ザ・グレート・展開予測ショー

青春代理人(5)


投稿者名:コンキリ
投稿日時:(00/ 4/19)

『さぁ先制点のチャンス、バッターは横島君です!』

俺はバッターボックスに立つと、キッと投手をにらんだ。
『ピッチャー振りかぶって投げたぁーーーっ!!』
「ふっ・・。俺の、食券のためにグランドのチリと散ってくれっ!
 デヤァァァアアアアアアアアッッッ!!」
すこん。
『あぁあああっと!送りバントだ!!これは意表をついた攻撃!』
「これも美神さん譲り・・・ですね。」
「ふっ!俺の意表をついたバント攻撃を見たかっ!!」
『しかしピッチャー落ち着いた対応だ!ボールをつかみ一塁に投球!』
『アウトっ!』
『そして一塁、三塁へと送球!池上君すべりこんだーっ!』
ズザザザザザザァァァァアッ!
『これは際どいタイミングだっ!判定は・・・!』
『アウトーーーっ!』
「何ーーーーっ!」
『アウト!アウトです!!ダブルプレイとなりました!!』
「てめぇ、横島!何やってんだ!」
「うるせぇ!見逃し三振のやつに言われたかないわ!」
「あんだと!?この野郎!」
「まぁまぁ二人とも・・・」

結局二回の裏は0-0のまま終わり、
そのまま両方均衡が破れず九回の表まで来てしまった。

『さぁ、ついに九回の表ツーアウトランナー二塁!』
「先輩!頑張ってください!」
「あぁ・・・。ハァ、ハァ、」
先輩の顔は誰が見ても疲れがたまっているのが解った。
『さぁ、ピッチャー池上振りかぶって第一球!投げたーーーっ!』
クァキーーーン!
『うったー!初球打ちっ!一二塁間鋭い打球だっ!』
ダッ!スパーンっ!!
『セカンド、雪之丞君捕ったーっ!ダイビングキャーッチ!
 見せるプレイです!!九回の表、絶体絶命のピンチを切り抜けました!』
「ハァ、ハァ・・。ありがとう、雪之丞君。」
「いや、俺は・・・」
「そーっスよ、先輩!こいつにそんなこと言わなくて良いっスよ!」
「てめぇ、横島っ!」
「しかし僕はもう投げれそうにないな・・。
 何とかしてこの回で打ち勝たないと・・・・・。」

『さぁ九回の裏、三番、寅吉君からの攻撃です!』
「頼むぜっ!タイガー!」
「ワッシはやりますケンノー!」

『ピッチャー投げたーっ!おおっと空振り!ワンストライクです。
 続いて第二球っ!打ったー!しかしこれはファールです。トゥーストライク!!』
「どーしたタイガーっ!もっとやる気見せろーっ!」
「わかっとりますケンノー!」
『さぁ追い込んで第三球!投げました!』
カキーン!
『打ったー!これは大きい!大きい!しかし風があります!勢いが足りません!
 レフト捕りました。ワンアウトです!』
「すまんですケンノー」
「いや、風さえなければホームランだったさ。」
「次は先輩の番ですよ。」
「そうだな・・・。」
『バッターは四番、池上君です!
 第一球!見逃しました!これはボールです。
 続いて投げましたっ!』
カキィーーーーーーーーッッッン!!
『打ったぁーーーっ!これは大きい!大きい!フェンスに直撃です!
 ランナー一塁を蹴ったーっ!ボールはまだ捕れない!二塁回りました!
 三塁目指します!ボール捕って三塁に送球しました!
 さぁ、ランナー、ヘッドスライディングだーーっ!
 ボールが三塁に届いたのもほぼ同時!アウトか!?セーフかっ!?』
『セーフっ!』
『セーフです!サヨナラのランナーが出塁しました!!』
「横島!凡打だけはやめろよ。」
「ゲッツーもですケンノー!横島サン!」
「頼みますよ。」
「解ってらいッ!見てろよっ!」
『さぁ、チャンスでバッターは横島君です!』
「頼むぞ。横島・・・。」
先輩が祈るような目で俺を見ていた。

俺は投手をにらんでこう言った。
「なぜ俺が今までバントを繰り返してきたか解るか!?
 それは俺の力を温存し、サヨナラのバッターとなるためだ!
 今から俺の真の実力を見せてやる!!初戦でこれは使いたくなかったが・・・
 必殺技だっ!!」
俺は高だかとバックスクリ−ンをバットで指した。
『こっ!これはホームラン宣言です!横島選手!!
 サヨナラホームランを打つ気です!!
 さぁ、横島選手がかまえたのを確認して・・
 ピッチャー振りかぶって投げましたーーーーっ!!
 それを見てランナー走ったーーーっ!!』
「くらえっ!秘技っ!!横島打法ーーーーーーーーーっっっ!!」

スコン・・スコン・・・スコン・・・・スコン・・・・・(エコー)

『ああっと!またもや繰りだしました卑怯千万嘘八丁横島選手!!
 スクイズだーーーーーっ!!
 しかし、ピッチャー捕れない!そのスキに三塁ランナーホームイン!!
 サヨナラです!!サヨナラスクイズです!!』
「さすが俺がライバルと見込んだ男だ・・・・。」
「あ、あれで良いのでしょうか・・・。」
「デスノーー・・・。」

そんなこんなで俺達は一回戦を突破したのであった!
だが、気を緩めるな横島よ!第二回戦の敵はさらに手ごわいぞ!
どうするどうなる待て次号!!

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