ザ・グレート・展開予測ショー

式紙使い横島・横島捜索大作戦1


投稿者名:高やん
投稿日時:(05/ 2/18)

横島は、無意識のうちに体が震えていた。
それは、この時代のこの時に自らが立っているからか?
または、これから訪れるであろう過去の清算への重圧からか?

「くっ、まだ始まってもいない内からこの様か」

そう言って、自らに渇を入れ現状を確認する

「二人は……居ないな? 日付を指定して飛んだ俺は良いとして
あの二人は…ずれが生じたのか?」

二人が目の前に居ない事から、原因を推理する。

「とにかく、さっさと俺を探して同化しないと
何時消されるか分からんからな」

そして、次に文珠などの数を確認する。

「文珠のストックが8つに、身代わり用変幻式紙の護符が2枚
後は…ルシオラの呪符だけか。
さて、そろそろ動かないと不味いな。…まずは」

横島は、「変」「化」の文字を文珠に込めて自分の姿を変化させる。

「良し。 霊力は……これ位で良いかな…じゃあ行くか。」

まずは、昔住んでいたアパートに行ってみる横島





「…何て言うか。 良くこんな所に住んでたな俺は」

一目でボロと分かる出で立ちのアパート
横島は、アパートの二階に上がり自分の部屋のドアの前に立つ

「ん? 相変わらず鍵は掛けてないみたいだな」

そう言って横島は、文珠を片手にドアノブを回し部屋の中に入る。

「……ちっ、やっぱ居ないか。 こんな早い時間からバイト探しに
出かけてたっけかな? はぁ〜、こりゃ美神さんがチラシを張っている
辺りに張り込む方が確実か? 確か旧事務所の前だったよな」

昔の記憶を思い出し、美神除霊事務所のあるビルの方に向かった。





「うわぁ、懐かしいな此処…チラシは? まだ張ってないな。 良かった」

とりあえずは、まだ過去の横島が、美神に雇われてないのを
確かめて、安心する。

「しかし、この事務所に来たのは何時だったっけ?
……駄目だ。 そんな細かい事までは、憶えてないぞ。
ん? あれは学生? …あ! そうだ、確かあの時は
学校の帰りに、アルバイト情報誌を見ながら此処に来て
美神さんに飛びついたんだったな。 確か」

その事を思い出した横島は、事務所から離れて学校の方に向かった。













「はぁ〜…このままじゃ本気で、親父達の所に行かにゃならんぞ。
それだけは、嫌じゃー!! あんな所に行ってもーたら、行ってもーたら
ムチムチねーちゃんの居ないサバイバル生活が…うがー!!」

道行く人達から、白い目で見られているのも気付かずに
涙を流しながら叫び声を上げて歩いている過去の横島がいた。

「でも、どうせ働くなら美人のねーちゃんが居る所が良いなぁ」
「あの…すいません。 ちょっと道をお尋ねしたいのですが?」
(ふぅ、やっと会えたぜ)

バイト先の事を考えながら歩いている過去の横島に、道を尋ねる振りをして
声を掛けたのは、変化の文珠で姿を変えている横島だった。

「何処までも案内いたします。 むしろ私もついて行きますおねーさま!!」

過去の横島がそんな事を言いながら、飛び掛かってくる。

「悪いが、少し眠っててくれ」

そう言って飛び掛かってくる過去の横島をバックステップで躱し
襟首を掴み、後ろを取って「眠」の文珠を後頭部に押し当てた。

「はぁ〜、予想していたとはいえ余りにも予想通り過ぎるな」

自分の経験から、この姿をしていれば飛び掛ってくるだろうと
変化した姿は、ユニコーンを捕まえる為に女性化した時の
自分の姿にしておいたのだ。

「まぁ、この姿は正に理想の外見をしてるからな。
さて、過去の俺が目を覚まして、同化時の拒否反応を
起こす前にやるか」

そう言って横島は、「同」「化」の文珠を用意しようと
文珠を取り出した時に、首筋の方に違和感を感じた。
その違和感がした方を、振り向こうとした瞬間に
反射的に横に飛び退いた。
何かが自分の横を通り過ぎる時に
パキンという音をして、手の中の文珠が後方に転がった。

「な!? 銃弾!!」

後方に転がった文珠を、見ると文珠に罅が入り銃弾がめり込んでいる。

「くっ、油断した」

そんな事を呟き、銃弾が飛んできた方に過去の横島を盾にして
弾道の先を見る。

「一瞬、何かが光った。 という事は遠距離ライフルか?」

ビルの屋上の方で、何かが光るのを見て瞬時に武器を判断し
後方に転がった文珠を横島を盾にしたまま拾う。

「やはり、すんなり同化はさせてくれないか」

拾った文珠に、霊力を込める。
すると、罅が入った場所から大量の霊力の煙が立ち込める。
ある程度煙が、周りに充満したのを確認して
文珠を上に投げる。

「さて、どうするか? ……それでいくか!」

上に投げた文珠が、形を維持できなくなり爆発すると同時に
身代わり用変幻式紙の護符を自分の姿に変幻させると、過去の横島を担がせて走しらせる。

「これで、過去の俺は確保できたが
追っ手は誰なんだ? 文珠の効果は持って2時間
その間に追っ手を殺して、同化しなければ
二人の内どっちか居てくれれば、何とか出来そうだが」

霊力の煙の中で、対処の仕方を考える。
時間を確認するが、まだルシオラを呼ぶには早すぎる。
文珠の数は残り5個。 同化に4つ使うから、残りは一つ。
そして、身代わりの護符が一枚。

「おいおい、どうすりゃ良いんだよ」

そんな愚痴を溢していると霊力の煙が晴れてきた。

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