ザ・グレート・展開予測ショー

横島の修行(4)改訂版


投稿者名:いも
投稿日時:(05/ 3/28)

横島は小竜姫の言うとおりに集中すると一瞬にして周りの風景が変わる。

そこの雰囲気はかつて時間移動した時に会った西条の前世である西郷の住んでいたところに似ている。

横島は西条の顔が頭に浮かぶと早くその顔を忘れようと管理人を探す事にした。

しばらくすると管理人室と書いてある部屋があったのでそこへ行ってみる。

するとそこには眼鏡をかけて平安時代の人のような格好をしてる男がいた。

「ん?誰だ?」

その男はこちらに気づいてこう尋ねてくる。

「あ、俺横島忠夫って言います。」

横島がそう言うと男は驚いた様子でこう言う。

「おお、お主が横島か、平安時代にワシの分身があんな事してすまなかった。」

突然そう言われるが横島には何の事だかさっぱりわからない。

それもそのはず、横島は首を切られた後の事をまったく覚えていないから。

横島は何の事かわからないので尋ねてみる。

「あの〜すいません。平安京に行った時の事余り覚えてないんで何の事だかさっぱり分からないんですけど…。」

「ん?そうなのか?ではワシが誰なのかも?」

「ええ、ところであんな事ってどんな事っすか?」

「あ、いや別に気にするほどの事ではない。」

分身とはいえさすがに殺そうとしたなどと言えるわけない。

「そう言えば自己紹介がまだであったな。ワシの名は菅原道真。」

横島はその名前を聞いて驚く。

なんせ高校を卒業出来るかどうかの瀬戸際の時に彼の事を拝んだ事があるからだ。

横島が心の中で彼にありがとうございますと言ってると道真が尋ねてくる。

「ところでワシに何か用か?」

横島はその問いにこう答える。

「実は、修行に来たんです。あ、それとこの紙を管理人に渡せって言われてるんですけど。」

横島はそう言うと小竜姫から貰った紙を渡す。

道真はその紙を読むと

「わかった。それではついてまいれ。」

と言い横島をある部屋へと案内する。

横島は案内された部屋を見ると愕然とする。

そこには机と椅子がきれいに並べられその向いてる先には教卓と大きな黒板がある。

横島が案内された部屋それは……教室だった。

「ほれ、ぼさっとしないで席につきなさい。」

道真はいつの間にか教卓の所に立ちそう言ってある席を指差している。

その席は教卓のまん前のいわゆる特等席と言うやつだ。

横島はある不安を抱えながらも彼の指示に従う。

そして彼の一言で横島の不安は的中してしまう。

「では授業を始める。」

ガン!!

横島は頭を思いっきり机にぶつける。

「ん?どうしたのだ?」

道真は横島がいきなり頭をぶつけたので何事かと思い尋ねる。

「ちょっと待ってくださいよ。修行に来たのに何で授業なんか受けなきゃいけないんすか。」

横島がそう言うと道真はこう答える。

「これは文殊を使うのに最も必要なものを鍛える修行だ。」

道真がそう言うと横島は思わず尋ねてしまう。

「最も必要なものって何ですか?」

その質問に道真は、はぁ〜っとため息をつくと自分の頭を指差しながら。

「ここだよここ。」

「頭…ですか?」

「うむ、文殊を有効に使うには相手の特性など様々な知識が必要になる。そしてこれからおこなうのはそれらを身につける修行で、まぁやることは同じだからだ授業と言ったまでだ。」

横島は中々やる気が出ない。

せっかく卒業したのに何でまた授業なんかと思う。

だが道真の言う事はもっともだ。

文殊の使い道は限りなく多いのに横島が除霊の時に使うのは『爆』『浄』『結』『治』ぐらいではっきり言って宝の持ち腐れである。

この事に気づいた横島は

「そうですか…それじゃ始めて下さい。」

と言う。


こうして横島の修行は始まった。

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