ザ・グレート・展開予測ショー

何がために鐘は鳴る


投稿者名:captain
投稿日時:(97/11/27)

ルシオラのもとを離れた横島はその後完全に消息を絶った。
横島からの連絡がとだえてからというものGSチームの間には絶望感がよぎるばかりだった。
そして一ヶ月あまり後、都庁に今にも倒れそうな少年がたずねきた。
そこへ調度通りかかったおキヌが見たものはまぎれもなく忘れることのできない横島そのものだった。
「横島・・さん!?横島さんなのね!!」
彼女はなきながら抱きつく
「へへ・・ただいま・・・」
そう言うと横島はそのまま気を失った。
そしてどのくらい時間が絶ったのだろうか横島は目を覚ました。
身体中にあった傷も完治しているおキヌがヒーリングをほどこしたのだった。
「目がさめましたね、いったい今までどこにいっていたんですか?私とても心配で・・・」
「ごめんよ連絡できなくて・・・ところで美神さんは?」
「美神さんなら今はお母さんと訓練中で、もう三日間くらい部屋に閉じこもりっきりで連絡が取れない状況なんです。
西条さんも怪我をして今入院中なんです・・」
「そうか、じゃあ百目は?」
「百目さんはもう活動できなくて冬眠しちゃいました。」
「何だって!?役に立たないやつだな、まあいいかそれじゃあちょっと美神さんのところまで連れていってよ。」
「いいですけど今まで何をしてたんですか?見る限りではなんかすごく感じが変わったみたいですけど。」
「わかるのかい?でもそれは見てのお楽しみさ。」
そお言うと起き上がり美神たちのいる部屋へと歩き出す
「ここです、美神さんとても心配してましたよ。きっと喜びますよ。」
「そうか・・・」
そしてドアを開けると
「どうしてまだできないの!?まだあと百鬼まで二十鬼以上残ってるわよ!!」
美智恵の怒鳴り声が聞こえる
そしてまた訓練を再開したとき横島が美神の前に飛び出し襲いかかる妖怪を霊波刀で切り裂く!!美神は
「横島君!?生きていたのね・・」
と、一言言うとそのまま気絶した
「隊長これはどういうことですか?いくら美神さんでも死んでしまいますよ!?」
「横島君生きていたのはいいけどこのままじゃアシュタロスには勝てないわ、必要ならば殺します。」
「それじゃあ俺から殺してください、美神さんと同じ訓練をしてみてください。さあおキヌちゃん美神さんの手当を。」
そういい部屋の中央に立ち3つの文殊を出すそして
「まずはこれぐらいでいくか・・」とつぶやき
「さあやってください。」と言う
「しかたないわねだけど容赦わしないわよ!!」
と言うや否やモンスターをけしかける!?
3つの文殊を同時に発動させた横島は美神とおキヌのほうを向き一度微笑むと
「一体ずつじゃなく全部きてください!?」
と叫ぶ
「正気なの?どうなっても知らないわよ。」
と言いつつもすべてけしかけた
すると横島は超加速に入り敵を一瞬のうちにすべて切り裂いた
あたりが呆然とする中、横島は美神のもとへと歩みよる
「何があったんですか?今の横島さん9000マイト以上の霊力を出してましたよ!?」
あぜんとするおキヌその傍ら
「何なの今のは?どういうこと?」と美智恵
「俺は今まで人狼の村で修行をしてたんです。そこでこの文殊の組みあわせの技をあみ出しました、
いくつか同時に発動させれば多くの霊力が必要になりますが今のように劇的に力があがるんです。
ちなみに今のは”加”と”速”そして”力”この三つを使いました。
文殊はまだあと30個ぐらい出せますからまだまだいけますよ。」
「あそこは霊力が満ちやすく文殊もよく出すことができたからたくさん貯めたんです。おまけに剣術のほうも鍛えやすくて・・・」
と言っているうちに美神は目を覚ました、その瞬間
「ただいまー!?マイスイートハニー」と叫びながら美神に飛びかかる、やはりこの点のアホさかげんは変わってないようだ
「何がただいまーだ!!さんざん心配させといて!?」
と肘打ちを食らわしながら叫ぶ美神。おキヌ、美智恵は呆れてものも言えないようだ。
そして今まであったことをいろいろと隊長に話す。しかしルシオラのことはどうしても話せなかった。
その夜・・・
おキヌの声がする
「横島さん起きてますか?話があるんですけど・・・」
「何?なんか用かい?」
「あの・・・私百目さんから神眼を授かったんです、だから横島さんの心が少し見えてしまいました。
本当にアシュタロスを倒すんですか?あの3人の人を助けるために・・やさしすぎますよ・・・
でも約束してください。絶対に私の前に帰ってくると・・・」
「ああ、わかってるよ、本当に俺だいそれた事言っちゃったな・・・」
その時のおキヌの心には横島の考えているルシオラのことでいっぱいだった。
その時まだ懲りずにおキヌの身体をのっとろうとしている悪霊が襲いかかってきた!!
おキヌをかばうようにその攻撃を防ぐ横島、おキヌはその背中に横島の自分への思いを見る、
その時はっきりと自分への思いが大きいことを知り涙を流す。
そこへ美神が通りかかり何か勘違いをしたらしく
「おキヌちゃんに何すんのよ、泣いてるじゃない!?」
といきなりドロップキックを食らわせ横島流血
おキヌが事情を話すと時すでに遅く横島は隅のほうでいじけていた。
「なんや、なんや、俺がそんなことするわけないのに・・・」
「ご・ごめんね私つい・・・」
「ごめんですむかー、この代償は・・・」と飛びかかるとまた蹴られ
「誤った私が馬鹿だった。」と頭を押さえ立ち去る
その横で見ていたおキヌは
「ごめんなさい。」と謝る
しかし横島は
「ちょっとぐらいいーじゃないか、減るもんじゃないし・・」
とブツブツ言っていて聞いていない。
おキヌはやっぱりいつもの横島だとつくずく感じながら部屋に戻った。
一方横島は(フフフッ久々にお宝でも拝ませてもらうとするか、
俺の霊力は煩悩が生むんだからこれは合法だ美神さんだって許してくれるにちがいない、善は急げだ!!
いざっ)と言いつつ美神の部屋めがけてロープをおろし屋上から慣れたてつきで降り始める
「ザーザー」という音のするところで止まり窓から覗き始める、
しかしそこに居たのは美神ではなく隊長こと美智恵だった。横島はそうとも知らず覗き出す、
その瞬間「怪しい気配ッ」といいながら美智恵は振り返った、するとそこには髪が白く染まった横島が窓にへばり付いている
「なっ!!何をしているのかな〜?横島君ッいい度胸ね〜」
一方横島は「バッババアは嫌だ・・・」と、もうあっちの世界へ行ってしまっている!!
「何がババアですって!!」
と叫びコークスクリューパンチをあびせる
そこが3階であるのにもかかわらずそのようなしうちをするのはやはり美神家の者だとつくずく感じる横島だった。
横島はそのまま落下し地面にめり込んだまま朝を迎えた。
「横島君ッ起きなさいよー朝よー。」と珍しく美神が起こそうと部屋をのぞく、しかしそこには横島の姿はない
「たいっへん横島君がいなくなっちゃったっ。」と食卓のほうへ慌てて入る美神、一方美智恵は朝食をとりながら
「窓の下は見たの?」とボソッと言う、言われるままに見てみると何か変な塊が地面にめりこんでいる、
よく見るとそれは横島だった
「こっこれはどういうこと?まっまさか魔族が!?」しかしよく見るとロープと窓の破片がいっしょに散乱している、
はっと気付くとこの上の階はシャワールーム「まっまさか覗かれたの?」
と美智恵に問いかけるとどうだかというような顔で知らんぷりをしている
(やっぱり覗いたのね)と呆れてものも言えない美神
横島が気が付いたのは訓練に行く途中にあまりにも哀れな姿だったので美智恵が同情し起こしたときだった、とはいっても
「早く起きんかー!!」と目覚めの蹴りを入れた時だった
横島は昨日のことがとてもショックだったらしくその時のことが思い出せない、
何もわからないままに都庁の地下の訓練室にそこではもうすでにおキヌが掃除をしていて
「おはようゴサイマッ!?どうしたんですか?その顔とてもひどい・・・今すぐヒーリングをっ」と言うと
「そんなもの必要ありません、さあまずは横島君あなたからよ!!」
と額に血管を浮かべた美智恵が言い
「今日は相手のレベルはいつもの3倍に設定します文殊は2個まで、それ以上は認めません。」
と厳しい声で昨日の罰だとでも言わんばかりにスイッチを入れる。
「ソンナンキートランワー!?」と叫びつつ霊波刀で応戦する横島
「何ナノこれっ、横島君には無理よ!!」と叫び止めようとする美神
「大丈夫ですよ、美神さん昨日気絶しちゃって知らないと思うけど横島さんとっても強くなったんですよ。」
とおキヌがそれを止める
横島は「やっやったろーじゃんかあの隊長の顔へこましたる、なんかこー燃えてきたぞ!!」と文殊を2つ出し
「じゃあ今日もあの手でいくか。」と念を込める
”加”、”速”、2つの文殊が輝き同時に発動する!!
同時に加速状態に入り次々に相手を切り裂く
「何で横島君がこの技を・・・」と美神はあぜんとする
「本ッ等に何も知らないんですね。」とおキヌが鼻たかだかに言う
さすがの美神もその言葉にムカッときているようだ
横島は今日は”力”の文殊を使っていないからさすがに辛いようだが
あの霊刀八房にも勝るとも劣らない修行したての剣術で順調に勝ち進んでいく・・・
「すっすごい!!あっと言う間にもう60鬼以上倒してるわ!!私じゃ歯が立たないわ!!」
と美神が感心して言ったとき横島の加速が解けてしまった!!
美智恵は「ソロソロのようね」とニヤニヤしながら死ネッ昨日の罰だとでも言わんばかりにつぶやく
「ヤッヤベー加速が解けちまった、これはまずい、こーなったらもう一個」と文殊を出そうとした瞬間
「約束を破るつもり?そんなんじゃアシュタロスには勝てないわよ!!」
と美智恵の怒鳴り声が耳に入る
はっと気付いたように横島はその手を止めたった一本の霊波刀で立ち向かう・・・
それから5時間後、やっと最後の敵までたどり着いたとき
「さあいらっしゃい」とどこかで聞いた声がする
そう、その敵は前に氷付けにされたことのある雪女だった、それを見て
「ぼっぼかーもー」と飛びかかりまた氷付けに・・・
まったく頭の中は成長していないようだ・・・その場にいた全員は呆れてズッコケている
「こっ、こいつ使えんわ。」と美神が言うと
「次はおまえよ、あの馬鹿の相手よりは弱くしてあるんだからできないわけありません!!」といきなりけしかける!!
どれくらい時間がたったのだろう、横島ははっと目が覚めた
それを見たおキヌは「横島さんッ」と抱きつく
美神はぎりぎりのところまで追い詰められており(負ける・・・)と思った瞬間おキヌといちゃついている横島が目に入る、
その瞬間何かが切れる音がしたと思ったら美神の霊力がいっきに数倍に膨れ上がった
横島への嫉妬のようなものがきっかけで力に目覚めたのだった!!
胸のあたりで何かが輝く!!そうっそれは美神の魂についている結晶が少しずつ消化されだしたのだった!!
(あの馬鹿殺す!!)と思った瞬間に力が上がり残りの相手を跡形もなくすべて消し去ってしまった!!
「やればできるじゃないの。」と美智恵は美神に抱きつく、この時初めて母のやさしさに触れたような感覚にひたる美神であった。
一部完


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