ザ・グレート・展開予測ショー

式紙使い横島・横島捜索大作戦4


投稿者名:高やん
投稿日時:(05/ 2/21)

(…はぁはぁ、流石に不味いな)
「いい加減、横っちの事を諦めたらどないや?」
「それは、出来ん相談だ」
「なら、仕方ないなそろそろ終わらせてもらうで」

銀一が、サイキックソーサーを横島の足元目掛けて投げてくる。
それと、同時に後ろから夏子が霊波刀を構え切り掛かってくる。
横島は、体を捻らせながら飛んで、サイキックソーサーを躱した後、
切り掛かってきた夏子の肩を掴んで、サイキックソーサーの爆風を利用して
自らの体を回転させて、夏子の背中を取り銀一の方に押し出す。
夏子は、バランスを崩しながらも後ろの横島を薙ぎ払いを仕掛ける。
横島は、サイキックソーサーを展開して、回転しながら受け流しバックステップで
距離を離す。

「夏子大丈夫か?」
「うん。 うちは大丈夫や。 それよりアイツ何て動きすんねん。
まるで、獣の様な戦い方や」
「しかし、何であいつは俺らの事を攻撃せんのや?」
(ちっ、長引かせると不利になる一方だな。 しかし打開策が
まったく浮かばん。 それにしても、何なんだこの女子高生の数は?
さっきから、全く男子学生が通らんぞ。 過去の俺の煩悩は凄まじいな。
ん? 煩悩? ………待てよ。 相手は夏子と銀ちゃん、これはいけるかも知れんな。
しかし、こんな作戦を立てるとは、俺もこの世界に当てられたか? まぁ良いやるか)
「あいつ、もしかして攻撃せんのやのうて、出来んのとちゃう?」
「でも、そう思わせる為に動いておいて油断した所を突いて来るかも知れんで?」
「なら、一回うちが突貫して確かめるから、援護宜しくたのむわ」
「判った、でも無理しいなや」
「うん。 なら行くで!」

そう言って夏子は、横島に向かって突貫を仕掛けてくる。

(ふっ、突撃して来るか。 好都合だな、悪く思うなよ夏子)

横島は、両手に霊波刀を出し夏子に向かって走り出す。
夏子はスピードを活かし、全体重を乗せて霊波刀を振り下ろす。
その一撃を左手の霊波刀で、薙ぎ払い夏子がよろけた所を夏この方に
振り返り右手の霊波刀を、夏子の腰辺りに一振りする。

「夏子!!」
「ふっ、水色か」
「えっ? ……キ、キャーー!!」

横島は、振り向き様の一撃で、夏子のスカートを切っていたのだ。
夏子は、顔を真っ赤にして切れ落ちたスカートで下着を隠し座り込んでしまった。
その所業に怒り、銀一がサイキックソーサーを展開し横島に突っ込んでくる。

「貴様ー!!」
「ふん、怒りで動きが単調になってるぞ」

怒りに任せて突っ込んでくる銀一のサイキックソーサーをしゃがんで躱して
足払いをかけて銀一を転倒させる。

「ぐっ、くそっ!!」
「それじゃあ、此処は通らせてもらうぞ」

そう言って横島は、学校の方に駆け出していった。






「ふぅ、やっと此処まで来れたか」

保健室に着いた横島は、過去の自分が眠っているのを見下ろしながらそう言った。

「正直、お前には済まないと思っている。 だが之はいずれお前も納得してくれる筈だ」

先ほどの、霊能が具現化した幼馴染の二人を思い浮かべながら
横島は、「融」「着」の文珠を作り出す。

(自分の精神世界の中ですら、あの二人に危険が迫った時身を守る為に
自らの霊能を持たせる事によって二人を守るか)
「う、うーん」
「不味い、まだ時間があると思ったが」

横島は、目を覚ましそうな過去の自分に文珠を発動させる。

(この犠牲も、無駄にはしない。 待っててくれルシオラ俺が必ず
お前を元の姿に戻す!)





「ぐっ、どうやら同化には成功したようだな」

横島は、自分の体の具合を確かめながら立ち上がった。

「しかしこの怪我、文珠は……一つ出せそうか? いや無理だな」

文珠が出せず、怪我を治す事が出来ないと判断してとりあえず
アパートに戻り歩き出そうとした時に、「重」の文珠の効果で
倒れているワルキューレと、式の姿が目に映った。

「お…おねぇさ〜ん。 そんな格好をして俺を誘ってるんですか〜!?」
(な!? 何だ!? 体が勝手に!)

そう言って横島は、倒れているワルキューレに飛び掛ったが
文珠の効果が残っている為に、自分も重圧に負けて倒れ込んでしまった。

「貴様は何がしたいんだ?」
「かはっ、そんなもん、この…体に聞いて……くれ」
(一体何が起きた? ま、まさかあの時起きそうだった過去の俺と融着した為に
過去の俺の煩悩が少し表に出たのか? おいおい勘弁してくれよ)

どうやら横島の体は、一定以上の刺激を受けると一時的に煩悩が表に出て
体が勝手に動くらしい。





文珠の効果が切れ、二人とも動ける様になった。

「煩悩のおかげで、文珠が一つ出せるみたいだな」

そう言って横島は、「治」の文珠を作り出し自分の怪我を治した。

「それで、ワルキューレはまだ俺を殺すのか?」
「いや、私の任務は貴様が、横島と同化する前に抹殺しろと言われただけだ。
だから、私は一時帰還する。」
「そうか、次に会う時は敵同士でない事を祈っておくか」
「全くだな。 人間が魔族と同等の戦闘力を持っているとは
出来れば殺し合いたくないものだ。 では、またな」

そう言うとワルキューレは魔界へと帰っていった。

(何とか同化する事が出来たがこの体、美神さんを見た時に果たして
飛びつかずに居れるのか? まぁ何にしても事務所に行ってみるしかないか)

横島は、まだ倒れている式を片して美神除霊事務所のあるビルに歩いていった。

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