ザ・グレート・展開予測ショー

横島忠夫奮闘記 9〜平穏?な日々〜


投稿者名:ぽんた
投稿日時:(04/11/29)

{美神除霊事務所}

私は、全力でかけ戻ってすぐに息を切らしながら美神さんに詰め寄った。
「美神さんっ!横島さんをクビにしたって本当ですか?」

「クビ〜? 何よそれ? 私知らないわよ?」
本当に心当たりがなさそうな顔をしている。

「本当ですか?何か最近それっぽい会話とかしませんでした?」

「あぁ、そういや2〜3日前に給料上げてくれって寝言言ってきたから文句あんならクビっ
つっといたけど?」

それだ!間違いない・・・

「まぁ気にしなくてもそのうちバツの悪そうな顔して出てくるわよ。大丈夫大丈夫。」

そうだろうか?戻るつもりがあるなら新しい仕事なんか決めないんじゃないだろうか?
明日、横島さんに直接確認してみよう。

次の日私は最後の時間の授業だけ早退して横島さんの学校の門のまえで待っていた。
あ・来た、横島さんだ!

「よ・横島さん!」

「あれ?おキヌちゃん、どうしたの? あっ昨日はタマモに差し入れしてくれたみたいで
アリガトウね! アイツ喜んでたよ〜」

「そ・それは良いんですけど、事務所やめたって本当ですか?」

「ちょっと違う。やめたんじゃなくてクビになったの。」 あぁやっぱりそうなんだ・・

「で・でも今なら美神さんも許してくれるかも・・・」

「はぁ?何の話?だいたい俺もうGSでもないし。」
え?どういう意味かしら?私の聞き間違い?

「どういう事です?例え事務所を辞めたとしても横島さんはGSでしょう?」

「いやそれが違うんだよ、俺もう免許返上して廃業届も出しちゃったし。」

えええぇーーーっ!!し・信じられない!あんなに苦労して取った資格なのにそんなにア
ッサリと廃業するなんて・・・

「な・何でなんです?どうしてなんです?そんな廃業なんて大変な事を・・・」

「や、おキヌちゃんは知ってるだろうけど元々成り行きみたいなもんでなっただけだし、
悪霊しばくのが好きって訳でもない。それに小竜姫様のお許しも出たから心置きなく廃業
したってワケですよ。」

何故いきなり小竜姫様の名前が出てくるのかはわからないが横島さんの顔には一切の迷い
が無い。横島さんの中ではもう美神除霊事務所での事は完全に終わっているんだという事
が実感できてしまった。

「何故そこで小竜姫様の名前が出てくるんです?」 一応聞いてみた・・・

「そりゃ俺が試験に受かったのがそもそも小竜姫様のお陰だし、俺にとっては迷いを払っ
てくれる師匠であり心を救ってくれた恩人でもある方だからね。」

小竜姫様ってそんな風に思われてるんだ。良いな〜 でも・・・じゃあ・・・

「あ・あのっじゃ・じゃあ、わ・わ・わ・私は横島さんにとって存在なんでしょうか?」

思いきって聞いてみた。顔が赤くなってないだろうか・・・
「数え切れないくらい俺の事を助けてくれた大切な仲間だよ。」

即答だった・・・嬉しかった・・・横島さんにとって事務所での時間は終わっても私との
時間は終わってないんだ!良かった!あ・でも美神さんとは仲直りしてもらいたいけれど
!?いやそれ以前に喧嘩にすらなってないんじゃあ・・・?

「あの・・また遊びに行っても良いですか?」

「もちろん、タマモも喜ぶよ。」
今はこれ以上考えても結論は出ないだろう。何か新しい事実が見えてくれば自分にできる
事も出て来るだろう。そう信じて前に進もう、少しでもあの人に近づけるように・・・





早いものでTV局でのバイトを始めてからひと月がたとうとしている。ようやく仕事にも慣れてきて、周りの事が見えるようになってきた。皆で力を合わせて「何か」を創るのは
楽しかった。思えば今までやってた仕事は「払う」とか「退治する」とか「封じ込める」
とかそんなんばっかりで、およそ「創造」とは反対のベクトルばかりだったもんな〜〜〜

人の名前は相変わらず覚えてないがこれが意外と困らなかった。何故なら俺は常に命令さ
れる側だからだ。だいいち全員がアダ名で呼び合ってるんで覚えにくい事ったらない。
それでもよく側にいる3人くらいはかろうじて覚えたんだが・・・

一人目は現場をと取り仕切ってる「ガクさん」、何故「ガクさん」かは謎だ・・・
二人目はやたら威勢の良い女の人で「アネゴ」、何故「アネゴ」かは、まぁアネゴだから
三人めは俺の次に若い「ダイちゃん」、何故「ダイちゃん」かは大学生だからだそうだ
どういうネーミングセンスなんだ・・・?

他にもスタッフの人は大勢いるんだが色んな人が側に来ては俺を小突き回して去って行く
なんかイジメられてると言うよりイジられてるって感じだ。俺ってイジられキャラか?

そういやここ最近のひと月ばかりでやたら隊長と出くわす回数が増えている。最初はクビ
になった事を言われるかと思ったが意外にも一言も言われなかった。それにいつもひのめ
ちゃんが一緒なのでひのめちゃん話に終始するんだがその間は顔やら髪やらイジられまくってヨダレでベトベトになる。 やっぱイジられキャラか・・・

そんな事を考えていたら急に周囲がざわついていた。みると銀ちゃんがこちらに向かって
歩いてきていた。
「おう横っち!おはようさん、どうや調子は?」

なんで何時に会っても「おはよう」なんだろうな〜ワケわからんわ。とはいえ挨拶はせな

「おはよう銀ちゃん、絶好調やで!学校は毎日行けてるし仕事も大分覚えた、収入も増え
たしタマモは良い子で言う事なしや!」

「そうか〜そらエエこっちゃ。それもココでバイト始めたからか?」

「そうやなぁ〜それで言うたら銀ちゃんのおかげやな〜」

「困った時はお互い様や言うたやないか、お前がピンチは俺が助ける、俺のピンチの時は
お前が助けてくれる。それが友達同士やろ?」

「お・おう、そうやな・・・」
あれ?なんか話の流れが・・・・・

「男に二言は無いな!?」

「あ・当たり前やないか・・・」
ヤバイ!ヤバイ!ヤバイ!ヤバイ!

「実はやな・・」トップアイドル近畿剛一笑顔がとっても素敵です。えぇゾッとするほど

要するに芸能人とその幼馴染がテレビで感動の再会をするという番組に出ろと言う事らし
いが・・・感動の再会・・・?

「ヤラセやないか!」  「演出って言え!」

「俺一般人やぞ!」   「その為の番組や!」

「また引き立て役か?」 「遠慮すんなや、俺は全然気にせえへんから。」
そりゃそうだろうよ、引き立つ方なんだからな。
アカン逃げようが無い。 しかも周りのスタッフの視線が無言の圧力を加えてくる。
あきらめてさらし者になれと言っている。クッソー!結局今度は全国区でイジられるんか

「わかった・・・出る。」  それ以外の返事などできるはずも無かった。

銀ちゃんは喜色満面で鼻歌を歌いながら去って行った。しかもその曲がドナドナだ・・・

は〜今日は早く帰ってタマモの笑顔が見たいな〜。父ちゃん疲れちゃったよ・・・





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(あとがき)
最強化した力をどっかに置き忘れて親バカ街道を走ってます。
なんでタマモがらみだけこうなるんだろう?
他ではシリアスもできるのに・・・
あと普通のバイトの表現って難しいです。は〜未熟、稚拙で申し訳ない (涙)

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