〜 『キツネと羽根と混沌と』 第18話 〜
投稿者名:かぜあめ
投稿日時:(04/12/20)
「そもそもさ・・・」
・・と、彼は言った。
仰々しい監視装置が目立ち始めた通路の片すみ。Gメン施設最奥に近いそのエリア内では、警報ブザーが鳴り続けている。
眼下に見下ろす通路には・・『何もない』。
待ち構えているハズの蟲たちも存在せず、逆に、小奇麗なまでに片付けられた白い廊下。
横島が口を開いた理由は・・なんのことはない、ただそれしかすることが無かった、というだけの話である。
「そのイーターって野郎・・何だって、Gメンなんかをつけ狙うんだ?地味な上に収穫も少ないだろ・・こんなことしても。」
理論の上でなら、霊波そのものを完全に無効化できるなどという・・正真正銘、折り紙つきの化け物。
単なる愉快犯だとでもいうのなら、他にいくらでもやり用はありはずだ。予告状を送りつけてきた爆弾魔などが。その典型と言える。
「・・・まぁ、半分以上は僕への当て付けだろうがな・・。それとは別に、栄養補給という側面も・・考えられなくはない。」
表情を崩さず、西条が答えた。
イーターとの過去を、わざわざ仄めかすようなその言葉に、横島は一瞬、眉をひそめる。
「・・・?・・ま、いいや・・それより何だよ?その栄養補給ってのは・・」
「言葉通りさ。イーターは、その特殊な生態が起因しているせいか・・まともな方法ではカロリー摂取が行えない。
草食動物が牧草を食むように、ヤツは霊的に質の高い、神魔族の肉を常食としている。」
言いながら、彼は足先で地面を指し示した。
・・・この下は、上質なご馳走で溢れているだろう?皮肉げに口歪めると、横島に渇いた視線を投げかける。
「な〜る・・魔族を封じた牢獄なんざ、ヤツにとっては食材の見本市ってわけだ・・。ひょっとしてバチカンを襲ったのも・・」
「・・あぁ。だからこそ、今回の件は『遊び』だとも言える。アレだけ食い溜めしたんだ・・・しばらくは活動に支障などないだろうからな。」
・・・。
それもまた、皮肉な話だと横島は思う。
誰が意図したわけでもなく、自然のままに築かれた生態系のピラミッド。食物連鎖の連環は、捕食者だけでは立ち行かない・・。
イーターは人間を超越することによって、ある意味、人間よりも過酷な生存競争を強いられているのだ。
「・・代償、か。きっとアイツは、そんなこと気にも留めていないんだろうがな・・。
『すべてを投げ打ってでも、手にしたいモノがある』。最後に言葉を交わした時、そう言っていたよ・・。」
哀しげに・・しかし、かすかな懐かしさを伴う口調で・・西条がつぶやく。
それでも表情を動かそうとしないのは、彼なりのプライドの表れか・・・。
「得意のダンマリか・・。秘密主義が友達を失くすぜ?」
ちなみに、オレは最初から友達じゃないけどな・・。付け加えつつ、横島は軽いため息を吐いた。
「・・・ん?興味が湧いてきたかい?」
「お前がこの関連で多弁になるのは珍しいからだよ・・明日は雨だ、間違いねーよ。」
人を食ったような西条の問いに、横島は半眼で・・・・しかし、肯定と取れる答えを返す。
面白い、と思ったのかもしれない。普段、飄々としたこの男の、あまりにも『らしからぬ』その態度を・・。
「全くだ・・・。あるいは、話してみたくなったのかもしれない。自分と似たような経験を共有する、第3者にね」
天井を見上げ、懐から煙草を取り出す西条に・・・・
「・・・・。」
横島は一つ、肩を竦めた・・―――――――――――
◇
白く煙る、水晶のような光の渦。
氷結する世界の中で、紅髪の少女が悠然と微笑みを浮かべ、佇んでいる。
彼女を囲む黒い人形たちは・・一斉に間接を曲げ、奇襲を放つ態勢を取った。
『力を・・味あわせる、ねぇ・・。言うじゃないかお姫様。』
歪んだ愉悦を湛えた声に、神薙が疑問符を浮かべたのは一瞬のこと。ジリジリと間合いを詰める分体たちを、彼女は鋭い瞳で睨め付ける。
『マイナス6で・・残り14体。不意打ちで半数以上を減らせなかったのは・・残念だったな?』
たった一撃でここまでの打撃を受けたことには、正直、驚きを禁じえないが・・そのおかげで、逆に相手の手の内を知ることが出来た。
先の攻撃・・あれは仕掛ける側としては、まず間違いなく、最高と言っていいタイミングだった。
力を出し惜しみする理由もない。・・つまり、今の神薙には許された行動は・・一度に6体を迎え撃つ氷戟が限界。
裏を返せば、それ以上の数には対応しきれない、ということになる。
『顔色が悪いぜ?姫君・・なんなら俺が、その頬を血化粧で染め直して差し上げようか?』
「・・クス。試してみますか?貴方の想像と、おそらくは真逆のことが起こると思いますが・・―――――――」
―――――――・・刹那、神薙の体が弾け、陽炎のような歩法を開始する。
舞うようなその動きは疾く、そして無音と言っていいほどの静けさを伴う。
飛び交う鞭を翻弄し、手を下すことなく・・・彼女はイーターの行動を圧迫し始めた。
『っ・・!小賢しい・・っ!!』
予想外の奇妙な動作に業を煮やし、14対の分体が、ほぼ同時に跳躍する。威勢とは裏腹・・イーターの心理に戦慄の波紋が広がり始めた。
《この女に近づいてはならない》
そう告げてくる本能の囁きが、彼らの脳裏に遠距離戦という手段を選択させる。
すなわち、鞭による、空中からの多角複数打撃・・・・・地を走る神薙にはかわしようがない。
「・・もう後手に回る必要は無さそうですね。イーター・・・貴方を殲滅します。」
淡々とつぶやいて、神薙が音も無く床を蹴った。
赤髪が宙にたなびく。少女が、ゆっくりと手の伸ばした虚空の先・・・・そこには・・・・・
『―――――――なっ!?ガハァアアアアアアアアアア!!!!』
瞬間、白銀の光が一閃した。
急激に加速した神薙は、分体の1対へと突進し・・・斬音とともにソレを貫く。
黒い人形に大穴が穿たれ、さらにその穴を亀裂として、残骸が散り散りに破砕していく。
壮絶、とさえ形容できる殺傷力。
『――――――・・・刺突剣〈レイピア〉・・だと・・?』
着地した神薙の掌に握られていた得物。一振りのシンプルな細剣を見つめ、イーターは慄きの声を上げた。
月光の如く輝きを放つ、半透明な青い刀身。鞘を床へと置きながら、神薙が薄く嘆息する。
「霊波絶対防御を誇る、イーターの装甲。計測上では、究極の魔体の主砲をすらも、弾き返すことができるそうですね・・。」
『!?』
「貴方のその力・・正直、感服しますが・・対抗手段が無いわけではない。コレがその、1つの答えです。」
レイピアをかざし、彼女は静かに言葉を紡ぐ。
無類の防御力を保持しているのは、あくまで表層部のみ・・それさえも、物理衝撃の前では完全とは言い難い。
――――・・一点突破を目的とした、貫通力の高い霊具を以ってコレを穿つ。
おそらくは、イーターに対して最も有効な攻撃手段と言えるだろう。
・・。
『なるほど・・考えたな・・。だが、その仮説には重大な欠陥が存在する。』
「?欠陥、ですか?」
キョトンとして首をかしげる神薙に、イーターは短く、小さく、嘆息する。
他でもない、神薙本人を指差し・・一言。
『・・術者、だよ。霊武具を扱う上で、最も重要な所有者の腕。
見たところ、大分、修練は積んでいるようだが・・・そんなお上品な剣で俺を捉えることなど・・―――――――っ!?』
イーターの台詞が押し止められた。
声を発していた分体が吹き飛ばされ、さらにはその両隣の2対も粉砕する。
・・・これで、残り10体。視界から消えた神薙の舞いが、11体目を刺し貫いた。
「メドーサも同様の感想を述べて、私の立合いに敗れていますよ。それに、私に言わせれば・・・」
―――――・・。
分体の背後に回りこみ、少女はスカートをひらめかせる。
呆然と立ち尽くすイーターは、この期に及び、ようやく自らの油断を痛感した。
(『俺は・・・何を見ていた・・・!?』)
制服に身を包む、清楚な姿。華奢な体つきをした、非力な少女。その外見に惑わされ、敵の本質を見誤っていた。
(『―――――・・これが・・・魔神ドゥルジか・・・・!!』)
―――――・・。
「貴方たちの動きには・・いささか、典雅さが欠けています。」
凛とした声音で忠告した後、神薙は12対目の分体を薙ぎ払った。
◇
「・・コカトリスには昔、人間の妻君が一人いたんだが・・それは知ってるかい?」
ペースを落とし、歩くような速さで先へと進む。
ポッカリとあたりに広がる純正の闇を、吐き出された煙草の紫煙が侵食していく。先行する西条の後を尾いて・・・横島は鉄製の扉をくぐり抜けた。
「いや、初耳だな。結婚してたこと自体、知らなかったぞ?」
首を振る横島。その様子を眺め、西条のマユがピクリ、と動く。
・・そこから話さなければならないのか・・。決まり悪そうの独りごちながら、彼はかすかな微苦笑を漏らした。
「なら、僕のイギリス暮らしが長かったことは?ハイスクールも、大学も向こうの出なんだが・・」
「ま、それぐらいはな・・。っていうか、お前がいつも自慢げに語ってるじゃねえか・・」
呆れた口ぶりで応対すると、かまわず西条は続けてくる。
次の発言が・・・・また突拍子もなかった。
「じゃあ、少し話してみようか。僕が『彼女』と初めて出会ったのは大学の教室・・・まだ5月半ばの、春先のことだ。」
「・・・・は?」
思わず口をハの字にして、横島がその場に立ち止まる。
コカトリスの妻君の話は?と、突っ込もうとする衝動を必死で抑えた。
というのも、西条が『最後まで聞け』と視線で訴えかけてきたからなのだが・・・。
「『彼女』は不思議な女性でね。何しろ第一声が、『変な寝顔・・。』・・だったからな。まったく、ムードもへったくれも無い。」
「おいおい。その人ってまさか、お前のイギリス時代の・・・」
うめくように訊くと、意外なことに西条は、それを首を振って否定してくる。
まだ未練があるのか、手のひらで額を押さえながら・・・・。
「・・残念ながら、一方通行だったよ。いや、もうちょっとのトコロまではいったんだが・・・・あの時、キスで済まさず最後まで・・・っと」
「・・・・。」
「・・・ゴホン。とにかく、彼女は病弱でね。しょっちゅう入退院を繰り返していたから、君が思ってるような関係じゃないよ、本当に」
言い訳がましく付け加えてくる西条に、横島は引き吊り気味の笑みを浮かべた。
・・まぁ、この男のことだ。自分と関係を持った女性の事実を隠そうとはしまい。
本当に『ただの』友人どうしか・・あるいは、お互い好意は感じていたが、一線を越えることの出来なかった『友人』どうしか・・。
おそらくは後者だ・・横島はそう思った。
「『彼女』も日本国籍でね・・授業の合間にはよく話した。恥ずかしいことに初恋だった。
クラスでは100人斬りの異名で通ってたんだがな・・・彼女の前では、何故か上手く舌が回らなかったよ。」
愉快げな口調。
横島は再び目を丸くする。言われるまでは気づかなかった・・。
今の容貌からは想像することも難しいが・・・そういえば彼にも、学生と呼ばれた時代は確かに存在している筈なのだ。
それを当然と感じる自分と、なんとなく信じられない自分が混在している。
月並みに言うなら、『青春時代』。少なくとも、目の前の西条にはもっとも似合わない単語の1つだ。
「・・いいところを見せようと、大分、馬鹿もやった・・。バスケットの試合で、教官に喧嘩を売ったりな・・。
あれは正直、極めつけだったが・・」
「は、はぁ!?お前が!?冗談だろ?」
「冗談なんかじゃないさ。これでもいいセン行っていたんだぞ?選手に選ばれるぐらいにな・・」
タバコを投げ捨て、西条は腕だけシュートの動きを再現してみせる。
なるほど・・全体像を見たわけではないが・・たしかに綺麗なフォームかもしれない。
「時々、発作のように懐かしく思う時があるよ。そうだ・・あの頃は、まだ間下部も・・・」
・・?
不意に、彼の口からこぼれた見知らぬ名前。はっきりと曇る西条の瞳に、横島は小さく首を捻る。
数秒の間だけ、2人を置き去りにする沈黙が流れた。
「・・脱線したな。まぁ、それはともかく・・この話は割とありがちな展開に向かって収束していくわけだ。
すなわち、『幸せな日々は、そう永くは続きませんでした』・・とね」
「昔話の王道・・だな」
苦笑する両者の顔に、薄っすらと昏い闇が影を落とした。当たり前だ・・もう終わってしまったからこそ、物語なのだから。
「『彼女』と出会って2年・・今から数えると、6年前だな。魔鈴くんと知り合ったのも、丁度そのころだ。
当時、僕らが在住していたロンドン市街で、ちょっとした事件が起こってね・・」
「・・・あぁ」
いまいち要領を得ない、ぼかされた台詞。ぼかされた事実。
わざわざ魔鈴のことを持ち出すからには、彼女がらみということか?・・どちらにしろ、これ以上ヒントは出そうもない。
「結論だけ言おう。『彼女』は事件に巻き込まれ、失踪した。僕は、全治2ヶ月の重傷を負った。」
「・・・探したんだろ?診断通り、2ヶ月も引きこもってるようなタマじゃないもんな。」
「あぁ・・それこそ血反吐を吐きながらね・・。だが、恥の上塗りだった。足取り1つ掴めなかったよ。」
言葉を切って、西条は小さく自嘲気味な嗤いをつくる。
これもある意味でポーカーフェイス。思い出してみれば、彼の笑顔には、どんな時でも似たような色が宿っていた。
例え、美神や魔鈴の前であったとしても・・・それは決して変わることがない。
「だから、あの時は、心底驚いた・・。探して、探して・・・自分の前から彼女が消えたと・・ようやく自覚し始めた、あの時」
「・・コカトリスと、そしてまだ幼い少女と戯れる・・・『彼女』の姿を見かけたときは・・・」
――――――!?
横島が驚きの声を上げたことには、2重の意味がこめられていた。
1つは西条に対するものだが、もう1つは・・・・
「・・コイツら・・!まだ隠れてやがったのか!」
ダクトや排水溝を突き破り、一部ではあるがその異様を覗かせる灰色の蟲たち。無数の虫眼が、ギョロギョロと横島たちの姿を捉える。
「あ〜無視していいから、さっさと続き話せ、続き。」
「・・おいおい。片手間で倒せるほど、弱い相手じゃないだろう?」
苛立たしげに先を促す横島へ、西条はわざとらしく肩をすくめた。
そう・・・この怪物たちは、決して弱くない。動きが鈍重で間接部が以上にモロいこと。知性の感じられない単純な動き。
弱点を挙げればキリがないが・・・しかし、霊力だけはケタ違いに高い。闘い方を誤れば、横島や西条とて、十分に不覚を取ることも考えられる。
「どうやら、今回はここまでのようだな・・一通り聞いた感想はどうだい?」
ニヤリと口元を緩めながら、西条は霊剣を抜き放った。蟲たちに霊弾を叩きつける横島に、無意味な質問を投げかける。
「・・どうもこうも・・。謎は深まるばかりだよ。2人と一緒にいたっていう女の子・・子供にしちゃ、年齢が合わない。
イーターとの繋がりも、はっきり言って見えてこないな・・。」
お手上げだ、とばかりに両手を広げる横島を、西条は満足そうに一瞥する。・・実際、彼は満足していた。
「それだけ分かれば合格だ。君の疑問は・・・まあ、この次までの課題だな」
そう答えた後、西条はニヒルに一つ笑ってみせる。
横島がどうあっても真似できない―――――――真似したいとも思わないのは、彼のこういった部分なのだが・・・。
あえて口にする気も起こらず、彼は黙って頷いた。
「最後にもう一つだけ質問を。君は・・『神』を信じているかい?」
真意の見えない漆黒の瞳。横島は大儀そうに口を開いた。
「・・何をいまさら・・。こんな仕事して、しかも散々コキ使われてるんだぜ?信じたくなくても信じ・・・・」
「――――――僕は無神論者だ。」
言葉をさえぎり、西条は、チラリと聞き手の表情を覘き見る。
口調は相も変わらず冷めたままだが・・その奥底には炎のような感情が窺い知れた。
「《喰らう者》の目的を、教えておこうか?アイツは有神論者であり、なおかつ神を憎悪している・・・」
長髪が揺れる。鋭利な瞳をさらに細めて、彼はポツリとつぶやいた。
「唯一無二、絶対の『神』。ソイツをこの手で引き裂きたい・・・。あいつにとって、ただ一つ残された望みなんだそうだ・・」
◇
例えば、こんなおとぎ話がある。
――――――・・昔々あるところに、白一色で包まれた、果てしない平面の広がる世界があった。
どこまで行っても白い平面。どこまで行っても先は見えない。
その中心に男が独り。
男は世界の原点・・・±ゼロの一点に腰掛け、ただただ座り込むばかりだった。歩くことができないのだ。
あぁ・・私はここを動いてみたい。私の世界を、他でもないこの双眸で見てみたい。
・・・ある日、白い世界の一端に、紺碧の雲、漆黒の雨が降った。
この世界はただの平面。『上』はない。なのに・・・・しかし、それでも雨は降った。染み出してきた。
漆黒の雨は雫となり、大地を侵し・・・やがて、波紋となる。
波紋。波紋。
白い世界は汚された。純色の平面は輝きを失い、灰色となり・・・・。
男は世界が嫌いになった。
―――――――・・。
「・・・・?」
タマモが薄っすらと目を開けたのは・・・ぱちぱちと飛ぶ、火の粉の熱気を受けたから。
軽い頭痛と・・止まない眩暈。ドクドクと脈打つ心臓を押さえ、彼女は苦しげに呼吸をした。
「な・・に・・?今の・・・」
視界が、混濁する。
自分は一体、どれだけここで眠っていたのだろう?閉じた意識の深遠の中・・・ひどく奇妙な光景を垣間見た気がする。
「―――夢、見てたんだ?私の力に当てられたせいだね・・・アナタみたいなただの妖魔には、ちょっと刺激が強すぎたかな?」
頭上から響く声。苦痛をこらえ、ぼんやりタマモが顔を上げた先には・・・抜けるような青空と、灰の少女が浮かんでいる。
「平面上の原点・・それが君の『神』のイメージ?哲学的だね〜」
「・・・。」
クルクルとよく変わる横顔に、タマモは小さく身構えた。理由は分からない・・しかし、この少女は『危険』な気がした。
「・・初めて、見る顔ね・・。私に何か用?」
「ユミールだよ、タマモちゃん。あたしね、アナタと遊びにここへ来たの。」
鼻にかかる、うっとりした調子で囁きながら・・ユミールは自らの髪を弱々しげに梳き上げたのだった。
『あとがき』
いやはや〜展開予測ショー移転完了おめでとうございます〜。かぜあめです、改めてよろしくお願いします。
さてさて、読者さまの反応が気になる今回。西条のスクール時代の話は・・実はすっごく煮詰めてあって長編を一本書けるぐらいなんですが・・。
無理だろうなぁ・・。主人公、西条。ヒロイン、オリキャラ。ライバル、間下部。サブヒロン、魔鈴。
・・設定に魅力が無さ過ぎます(笑
そして、何故かヘタれてるイーターさんですが・・ここからのドゥルジさま、実はピンチです。
制服ビリビリで、彼女が『ハァハァ』言う場面も当然のごとく用意していますので(核爆)ご期待ください〜
・・・それにしても、NLBさんは凄いです(汗)貫通力の高い武器・・見事な先読みに感服いたしました。
神さまは人それぞれでイメージの違う存在だと思います。今回タマモが垣間見たモノはあくまで比喩です。
『聖痕』で蒼髪の少年が、人格を持った主神たちについて触れる部分があるのですが(appendix.『邂逅』)そこにちょっと関係があったりなかったり・・。
それでは〜次回は、クリスマスです。みなさん、サンタさんにプレゼントを貰いましょう(笑)
注:正しくは、「味あわせる」ではなく「味わわせる」と表記するらしいのですが・・。微妙に読みにくいので、あえてこちらで書かせて頂きました(笑
今までの
コメント:
- お久しぶりです。西条の青春時代ですか・・こういう西条を見たのは初めてですねぇ。ユミールに対面したタマモがどうなるか、楽しみにしてます。
それとスズノも(笑 (ヘイゼル)
- ええっ!?無敵のドゥルジ様が素敵なのに〜
まぁ作者の意向とあれば・・・存分にビリビリ→ハァハァの必殺のコンボを。
残念ながら楽しみにお待ちしましょう。(早く・早く)
あとタマモがこんなイカレたネーちゃんと・・・怪我しなきゃ良いなぁ〜 (ぽんた)
- 小流姫&パピリオが生死不明!?いや、生きてるでしょうけども・・。
無敵に素敵なドゥルジさまがグッドだ・・。『彼女』の名前は何と言うのでしょう。 (T)
- シリアスだ…シリアスな二人がカッコイイ…!
そしてなにより、最強なドゥルジ様が美しい…!!
だがしかし!!
今度は制服ビリビリになって、イーターなどに柔肌を見せちゃうんですか?!
頑張れ横島…頑張って彼女をヒーローのごとく、ピンチから救って差し上げるんだ……って言っても、タマモもピンチじゃあこっちが優先ですかね?
何はともあれ、期待しておりま〜す。 (超毒舌者)
- 凄い!!今回は、メチャクチャ内容が濃いですね・・・。
前から西条と間下部の過去を知りたいと思っていた矢先でしたから!!
西条のスクール時代の話は是非とも、心から読んでみたいですね!!
今では考えられないくらいヤンチャな西条も見てみたいですね。
そして、その時は間下部とも親友だったのかな〜?
正直、間下部って最悪なキャラだと思っていましたが、
実は彼なりの目的を達成させるために一人で必死になってやってきたんですね・・
その結果、西条とは正反対の道を歩き始めたのか〜・・・。
もの凄く奥が深いな〜。次回も楽しみにしています!! (GTY)
- いや、私はてっきり西洋合理主義者西条の指揮でマリアに日本中の電力を集めて高出力レーザーで破るのかと(嘘
まぁあのときも確か3つくらい候補出しましたのでそれほどのもんじゃないんですがね。
さて、まぁ魔神が人間大の筋力で身体を操ってると思うのはちと迂闊ですな。
3サイズが明らかになったときも、ロクに本物の女性を知らない造物主がイメージで作り上げたから
あんなマンガや芸能人の嘘プロフィールに載ってるようなプロポーションなのかなと思いましたし。
今回気になったところいくつか。
彼女・・・脳内イメージはレム・セイブレム(笑)。因みに間下部の脳内イメージは仮面ライダーSPIRITSのカメレオン男だったり。
時間の合わない子供・・・ジャックを思い出したり。早老症。
制服びりびり・・・もちろん台詞は「いやーん、まいっちんぐ」でしょうか(ぇ (NLB)
- 二重に間違え。
カメレオン男じゃなくて正しくはカメレオロイドで、しかも言いたかったのはサラマンダーでした。
これだけではナンなのでイーターの倒し方で他に思いついたことを。
・高温で溶かす
・「通し」や振動、衝撃で内部にダメージを与える
・低温後に高温、或いは逆(冷えたカップに湯を注ぐと・・・)
・目、口、肛門等から攻撃
・粘性の高い液体で身動きが取れないようにして兵糧攻め
タマモとコンビだったから低温と高温のコンビネーションをやるかと思ったんですが、これは外しちゃいましたね。
さて、次回はドゥルジもそうですがタマモがえっちっちーな時空にたたき込まれないかと期待、もとい心配しております、ではでは。 (NLB)
- >「貴方たちの動きには・・いささか、典雅さが欠けています。」
つまりスマートさが…ゲフンゲフン!
西条の学生時代のお話に、最初そんな時代がコイツにもと驚く横島の反応がリアルに感じました。
そしてバトルと謎の小出し。話を同時進行させて役割分担させる。上手いですねー相変わらず。 (MAGIふぁ)
- ああ、すっかり忘れていたよ、コカトリス。
娘はずっと出突っ張りだったのになぁ。
て言うか、彼女が出る度に『コカの娘だ』と認識してたのに、今回西条のセリフで「コカトリス」と言う名詞が出て来た時、何故か『ああ、そんな奴も居たなぁ』とか思ってしまった。
西条。何か現時点でオリキャラに食われずまともに頑張ってる唯一の原作キャラなので、是非とも頑張って欲しいです。
後、横島くん。君も、もうちょい頑張ろうぜ。何か、今回のシリーズ、きちんと格好良いところなかったんじゃないか? ……うん、頑張れ、ほんとに。
そして、かぜあめさん、これからも頑張って下さい。 (竹)
- 神薙先輩 かっこいいです。「薙」という名前の通り敵を薙ぎ倒してますね。「美冬」という名前も凍結攻撃を連想させます。ドゥルジ様のイラストに関しては、night talkerさんの掲示板にアップするかもしれません。(オリジナルOKみたいなので
) 横島、西条に負けるな。 (アース)
- やっぱりヒロインは、敵に追い詰められて、えっちぃ場面を披露しなくっちゃあいけませんよね…それが義務とゆーか宿命とゆーか(爆
圧倒的なチカラで持って、敵を捩じ伏せる美少女とゆーのも捨て難くはありますが。
一方の横島君、西条組は色気の無いこと…しかし、それを補って有り余る”燃える”展開を期待したいところです。 (偽バルタン)
- 皆さん、ありがとうございます〜返信です。
>>ヘイゼルさん
お久しぶりです〜西条の青春時代・・あったとは作者もビックリです(笑
ユミールとタマモは・・お色気は少なくてごめんなさい〜19話でスズノはたっぷり出番がありますよ〜
>>ぽんたさん
ビリビリ→ハァハァは男のロマンですから(違
タマモ・・怪我をするのはこれからですが、すでに多大なダメージ(笑)をうけてしまいました。彼女の貞操は守られるのか!?(爆
どうもありがとうございました〜 (かぜあめ)
- >>Tさん
はい(笑)負傷してはいますが無事でございます。
ドゥルジさまはやっぱりオリキャラ内では人気なんですね〜
『彼女』の名前は・・まだ秘密です(汗)
>>超毒舌者さん
強く美しく、がドゥルジさまの基本ですね(笑
横島や、クラスの同級生相手だと何故か弱弱しくなりますが・・(汗
柔肌・・(笑)そうですね〜お守りの伏線なんかもありますし、タマモの方に向かうのかな・・。横島は神薙先輩の実力を自分と同等かそれ以上と認識しているのでそういう意味でもタマモの救助を優先させるのでしょう。 (かぜあめ)
- >>GTYさん
いつもありがとうございます〜
スクール時代の長編・・いつかホームぺージを開設できたら、そこで公開しようかなと思います。予定は未定で申し訳ありません(汗
西条と間下部は・・どうだったのでしょうね・・。未だ真実は闇の中です(笑
ただ、間下部にもちゃんとした最終目的は存在しますし、このシリーズ以降、2人は奇しくも似たような道を進んでいくことになる・・のかも。西条のそばには仲間たちが居る、という相違はありますが・・。2人の闘いは章をまたがって続いていきます〜 (かぜあめ)
- >>NLBさん
作戦名はヤシマ作戦ですか?(笑)いやはや、候補3つでも十分すごいと思います〜スリーサイズは・・ゲフンゲフン!!
>>レム・セイブレム
トライガンとはまた、意表を・・(笑)そうですね〜似てるといえば似てるのかも・・彼女もベクトルは違いますが包容力ありますし・・。
>>仮面ライダーSPIRITS
うぅ・・検索したのですが、キャラクターが引っかからず・・申し訳ありません。
きっと素敵なキャラですよね!(希望)
>>えっちっちー
タマモは緊急回避しましたが、ドゥルジさまは・・・グフゥ!
ちなみに、19話のあとがきに、各キャラのモチーフを載せてみました。 (かぜあめ)
- >>MAGIふぁさん
どうもありがとうございます〜
>>スマートさ
ドゥルジさま・・イーターたちが欠けているというより、貴方さまが細すぎるのでは・・(笑)
驚愕のウェストの持ち主はやはり言うことが違います(違
り、リアルでしたか?そう言って頂けると、作者としては嬉しい限りです〜
本当にどうもありがとうございました〜 (かぜあめ)
- >>竹さん
半年以上出てませんしね・・コカトリス(爆笑
親父より全然、ユミールの方が強いですし・・・これでは立つ瀬がありません。
西条・・。作者の西条好きがどれだけ凄まじいか、分かりまくりのシリーズですね今回は・・。
横島の活躍はまだちょっと先ですね〜・・次シリーズからは、また彼視点に戻るんですが・・今は西条と、ドゥルジがメインです。竹さんもがんばってください〜 (かぜあめ)
- >>アースさん
そうですね〜『神薙』は、最初から決めてたんですが・・『美冬』は能力のイメージから引っ張ったように思います。横島・・本当に頑張れ。最近西条に喰われてるぜ。
>>ドゥルジさまの絵
た、他ページでですか!?(笑)オレの知名度激低作品のオリキャラを・・
実はまだnight talkerさんに一度も行ったことなかったりするのですが・・大丈夫なのかな・・・・。その辺りが少し不安だったりと・・(汗
なにはともあれ、読んでくださりどうもありがとうございました〜 (かぜあめ)
- >>偽バルタンさん
なんだか、そう言われるとドゥルジさまの喘ぎ声とかに無駄に力が入りそうです。
う〜む・・違和感なく、かつ、出来るだけエロく実用的(爆)な声ってどんな感じでしょうか?(笑
萌えと、燃えの両立はなかなか難しいと感じる今日この頃です。
偽バルタンさんも頑張ってください〜 (かぜあめ)
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