ザ・グレート・展開予測ショー

横島忠夫奮闘記 50〜身内と仲間〜


投稿者名:ぽんた
投稿日時:(05/ 1/19)

雪之丞達三人が下山していくのを見届けて中学生トリオが戦闘態勢にはいる。
前衛にシロと不動、後衛がタマモだ。やる気まんまんの前衛に対して後衛のやる気の無さが
ありありと見て取れる。良くない傾向だった。

「タマモ、いくら気が進まなくてもやる以上は集中しろ。相手にも失礼だぞ」

横島に声を掛けられて、タマモがハッとしたような表情になる。
鬼門に対して失礼になるとまで言われては集中するしかない。
だが気が進まないのはタマモだけでは無かった。

「小竜姫様、どうしても闘わなければなりませんか?」
「我ら横島の妹に拳を向けるなど気が進まんのですが」

鬼門達にとってタマモは特別だった。修行を目的にここを訪れた者にとって自分達は倒すべき敵だし
他の用件で訪れるGSや神魔の者共にとっては単なる門番風情にすぎずロクに注意を払う者などいない。
だが横島は我が家のように気安く妙神山を訪れその都度必ず自分達にも親しげに声を掛けて来る。
先日の来訪で自分達にだけ土産が無かったのはちょっぴり淋しかったがそれは些細な問題だ。

そして横島と共に来るタマモも自分達に丁寧に挨拶をして親しげに接してくれる。
自分達を確固たる”存在”として認識してくれる、そんな者は今までにいなかった。
無論これが修行を求めての事ならば総ての感情を排して非情に徹するがそんな訳でもない。
鬼門達もタマモと同様、全く気が進まなかった。

「貴方達の気持ちも解りますが、ここは相手をしてあげて下さい。横島さんの弟子達の
闘いを直に見てみたいのです。貴方達も興味はあるでしょう?」

小竜姫にそうまで言われては断れない。それに横島の弟子に対する興味は確かにある。
タマモではなく前衛の二人に攻撃を集中させるつもりで闘えば良いだろう。
どの道二対三なのだ、あぶれる者は出る。偶々それがタマモだったというだけだ。
鬼門達が無理矢理自分を納得させて闘いの為の態勢をとる。

「納得しましたか?それでは、始め!」

小竜姫の声がかかった瞬間タマモの両手に狐火が現れる。それを突進してくる鬼門に投げつけた
かのように見えたが鬼門の横を素通りして顔の部分に直進していく。一瞬鬼門達が動揺したが
当る寸前でタマモの声があがる。

「狐火フラッシュ!」

丁度目の前で炎が弾けて一瞬鬼門達の目を眩ませる。
その瞬間にシロと不動が飛び出した。シロは並んで向かってきていた間をすり抜ける時に
内側の足を霊波刀で掬うようにして振り払う。不動はシロのダッシュには追いつけないので
霊気の盾を投げて不足したスピードをカバーする。狙いはもう一体の鬼門の内側の足が踏み降ろされる
地面だ、そこに窪みを作り相手を躓かせる。シロに足を払われた鬼門と絡み合うように倒れてくる。

その隙に走り出した勢いのまま鬼門の顔の部分に肉薄する。鬼門の視界の外側に体を置いて
霊波刀の切っ先の部分を相手の目にあてがった。不動の霊波刀はナイフ程度の大きさで霊波刀と
呼べるようなシロモノではないが切っ先の部分しか見せていない為バレる気遣いは無い。
そしてタマモがもう一度出した狐火が鬼門達の目の前にそれぞれ浮かんでいる。炎と刃の二段構えだ。

「お願い鬼門さん達、降参して!」

こんな闘い方は一回限りだ、子供騙しも良い処だが最初だけなら何とかなる。
相手の強大な力を発揮させずに自分達の矮小な力をさも大きいかのように見せかける。
だが最も重要なのは鬼門達が本気ではなかった、という事だ。鬼門達が本気であればこんな茶番は
通用しない。自分たちの力量などとうに見透かされているはずだ。

「私達みたいな小娘達相手に負けを認めるなんてプライドが許さないかもしれないけど、
こんな子供騙しの卑怯技相手なら恥でもなんでもないわ、だからお願い!」

タマモとしても必死だった、この態勢になった以上は事の帰結は単純だ。
眼球から脳に向けて突き込めば簡単に致命傷になる。もし相手が負けを認めなければ
自分がギブアップするつもりだった。鬼門達を殺すぐらいなら負けた方がマシだ。
生死を賭けた闘いであればともかく、この勝負は不動とシロの自己満足の為の闘いにすぎない。
タマモは誰が認めなかろうが横島の側を離れるつもりなど無いのでそんな事は関係無い。


鬼門達にとってもこんな勝負など本気にはなれない。自分達が軽く見られるのは我慢できないが
タマモの言葉はその気持ちにまで言及している。どんな立場になろうと自分達の事を思いやって
くれている。それが解れば後はタマモの気持ちに応えるだけだった。

「ふふっ!ワハハハハッ!よかろう、我らの負けを認めよう」
「小竜姫様、我らの負けでよろしいですかな?」


小竜姫としては呆気にとられる思いだ。鬼門達は全く本気ではなかった。そこまでタマモと闘うのが
嫌だったとは思わなかった。あの負け方は以前美神令子に敗北を喫した時に酷似している。
鬼門とて馬鹿ではない以上当然対策は持っていたはずだがそのつもりもなかったのだろう。
本来の役目でもない事を強要したのは小竜姫だ、鬼門を責める事はできない。
横島の弟子達の真の実力を知りたければ直接立ち会えば良い。

「ふう、仕方ありませんね。意に染まない事を強要した責は私にあります。
タマモさんもご苦労様でした」
「こんな事二度とやりたくないわ」


小竜姫の労いの言葉にタマモが吐き捨てるように応じる。こんな思いは二度とゴメンだった。
タマモに戦士としての非情さなどまだ無い。仲間とそれ以外で大きく対応は変わる。
今回は仲間を助ける為に、仲間と闘う破目になった。なんとも愚の骨頂だ。

「闘いを嫌がるようでは戦士失格でござるよ」
「うるさいバカ犬、アンタは見境無く闘い続けてさっさと早死にしなさい」

あまりといえばあまりの暴言に単純なシロは逆上する。自分も何か罵詈雑言を返そうと
するが咄嗟には思いつかない、顔を真っ赤にして言葉を探している。

「ちょっと言い過ぎじゃない?タマモ」
「アンタも同じよ不動、必要の無い闘いまで求めるようじゃ長生きできないわね」

相手が不動に代わっても容赦が無い。時を経るごとに怒りが募っていく。
その様子に気付いた横島が慌ててフォローに入る。

「タ・タマモ?もうそれくらいで・・・」
「ヨコシマは黙ってて、この二人にはどうしても言っておきたい事があるのよ」

横島が仲裁に入ってもタマモの怒りは収まらない、こんな事は珍しい。

「アンタ達は誰かに認めてもらわないと横島の傍にいられないの?だったら消えてちょうだい。
私は本人に言われない限りヨコシマの傍に寄り添う事をやめるつもりは無いわ。他人の視線が気になる
ぐらいならそんな資格は無い!ヨコシマが認めてくれてるのに他の誰の許可が必要なの?」

普段のタマモからは想像できない程の激情を吐露する。タマモが横島へ想いを寄せるようになった
きっかけは半ば刷り込みに近い。不動達よりも強く本能に訴えかけているので後付けの理屈など
必要としない。二人からすれば八つ当たりに近いが一片の真理を含んでもいる。

不動にとって横島は初めて自分を認めてくれた師匠であり、信じられない程の実力者でもある。
改めて自分が弟子として相応しいかどうか、自信が無くなってしまった。
滅多な事では通れない妙神山の門を横島の弟子であるというだけで通してもらえるなど他の
修行者に申し訳無い。だからタマモも巻き込んで三人で挑んだのだが、タマモがここまで怒るなど
予想もしていなかった。それほど闘うのが嫌だったのだろうか。

「横島タマモよ、それくらいにしておけ。お前の気持ちだけで我らは充分じゃ」
「さよう、我らへの申し訳無さがお前を怒りに駆り立てているのは解るが今の仲間も大切にするが良い」


鬼門達の言葉を聞いて小竜姫は自分の失敗を悟っていた。まさかタマモが鬼門の事をそこまで
想い遣っていたとは思わなかった。前回の訪問の時に気付いた横島の前向きな変化に伴い
タマモの態度も柔らかくなっていた。小竜姫に対してあった隔意も解消されたようで妙神山の
空気に完全に溶け込んでいた。それ以来鬼門の事も身内同様に思っていたのだろう。

小竜姫にとっても鬼門は家族のようなものだが、鬼門の役目は闘う事でありそれを指示しているのは
小竜姫だ。他の二人の勝算を上げる為にタマモにも闘いを促したが同列に扱うべきでは無かった。
三人共横島の弟子ではあるがタマモのみは既に身内同様だったのだ。その事を失念していた。

「タマモさん、貴女がそこまで鬼門の事を想っていてくれたのに気付けなかった私の
失敗です。私の謝罪を受け入れてくれますか?」
「べ・別に小竜姫さんのせいじゃ・・・」

タマモが小竜姫に責任は無いかのように言っているがそんなはずは無い。
小竜姫の言葉が無ければ絶対に闘わなかったはずだ。自分と、そして横島に気を使ったのだろう。
タマモの肩に手を置いて優しく抱き寄せる。

「本当に申し訳無く思っています。ごめんさいね。」


小竜姫に優しく抱きすくめられて、それ以上何も言えなくなってしまった。
力など全く加えられていないのに不思議と抜け出せない。
なんとも優しい空気が流れているが、それに頓着しない者もいる。

「いつまでゴチャゴチャやってるんでちゅか、タマモも早く中に入るでちゅ。」

パピリオがタマモの腕を掴んでそのまま中に連れて行く。
せっかく来たのに何時までも中に入ろうとしないので痺れを切らしたのだ。

「それより腕はなまってないでちゅか?早速勝負するでちゅよ」
「今度こそ勝ち越してみせるわ、特訓の成果を見せてあげる」


タマモがホッとしたような声で応じ、パピリオと連れ立って歩いて行く。
ようやく何時も通りの妙神山の時間が流れ出したような気がしていた。
二人の後を追うように小竜姫がついていく。残った弟子達へのフォローは横島の役目だ。

「なんでござるかあの女狐は!いきなり怒りだしといて」
「先生、タマモはどうしてあんなに怒ってたんですか?」


二人が口々に言ってくるので横島も返事を考える。
二人共根に持つような性格ではないので事情さえ解れば納得するだろう。

「どうして二人は俺の弟子って理由で中に入るのを嫌がったんだい?」

あっさりと中に入ってくれてれば、何の面倒も無かったはずなのだ。
不動にせよシロにせよ、ようするに高等部の先輩達に気を使ったらしい。
横島は他人からどう思われようが気にもとめないが、誰もがそういう訳ではない。
学校で顔を合わせる事もあるかもしれないし、その時に気まずくなるのは嫌だろう。

「ああごめん、俺が他人の考えなんか気にしないから、そこまで気配りができなかった。
俺のミスだな、タマモだけ俺が止めれば良かったんだ、ごめんな」


二人には横島から謝られる理由など無いので逆に焦ってしまった。
だがそこまで横島がタマモの事を庇う理由が解らない。

「どうしてそこまでタマモを庇おうとするんでござるか?」


横島はシロに質問には慎重に答えを返す事にした。下手な答え方をすると単なる贔屓と思われる。
ヤキモチ焼きな処のあるシロなので変に思い込まれるとこじれてしまう。

「妙神山の住人は皆タマモにとっても身内同然なんだよ。そうだな〜、シロの立場で置き換えると
タマモが人狼族の長老と闘う時にシロを味方に引きずり込んだと思えば良い。」


横島に言われてシロはその状況を想像してみた。仮にタマモや不動が自分の身内や恩人と闘う時が
万が一にも来た場合、狼は群れの仲間を絶対に見捨てない。当然タマモ達に加勢するだろうが
闘いを避けられるならそうしようとするはずだ。もしそんな、避けられる闘いに無理に引き摺り
込まれたら、当然怒りの矛先はその相手に向かうだろう。

「むう、タマモは拙者達の為に自分の身内と闘ったのでござるか」
「なんか悪い事しちゃったね・・・」


タマモの事情に納得がいった二人は罪悪感を感じているようだが、あまり引き摺らない方が良い。
サラッと水に流した方が後腐れが無いだろう。

「さあ二人共もうそんな顔するな。タマモなら小竜姫様とパピリオが一緒だから
今頃は機嫌も直ってるよ。二人が暗い顔してると台無しだぞ?」

その台詞の後で横島に促されて皆で中へと向かう。
不動はタマモに会ったらきちんと謝る事にして考えを切り替える事にした。
他にも気になる事がある。

「先生、さっきのパピリオという方は外見は子供のように見えましたが、やはり神様なんですか?」

不動にしてみれば当然の質問で、妙神山が神々の住まう場所でそこから出て来た以上は
神族と考えるのが妥当なはずだ。

「いや、パピリオは妙神山預かりになっている魔族だよ。俺やタマモとも親しいんだ」
「魔族?妙神山に?何で先生達と親しいんです?」
「そっ、それよりさっきは勝負がどうとか言ってたでござる。魔族と闘うなんて一人じゃ無茶でござる」


魔族と聞いて二人が驚いているが、デタントの流れなどは一般に広く知られている訳ではないので
仕方が無い。それより先程もめた事も忘れてタマモの事を心配しているあたり、仲直りは
スンナリといきそうだった。そうなると悪戯心もわいてくる。

「そうか・・・さっき見たのが生前のタマモの最後の姿になる可能性もあるのか・・・」

横島がポツリと呟くと二人が猛然と駆け出した。シロはそのまま走り去ったが
不動は慌てて駆け戻って来た。

「先生!場所が解りません、案内してください!」

初めて来る場所だから当たり前なのだが、シロはどこへ向かったのだろうか。
横島はパピリオとタマモの勝負を知っているので、ノタノタと歩いていたが、
その歩みの遅さに苛立った不動に後からグイグイと押されて小走りになっていった。
目的の部屋に着いて横島が戸を開けると、その隙間から不動が中に飛び込んで行く。

「タマモッ!無事?」

飛び込みつつ声を発した不動の目に入ったのは・・・
TVゲームに熱中している二人の後姿だった。

「ああっ!?ヤラれた・・・もうっ!不動のせいで気が散って負けちゃったでしょ?」
「ご・ごめんよタマモ・・・」

ようやく自分の目に映っている光景が理解できてくる。
どうやら横島にからかわれたらしい。

「せんせえ〜〜〜」

ジト―っと恨みのこもった視線で見上げてくる弟子に苦笑で応えつつ耳元に口を寄せる。

(ゴメンゴメン、でもこれであっさりと仲直りできたろ?)
(えっ?そのつもりだったんですか?じゃあタマモも?)

(ああ、だと思うよ。正面から謝られるのは照れ臭いだろうからな。)
(そういえば確かに自然に”ごめん”って言わされたような気が・・・)

不動が納得して落ち着いてくれたので周囲を見渡すと、見覚えのある大男が転がっていた。
ボロ雑巾のようになって爆睡しているようだ。

「小竜姫様、タイガーは大丈夫なんですか?」

友人の事が気になって師匠に尋ねる事にした。詳しい話が聞ければ魔理に伝える事も出来る。

「タイガーさんは最後の試練を前に霊力と体力を回復している処です。
残念ですが起こすのは許可できませんよ」

師匠の言葉にあっさりと目論見は潰えてしまう。
ならばせめて最後の試練の内容だけでも事前に聞いておきたかった。

「最後の試練って剛練武と禍刀羅守を順番に相手するんですよね?」
「誰がそんな事を言いました?闘う時は2体同時です」
「いいっ?」

横島としては驚くしかない。美神でさえ1体づつとしか闘っていないのだ、危険すぎる。
だが当然小竜姫の意見は横島とは異なる。

「その程度の試練を突破できずに力を手にする資格などありません、大丈夫貴方の友人を信じなさい」
「・・・解りました」

小竜姫にそこまで言われては黙るしかない。全く可能性がなければ小竜姫とてやらせないはずだ。
今までの修行でタイガーが強くなった事を信じるしかない。

「横島サン、ワッシの心配ならいらんですジャー。大丈夫ですケン」

横島達の会話で目が覚めたのかタイガーが話し掛けてくる。
最後の休憩を邪魔してしまったような気がしてしまい、その事を詫びると、

「休憩なら充分取りましたケン、完全に回復しとるんジャー」
「それなら良かった、そ・そうだタイガーお前が最後に闘う相手だけど・・・」

横島がなんとかタイガーの力になりたいと思い、せめて助言だけでもしようとする。

「横島さん、余計な口出しは許しませんよ」
「その通りじゃ、黙ってワッシの事を信じて欲しいんジャー」

そう言われて初めて横島はタイガーの事を信じきれていなかった事に気付かされた。
これではタイガーを侮辱したに等しいと思い直し、慌てて言い直す。

「解った、もう何も言わんから頑張れ。冷静に、落ち着いてな、信じてるぞ!」
「その言葉で充分なんジャー、見とってツカァサイ」

「回復したのでしたら最後の試練を受けてもらいます、移動しましょう」

小竜姫の言葉に応じて三人共立ち上がる。横島はもちろん最後まで見届けるつもりだった。
タマモはタイガーの修行には興味は無いのか知らん顔をしている。
パピリオと遊ぶ事の方が大事なのだろう、それはそれで良い。

「先生、僕も見学させてもらっても良いでしょうか?」

不動はこれから行われる試練に興味があるのか同行を申し出てきた。
横島が小竜姫に目で問い掛けると、無言のまま頷いてくる。
結局不動も連れて四人で最後の試練の場へと移動した。

かつても来た事のある大衆浴場の更衣室のような部屋を通り異界空間への扉へと近付く。
だが既に扉の向こうから闘いの気配が伝わってくる。

「小竜姫様、誰かがもう闘ってるみたいなんですけど、まさかピートですか?」
「そんなはずはありません。彼は別の場所で老師と修行をしているはずです」

だがピートではないのなら、誰だと言うのか。
現在妙神山に来ている修行者が他にもいるのだろうか。

「他にも誰か修行者がいるんですか?」
「いいえ、今いるのは二人だけです。そもそも簡単に修行を受けれるような場所ではないのです」

ではいったい誰なのか、神族や魔族が来ていたとしても試練の場に用は無いはずだ。

「あの、先生?ずっと気になってたんですけど、犬塚は何処に行ったんでしょう?」

不動に言われてようやく思い当たった。行き先も確認しないまま突っ走って行った
少々そそっかしい弟子が確認もせずに突っ込んだ挙句に闘いになったのだろう。

「あのバカ!」

その言葉と同時に異界空間の中へと飛び込んで行く。
その視線の先では、シロが剛練武と闘っていた。



――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
(あとがき)
今回全く筆が進みませんでした。タマモの心情吐露の部分で詰まってしまいました。
何度も書き直した挙句、最後には訳が解らなくなってきました。
一晩放置して考えましたが結局上記の状態でアップする事にしました。
後はまな板の鯉に徹する事にします、存分にご批判の方をどうぞ。

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