ザ・グレート・展開予測ショー

フツーのひとびと


投稿者名:MAGIふぁ
投稿日時:(05/ 9/10)


「おお、これが超能力対抗装置かね」

「ええ、まだ正式採用前の最新式です。ですが性能は証明済み。なにせ、ついさっき特務エスパーの子供の能力を無効化しましたから」

「そうかそうか」


 アンチエスパー組織、普通の人々。彼らはどこにでもいる。

 超能力者という異物を、自分達のいる世界から撲滅するためには、彼らは手段を選ばない。


「だが、本当にいいのかね?こんなものを横流ししてくれて……」

「いやいや。今時、軍の装備の横流しくらい、フツーでしょう?」


 自分の勤める組織の装備の横流しをする。

 確かにたまに見つかってニュースに流れるくらいに普通だが、ちょっと、いやだいぶ意味が違う気がするのだが。


「そうれもそうだな」


 会話の相手も普通の人々。アッサリとその辺は納得して、次なる疑問を相手に投げ返した。


「だが、これはまだ数が少ないんだろう?君の事がバレはしないかね?」

「なに、その辺は問題ありませんよ。私には不運な同僚や部下がいますからね」


 自分の罪を同僚や部下になすりつける。

 社会では普通に良くある話である。だがやっぱり意味が違う気がするのだが、どうだろう。

 しかし相手の人は一味違う見解を持っているようで、こんな事を言い出した。


「うむっ、さすがは我が普通の人々の一員!ごく普通の対策だな!」

「ええ、もちろん!我々は普通の人々ですからな!いつもフツーです!」

「「普通の人々バンザイ!エスパーに滅びを!!」」


 普通の人々はどこにだっている。

 そして、今日も彼らは『普通ではない』方法で戦い続けているのだ…




 <End>

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