ?」
じゃれ付いてくる葵ちゃんを、必死にあやす皆本さん。
さすがに、こんな状況の葵ちゃんを無理矢理突き放すなんて出来ないのね。
顔も手も、引掻き傷とか、歯型、噛み痕だらけになって…
でもなーんか余りイヤそうには見えないのよねぇ…
「う〜〜〜〜〜葵ぃ〜〜皆本ぉ〜〜」
きゃー薫ちゃんてばスゴイ殺気♪
…でも一応自分が悪いんだってちゃーんと自覚あるみたいね。
だっていつもならもうとっくに…皆本さん、壁に磔にされちゃってる頃だもん。
「や、だって今は葵もくっ付いてるから…
それより!紫穂はアタマこないのかよ!?」
そりゃー私だって…目の前であんなにべたべたされて面白い訳ないじゃない。
でもねぇ…葵ちゃんはある意味被害者なワケだし。
「にゃあぁぁん♪」
「わ…葵…ちょ…ホントにやめ…た、助けてくれ!!」
「んなーーッ!?またそんな…
皆本ォ!てめぇナニ押し倒されてやがるんだぁ!?
葵〜〜〜ッ!!お前マジでいーかげんにしとけよ!」
んー…でも確かにちょっとおかしいかも。ネコになった葵ちゃんの皆本さんへの甘え方…それは『飼主に甘えるネコ』にしては、ちょっとばかり度が過ぎてるわ…尋常じゃない。
今だって…押し倒した皆本さんの上に四つん這いで跨って小さな身体をくねらせて…その姿は何だか凄く悩ましげ。
切なそうな鳴声に、顔をほんのり赤くして瞳をうるうると潤ませて…その表情も楽しげとゆーよりは寧ろ…
…何か…凄くイヤな予感がする。薫ちゃんの言うとおり確かめた方がいいかもしれないね。
キュ…ン…
真意を確かめるべく葵ちゃんに触れる私…
果たしてその結果は私が危惧してた通り…
「し、紫穂?どーよ!?」
「…紫穂?」
…あのね、ふたりとも落ち着いて聞いてね?
葵ちゃん…何かサカってるみたいなの…
「「は?」」
だからね?…なんか今の彼女って『発情期のネコ』みたいなの。
それで…葵ちゃん、皆本さんと…その…えっちなコトを…
「「な、なにぃぃぃぃッ!!?」」
「にゃあ〜〜〜ん♪」
はぁ…皆本さんは“飼い主”じゃなくて“お相手”だったってわけね…葵ちゃん、過剰なすきんしっぷで皆本さんのコト誘ってたんだ。
でも全然きてくれないから…我慢できずに遂に押し倒しちゃったと…
今の葵ちゃんの頭の中は、オヤジスイッチ入ったの薫ちゃんに匹敵するほどの“ピンク“色。
皆本さんを相手にそんな事まで?って…この私が、思わず赤くなっちゃう位。あの葵ちゃんがよ?発情期の猫ってみんなこんななのかしら?
「む、むぎーーーッ!?ゆるさーーんッ!!」
「ま、待て薫!?葵も居るんだから落ち着…わ、わあぁぁッ!?」
「にゃッ!?」
あ…薫ちゃんがキれちゃった…
捲き込まれないうちに隠れなくっちゃ。
続く
今までの
コメント:
- すいません…投稿者名の所間違えてしまいました…
『偽バルタン』ですが…日本語に変換されてなかった… (偽バルタン)
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