ザ・グレート・展開予測ショー

他愛の無い日々


投稿者名:Arih
投稿日時:(05/ 3/22)


 ○月○日


玉藻が日記を付けている、という事実になんか対抗心というか敗北感が湧いたので自分も日記を付けることにした。

書いていて気づいたのだが、日記というものは、多少面倒だが後々我が偉大タなる野望、ハーレムを作る為の修行に役立ちそうだ。主に判断力とか。だからこれからもできるだけ続けようと思う。後世に俺の偉業を伝えるためにもなるし。『横島忠夫ハーレム日記』とでも銘打つべきだろうか?


そろそろ単位がのっぴきならない状態になってきたので、今日は学校へ行くことにする。

しかし教室についた途端、ここにいてはいけないはずのものを見るような視線で見られた為、急速にやる気を失う。軽く鬱だ。

やる気を失ったので授業は寝て過ごすことにする。いつもそうだろう、とは言ってはいけない。ノートは愛子に頼めばなんとかなるから問題ないし。

昼はピートから強奪した弁当で済ます。廊下の女子からの汚物を見るような視線が痛い。

(くっ、この雌豚共め・・・)

勿論、口には出さない。死ぬからな。


放課後は急いで事務所へ。少しでも多く稼がないと、カップ麺代どころか光熱費すらなくなるからだ。書いてて悲しくなる・・・

仕事中は特に何も無かったが、覗きがバレて殴られた。まだ何も見てないのに・・・


今日のナンパは成功せず。




 ○月%日


今日も学校へ。皆の視線は変わらないが、慣れてきた。

授業は相変わらず寝て過ごす。

ピートが除霊で休みなので、昼は水道水でやり過ごす。アンニャロウ・・・


放課後、事務所へ。

今日はすぐにやらねばならない依頼が無かったので、のんびり過ごす。

今日は朝昼と何も食ってないのでイマイチ調子が悪かった為、覗きは断腸の思いで取りやめる。明日以降への布石も兼ねているから、問題ない。

そんな思いを胸に秘めつつ英気を養っていると、何故か後ろから殴られた。

振り向けば一人の夜叉。美神さんである。

理由が分からないので尋ねてみる。

曰く、「なんで覗きに来ないのよ!?」とのこと。

わけが分からない。が、気が付けば血塗れで土下座していた。

理不尽だ・・・・・・


今日もナンパに成功せず。も、という助詞に涙がホロリ・・・




 ○月<日


今日も学校。今日に至っては、気の弱い女子数名が恐慌に陥った。これはけっこうキく。

授業は以下略。

昼休み、存在感の薄そうな大男(軽く矛盾してるな、この表現)に話しかけられた。

「横島サン、お久しぶりですジャー!」

記憶にないので、誰?と尋ねる。

「ヒドっ! うう・・・ワッシは・・・ワッシはあっ・・・!!」

泣き出した。暑苦しいことこの上ない。とりあえず面倒だったのでその場は適当にやり過ごし、後で愛子に聞いたところ、タイガー寅吉というらしい。そういえばそんなのも居たような・・・・・・まあいい。たいしたことじゃない。それよりもメシだ。


放課後は事務所。

除霊中に文珠を使ったら殴られた。確か、あれは俺のものだったはずなんだが。

何か美神さんなりの深い理由があったのだろうか? 気になるので尋ねてみた。

「そ、そうよ。すぐ文珠をホイホイ使うようじゃ、GSとして大成しない。憶えておきなさい。」

なるほど、そういうことか。さすが美神さんだ。

とここで終われば綺麗に終わるのだが。

頬を伝う汗。忙しなく動く手足。露骨過ぎる・・・

「嘘ね。」「嘘でござるな。」「・・・あ、あのー・・・いえ、何でもありません・・・・・・」

やっぱり。

「い、いやーねぇ。全くの嘘ってわけじゃないわよ。文珠だって完璧じゃないから、全てには対応しきれない場合もあるわよ。」

この守銭奴め、とは思ったが、間違ったことを言っているワケではないと思うので、これ以上は追求すまい。

・・・決して命が惜しいからではない。

昨日のフェイントが効いたのか、今日は覗きに成功。これだからここは辞められない。

良い夢が見れそうだ。


今日もナンパに成功せず。これ、書いている意味無いんじゃねぇか?




 ○月>日


書く気力無し。詳細はあしBF%=)*‘}&”%’)&#>_|(以下判読不能文字が続く)




 ○月_日


昨日はヤバかった。あれはもはや趣味の域を超えている。というか散"歩"なんだから歩け。走るんじゃねぇ。あとあんまり舐めまわすな。目に入って痛ぇ。

まあ、いい。思い出しても良いことなど無いので忘れよう。


昼から事務所へ行く。

着いて早々に依頼の現場に連れて行かれる。

別に除霊の時は問題無かった。俺は作戦のメインではなかったし。

ただ、今回の仕事は広範囲における殲滅作戦染みていたのでおキヌちゃんが作戦の肝となる。

彼女の体力は決して高く無いので、極力気にかけていたつもりだったのだがそれで負担が軽くなるわけでもなく、事務所に帰る途中の車内で眠ってしまい、俺にもたれ掛かってきた。寝言で、俺を呼んだり何故か頬を染めつつ大好き、とか言ったりしてくれて微笑ましいなあ、とか思ってると突然悪寒が走る。発生源は二つ。シロと美神さんだ。美神さんの機嫌が悪いのはいつものことだが、なんでシロまで?

玉藻が俺に呆れたような視線を送ってくるのにもキツイものを感じたので、俺も車内では寝ることにしてやり過ごした。

事務所について少ししてから聞こえた、おキヌちゃんの「鈍感」という発言に首を捻ることしきり。


ナンパはおろか覗きまで成功せず。世の中間違っている。




 ○月&日(イエーイ)


やりました! 横島忠夫 18歳、ついに星の屑成就に成功ました!!

そう、ついに、つーいーにナンパに成功したのです! 春が来た!! フハハハ!!ようやく時代が俺に追いついた!!! 俺は、神だーーー!!!!

お相手は美紀さん 23歳。公務員らしい。携帯の番号も入手したので、来週にでもまた会うことにしよう。

楽しみだ。


今日の戦果 : 1 (新時代の幕開け)




 ○月¥日

概ね暇なのでシロタマとじゃれる。

彼女らはマンツーマンでじゃれようとすると扱いが難しい。

シロは散歩を半ば強要するし、玉藻はタカってくる。故に二人でワンセット。

二人はよく口喧嘩をしているが、それはポーズと言うか、親愛の裏返し、といった感じなので、見ていて微笑ましい。見ているだけなら。

これが妹を持つ兄の心境なのだろうか。


などとほのぼのしたまま終われたら良かったのだが、そうもいかないのがここ美神除霊事務所。

些細な理由で二人ともマジギレしてしまい、炎と刀が飛び交う阿鼻叫喚の地獄絵図。俺は状況開始十秒でノックアウト。

その後、キレた美神さんによって強制終了するまで止まらなかったらしい。


俺を巻き込むんじゃない・・・


今日の戦果 : 0 俺には美紀さんがいるから悔しくない。本当だ。嘘じゃない。疑うな。本当だってば。




○月;日

今日は皆変だった。勘違いしている。ただ泣いたのが夕方だっただけなのに。しかも理由は情けないやつだ。ひもじい、ただそれだけである。所持金がヤバくなったので、明日の夕メシはパンの耳かな、と思った時にホロリと来ただけなのだ。

絶対あのことと勘違いしている。優しくされるのは嬉しいので黙っておいたが。

とりあえず嫌なことは忘れるためにも、我が活力源、妄想エネルギーを充填してから寝ることにする。



−後日追記−

あんまり眠れなかった。当たり前である。




 ○月+日


昨日のこともあって少しビビりつつバイトに行ったのだが、今日の美神さんはいつもと違った。

俺に対して、扱いが丁寧かつ、親切なのだ。傍目には分かり難いが。

そして俺の浪漫回路を微妙に刺激してくる。誘っている、と言わんばかりに。

最初は、意図が読めないので不気味に思い警戒していたのだが、慣れてくるにつれてどうでも良くなり、多少甘えることにした。すりすりしたら殴られたが。

そんな恋人一歩手前のような空気を醸し出していたら、シロとおキヌちゃんも甘えてきた(二人の鬼気迫る表情の理由は不明)。ハーレムみたいで嬉しかった。


ナンパはしなかった。今日はもうお腹おっぱ、いやいっぱい。

やはり俺の時代がやってきたらしい。確信した。




















 次の日。


やあ、横島君、と西条が無意味に爽やかな笑顔で現れた。初っ端からヤな奴に会ってしまった。せっかく昨日から良いこと尽くめだったのに。今日はツいてない。

「昨日は楽しかったかい?」

と西条。意味が分からない。ああ、と分からないままとりあえず頷いておく。

「最近の君はモテモテだねぇ。うらやましいよ。はっはっは。」

? 妙だ。何を企んでいるのだろうか。不審に思い、ヤツを凝視する。

そのニヤけた顔を見てると鼻っ柱に霊波刀をぶち込んでしまいそう。実際にやって、ブタ箱に入れられてもつまらないので自制するが。

「美紀君に聞いたよ。彼女をナンパしたそうだね。」

! そういうことかっ!! 公務員、つまりオカGかっ!

ヤバい。コイツのことだから、何を言いふらすか分かったものではない。もう手遅れかもしれないが、急いで事務所へ向かうことにする。一縷の望みをかけて。



極めて慌てている為か、扉を開けることさえままならない自分にもどかしさを感じつつ、急いで駆けつけたそこには、





見覚えのあるノートと共に、






三匹の修羅が居た。






「あっ、ちょっと俺の話を聞いて、ってか霊波刀やシメサバ丸はちょっとシャレにならな・・・ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」






「怒りや絶望とは、直前までが幸福であればあるほど、大きくなるものなのだよ。横島君。」

コンニャロウ・・・・・・



西条一人勝ちエンド?

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