ザ・グレート・展開予測ショー

脱出


投稿者名:NEWTYPE[改]
投稿日時:(00/ 5/28)

今日はめちゃめちゃ暑いですねー。
三十度位ありそうです。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


「・・・・・・・」
西条は目の前の二機のMK-Uが絡み合ってるのを見て、自分の目を疑った。
「いったい何なんだっ!?」
と、その時バルカンを撃った方のMK-Uが近づいてきた。
「やる気かっ!?」
西条が身構える。
「ICPOなら協力してやるっ!」
「なにっ!?今何と?」
「だからICPOなら協力してやるって言ってんだよ。カオス教はムカつくからなっ!!」
「本当かっ!僕とここを脱出してくれるのか!?」
「ああ。俺はさっさとカオス教を潰したいんだ。あいつらがいるとろくにセクハラも出来ん!!」
「・・・・・・・」
西条はこのパイロットの感情が異常に高まっていくのを感じた。
「り・・・理由は良く分からんがとにかくありがとう。僕についてきてくれ、外に戦艦を待機させてある。」
「了解・・・・・・・」
横島は答えた後でふっとおキヌのことが気になった。
一度宇宙に出ればしばらくはおキヌに会えなくなるだろう。
横島にとって学校の出席がどうこうよりそっちのほうが遥かに辛いものだった。
だが、今話をしたパイロットが気になっている事もまた事実である。
横島はウーンと唸ると何気なく下を見下ろした。
すると機体の足元に青髪の女性が心配そうな顔つきでこちらを見上げていた。
「おキヌちゃん・・・・」
横島はすぐにハッチを開けておキヌに呼びかけた。
「どうしたんだ、横島君!?」
横島の機体の動きが止まったのを見て西条が尋ねた。
「すまん,少し待ってくれないか。」
「・・・・分かった。」
西条は横島の機体の足元にいる女性を見るとあっさり認めた。
直感で横島の大事な人であることを認識したからだ。
「令子ちゃん・・・」
西条は昔の恋人の名を呟いた。


横島はタラップを降りるとおキヌの前に出た。
「おキヌちゃん・・・俺・・・」
「横島さん・・・変ですよ!どうしてロボット動かせるんですか!?私・・・・全然分からない・・・。」
おキヌが半分発狂したような表情で横島を問い詰めた。
「俺にも分からないんだ。なぜか体が覚えてるんだよ。」
「体が覚えてるって・・・と、とりあえずそれはいいとして・・・横島さん、どこに行くつもりなんです?学校はどうするんですか?」
「学校は辞めるよ。これからカオス教を潰しに行く。そうすればこのコロニーだってもっと平和に・・・」
「そんなのどうでもいいですっ!!私は・・・私は横島さんと一緒に学校に行ってるだけで幸せだったのに・・・。」
おキヌの顔から一筋の涙が流れた。
「おキヌちゃん・・・・すぐ・・・・戻ってくるからさ?」
「・・・どうしても行くんですか?だったら・・・私も一緒に連れて行ってください!私・・・横島さんが心配で心配で・・・。」
「それはできないよ・・・。おキヌちゃんを思ってくれる家族だっているし、学校にも行かなきゃだめだ。」
「それは横島さんも同じでしょっ!それに横島さんの居ない学校なんて私行きたくありませんっ。家族にもちゃんと言っておきますから・・だから・・・」
「だめだっ!!どっちにしても俺と一緒にいるとおキヌちゃんの家族まで反乱軍だと思われてしまう。だから今はじっと耐えるんだ、いいな!?」
「・・・・分かりました。」
おキヌは言うと横島の胸にコツンと頭を当てた。
「おキヌちゃん?」
「横島さん・・・だったらこれだけは約束してください。絶対に死なないで・・・。」
「当たり前だろっ!!おキヌちゃんとまた会うまでは死んでも死にきれねーよ!!」
横島はおキヌの肩を押し出すと力強くうなずいて見せた。そしておキヌが少し微笑んでくれたのを確認すると急いで機体の方へ走り出した。
その時不意におキヌの声が聞こえてきた。
「私・・・横島さんに近々会えそうな気がするんですっ!!」
「そうなるといいなっ!」
「はいっ!!」
横島はおキヌちゃんの返事を確認するとコクピットに入り気体を起き上がらせた。
「それじゃあ行くぞ、横島君っ!僕と離れるなっ!」
「了ー解。それじゃ・・・おキヌちゃん。」
横島は西条の後を追いながらモニターに映っているおキヌの優しい笑顔に手を振って答えた。
「神様・・・どうか横島さんを守ってください。お願いします。」
おキヌは両手を組んで神に祈った。
そして二機のMSは、暴風とコロニーの回転スピードの勢いで吹き出されるようにして宇宙の静寂の中に出た。
しかし、真実その空間が静寂だあるかどうかは、分からない・・・。

今までの コメント:
[ 戻る ]
管理運営:GTY+管理人
Original GTY System Copyright(c)T.Fukazawa