ザ・グレート・展開予測ショー

搭乗


投稿者名:NEWTYPE[改]
投稿日時:(00/ 5/28)

久々の投稿ですね。まあ読んでない人もかなりいるでしょうけどそんなことはかまわずに書こうとおもいます(笑)。
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「出撃します!」
小竜姫が美神に言ってMK-Uの方へ走っていった。
その時だった。一機のMSが工場の屋根に尻餅をついた。
グワーーッガッシャーン!!
工場の屋根がひしゃげ小竜姫の体が何かに飛ばされて倒れた。
「あっ!」
「小竜姫中尉っ!」
美神と横島、おキヌが同時に小竜姫の方に体を向けた。
屋根に落ちたMSは量産タイプ『ジェム』と呼ばれる機体だ。
「落ちるところを考えなさいっ!!」
美神は怒鳴りながら小竜姫の体を抱き起こしにいった。
その隙に横島はおキヌを連れてMK-Uのわきに駆け寄っていった。
「ちょ、ちょっと横島さん、何をするつもりなんですっ!?」
おキヌが困惑の表情を浮かべながら横島に尋ねた。
「決まってんだろっ!あの綺麗な人をあんな目に遭わせた野郎を成敗したる!」
「そんな・・・・無茶ですっ!!横島さんロボットなんて乗った事無いでしょっ!?」
「大丈夫,大丈夫。俺主人公だし。」
「どういう理屈ですかっ!?」
「まあ、いいからいいから!」
横島は強引におキヌを制すとひしゃげたタラップによじ登っていった。
メカ・マン達もジェムが落っこちてきたせいで建物の隅に避難していたため横島の姿が見えなかった。
「横島さん・・・無茶ですよぉ・・・」
おキヌが心細くつぶやく。
横島はどうにかコクピットまでたどり着くとおキヌに振り返った。
「おキヌちゃん、危ないから近くに避難するんだっ!」
「!」
おキヌはその時横島の笑顔を見て何か暗いもやもやとしたものを感じ取った。
「横島さん・・・」


「ちょっと、あなた何やってんの!?」
横島の動きを見つけた美神の怒声が聞こえてきた。
「彼女の敵を取ってきます!」
「馬鹿な事言ってんじゃないわよっ!!」
美神はだんだんキレはじめていた。額のすじもだいぶ増えているのが分かる。
だがそんな事はお構いなしに横島はコクピットに乗り込んだ。
「!」
横島はそこで驚愕した。
モニターやコンソール・パネルなど一度も見たことも触ったこともないハズなのに横島にはなぜかひどく懐かしく感じられるのだ。まるで以前からずっと慣れ親しんできたかのように。
「分かる・・・分かるぞっ!!」
横島は叫びながらエンジンを噴かすと障害物を排除しながらゆっくりと機体を起き上がらせていった。
「慣れている・・・?」
「パイロットなの!?」
2人は、MK-Uが工場から出て、前庭で立ち止まり、ついでジャンプするのを見て息を呑んだ。
横島のMK-Uは一通りの動作を確認し終えるとバーニアを噴かして一気に上空へ飛翔した。


「赤いMS・・・」
横島はコクピットの中でもう一度呟いた。
本当のところ小竜姫の敵などたいして頭に無かった。今はそれよりも自分を呼んだ気がしたあの赤いMSのパイロットのことが凄く気にかかった。
「もしかして・・・あれに乗っているのは『赤い閃光』かっ!?・・・・・まさかな。」
『赤い閃光』とは一年戦争時代にジャオン軍に所属していたエースパイロットの呼び名である。常に乗る機体を赤く塗装し、その俊敏な動きで数々の連邦のMS討ち取ってきたことからこう呼ばれるようになった。
横島はそんな男がこんな所にいるハズが無いと思いつつも今は異様なオーラを放っているあの赤い機体を追うのに専念する事にした。
雲を突き抜けると徐々に赤い機体の輪郭が露になっていった。
だが赤いMSは別のMSと交戦しているところだった。
もう一つのMSは自分のと同タイプのものであった。
横島はその二機のMSの激しい戦闘に思わず眼を見張った。
「これが・・・MS戦か。」


「ち、なかなかやるな貴様っ!」
「フ・・・君もなっ!」
「ん・・・!?」
その時同タイプのMSの方が横島の機体に気づいて急接近してきた。
「やはり、二号機かっ!?助かったっ!!」
「!」
横島はその聞き覚えのある短い台詞でパイロットが雪之丞であることを瞬時に悟った。
再び先ほどの怒りが込み上げてくる。
「お前、さっき俺を殴ったヤツだなっ!?」
横島はさっきのお返しとばかりにありったけのバルカン砲を無我夢中で雪之丞の機体にぶち込んだ。
「うおおっ!?」
雪之丞は味方であるはずの機体にいきなり攻撃を受け何がなんだか分からないまま地面に叩きつけられそのまま気を失った。
「はぁ・・はぁ・・やった・・・やったぞっ!!」
横島は肩で息をしながらコクピットの中で絶叫していた・・・。

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