ザ・グレート・展開予測ショー

絶対可憐チルドレン あなざぁ つー


投稿者名:MAGIふぁ
投稿日時:(05/ 7/22)

 小学校へと光学迷彩服着用で潜入中、皆本は思った。

 ――何やってんだろう、俺――

 油断するのはいただけないが、幸い今は授業中。やつらも多少は大人しくしている。頭の中で愚痴るくらいはいいだろう。
 ああ、俺はこんな事をするためにバベルに来たんじゃないはずだ。しかし、あの手のかかる子供達から目を離すわけにもいかない。それは身にしみて理解している。そりゃもう、痛いほど、ってーかあれは痛かった。
 なんで事あるごとにサイコキネシスで地面に押さえつけられなきゃいかんのだ…

 きーんこーんかーんこーん

 物思いにふけっている間に、どうやら授業が終わったらしい。
 さて、ここからが本番だな。
 皆本は何やら談笑しながら――会話内容については気にしないほうがいい、と直感がささやくので聞かないようにした――廊下へと出て行く子供達について教室を出る。
 特殊素材で造られたブーツのおかげでほとんど足音も立たないが、それなりに気をつけて後をつける。その先は――
 皆本は無線のスイッチを入れた。

「局長聞こえますか、局長――





 あいつらがトイレに入ったんでけど、そこまでは監視しないでいいですよね?」

 当然の確認だった。皆本はノーマルだ。ロリコン趣味も、そっちの趣味も無い。ましてやこの先は、もしバレたら言い訳不能で、社会的にも死亡できてしまう一級の危険地帯だ。
 しかし局長の見解は違ったらしい。

「なんだとー!?皆本くん!君は国の宝であるあの子たちから目を離すつもりかね!?」
「な!?いやでもさすがにトイレはマズいでしょう局長!ましてや女の子だから個室ですよ!それでも逝けと?」
「なに!?君は彼女らにそこまで付いていくつもりなのかっ!?」
「命令したのはアンタだーー!!」
「な!?命令をいい事に、君はそんなマネをっ!?」
「するかボケェェ〜!!」

 誰もいないはずの廊下で聞こえる、一人漫才。
 この日、学校に7不思議が一つ加わったという――


 おわり。

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