ザ・グレート・展開予測ショー

横島忠夫奮闘記 44〜六道幽子健在ナリ〜


投稿者名:ぽんた
投稿日時:(05/ 1/ 6)

弓が敗北を認める発言をすると同時に高等部の生徒達の間でザワめきが起きる。
弓かおりと言えば名門闘龍寺の跡取であり、弓式除霊術の継承者としても知られている。
1学年を代表する実力者であり、他の学年にまでその名を知られている。
言わば高等部を代表する生徒が一方的とも言うのもおこがましい程の展開で惨敗したのだ。

相手が強いのを差し引いても不甲斐無さすぎるのではないか、そんな空気が一同の中に流れ始める。
弓は自分に対して責めるような、詰るような視線が集中するが、敗者は何も語らない、とばかりに
唇をかみしめ黙って耐えている。だがそんな空気を見過ごせない者もいる。

「ちょっと待てよアンタら!弓が何か悪い事したか?アンタらならアイツに勝てるってのか?」
「横島さんは正規の資格を持つプロのGSです。まだ学生の私達が勝てなくても当然じゃないですか!」

弓の親友である一文字魔理・氷室キヌが口々に弓を庇う発言をする。だが周囲の視線の温度は
一層下がる。一文字魔理は落ちこぼれとして有名だったし、氷室キヌは中途での転入者であり
六女への愛校心が他の生徒達より薄いように思われている。そんな空気を感じ取った一文字が
より一層いきり立つ。

「だったらアタシがアイツに挑戦するよ!アンタらは黙って指咥えて見てろ!」
「アンタみたいな落ちこぼれが出しゃばったら名門六道女学院の名に傷がつくわよ。」

誰とも知れない集団の中の一人の心無い台詞だったろう。だがこれを聞いて我慢の限界を超えた者がいた。

「自惚れるのもいい加減にしろ!この世間知らずのガキどもが!」


雪之丞は最初は口出しする気はなかった。子供同士の揉め事に関わってもロクな事にならない。
六女の名門ぶりについては弓からさんざん自慢混じりに聞かされて知っていた。
愛校心も母校を誇りに思うのも構わないが、それが根拠の無い自信に繋がっている。
弓にもややその傾向はあった。確かにある程度の実力はあるが、常に自信の大きさの方が上回る。
だが今日現実に直面し、ある程度客観的に自分の実力を把握した以上は変わるはずだ。
常々GSの世界は実力の世界、を標榜している以上見苦しい真似はしないだろう。

だが弓の欠点はそのまま全校生徒に共通する欠点でもある。弓はある意味全校を代表して屈辱を受けた
ようなものだ。その弓の敗北から何かを学び取る訳でも無く、逆に責めるかのような傲慢な心根に我慢が
できなくなってしまった。弓をかばったのは二人だけ、その内氷室キヌは横島の事を最も理解している
一人で、中途転入者でもある為六女に染まっていない。一文字魔理はこの期に及んで横島に挑もうと
しているが友達を思うが故に冷静な判断が出来ていないだけだろう。まあ自分と同じでお世辞にも頭の良い
タイプでは無いので仕方が無いだろう。だがこの二人以外は最悪だ。

一方見ず知らずの胡散臭い男から罵倒された高校生達は収まらない。曰く、名門六女の看板は得体の
知れない男にどうこう言われるような安いものでは無いとの事だ。
これを聞いて雪之丞も完全に抑えが効かなくなった。怒りのままに爆発する。

「笑わせんな、看板を安くしてるのは手前ぇらだろうが!名門の看板を作ったのはここのOG達だろうが、
手前ぇらがいったい何をやったってんだ?」

雪之丞にとっては至極当然の理屈、先人の手柄を自分の物と勘違いして威張っているのと同じだ。

「GS試験の合格者の三割がここの出身だってのが自慢らしいがな、数にすりゃ10人かそこらだろうが!
卒業生何百人の内の10人だ?そん中に手前ぇらの内で何人が入れるってんだ!?」


横島の弟子達三人は雪之丞の怒り心頭の様子を遠巻きに見ている。

「高等部の先輩達って勇気あるな〜、僕は伊達さんみたいな強い人に訳も無く絡むなんて怖くて出来ないよ。」
「勇気と無謀は別の物よ、あれは猫と虎の区別がついてないだけで単なる馬鹿だわ。」
「闘った者を闘わなかった者が馬鹿にするなんて許されないでござるよ。」

この三人でさえ今の雪之丞に近寄りたいとは思わない。タマモにとっては兄も同然、シロと不動にとっては
誰よりも信頼する師匠の親友だが触れれば切れるような怒りの気を発している。中学生達が近寄らないのは
ある意味当然で、生物としては正しい。得体の知れない強大過ぎる力の持ち主に不用意に近づくなど
生存本能が許さない。未熟な分、本能的な恐れが優先される。

高校生達は中途半端に力を身につけている分鈍くなっている。自分の力に自信を持っているが相手の力を
見極める事ができない。できないなら警戒して距離を取れば良いのだが根拠も無く大丈夫だと思っている。
こんな連中が現場に出ればたちまち死体の山が出来上がりそうなのだが、そこが六女の人脈ネットワーク
の凄まじさだ。GS試験合格者は殆どが六女のOGの事務所か六道系列に就職している。そして命の危険の
ある現場にはまず出さない。難易度の低い仕事しか受けない。温室に囲い込まれた花だ。こんな就職先など
限られているが、結婚退職や仕事に恐怖を感じての自主廃業等、六女OGの離職率は驚く程高い。

だがその事実は知られていない。公になるのを妨害する力が働いているからだ。結局六女のOG達は
卒業後も学校生活の延長のような空間しか知らないまま、この世界から去って行く。こんなサロンのような
世界しか知らない連中に、命のやり取りの緊張感など解るはずもない。結局退職後、似たような家柄の良い
令息と結婚し子供を残す。そんな子女が成長して六女に通っているのだ、校風が変わるはずもない。

例外中の例外が美神令子だ。彼女は六女のOGを採用しようと思った事は無い。第一の理由はまともな賃金
を支払わなければならないからだが無論それだけでは無い。書類上の経歴がどれほど優秀だろうが実戦の
場では関係無い事を知り尽くしているからだ。尤も六道家とのコネを完全に絶つのは得策ではない為、時折
講師を引き受けたりしている。逆の意味での例外が六道冥子だ。彼女の場合はOG達が来たがらない。
敵以前に所長に殺されかねないからだ。最初は希望が殺到したのだが、暴走に遭遇して以来全員退職した。
その噂が業界内を駆け巡り希望者自体がいなくなった。正に悪事千里を走る、である。


雪之丞の怒りの独白は続く。
「確かに弓は一方的に負けたがな、敗北した後で命があったのは幸運だ。実戦なら死んでただろう。
だが生き残れた以上は成長の可能性が残されている。手前ぇらはどうだ?今の手前ぇらが実戦の場に
出たらどうなる?あっと言う間に死体の山の出来上がりだろうが!?このスネかじりのヒヨコどもがっ!」

「それぐらいにしといてくれる?雪之丞。それは本来私達OGが教えなきゃいけなかった事だわ。言ってる
内容は尤もだけど、それ以上部外者に言われちゃあのコ達も立つ瀬がないでしょう?」
「その通りだよ雪之丞君。注意するにしても寛容の心をもってあたらなければ。」

激昂している雪之丞に対して美神と唐巣が落ち着かせようとして声を掛ける。
だが怒りの頂点にいる雪之丞は収まらない。普段なら絶対に喧嘩を売らないような相手に食って掛かる。

「立つ瀬がどうした?何が寛容だ?だいたいアンタらが「もう、やめとけよ雪之丞。」

雪之丞の発言を横島が遮った。だが雪之丞は余計に収まらない。

「なんでお前が止めるんだ横島?お前が舐められてんだぞ、一番怒って良いはずだ!」
「お前は優しいな、雪之丞。優しすぎるぐらいだよ。」

雪之丞の怒号に対し、横島が穏やかな声で応える。その内容の意外さに雪之丞が声を呑まれる。

「どういう意味だ?」
「お前が言ってる事は結局高等部の生徒達のためになる内容だって事さ。だがそれは俺達が言うような事か?
俺達は神様じゃない、腕は二本しかないんだ、抱える事の出来るのは限られている。まずはお互いの大切
なものから優先しようぜ?」

横島が見た処、雪之丞にとって高等部の生徒達が将来どうなろうと関係無いはずだ。大切なのは弓一人だけ
のはず、なら弓を庇って高等部全員を敵にまわすより弓を支える方向で力になった方が良いだろうと思ったのだ。
高校生達から舐められている事など気にもならない、他人から馬鹿にされるのには慣れている。
高等部に教えるのは鬼道達に任せれば良い。その為の教師のはずだ。


唐巣としては言葉もない。正直横島の言葉が薄情に聞こえるのは事実だが、神に仕える身としては
自分の限界を弁え、出来る範囲で大切な者の為に力を尽くそうとしている横島にそれ以上を期待するのは
酷だろうと思うのだ。それは美神達OGや教師陣の務めだろう。あるいは自分のような聖職者か。

「君達にとって雪之丞君の言葉は理不尽に聞こえたかも知れない、だが厳然たる事実でもある。納得が
いかなかったり迷いが出たりした人は私の教会に来ると良い。相談に乗るぐらいの事はできるからね。」


美神としては唐巣に良い所を持って行かれたような形になって面白くない。
生徒達には自分達OGが教えるべきだった、と言った以上はこのままでは引っ込みがつかない。
視線を転じれば項垂れている弓が居り、側には心配そうなおキヌがいる。

「弓さん、反省するのは良いけどこれ以上落ち込む必要は無いわ。負けて生き残れた幸運に感謝しなさい。
大事なのはこの後の貴女の姿勢よ、目の前の現実から逃げずに向き合って、やるべき事を見つけなさい。」


弓にとっては誰よりも崇拝する女神の如き美神の言葉だ。表情を輝かせ一もニも無く従おうとする。

「解りましたわ、美神おねーさま。敗れた以上は潔く負けを認め、一層の精進に励もうと思います。
今までの偏見も・・・捨てるつもりです。横島さん、今までの私の非礼をお詫びします。
それから雪之丞、修行の幅を広げたいので早速今日からつきあって下さい。」


いきなりこれまでの態度を180度変えられて横島などは目を白黒させているが、雪之丞にしてみれば
やっと解ったか、という気持ちで一杯だ。まだわだかまりは残るだろうが一度目を見開いて正面から
向き合う事にしたのであれば時間の問題だろう。頬のあたりが赤いのは照れ臭いのだろうか。
いきなり修行に付き合えなどと言われても仕事との兼ね合いもあるが、おそらくあの所長であれば
文句は言うまい。そのへんの度量は呆れるほど大きい。無頓着とも言うが。その分横島に負担を掛ける
事になるが、横島の弟子の育成を手伝う事で埋め合わせすれば文句も出ないだろう。


「いきなり態度変わったねあの人?先生の凄さが解ったのかな?」
「違うでしょ?あれは美神に言われて態度を変えただけよ。まあ、別に悪い人じゃないから、そのうち
ヨコシマの良い処に気付く事もあるかも知れないけどね。」
「そんな事はござらん、横島先生の凄さは直に触れ合えば誰にでも解るはずでござる。」

弓の態度の変わり様を見て、不動・タマモ・シロの三人が口々に思う処を述べている。
当っているものもあれば的外れなものもある。だが取り敢えず横島に対してきちんと謝罪した以上は
敵視する理由は無い。中立の視線で弓を見つめる三人の横を通り抜けて横島達に飛びついた人影があった。

「みんな〜この二人は〜ウチの事務所のコ達なの〜。困った事があれば〜何でも言いに来てね〜。
とっても優しいのよ〜たークンと〜ゆっきーを〜よろしくね〜。」

場の空気が解っているのかいないのか、そんな事を冥子が言い出した。
だが言われた方は困惑するばかりだ。困ったら来いと言われても、行けば余計に困りそうだし優しいなどと
言われても到底信じる事など出来そうにない。片や自分達に向けて烈火の如き怒りを撒き散らし、
もう片方はその片割れを上回る化け物じみた力を持つセクハラ大将だ。

だいたい、たークンだのゆっきーだのと言うふざけた呼称はなんなのか。だが件の二人はその呼称に対して
文句を言うでもなく、おとなしく従っている。雪之丞はその目に絶対来んな、と言う意志を込めて周囲を
視線で威圧しているし、横島に至っては高等部の生徒達に視線すら向けていない。少しだけ離れた場所に
いる弟子達に笑いかけている。だが不満を訴えるような様子は微塵も無い。

こうなると生徒達の目には冥子の事が猛獣使いのように映り、それに応じて評価が飛躍的に上がって行く。
これが計算してやった事なら立派に母親の跡を継げるのだが、この場合は単なる天然の偶然だ。
穏やかならぬ空気の中に自分の大切な仲間達がいたので、なんとか自分の知る二人の優しさを訴えたかった
だけで自分に関する事など全く考えていなかった。それが出来ればもっと楽に生きられるのだろうが。


おキヌは横島の視線が一切自分達の方を向いていないのを見て不安になってしまった。
その視線の先を追うと三人の少女達がいる。タマモとシロは解るがもう一人は初めて見る顔だ。
おそらくシロから聞いた不動明音という新しい弟子なのだろう。

ショートカットと言うか、やや不揃いにザンバラな状態の前髪が目につく。自分で切ったのだろうか、
プロの手によるものとは思えない。顔立ちは悪くないのに髪型がそれを台無しにしている。
活き活きとした黒い双眸は活力を宿しており、鼻はやや低めだがスッキリと鼻筋は通っている。
口元はキリリと引き締まっており、全体としては可愛いと言うよりボーイッシュな凛々しさがある。
肌は健康的に日焼けしており身長は横島よりやや低いくらいだろうか、中1にしては驚く程の長身だ。

見慣れない少女の事は気にはなるが、今は横島の視線をこちらに向けてもらう方が先だった。

「あの・・・横島さん?もし私に困ってる事があったら助けてくれますか?」


横島にとっては心外すぎる質問だった。自分がおキヌの苦境を助けないなどありえない。

「何言ってるんだよおキヌちゃん?俺がおキヌちゃんを助けないはずが無いだろ?何?今何か困ってるの?」

横島にとっては当たり前すぎる答。おキヌが自分に向けてくれた数々の思いやりは生半可なものではない。
身内同然の存在であり何を置いても力になりたい相手だった。


そんな今にも動き出しそうな様子を見て、不動が驚いたような声をあげる。

「あの人誰?先生にとって凄く大事な人みたいだね?」
「ああ、おキヌちゃん?ヨコシマの以前の職場の同僚でとっても良い人よ?」
「そうでござる!おキヌ殿はとっても優しい人でござる。まるで母君のような人でござる。」

「ふ〜ん、そうなんだ?ゆっくり会って話してみたい人だね〜。」

そんな中学生達の会話など知らぬげに、やや尖った声があがる。

「ちょっとおキヌちゃん?困った時はまず私に言いなさいよ。横島君アンタも!おキヌちゃんには私が
ついてるんだからアンタが出しゃばる必要は無いの!ちょっと強くなったからって自惚れるんじゃないわよ?」

美神に悪気など微塵も無い、だが自分の妹分とも言うべきおキヌが困った時には自分こそが助けたいだけだ。
だが横島としては聞き流せない、自分にはおキヌを助ける資格が無い、と言われたような気がしたのだ。

「そんな言い方は無いでしょ?俺だって少しは役に立つくらいには強くなりましたよ。」
「何ですってぇ〜?アンタまさか私の上を行った気になってんじゃないでしょうね?」

美神とて今では純粋な戦闘力では横島に追い越されているのは解っている。だが後には引けない状況だった。
こうなれば売り言葉に買い言葉で横島としても言うつもりの無かった言葉が口をつく。

「ああ、今ここで闘えば俺が勝ちますよ?雪之丞でも同じでしょうね。」

横島がそう言った瞬間、美神本人よりも更に激しい怒りの視線が横島に集中する。
それを受けてさすがに横島も自分の失言を悟る。ここ六女において美神はカリスマ的存在だ。
誰からどれだけ嫌われようが知った事ではないが中等部での授業を受け持っている以上は最低限
言っておくべき事がある。良い機会とばかりに以前から思っていた事を一年生達に向かって告げる。

「一年生の皆に言っておきたい事がある。最強といえば俺か、そこの伊達雪之丞かも知れないが、
それでも最高のGSと言えば、君達の良く知る美神令子さんだ。その意味と理由を自分なりに考えて
他人に聞いたりせずに、ゆっくりで良いから答を出して欲しい。学年末まで猶予はあるから。」

(オタクねえ、何でそこで令子の名前が出て来るのよ?私の名前を言いなさいよ!)

横島の発言の直後に何時の間にやら背後に近寄って来ていたエミが背中をツネりながら小声で囁いてくる。
(だ・だって、だって六女じゃ美神さん一番人気だから、あのコ達に解り易いかと思って。)
(別に冥子でも良いでしょうが!?今のオタクの上司でしょう?)
(でも今の所長はまだ、最高とは言えないですもん。生徒達にウソつく訳にゃいかないでしょ?)

その妙に生真面目な横島の一面を見せられるとエミもそれ以上の追及はできなくなる。


問い掛けられた一年生達は困惑の表情を隠せない。最強こそが最高ではないかと思うのだが発言者本人が
化け物じみた強さを持っている以上、何か答があるはずだ。中学生達は横島に対する恐怖も一時的に忘れ、
思考の中に沈み込む。無論上級生達も同様だ。


そんな様子を見て六道理事長が動きだす。

「2・3年生のみんなも〜このコに質問に来ても良いのよ〜、優しいコだから〜大丈夫よ〜。」

そう言いながら自分の右手を横島の右肩に、左手を頭に添えて軽く抱き寄せるようにしている。
まるで自分の息子に対するような態度だ。
理事長の思惑としては、最初は横島の実力を見せて評判を上げるつもりだったが、予想を遥かに上回る
実力の為、逆に恐怖感を与えてしまった。ならその状況を最大限に活用すべきだった。

今日の出来事は殆どの生徒が家庭で話すだろう。強烈すぎるインパクトだったはずだ。六女の父兄には
当然ながら業界の関係者が多い。今日の話を聞いてどう判断するかは不明だが、その嘘臭い程に飛びぬけた
実力はある程度は伝わるはずだ。今の自分の振る舞いを含めて。娘の態度も含めてそれを聞いた関係者達が
どう思うか、最低でも横島は六道家のお気に入りで、多分、冥子の婿の最有力候補だと思うだろう。
噂が一巡する頃には婚約者だとでも尾ひれがついているかも知れない。噂とはそんなものだ。

棚ボタではあるが、こんな願っても無い好機を逃すつもりなど毛頭無い。
この機会に横島が六道家に婿入りするのは既定事実かのような印象を周囲に与えようと思い、にんまりと
笑みを浮かべる六道家の当主殿であった。




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(あとがき)
前話での賛成票の予想外の多さがプレッシャーになり、最も筆の進まない話でした。
派手なシーンが全く無いので反動で評価が落ちそうな悪い予感もしますがここを書かないと進めません。
六女についてはコキ降ろし過ぎたかなとも思いますが、どうにも名門とかが嫌いなもんで・・・







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