ザ・グレート・展開予測ショー

横島の告白記2


投稿者名:kouma
投稿日時:(04/ 9/28)

結局徹夜してしまった・・・
でもまああの量が終らせられたのだから良しとしよう
ダンボールの山を見たときは本気で唖然としたからな・・・
しっかし小鳩ちゃん凄かったな・・・作業中、手が速くて全然見えなかった



「じゃあ俺たちはこれで・・・」
「おじゃましました」
「失礼しましたジャ」
「ママを大事にしろよ」

全員そろって玄関で小鳩ちゃんに別れの挨拶をした

「はい、本当に助かりました」

小鳩ちゃんは深くお辞儀をした

「あの、横島さん」

玄関を出てすぐ俺だけ呼び止められた

「何、小鳩ちゃん?」
「あの、その・・・」

小鳩ちゃんはすごく迷ったそぶりを見せた後、ポツリと呟いた

「告白、がんばってください・・・」
「え!?」
ガチャン!

すぐにドアを閉められてしまった為、聞き返えせなかった
き、聞かれてたのか・・・
確かにあんだけ騒いでればこのおんぼろアパートじゃ丸聞こえだよな・・・
うわ、恥かしいーー!!





「これでよかったんか小鳩?」
「うん、ごめんね貧ちゃん、せっかく機会を作ってくれたのに・・・」
「わかっとったんか・・・」
「・・・っさ、朝ご飯の準備をしよっか。内職のお金も入るし今日は白米ね」
「・・・そうやな」




俺はいまだに出てくるあくびを噛みころしながら事務所に向かった
あいつ等とは下に降りた時、それぞれ教会、事務所、仕事探し(笑)と分かれた
別れ際に

「今度三組で一緒に遊びに行きましょうジャ」
「ま、偶には悪くねえな」
「主も貴方達を祝福してくれるでしょう」

こう言ってたが、今思えばどうしてあいつ等、告白が成功するのを確信してるような口調だったんだ?



「こんちわ〜す」

挨拶と共に事務所に入った
返事がないということはみんな留守かな

「おい」
「人工幽霊壱号、みんなは?」
「無視すんな」
「シロさまとタマモさまは散歩に出かけております。オーナーは急用だそうです。おキヌさまは「だから無視すんな!!」
ドゲシ!
「グハ・・・!」

俺のみぞに突然激痛がはしった

「いたた・・・いたのか鈴女」
「さっきから話しかけてたわよ」
「つうかなんでお前がここにいるんだよ?」
「だって私の巣はここだもの」

勝手に作ったくせに・・・
ていうか原作じゃあ巣は出てきてもおまえ自体は最後までまったく出てなかったよな

「なによ?人の顔見て」
「いや・・・他には誰もいないんだよな?」
「・・・うん、いないけど」

妖精だけど一応こいつも女なんだよな・・・参考にちょっと聞いてみるか

「あのさ、あくまで俺の知り合いの話なんだが、女の子にどう告白したらいいか悩んでる奴が居るんだが・・・お前だったらなんて告白されたら嬉しい?」
「ふ〜ん」
「あくまで俺の知り合いの話だからな」

なんか気のせいか含み笑いしてねえかこいつ・・・

「おキヌちゃんに告白するつもりなんだ」
「な、なんでお前がそんなこと知ってんだ!?」
「あ、やっぱり」

やっぱりって・・・しまった引っ掛けられた!

「おキヌちゃんっていい子だよね、あんたみたいな変態にはもったいないわね」
「ほっとけこの害虫!」

そんなこと俺が一番知ってるよ・・・

「あ、そんなこと言っていいのかな〜、私絶対成功する告白の仕方を知ってるのにな〜」
「何、ホントか!?教えろ鈴女!」
「教えろ?鈴女?」

く、ここぞとばかりに・・・耐えろ、耐えるんだ俺!

「・・・教えてください鈴女様」
「ふふふ、しょうがないわね。いい、よく聞きなさいよ」

鈴女の顔が真剣になった
俺もつられて真剣になる

「好きな人に、好きだー!って言いながら裸になってダイブするのよ!」
「ふむふむ、世に言うルパ○ダイブだな・・・って絶対違うだろそれ!!」
「あ、ばれた?」

あぶねえあぶねえ、前にもこいつのデマで大恥かいたからな

「当たり前だ!」
「でも一瞬信じかけたじゃない、キャハハハハハ」

腹を抱えておもいっきり笑いやがってこの女はーー!

「別にいつもあんたがやってることじゃない」
「俺は裸にまではならん!」
「・・・・・」

なんだ鈴女その呆れた顔は?

「まあいいわ、私は散歩に行ってくるから」

そう言って鈴女は窓の方に飛んでいった

「ああどうぞどうぞ、好きなだけ行ってこい」

は〜こいつに聞いた俺がバカだったな

「横島」
「ん?」

鈴女はふりむくと先ほどからの含み笑いや小ばかにしたような笑いではなく妖精に相応しい可愛らしい笑顔で言った

「告白はね、自分の気持ちを正直に話すのが一番相手の心に響くんだよ」
「鈴女・・・」

気まぐれで自分勝手なだけだの奴だと思ってたけど、誤解してたぜ鈴女

「というわけで、おキヌちゃ〜ん、私ちょっと散歩に出かけてくるから!」
「は〜い」

な、誰もいないんじゃなかったんか!?

「今ここにいるのはあんたとおキヌちゃんだけだから。それじゃね〜」

悪戯が成功した子供のような笑みで鈴女は窓から出て行った

「おいまてコラ!」

人が感心したばっかだってのに

「あれ、横島さん来てたんですか」

おキヌちゃんはいつもの笑顔でやってきた

「あ、ああ、今来たところ」

な、なんか意識してしまう。落ち着け俺!

「そうですか。今お茶をいれますね」

おキヌちゃんはキッチンに向かった

「す〜は〜、す〜は〜」

俺は深呼吸をして自分を落ち着かせた
・・・今ここにいるのは俺とおキヌちゃんだけ・・・よし!覚悟を決めて告白しよう!

「はい、どうぞ」
「ありがとう」

お茶を飲みほし、適当な話をして頃合を見計らって切り出した

「おキヌちゃん!」
「は、はい」
「聞いて欲しい事があるんだ」

最初は大きな声に驚かせてしまったが俺はおキヌちゃんの目をまっすぐ見てこれ以上ないと自分で思う真剣な顔をした

「・・・なんでしょうか?」

最初は戸惑っていたが、どうやら真摯さだけは伝わったみたいだ
おキヌちゃんも俺の目をまっすぐに見つめ返してきた
気のせいか顔も赤くなっている

「俺はおキヌちゃんのことが「ただいまでござる!って先生、どうしてドリフのようなズッコケをしているでござるか?」

シロ、なんでお前がドリフを知ってるんだ・・・じゃなくてなんでこんなタイミングで帰って来るんだよ
俺は壁に寄りかかりながら立ち上がった

「・・・気にすんな、なんでもない!」
「そ、そうでござるか」

納得がいっていないようだったが、何故か逃げるように屋根裏部屋にいった
屋根裏部屋ならここの会話は聞こえないよな。よし、今度こそ!

「おキヌちゃん、俺はおキヌちゃんのことが「ただいま。横島なに壁に頭ぶつけてるの?」
「・・・手を滑らせただけだ。タマモ」
「なんかすごく血が出てるけど、まああんたなら平気よね」

そう言って特に気にした様子もなくタマモは屋根裏部屋に行った
いや、まあシロが帰ってきたんだし可能性は零じゃないのは判ってたけどさ・・・

待てよ、いきなりなうえムードもなにも無い所で告白すること自体が間違ってたんだ。今日は夜の仕事は無いって美神さんも言ってたし、夜に近くの公園に来てもらおう

「おキヌちゃん、あの、今日、公園「みんな、仕事が入ったわよ!って横島君なに泣いてんの?」

・・・・・・・もう嫌!!!




現場はさびれた廃工場だった

「ここで依頼主と落合う予定なんだけど・・・」
「だれもいませんね」
「依頼って携帯ごしなんでしょ。悪戯とかじゃないの?」

タマモは胡散臭そうに言った
美神さんの話では依頼の内容は全て携帯越しだったそうだ

「う〜ん、最初はそう思って前金を振り込むように言ったんだけど・・・」
「払ってきたのでござるか?」
「ええ、それも1000万円ね。因みに成功報酬は2億よ2億!前金も貰っちゃったし多少胡散臭くても2億は捨てがたいわ」

美神さんは拳を握って力説した

「じゃあ中にいるんでしょうか?」

俺たちはとりあえず工場の中に入った


工場の中は薄暗かった

「あれは・・・鎧ですか?」

目を凝らすと中世の鎧がぽつんと置いてあるのが見えた

「あれが依頼主でござるか」
「そんなわけないでしょバカ犬」
「なんだとこの――――」

いつもの喧嘩をしりめにしげしげと美神さんは鎧を見た

「どうしたんですか美神さん?」
「いや、どっかで見たような気がして。どこだっけかな・・・」

美神さんが頭をひねりながら鎧に近づいた。その時
ブン!
「わっ!」

鎧が突然動き出し、腰の剣を抜いて美神さんに襲い掛かった
最初の奇襲を辛くも避けられた美神さんも体勢を大きく崩してしまった
そのため素早い次の攻撃をかわすことが出来そうに無かった

「させないでござる!」
ガキーン!

間一髪のところをシロが霊波刀で受け止めた

「うおおおお!」

そして受け止めた剣を弾き返し、鎧を一刀両断した

「ありがとうシロ」
「礼には及ばぬでござるよ」

シロは照れくさそうに笑った

「安心するのはまだ早そうよ・・・」

タマモが指差しながらそう言った
指差した方からは先ほど倒した鎧が暗闇からガチャガチャと大量に現れていた



「はあ、はあ、もういないわね・・・」

美神さんは肩で息をしながら呟いた
辺りには大量の鎧の残骸が散らばっている

「いったいこいつ等はなんなんでござるか?」
「式神、みたいなものでしょうか?」
「思い出したわ。これは間違いなく奴ね」
「奴って「ねえここに階段があるわよ!」

タマモが鎧たちが現れた方にあった階段を見つけた

「この階段の奥から魔物の臭いが凄くするでござる」
「なるほど、この先に黒幕がいるわけね。行きましょう」

美神さんを戦闘にみんなが階段を降り始めた

「あの、横島さん」

俺も階段を降りようとするとおキヌちゃんに声をかけられた

「なにおキヌちゃん?」
「横島さんずっと悩んでるみたいに黙ってて。その、何かあったんですか?」

おキヌちゃんは心配そうに聞いてきた




俺はずっと考えていたのだ
俺は美神さんが帰ってきた後もせめて今日でなくても公園に来てもらうぐらいの話をしようとしたがいざ二人っきりの時にこの話をしようとすると何故か示し合わせたように邪魔が入ってしまうのだ
まるで誰かが俺に告白させないように仕向けてるみたいだ
全部偶然なんだけど・・・納得がいかねえ!!

・・・・・・もしかして運命、宇宙意志って奴か!!?
するってえと俺に恋人を作らずに一生を寂しく生きろというのが宇宙意志なのか?
俺になんか恨みでもあるのか宇宙意志!!?
・・・アシュタロス、今お前の気持ちがよ〜くわかったぜ・・・
見てろよ宇宙意志!!!俺は絶対に告白してやるからなーーー!!!!



続く




どうもこんにちはkoumaです
一週間以内に続きを出すつもりだったんですが(汗。遅くなってすみませんでした
感想を頂けたりするとやっぱり嬉しいです
次で完結させるつもりです。それでは・・・

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