ザ・グレート・展開予測ショー

GS新時代 【鉄】 其の五 2


投稿者名:ヤタ烏
投稿日時:(05/ 6/22)


「ちょっと、汰壱ちゃん待ってよー」
後ろから蛍花の呼び止める声が聞こえる。
汰壱はその声にめんどくさそうに振り向く。
「んじゃー早くしろよ。このままじゃ遅刻だ」
基本的にのんびり屋の蛍花は、何事もゆっくりマイペース。
非常事態にもなれば、それなりに俊敏にもなるが平常時はなんともゆっくり。
特に景色を眺めながらのんびり散歩するのが趣味で、普段の登下校も彼方此方とウロウロする。
別にそれはいいのだが、毎度の遅刻の常習犯になるのは、なんとも困ったものだ。


遅刻防止のためにと、忠雄と令子にお目付け役に任命されたのだが
蛍花の身長は145センチ程、汰壱の身長が170ジャストなのと、歩調の速さと歩幅のと違いから普通に歩けば
あっというまに蛍花が置いてきぼりを食らう。

「汰壱ちゃんの頭には、人に合わせて歩くって言葉はないの?」
ぶーとした声が後ろから届く。
「遅刻まで合わす気はねぇな」
振り向かず答えた。
大体面倒くさくて適わない。
同じ高校になってからそろそろ二ヶ月、一緒に登校するのは構わないが、遅刻までご一緒はご免こうむりたい。
「いいじゃん、ちょっとぐらいさー」
「そのちょっとが積み重なって今月三度目の遅刻寸前だがよ」
「汰壱ちゃん、細かいことは気にしない、気にしない」
「忘れたのか?一月に五回以上遅刻したら呼び出し食らうぞ」
「今日で三回でしょ・・・・まだ二回もあるね」

にこにこ笑いながら後ろから歩いてくる。
ペースは相変わらずである。

「少しは急げよ」
「だってこんないい天気だよ、少しぐらいゆっくりしてもバチなんか当たらないよ」
言われて空を見上げれば、見事な五月晴れである。
抜けるような青空に、雲が実に気持ちよさげに流れている。

実に良い天気である。
確かに学校がなければ昼寝するなり、訓練するなり実に良い天気である。
少し暑いぐらいの日差しが照り、それを冷ますかの様に心地よい風が吹き抜ける。
確かに本当にいい天気だと汰壱は思った。



だが現実は非情である。

携帯を取り出して時間を確認する。

現在8時48分
9時までには校門を潜らねば遅刻扱いである。
あと12分

自分ならば余裕で間に合う時間と距離だが、蛍花では今から走ってギリギリであろう。
もうのんびりしている暇は無い。
このペースで歩いていては完璧に遅刻するだけだ。

今朝とて間に合う時間に家を出たが、こうして遅刻寸前。
姉のひのめは今日は生徒委員会の早朝会議か、なにかでとっくに学校にいっている。
(たしか生徒会長をやってんだっけか??)
あやふやな記憶を思い出した。

「蛍花ちゃん走っぞ!」
「えー!」
いかにも文句ありますよという返事だが、これ以上放って置いたらこっちまで遅刻する。
くどい様だがお目付け役は引き受けても、遅刻までは一緒にしてやる気は無い。

「置いてくぞ!」
それを言うなり汰壱は走り始めた。
本気で走れば蛍花が置いてきぼりを食らうので、蛍花の速さに合わせた速度である。
「わかりましたよーだ」
しぶしぶ手提げの鞄を持って走り始めた。












十一分後





「ああもう無理!もう無理!無理!無駄!絶っっっ対遅刻だよ!」
走りながら蛍花が嘆いた。
先程までは別に遅刻してもいいと思ったが、ここまできて遅刻するのはいやだ。

「ねぇ汰壱ちゃん何とかしてよー」
「んじゃもっと早く走れ」
「無駄ぁ!」
「無駄じゃねぇよ、やるんだよ」
「普通人類にはコレが限界速度なのっ!」
「どの口で普通といいやがる」
「私は汰壱ちゃんと違って、か弱くて・可憐なの!」
「えーどこが?自惚れんなよ。」

心底呆れた顔して、こちらを向く汰壱の顔面をドツきたい衝動に駆られてたが
とにかく時間が惜しかった。

すでに校門が見えているが、かなり距離がある。
このペースでは間に合うことができない。

「しゃーねぇな」

併走している蛍花の襟をひょいと掴みあげた

「えっ?ちょっちょっと?」

突然のことに慌てる蛍花、足だけバタつかせるが空しく中をきる。
小脇に抱えられて、まるで荷物扱い。
「間に合わねぇだろう?このままじゃよ」
蛍花をしっかりと小脇に挟んで掴みあげると、そのまま一気に加速する。
(もう少し優しく持てないの?)
せっかくこういうシチエーションなんだから、もう少しロマンスある抱き上げ方(お姫様だっこ)とかないの?
という思いは、完璧に無視する西洋合理主義者の汰壱。
そんなことやったら走り辛くてかなわない。この場面ならばお約束だが、そんなのも無視。

地面を蹴り上げ一気に速度を上げる


先程とは比べ物にならない速度で景色が流れる。


あと三十秒


「ああっ後三十秒しかないよ」


「まかせろ、問題ねぇよ!」

口の端を持ち上げて、ニヤリと邪悪な笑みを浮かべる。

「破ぁあああああああ!!」

【真呼吸・身体能力強化】

校門が閉まり始める。


もう時間が無い。
だがまだ五十メートルも残っている。


汰壱は大きく一歩踏み込む、十分に加速のついた身体、助走距離は十分
全身に溜めた力を一気に解放。
体中の筋肉を総動員させ、大きく振りかぶる。
全ての力を集約し放出する。










「うおおおおおおおおおお、いけええええええ!!蛍花ビィーム!!」
ブッウオン!!
「へっ?」


素っ頓狂な声を上げた蛍花。

次の瞬間彼女は・・・・・・・・・・文字道理、空を飛んだ

メジャーもびっくりの超強肩で、小さな体が大気を切り裂きぶっ飛んでいく。

「ぎにゃやああああああああぁぁああああああ!!」

悲鳴を上げながら、音の壁を突破していく人間ミサイル

閉まり始める校門に向かって凄まじい勢いで、ぶっ飛んでいくレーザービーム。

地面とは僅か一メートルしか離れていない超絶弾丸ライナー

バヒュウウン!!

うまい具合に校舎の中まですっ飛んでいった。


「っしゃあっ!」
大きくガッツポーズ。


五十メートル先のほうで何かが潰れる音がしたが、気にせずに数秒遅れて汰壱も校門を潜った。




――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――




「今日も遅刻寸前でしたね、古牙くん」

教室に入り自分の席に付くと、横からの高いテノールが汰壱を呼んだ。
「別に好きでやってんじゃねぇよ、五芒院」
溜息半ばに友人に朝の挨拶をする。

「上から拝見さしていただきました・・・横島さんと楽しそうに登校してる姿が・・・」
「・・・あれを楽しそうと見る辺り、お前の脳みその加減を疑うがな」

汰壱の毒舌を気にするでもなく五芒院 静  (ごぼういん しずる)は微笑を浮かべながら銀色の長髪を掻き上げた。
肩まで届く長い銀髪が朝日の光を伴い淡く輝いており、銀色の片目は不思議な色を浮かべている。
この年の男子としては驚くほど細身で、色の白さや中性的な顔立ちもあいまって
一見しただけでは女子と見間違うほどの美少年がそこにはいた。
もっとも汰壱は初対面では日本人とすら認識していなかったようだが・・・・・・。

ちなみに実家の方は平安時代から続く陰陽師の名家の家系で、六道家には及ばないものの、GS協会内部では強い発言権を有している。
五芒院自身の実力は、まだまだ発展途上であるが、術のセンスには非凡なものを感じさせる。
術のレベルだけで見れば五紡院に勝てる者は学園内にはそうはいないだろう。


「ですが古牙くん・・・・今日は顔色がお悪いようで?いかがされましたか?」
誰に対しても敬語を使うこの話し方、五紡院の性格を表すものだが、正直同い年の男にそんな話し方をされるのは結構きついものがある。
何度も普通に話せと言ってきたが、すでに体に染み付いているらしく結局このままになっている。

銀髪銀眼の美形色白、おおよそ汰壱とは一番係わり合いが無さそうな人種であろうが。
人生何が起こるか判らない。人の出会いとは常に予測不可能なものであろうことを汰壱は五芒院に会って思った。




「別に何でもねぇよ。ただ超度7クラスの火炎攻撃と世界中の殺気が集まった殺気玉を至近距離から食らって
賽の河原までトライアスロンして帰ってきたからちょっと疲れてだけだ」

恐ろしい事をさらっといいのける汰壱、視線が遥か彼方を向いている。

「あの世で鉄人レースですか・・・・朝から興味深い話を聞けました」

「そのうち、オレは墓場で運動会なんてするのかねぇ?」
教室の天上を見上げて嘆くように上を見た。
「古牙くんらしくありませんね。」
「お前は日本人らしくないけどな」

「なにを言いますか?私は生粋の日本人ですよ」
心外だと言わんばかりに髪を掻き揚げる。最近判ったがどうやら癖らしい。
「お前に日本人を語られるとは思わんかったよ」
そう言って机に突っ伏した。


(というより、この学校自体がおかしい気がするが)

汰壱が六道学園に入って最初に突っ込んだ事・・・・・それは

「此処は何処の国だ?」

何でもござれの頭髪の色、茶髪金髪当たり前、カールしてようがロールしてようがパーマしてても、何でもござれ。
アフロ・ドレッド・リーゼント・・・・・・・校則はどうした?

髪型等はまだ良い、汰壱の真の突っ込みは髪の色にである。

赤に青に緑に紫、さらに目の前にいる五芒院・・・銀色

銀色?・・・・何人?

それも皆様地毛だとか・・・

地毛でその色?・・・・何人?
コーデ○ネーター?

聞いた話によると、霊力の高い人間の頭髪の色や目の色は変化しやすいそうである。
何故そこだけか判らないが・・・決して遺伝子改造の結果とかでは無いらしい。
令子もひのめも赤毛なのであるので驚く事は無いが、幾らなんでも限度があるだろう。

初めてシロとタマモに会った時も驚いたが
これはある意味それ以上ですらある。

なんせ純黒の自分が周りから若干浮いている気すらする。

実際、汰壱がどのぐらい浮いているのか? まあ判りやすく言えば

赤○健と武 ○尊

ネ○まとケン○シロウ

コーデ○ネーターとターミ○ーター
ぐらい違う。


言うまでも無く汰壱は後者に属する。


そりゃ麻○良学園みたいなところに、魁○塾みたいな奴がいれば浮くだろう。




「しかし今日は冷えますね」
窓際の席のせいか少し身震いをする五芒院。
「どこが?」
首だけ五芒院の方に向ける。
糞寒い早朝からタンクトップに短パンで鍛錬している汰壱には、寧ろ暖かい程である。
「明らかに寒いですよ。これは」

「あのな五芒院・・・・前からオレはお前に、言いてぇことがあったんだよ・・・・・・・・・あのな
そんなに寒いんだったらよ・・・・・・・・・・・・・・・・・ちゃんと服着ろやっ!」

ズビシッ!と五芒院を指差す汰壱、いいかげん限界だったようだ。



「はっ?」
「はっ?じゃねぇだろうが!な・ん・で・何時もてめぇはシャツを着ずに、地肌に直接学ラン着てんだよ!」
それもボタンは止めずに全て、はだけている。
白磁のような白い肌の胸も腹も全てがフルオープンされている。
婦女子の皆様には眼福であろうが、野郎は目も背けたくなるような光景だ。


「そーだそーだ!腹までは見せるなっ!はだけるな」
クラスの大半の男子が汰壱の意見に賛同した。


その声に対して五芒院は悲しそうに、しかし力強い澄んだ声で
「決まっています。私の美しい裸体をより多くの皆様に拝見したいただきたいのです!」
五芒院後ろには、無駄に華が咲き誇り、無駄に舞散っている。
華が舞い散るその中で五芒院は、無駄に悩ましげなポーズをとっている。

美形キャラの標準オプション・ナルシストは、この五芒院にもしっかり装備されていた。

「私のギリシャ彫刻を基調とする美しさ・・・・ああなんて私は罪深いのでしょう」
はらりはらりと涙を流す。

美形キャラの強化オプション・綺麗な涙もしっかり装備されていた。
繊細で儚げで美しい、現代のニーズにしっかりと答えられている。


ドン引きしている男子を尻目に、にじり寄るように見ている女子・・・日本の未来が心配だ。

「もうお前の存在が罪だよ!何でもいいから服を着ろや、目が腐る!」
半ば頭を抱えるように叫ぶ汰壱・・・そりゃきついだろう。

「先ほどから服を着ろと仰いますが・・・・まさか嫉妬してるのですか?」
変に涙眼でこちらを見る五芒院。
いったい脳のどこから、そんなとち狂った答えが出てきているのか?。

ところがどっこい
「貴様ッ!それは俺に対する挑戦か?」
跳ね上がる様に立ち上がり
身構える汰壱。

五芒院は静かに椅子から身を起こした。
場の空気が一気に張り詰める。

あくまで静かに、しかし力強い声が教室に響く
「挑戦?フフ、私がするのではありません。あなたです!あなたがこの私に挑み戦うのですッ!。」

ドドドドドドドドドドドド!!!!!

空気の匂いが闘争の匂いへと変化してゆく
「はっ!舐めるなよその程度で王を気取るかよっ!痴れ者めッ!ならば見せてやろう!」
ファイテイングポーズを取る。

(とまあ、啖呵切ったは良いが如何せん、こいつは状況って奴がヨロシクねぇ・・・・
今クラスの場の空気流れって奴は、五芒院に傾いていやがる。
下手な小細工じゃ流れは変えられん・・・こいつは肝っ玉ってやつを据えてかからねぇとよ)

距離を詰めながら冷静に思考を回転させる汰壱。

口調は熱く思考は冷たく

両者一メートルの距離を維持し向かい合う。


その程度と口で言ったものの、容易く倒せる相手でないことは汰壱は知っていた。
この目の前いる五芒院は間違いなく強者の称号を持つ漢(おとこ)である。

うかつに動けない。

「見せないのですか?ならば私から逝かせてもらいます!!」
「しまった先をとられたかっ!」


一瞬の判断の遅れが致命傷となった。
距離を取ろうとするが、既に遅すぎる!


「遅いですねっ!あなたは既にチェックメイトなのですよ!」

高く跳躍する五芒院(天上にぶつからない程に)

開放される力 (主にワキ)    

解き放たれる美 (主に腹)


「食らえっ【楽園の先駆者】!!」



カッ!!


解き放たれた五芒院の上半身!

脱ぎ捨てられた学ランが宙を舞う


「「「「「「ぐふっあああああ」」」」」

あまりの波動にとばっちりを食う男子生徒


「「「「「はっふぅううううううう」」」」」

なぜかご満悦の女子生徒
日本の未来は大丈夫なのか?

「ばっ馬鹿なあああこの汰壱がああああ」

あまりに強烈なインパクトに汰壱の意識はぶっ飛んだ。


(こっ、こいつ強ぇええ)

視界がホワイトアウトしてゆく
意識が闇へと引きずり込まれる。


(負けるのか?)

心に問いかける。

(勝てないのか?)

身体に問いかかける。


(俺は五芒院に勝てないのか?)

魂に問いかける。



『勝ちたいかね?』

声が聞こえる。

「誰?」

『勝ちたいのかと聞いている。』

夢か現か声が聞こえる。

力強い声が
賽の河原に良くいる筋肉の神様がそこにはいた。
「あなたはゴッド・オブ・マッスル!!」

『いかにも私はゴッド・オブ・マッスルこと葦 優太郎
マッスル・オブ・マッスル古牙 汰壱よ私は汝に問うぞ、勝ちたいか?』

逞しい腹筋を強調しながらソレは存在していた。

「勝ちたいっ!ご教授ください、私の眼前にいる歪んだ現代ニーズが生んだ妖怪を倒す術を!」
さりげなく友人を妖怪扱いする汰壱。

『その意気や良し!、だが汝は既に奴を倒す力持っている。私が提言することは唯一つ也
開放せよ解放するのだ。汝のすべてを解放するのだ。乾坤一擲の全身全霊をもって打破せよ
さすれば勝利!!』


そういい残すと筋肉神は汰壱からフェードアウトしていった。

汰壱が五芒院の裸の波動に倒れ意識をまだ三十秒とたっていなかった。
しかし決着は僅かその半分にも届かないしかない時間でつくはずだ。
そんな確信に近い感情がそこにはあった。



「あなたも、あなたも、私を倒すことが出来ないのですね・・・・・」
五芒院はどこか悲しそうに、呟いた。
きびすを返し自分の席に戻るとする。






ゾワッ!

「なっ!!」
突如感じた闘気に驚き振り返る。

その視線の先には一度倒れた筈の汰壱がそこにはいた。


「・・・・解・・・・・放・・・・するぜ」

汰壱の闘気が一気に膨れ上がる。

「馬鹿な・・・あれを受けて立つのですか?」
驚愕交じりではあったがその声はどこか喜びが混じる声でもあった。

「見せてやるよ・・・俺の力」
そう言って制服に手を掛ける汰壱。

「同じ様に上半身で勝負するおつもりで?愚かなっ!それだけで流れを変えられるものですか!」
あざ笑うかのようにポージングを強調する。

「違う!あのお方は言った!全を開放しろと・・・・・全てをその目に焼き付けろ!!」

小細工をするつもりはない乾坤一擲の一撃を見舞う!





全身の闘気が体を駆け巡る。

熱い血潮が魂を満たす

力があふれ出す

体が熱い

体が熱い

体が熱い


熱い!

熱い!!  

熱い!!!



















脱ぎてぇええええええ!!!!


パトスが臨界点を向かえる。


「クロスアウッツ!!」超絶脱衣!!





内なる小宇宙(コスモ)の誕生で弾け飛ぶ制服!!

全ては白日の下に曝された。


 




                                【全裸完成!!】 










「「「「「「「「「「ぐきゃゃ嗚呼ああああああああああああふ!!!」」」」」」」」」」」」」」


それが誕生し途端に教室中が阿鼻叫喚の地獄絵図・・・・
いやある意味、地獄がリゾート地に思えるような光景が完成していた。

全てが白日の下に曝されているのだ。


ゾウさんも

お玉さまも


それに追随するように・・・・毛も



男女問わず全ての人間、否・・生物の一切の尊厳を踏み躙り、その上でタップダンスを敢行するほどの暴挙。
即ち悪夢がそこには完成していた。


日本の未来は・・・・・・なんかどうでも良くなったきた。



「そんなッ!嘘だ!・・まさかあなたがこの裸の世界に入門してくるとはっ!?」
口から血を吐く五芒院、無駄に絵になる。


「次が正真正銘、最後のポージングだっ!」
そう言いつつ自身の逞しい大胸筋をこれでもかと、見せ付ける。

留めの一撃に

何人かのの生徒はこの世と今生の別れをしようとしていたり。

今見たことを忘れようと狂った様に、柱に頭をぶつけている。

中にはショックのあまり前世の記憶が蘇り始めているものがいた。


「まだです、まだ終わりません!!!」
「落ちろ蚊トンボ!!」






――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


教室のドアを挟んだ廊下では
「教師生活17年・・・勝負の年やな」

一年D組の担任教師(鬼道 政樹)は教室を占拠してる2匹の馬鹿を殲滅する為に
直属式神 【夜叉丸】を待機させていた。




ちなみに蛍花は、汰壱にぶん投げられたショックで廊下の片隅で気絶していた。
彼女の中にいるもう一人の彼女は若干転生したことを後悔していたとか・・・・・


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