ザ・グレート・展開予測ショー

占い日


投稿者名:AS
投稿日時:(04/12/24)

「ねぇねぇ、聞いてる!?」
「聞いてるわよ、うるさいわね」
「今日噂の除霊連中の企画で、有名占い師が来るんだよね!」

「魔鈴さんが?」
「はい」
「今日は校内除霊の活動を誤解せず身近に感じてもらう第一歩じゃからのう」
「これも青春ね! 頑張りましょう!」

「ようこそいらっしゃい」
「どもっす」
「魔鈴さん、今日はご足労いただいてすみません」
「しかし本格的じゃな」
「学校の中なのに、おとぎ話の世界に迷い込んだみたいね」
「私のほうはもうスタンバイできてますよ」
「あ、じゃぁ僕が」
「俺が! 戸を開けてきますよ!」
「ぴ、ピートさんがまったく反応できぬ迅さの足払いじゃったな・・・」
「点数稼ぎってやつよね、青春だわ・・・」

「盛り上がってるな」
「えぇ、そうですね」
「魔鈴さんは魔術に関してプロ中のプロじゃからのう」
「学校にお呼ばれする占い師が人気ってのは定番よねー」
「お、次もまたグループでか、今度は可愛い子ばかりだな」
「横島さん、何を当たり前のようにというか自然に中に入ってゆくんですか?」

「いらっしゃい、あら?」
「ど、どうも・・・」
「この子達、みんなピート君との相性占い希望なんだって、青春よねー」
「そうですか、で、後ろの陰気バッチリな二人は?」
「放ってほしいそうです、青春よねー」

「みんな爽やかな顔で帰っていったわね」
「いーんだいーんだ、俺なんて出涸らしなのさ」
「ピートさんだけ囲んで出ていきおって、理不尽じゃ・・・」
「占いといっても、本当に道を照らしてはいけませんから」
「魔鈴さんの占いってほんとに当たるの?」
「私のは、水晶に映る生徒達の感情の波を観て、そっと後押ししてるだけですよ」
「じゃぁ、本当にあたる占いはないんだ」
「そういうわけじゃありませんよ、たとえばこれラプラスのーあら?」
「どうしました? 魔鈴さん」

「横島君の占いが勝手にされてるわね」
「な、なんて出てるんすか!?」
「今日退学だって」
「た、タイガー食う!?」
「愛子ちゃん、劇画調でボケちゃ駄目じゃない」
「えへへ」

「ところで愛子ちゃんは占いはいいの?」
「わ、私はちょっと、怖いというか気後れしちゃって」
「大丈夫、今日の愛子ちゃんがぐっすり眠れる教室とか・・・」

「ねーピート君、今日は私と一緒にこっちの裏庭から下校するといいんだって」
「あ、私の運勢のほうがその子よりも・・・」
「今日の占い企画は成功、かな? それにしても平和だなぁ・・・」
(ん、何か聞こえたような?)
「ピート君、はやくー」
「あ、はい、今行くよー」



『トゥァイガァぁああアァああッ! 食わせろぉオ!』
「横島さん、落ち着くんじゃー!」




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