前夜
投稿者名:ゲン
投稿日時:(04/10/26)
―――なあ、シロ
―――なんでござるか、先生?
―――お前にな・・・聞いときたいことがあるんだ
―――明日・・・結婚式だけど・・・さ・・・本当に・・・俺なんかでいいのか?
―――今更そんなこと聞くまでもないでござろう?それに、先生"だから"拙者は側にいたいと思ってるんでござるよ?
―――そう言われると、なんか照れるな・・・でもさ・・・その・・・まだ俺高校卒業してないからさ・・・しばらくは・・・いや、ひょっとしたらずっと生活厳しいかもしれない・・・それでもいいのか?
―――そりゃあ、できれば毎日お肉の食べられる生活ができれば嬉しいでござるが・・・先生といつも一緒にいられるならそんな厳しさなんてどんとこいでござるよ
―――ん・・・そっか・・・でも・・・
―――先生・・・ひょっとして、拙者と結婚するのは嫌なのでござるか?
―――な・・・馬鹿言うな・・・そんなわけないだろ
―――だったら、そんな風に拙者との結婚を止めたいようなことを言わないで下され
―――ん・・・悪い・・・なんか・・・不安になっちまってさ・・・
―――不安?
―――・・・お前と一緒に生きていって・・・それでお前を残して先に逝っちまうのかと思ったら・・・すごく、怖くなった・・・死ぬのがじゃない・・・いや、死ぬことも怖いけど・・・お前に寂しい思いをさせちまうってことが・・・
―――先生・・・そりゃあ、拙者だって先生が死なれるのは嫌でござる・・・でも、例え先生が逝ってしまっても・・・思い出は残るでござるよ・・・楽しいこと、悲しいこと、たくさんあるでござる、でも・・・そんな思い出があれば、きっと寂しさにも耐えられるでござるよ・・・リンたちもいるでござるし・・・
―――そっか・・・そうだな・・・
―――それに・・・
―――それに?
―――先生なら人間離れしてるでござるから、きっと人狼と同じくらい生きられるでござるよ!
―――・・・そんなことを言うのはこの口か、シロ?
―――い、いひゃい、いひゃいでごひゃるよ
―――・・・ぷっ・・・ははは・・・はぁ・・・
―――ひぇんひぇえ?
―――ありがとな、シロ・・・なんか、楽になった
―――ひょれはいいでごひゃるから、ひゃやくひゃなひてくだひゃれ〜
―――あ、悪い悪い・・・痛かったか?
―――当たり前でござるよ!
―――だからごめんって
―――先生、謝るなら・・・一つお願いを聞いてくだされ
―――お願い?
―――その・・・明日の朝まで手を握っていて・・・ほしいでござる
―――・・・そんなことでいいのか?・・・ほら
―――ん・・・ありがとう・・・先生
―――・・・・・・シロ・・・・・・
―――はい?
―――・・・幸せになろうな
―――はい・・・!
今までの
コメント:
- 久方ぶりの投稿です・・・実に8ヶ月ぶりです・・・
このお話は時間軸的に志狗師匠の"南極物語"のコメント欄で連載されていた、黒犬さんの"仔犬(狼)物語"の続編にあたるもの・・・に当たれたら嬉しいなぁ・・・というものですので、どうかそちらもご覧になってください。これより面白いのは確実です
それと、前作及び前々作にコメントをくださった方々にコメント返しをしなかったお詫びと、お礼をここで述べさせていただきます
申し訳ありませんでした、そして、本当にありがとうございましたm(_ _)m (ゲン)
- …………イイ!!狽(T▽T)グッジョブ!!
とゆー訳で撃沈されたりゅーきですが何か?(ぇ
会話のみで、色んなコトがしっかり描かれているのです。
横島の過去も、シロの強さや優しさや可愛さや可愛さや可愛さや…(長いので削除
しかし、横島クンがマリッジブルーに陥るとわ(笑)
でも、
>・・・幸せになろうな
きっと、大丈夫ですよね♪ (龍鬼)
- 不安に陥る横島君…それだけシロを想ってるからこそなんでしょうねぇ… (偽バルタン)
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