ザ・グレート・展開予測ショー

横島の修行(2〜3)改訂版


投稿者名:いも
投稿日時:(05/ 3/22)

妙神山客間にて

横島は客間に通された事を疑問に思う。

「あの、今日は修行に来たんですけど…。」

「その事で話がありまして。」

「話…ですか?」

「ええ。横島さん、あなたは既にここの最難関であるウルトラスペシャル(以下略)を受けました。これがどういうことか分かりますか?」

「えっと……どういう事っすか?」

横島は考えてみるが分からなかったようだ。

小竜姫はそんな横島の返事にはぁ〜っとため息をつきながらこう答える。

「つまりここではあなたに教える事はもう無いと言う事です。」

その言葉にショックを受けるが横島は引き下がらない引き下がるわけにはいかない。

「そんな俺どうしても強くなりたい、いやならなきゃいけないんです。」

(大切な人を守れるくらい強く。)

小竜姫は横島の今まで見せた事のない真剣な表情に驚きつつこう続ける。

「話は最後まで聞いてください。ここでは修行する事は出来ません、なら他のところで修行すれば良いだけじゃないですか。」

「他のとこ…ですか?」

「ええ。まあその話は後でするとして、まずはどこで修行するかを決めましょう。」

小竜姫はそう言うと一枚の紙を見せる。

どうやら修行場の名簿のようだ。

「え?あ、そうですね。」

横島はさっきの話が気になったがとりあえずどこでするかを決める事にする。

「それでどこで修行がしたいですか?」

「う〜ん、急にそんなこと言われても…どこがいいと思いますか?」

横島にしてみれば名前だけ見せられても…といったところだろう。

「そうですね…横島さんの能力はたしか栄光の手と文殊でしたよね?」

「はい。あ、あと基礎もお願いできますか?」

「基礎もですか?何で今更?」

小竜姫は今更やり直す必要も無いだろうという意味で言う。

「ははは、今更やっても遅いっすよね?でもやらないよりはやったほうがいいかなと思って…。」

だが横島は勘違いしたようだ、まぁそれもしょうがない事だろう。

「あの、もしかして今まで基礎をやった事なかったんですか?」

「はい。」

横島は普通の事のようにそう答える。

だが小竜姫はその答えに驚く。

何せ目の前の男はかなりの力を持っている。

その力を基礎訓練なしにと言うのだから。

「えっと、そうなると…こことここ、あとここも行きましょうか?」

そう言うと小竜姫はメニューの中から三箇所を選び出す。

「はい。じゃあそれでお願いします。」

横島は小竜姫が選んだんだから間違いないだろうと思いそう答える。

「ではこの同意書を『よく読んでから』サインを。」

そう言うと紙とペンを横島に渡す。

横島はその紙にサインをする。

だがこの時横島はとんでもない失敗をおかしてしまった事に気づいてない。

「では、私についてきてください。」

小竜姫はそう言うと立ち上がり歩き出す、そして横島はそれについていく。



二人が来たとこは床一面にたくさんの魔方陣が並んでいる部屋だった。

「な、何すかここは?」

「世界中の霊的拠点同士を結ぶ移動用の魔方陣です。あの時のような事にならないため何かあった時はここを使って情報交換や避難出来るようにしたんです。」

どうやらアシュタロスの事件の二の舞にならないようにするための策のようだ

「なるほど。ここを使って他の修行場に行くんですね?」

「そうです。」

「あ、それから修行場に着いたらこれを管理人に渡してください、そしたら修行を始めてくれますから。」

そういうと横島に一枚の紙を渡す。

「わかりました。」

横島はその紙を受け取る。

「それでは約三年がんばってきてください。」

小竜姫がそういうと横島は思わず「約三年ってなんっすか?」とたずねる。

「なにって修行の期間ですよ。」

と言う小竜姫。

「ちょ、ちょっと待ってください。そんな事聞いてないっすよ。」

「確かに言ってはいませんが同意書にちゃんと書いてますよ。」

小竜姫はそう言うと同意書を見せる。そこには確かに期間約三年と書いてある。

「やばい、そんなに休んだら美神さんに間違いなく殺される。運よく生き残っても一生タダ働き…そ、それだけはイヤじゃ〜!!」

横島は全身に冷や汗をかきブルブル震えながらそう叫ぶ。

「いくら美神さんでもそこまでは。」

小竜姫は冗談だろと思いながらそう言う。

「相手は美神さんなんですよ?」

だがこの一言でなにも言えなくなる小竜姫だった。

「「………。」」

「私から事情を説明しときましょうか?」

横島の事を不憫に思ったのか小竜姫はこう言い出す。

さすがの横島も神様にそんな事させるわけには行かないと思ったが。

説明するには会って話さなければならない。

だがそうすれば間違いなく反対されて修行は出来ないだろう。

横島はその事に気づくと。

「お願いします。」

と頼む。


「さて、それじゃあそこの魔方陣に乗ってください。」

小竜姫はそう言うと一つの魔方陣を指差す。

「こうっすか?」

横島はその陣に乗る。

「ええ、それでは集中してください。」

「わかりました。」

そう言って横島が集中し始めると彼の姿が一瞬にして消えてしまう。

「さてと、私は事務所に向かいますか。」

小竜姫はそう言うとその部屋を後にした。

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