ザ・グレート・展開予測ショー

おキヌの夕焼け(終) 〜次の世代へ


投稿者名:never green
投稿日時:(05/ 3/22)


こんにちは。私、横島キヌです。
私が高校を卒業してGSの資格を取って二年後、横島忠夫さんと結婚しました。
つまり私が20歳で忠夫さんが21歳。懐かしいな、もうあれから十年かぁ。
忠夫さんが独立して、それに付いて行って沢山の事がありました。

私達にも六年前に念願の子供が産まれまれたんですよ。
「この子は祐輔だ!」
と忠夫さんは名前を付けました。
だけど私には「なんで蛍の文字を入れないの?」とか聞けなかった。
悔しいけど忠夫さんはルシオラさんの事が好きだったのに…。
何で?転生したのが男の子だったから?そんな事、聞けなかった。
けど私は嬉しかったのかもしれない。だって忠夫さんが「蛍」の文字を入れる事で私は少し複雑な気持ちをしたかもしれない。
別にやきもちじゃないんだけど…。

祐輔はすくすく育っていき妹が出来ます。
「じゃあ真奈にしない?」
えっ?女の子だから「蛍子」とかかな〜って思ってたからつい…。
「えっ?って事はおキヌちゃんも名前を何か考えてた?」
別に考えてなかったけど…。
前も思ったけどなんで「蛍」の文字を入れないの?
って聞きたかった。
「あぁ、そのことね?」
えっ?声に出てた?最近、私もこの癖が…。
まぁ声に出たならしかたない。
「なんでですか?ちょっと気になって…。」
「あぁ、もういいんだよ。うまく言えないけど、ルシオラの事で気にするのはやめたんだ。ってか気にならなくなった。もちろん忘れたわけじゃないよ。」
嬉しかった。けどなにか腑に落ちないなぁ。けど嬉しかったからいいけど…。
二人はすくすくと育ち祐輔は6歳、真奈は4歳になりました。

私も、もう30歳かぁ。私が祐輔と一緒に保育所に居る真奈を向かえに行って帰る時でした。いつもの商店街を通って三人一緒に手を繋いで事務所に帰っていると、
「あっ、お父さんだ〜。」
祐輔が手を離し走る先には忠夫さんが。夕焼けを見ています。
「お父さん〜。」
「あれっ?祐輔じゃないか。どうして此処に?」
「えへへ。お母さんと一緒に真奈のお迎えに行ってた。」
「え、じゃあ…。」
忠夫さんは私達の方を向いて手を降りました。
私もそれに応えて手を降り返します。
忠夫さんはスーツ姿で仕事を済ましたようです。
「お疲れ様です。忠夫さん。何見てたんですか?」
あぁ、私って馬鹿だなぁ…。夕焼け見てる事くらい分かっていたのに。
「あぁ。この公園懐かしいなぁ、って思って…。」
「ふぇ?公園?」
予想と違って変な声を出す私。
「ふぇ?って前此処で除霊したじゃない。」
私は思い出す。あぁ、美人な人と忠夫さんが話してたなぁ…。そういえば…。
「こっから始まったんだな。きっと…。」
忠夫さんは夕焼けを見つめ誰に話す訳でもなく呟いた。そんな光景を私は黙って見つめている。
「帰ろうか?おキヌちゃん、祐輔、真奈。」
「うんっ。」
事務所には愛子さんとタマモちゃんが待っている。
タマモちゃんは準決勝でシロちゃんに勝ってまだ事務所で働いています。
シロちゃんもなんだかんだ言って、美神さんの事務所でうまくやっているようです。
もう忠夫さんの顔にはあの時とは違う。悲しい顔はしなかった。

あぁそうか、私も実は鈍いのかなぁ?
もう忠夫さんは答を見つけたんだ。
きっとルシオラさんが居なくても胸を張って生きていける答を。
けどきっと忘れはしない。私が知らない間に忠夫さんは乗り越えたんだ。
私達はこれからも生きていく。けどそれは約束された事じゃない。
約束されてなくても大丈夫!私は今のこの時間が幸せだから。
そして今日を幸せに過ごして、明日、明後日、来年の事を考えていけばいい。
私にとっての丘はあるのかなぁ?
これからできるのかもしれない。それでも大丈夫!
傍には大切な人が居るんだから!居なくたって登ってやるんだから!
けど今はまだ丘はない。

とりあえず自分の目標を目指そう。
あの夕焼けみたいに、いつも忠夫さんに見られている存在。
頼りになる存在。
そんなふうになりたいな。
そう、私の夕焼け。








おキヌの夕焼け。
(完)






あとがき〜

今まで読んでくれた方たち本当にありがとうございます。
この話はあくまで自分の想像ですから読者と違って当たり前です。
つまり反対意見もお待ちしています。
補足として、横島の答はラボロスを最後倒すときに言った言葉です。
作品を通しての反省もたくさん出てきました。
これも皆さんのコメントのおかげ。
もちろんこの最終話のコメントも待ってます。

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