ザ・グレート・展開予測ショー

幽霊ホテル(1)


投稿者名:R931
投稿日時:(05/ 6/13)

 幽霊ホテル(1)


「ねー、まだつかないの?」
「…………(汗)」

山の中。何年も人が通ってないような獣道を歩く二人がいた。

「まさか道に迷ったとかじゃないわよね?」

ギクッ!!  ダラダラダラダラ(汗)
金髪の少女の問いに過剰な反応を見せるバンダナの青年。

「ちょっと、本当に迷ったの!どうするのよ?もう暗くなるわよ、ヨコシマ。」
日も沈みかかり山の向こうにきれいな夕日が見える。
「しかたねえだろうが、タマモ。」
「・・引き返す?」
「いや、それは無理なんだ・・。帰ろうにも行きに通った道が解らん。」

・・こいつは・・
そもそもこいつを信用したのが間違いだったのかも知れない。

「最悪、野宿するしかねえな。もう夏だし、多分大丈夫だろう。」
「の、野宿!ちょっと、変なこと考えてるんじゃないでしょうね?」
この煩悩大王と一晩をともにしたら、何をされるか解ったものじゃない。

「ハア、何考えてんだよ。俺はお前に手を出すほど落ちぶれちゃいないぜ。それよりもこんな美味しい状況なのになんでお前しかいないんだよ!ああ、ここに美神さんでもいれば・・。」
ひどく心外そうに答える横島。

(何よそれ。私は、女として見られてないわけ!)
ひどくあっさりと返されて、逆にムカつくタマモ。一方横島のほうは・・
「ふっふっふっふっふ・・」
不気味な笑みを浮かべながらあっちの世界に行ってしまっている。傍から見たらひどく不気味な光景だ。

プチッ!
轟音とともにタマモの口から狐火か吐き出される。
「ふっふっふ、うん?うぎゃーーー!!何すんだよ。タマモ!」
横島の背中に炎が燃えさかっている。
「はあ、最悪。」

事の起こりは前日・・。








「あるホテルでね、死んだはずの知人が現れるらしいのよ。」
ここの事務所の所長である美神令子が依頼のあらましを語り始めた。

「え、それって単にその知人の幽霊が、現れているだけなんじゃ?」
この事務所のバイトであり、美神令子の弟子でもある横島忠夫が問いかける。
「そうでもないのよ。たとえば80以上の高齢で死んだ友人が何故か学生服を着て現れたり、本人もほとんど忘れていた恩師がいきなり現れたりするのよ。
 それにその幽霊はけっして口を利かないのよ。いくら話しかけても何も反応を示さない。そうこうしているうちに突然消えてしまうの。痕跡を調べてもそれらしい霊気の跡は全くないのよ。」
「けど、話を聞く限りでは別に害はないんじゃ?」
「馬鹿ね。幽霊が出るホテルなんて誰が泊まりたがるのよ。」

確かに、一部のマニアや死人に再び会いたいと願うような人ならともかく、幽霊が出るホテルなんて普通はわざわざ泊まりになんていかないものだ。
「それで今回の依頼はこの現象の原因解明と解決。あんたとタマモの二人に担当してもらうからね。」

「ちょっと!何で私とヨコシマの二人なの?」
黙って話を聞いていたタマモが文句をいう。
「そうでござる。何でタマモなどと、拙者が付いて行くでござる」
シロも一緒に反対する。
「なんで一緒には行かないんですか?」
おキヌも疑問を投げかける。

「たいして危険でもなさそうだし、皆で行くほどでもないのよ。横島君の修行にもなるしね。それにもう一つ除霊の依頼があるの。私たちはそっちを担当するわ。」
「話は解ったけど何で私とヨコシマがペアなの?そこの馬鹿犬やおキヌちゃんでもいいじゃないの!」
「犬じゃないでござる!けど狐の言った事は一理あるでござる。何故先生とタマモなんでござるか?」
あくもでも反論を続ける二人(二匹)。

「今回の悪霊は低級霊を操るタイプなの。だからおキヌちゃんのネクロマンサーの笛は必要不可欠。シロはおキヌちゃんの護衛。
 後、ホテルの件は十中八九幻術が絡んでいると思うの。幻術はタマモの専門でしょ。そういうわけでこの振り分けになったの。解った?」

「「けどっ・・」」
「けどじゃない!!居候のくせに文句を言うな!明日にでも現場に向かってもらうからね。美神令子除霊事務所の看板に泥を塗るようなまねをしたら、許さないから!解ったわね!!」


切れた美神を止められるものなど居るわけもなく・・








「熱ーーー!!」

現在に至るのであった・・。







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R931と言います。
GTYには初めて投稿しました。
拙い文章ですいません。
右も左も解らない初心者ですがよろしくお願いします。

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