ザ・グレート・展開予測ショー

想い


投稿者名:蒼空
投稿日時:(04/ 9/12)

-妙神山-
横島「小竜姫様!俺に修行をつけて下さい!!」

小竜姫は驚いた顔をして、
小竜姫「横島さん?急にどうなされたんですか?」
老師「・・・なぜ力を求める?」
横「・・・ルシオラの、自分の命をなくしてまで俺を助けてくれたルシオラのためにも強くなりたいんです!」

老師は少し考えた後、
老「・・・いいじゃろう」
小「老師!!!」
老「これからわしのことを師匠と呼べ」
横「はい!ありがとうございます、師匠!」


三界全てを巻き込んだアシュタロス大戦。この戦いで横島はココロに大きな傷をおった。
自分を助けて消えた恋人。
そして、世界をとるか恋人をとるかという最後の選択。
横島は・・・・・・・・世界をとった。
戦いが終わり横島は自分を責め続けた。

「なぜ恋人を見殺しにした」
「ちがう!見殺しになんかしてない!!」

「なぜ恋人をほって違う女の元え走った」
「それは・・・ルシオラが大丈夫と言うから・・・」

「違うな。お前は恋人より違う女を選んだんだ」
「違う!!俺は俺は・・・ルシオラが・・・」

「お前はルシオラのことを心から愛していなかったんだ」
「違う!!俺はルシオラのことを心から愛していた!!」

「ならばなぜ恋人を選ばなかった」
「それは・・・」

「おまえはルシオラを愛してはいなかったんだ。ルシオラはお前に殺されたんだ」
「違う!違う!違う〜〜〜〜〜!!!!!!!」


ー翌日ー
老「今日から修行を始める。まずはお前の力量を見る。いくぞ!」
横「はい!!!」

老「ふむ。人間にしてはなかなかよいぞ」
横「・・・・・・・・・」
老「小竜姫よ。こそこそ見とらんと小僧を介抱したらんか」
小「!!は、はい!!」

ー客間ー
小「どうしてそこまで力を求めるのですか?私にこんなこと言う資格はないと思いますが、ルシオラさんのことは横島さんの責任ではありません。私たちがもっとしっかりしていれば」

横島は静かに首を振り、
横「小竜姫様達の責任じゃありませんよ。力のなかった俺の責任です」

小竜姫は叫ぶ
小「なぜそこまで自分を責めるのですか!そんな、そんな横島さん、、、」

だんだん涙声になっていく小竜姫を見ながら横島は、いつになく真面目な顔で、それでいてなにかを決意した顔で
横「だから俺は俺の子供として生まれてくるルシオラが誇れるような男になりたいんです。そして、ルシオラを、、、みんなを守りたいんです」

涙を拭きながら、そして顔を少し赤くして、
小「横島さん、、、」

ー一ヵ月後ー
老「腕を上げたな小僧。すでに小竜姫では相手にならんか」
小「こんな短期間ですごいですよ、横島さん」
横「ありがとうございます!師匠、小竜姫様」

ー老師の部屋ー


辛そうな顔をした老師が喋りだす、
老「横島よ。お前はこの短期間で小竜姫を超える力を得た。あれでも竜神族の端くれじゃ。その小竜姫を超えたのは、、、」
横「わかってます。俺の体が人間じゃなくなってきてるんでしょ?」

驚いた顔で、
老「お主!知っておったのか!!」

苦笑いしながら、
横「自分の体のことですからね。うすうす感じてましたよ。でもこれはルシオラが俺の中で生きてるってことだと思えるんです。そしてこの力でみんなを守りたい。ルシオラもきっとそれを望んでるはずです。」
老「・・・そうか。わしの唯一の償いじゃ、お主をとことん鍛えよう。」

決意した顔で、
横「はい!お願いします!!」

ー妙神山の小高い丘ー

夕日を眺めながら、
横「ここからは夕日がよく見えるな。」

夕日が半分沈みかけた頃、横島が口を開いた、
横「・・・ルシオラ、、、お前は俺を許してくれるかな?何百回でもいっしょに見ようって約束したよな?なんで、、、なんで死んじまったんだよ!おれは、おまえのことがほんとに好きだった。心から愛してた。なのに、、、なんで、、、、、、、、」

横島は喋りだすとその頬を涙伝っていく、
物陰から横島の独白を聞いていた小竜姫は、
小「・・・横島さん」
横「!!小竜姫様!!」

慌てて涙を拭く横島
小「横島さん。無理しなくていいんですよ」

泣いていたのを悟られないように笑顔を作りながら、
小「横島さん・・・」

その笑顔は痛々しく小竜姫は見ていられなかった。
小「横島さん。泣きたいときはないてもいいんですよ?誰も責めたりしませんよ。」

その言葉を聞いた瞬間いままで抑えていた涙が溢れてきた。
横「う、うわ〜〜〜〜〜〜〜!!!!!ごめんルシオラ!ごめんよ!救えなかった!!お前を生き返らせれたのに、、、俺は、俺は〜〜〜」

(横島さん。泣いてください。私にはこれぐらいのことしかできませんから)
横島は泣いた。いままで我慢してきた涙が一気に溢れてきた。
大戦後、美神達は傷ついた横島の心をこれ以上傷つけないようにルシオラの話題を避けた。
横島もみんなに心配を掛けない様道化の仮面を被り続けた。
だが道化を演じれば演じるほど横島の心は悲鳴を上げていった。
誰にも打ち明けられず横島は一人で苦しみ続けた。
しばらくして落ち着いた横島は泣いたことが恥ずかしかったのか少し照れながら、
横「すみません、小竜姫様。おかげで少し気分が晴れました」
小「いいんですよ。私にはこれぐらいのことしかできませんから」

しばらく二人で夕日を見た後、小竜姫が口を開いた。
小「横島さん。もう一人で苦しまないでください。私を頼ってください!もっと私に甘えてください!」
横「小竜姫様?」

小竜姫はしばらく迷い、意を決して、
小「横島さん。私は横島さんのことが・・・好きです!愛してます!!たとえ今は横島さんの心にはルシオラさんしかいなくても、私は横島さんのことを想い続けます。想い続けるのは自由ですよね?」
横「小竜姫様・・・」

その時、ルシオラの声が聞こえた気がした。
(よかったね、ヨコシマ。幸せにね?生まれたらいっぱい愛してね)
横「!!ルシオラ!!・・・・ありがとう」

聞こえるはずのない声。しかし横島はたしかに聞いた。
それは、自分の想いにきずいた瞬間かもしれない。
横「ありがとう、ルシオラ。生まれてくるのを楽しみにしてるぞ。いっぱい愛情をあげるからな。」



ー完ー

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