ザ・グレート・展開予測ショー

横島君の受(女)難    終結編


投稿者名:ほんだら参世
投稿日時:(04/ 8/25)

『拝啓 おふくろ様

・・・・・・・・ふ、ふふふふふふっふうふふふふふふふふふふっふふい、いいいいいひひひひひひひひっひひっひいひひいひっひひひひひひいいけけけけけけけええけけけけえけけけけけけけけけけけけけえけけけけけけ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



・・・・・つかれた・・・。








横島君の受(女)難   

終結編

横島忠夫は、ある所に向かっていた。
疲れきった心を癒すために。
心を許せる友のいる場所に、親身になって相談してくれるであろう唯一の大人のいる場所に。

「・・・・・・・着いた。」

うつろな目でその建物を見上げドアまで歩き、戸を叩きながら名を呼ぶ。

「ぴーとー、すいんぷー、へるぷみー。」



*  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *



「やつれたな、横島君・・・。」

頬のこけた横島の様子を見て、唐巣はそう呟いた。
隣りに立っているピートも、心配そうに横島を見ていた。

「ははは、大変だったっすから。」

そう言って笑う横島の顔には、力など無く、虚ろさだけが宿っていた。

「何があったんですか、横島さん? あなたがそんな風になるほどの事なんて、僕には想像がつかないんですけど?」

「・・・・・・・・・・あまり言いたくないんだけどな。 世話になるからには、言わなあかんよな。 ・・・実は、   

・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・

・・・・・・・

・・・・・

・・・

、という事があったんですよ。」

今までの横島の足取りを聞き、二人は渋面を作っていた。

「・・・神父という職につく者としては、複数の女性と同時期に関係を持つなどという不誠実な行為をした君を咎めなければならないな。」

「先生!!」

唐巣の言葉にピートは食って掛かったが、唐巣は手でそれを制すると、わかっているというような笑顔を浮かべた。

「大丈夫だよ、ピート君。 私は彼と言う人間を知っている、だから、彼が自分の過ちを過ちと認め、悔いる事が出来る人間であると信じているよ。 だが、まあ・・・」

そこで言葉を切った唐巣は、横目で横島の様子を見た。

「不誠実な事だのうんぬんはわかっているし、認める。 確かにタマモの時は、酒の勢いに乗ってだったし、その事に関しての責任は取らねばならんだろうとは考えた。 だが、小竜姫様のあれはなんだってんだ。 前は俺が何かをしようとする度に、神剣で斬りかかってきたのに、なんでいきなり押し倒されんとあかんのや。 おキヌちゃんと小鳩ちゃんも、今までに何回かメシを作りに来てくれたときは何も無かったのに、なんでこんなときに限って襲われなあかんのや。 つーか、みんなキャラがかわってるし、なんかあったんかよ。 それとも、これは新手のいじめか、いじめなのか。 いじめカッコ悪い。 というか美神除霊事務所の良心回路こと、おキヌちゃんがああなってしまった今、俺は何を信じればいいねん。 キーやん、これはあんたが仕組んだことか、そんなに俺がきらいか。 ちくしょー。 ・・・・・・」

ちなみに、以上の言葉を横島は息継ぎ無しにのたまわっている。
付け加えると、彼の頭上にはE感じに微笑んでいる天界の最高指導者の姿が見えたとか見えなかったとか。

「ああも見事に何もわかっていない彼を見ると、他の意味で咎めなければならないのでは、と思ってしまうよ。」



*  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *



その後いきなりかかってきた電話で呼び出された唐巣が出かけ、横島の愚痴に近いものになっている呟きを、ピートは一人だけで聞きつづけていた。

「女女って昔は叫んだけどよ、いざこうなるとしみじみ思うぜ、女って怖いって。 いや、本当に。」

「は、ははは、横島さん。 そんな哀愁に満ち溢れた雰囲気はあなたには似合いませんよ。 ほら、いつも通りの気楽な横島さんに戻ってくださいよ。」

いつのまに取り出したのか、横島は薄暗い雰囲気のバーのセットの中でイスに座って、水割りを飲んでいた。
その、今までに無いほどに暗い雰囲気を纏った横島に、ピートは苦笑しながら励ましていた。

「おキヌちゃんがあんな風になったんだぜ、信じられるかよ。 おキヌちゃんが、あんな目で・・・・・・・・・   い、いやーーーーー、もう縄はいやーーー!! なぜに鞭なんて取り出すんですかーーー!! なんですか、その見るからにラバー製な衣装は、その目元しか隠せてない仮面はーーー!! 小鳩ちゃんーーー、ごめんなさいってゆうなら、その手に持っているロウソクは捨ててくれーーーー!! いいいいいいいやああああああああああああ、もう、女なんて、女なんて、信じられるかーーーーーー!!」

暴走し出した横島を驚いたように見ていたピートだったが、横島の最後の叫びを聞くと、その目をキュピーーンと輝かせて猛烈な勢いで部屋を出て行った。
その勢いに、暴走していた横島も呆然としたが、数秒後に我に返ると少しは冷静になったのか、またちびちびと水割りを飲み出した。
それから数分間、横島は愚痴る相手もいないので静かにしていたが、いきなり部屋が真っ暗になった。

「うおっ、なんだ。」

いきなりの事に横島は慌て出したが、それと同時にどこからかピートの声が聞こえてきた。

『横島さん』

「うわおっ! ぴ、ピートか? なんだってこんなに暗くするんだよ。」

いきなり聞こえてきた声に驚いたが、直ぐに立ち直ると辺りを見まわしてピートを探しだした。

『まあ、そんなことはお気になさらずに。 ところで横島さん、先程女性が信じられないとおっしゃりましたね?』

「はあ? いや、ピート。 なにが言いた『おっしゃりましたね?』 お、おう。」

いきなりの質問に怪訝そうにした横島だったが、その後の小さいが有無を言わせぬ言葉に何かを感じたのか、素直に肯定した。

『そうですか・・・。 ならば、いいですね。』

そのピートの呟きが聞こえた後、いきなりパッとスポットライトが点き、1点を照らし出した。

「・・・・・・・・・・・・・・・」

そのスポットライトの中に在るものをみて、横島は呆然とした。
何故ならそこには・・・・・










オイルを塗り体中をテラテラと輝かせつつ、薔薇の花敷き詰めた中で赤フン一丁でポーズをとったピートがいたのだった。

「ふふふふふ、横島さん。 薔薇の咲き誇る世界へようこそ。」

「うのれごぎゃえええええええええええ!!!!」

奇声を発しながら横島は逃げ出した、・・・・・・しかし、回り込まれた。

「逃がしませんよ、横島さん。 さあ、あなたもこの素晴らしい世界へウェルカム!」

「絶対にいやじゃーーーーーーーーー!! て言うか、もってなんだ、もって! ま、まさか、タイガーや雪之丞まで!?」

回り込んだピートの言葉の中の聞き逃せない一言を聞いた横島は、沸いた疑問を叫びの中に加えた。
それを聞いたピートは自嘲したような顔をして、遠くを見ているような目になった。

「ふっ、彼らには残念ながら逃げられましたよ。 あれ以来警戒されてしまって、一度もチャンスが到来していません。」

「じゃあ、誰だってんだ。」

ピートの注意を会話でそらしながら、横島はガクガク震える足を叱咤して、なんとか逃げるチャンスをうかがっていた。

「ふふ、あなたもよく知っている人ですよ。 そう、その人は・・・・・









西条さんです!!!」

ヒット! 横島は精神に158のダメージ。
抜けかけた腰が、完全に抜けた。

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・はい?」

「信じられませんか。 でも、事実ですよ。 あの人はかなりの資質がありましたからね、思ったより早くこちら側に馴染んでくれましたよ。 ああ、そうそう。 あの人もあなたがこちら側に来る事を楽しみにしてるんですよ♪」

クリティカルヒット! 横島は999のダメージ。
横島の体は完全に麻痺している。

「さあ、横島さん! これからは僕達二人が誠心誠意、たっぷりの愛情を込めて、可愛がってあげますよ!!」

そう言いつつゆっくりと歩み寄ってくるピートに、横島は言葉すら出せずに首をぶんぶんと振りまわしながら逃げようとした。
だが、ここに来るまでに受けた精神的、肉体的疲労に加えて今回のことに対する精神的なショックによって、横島の体はまったく動かなくなっていた。
・・・・・終わったな。

「終わらせるなーーーーーーーーーーーーー!! こんな終わり方は絶対にいやじゃーーーーーーーーーーー!!!」

「終わりじゃありませんよ、横島さん。 これは、僕達の愛の物語の始まりなのです!!」

その叫びと共に、ピートは跳んだ。
優雅に、白鳥の如く、横島に向かって一直線に。
・・・・・今までありがとう、横島忠夫。 君の事は忘れない(まだいじり足りないからな)。

「いやじゃーーーーー! いっそ死なせろーーーーーーー!!」

叫ぶ横島、跳びかかるピート、横島の苦難の物語はここにて終わるかに思えた。
だが・・・

「よっこしっますわーーーーーん ドゴン ほぐら!!」

いきなり現れた何者かの金属バットによって、横島は救われたのだった。

「おえお、あ、おおおおお。 か、唐巣神父!」

「ふう、あぶなかったね、横島君。」

ピートを飛ばした金属バットを肩に乗せて、唐巣は良い仕事をしたというように額の汗をぬぐう仕草をした。

「怖かった怖かった怖かったっすよーーーーーー、神父ーーーーーーーーーーーーー!!」

「ははははは、いや、まあ、間に合って良かったよ。 とりあえず、礼拝堂の方に行って落ちついてきなさい。 この場の始末は、私がしておくから。」

泣きながら足にしがみ付いてきた横島に、唐巣は苦笑いしながら部屋から出る事を促した。
横島はその言葉にしたがって、ドアから出て行こうとした。

「そいじゃあ、神父。 この場はお願いします。 ・・・気をつけてくださいね。」

「ははは、大丈夫だよ、横島君。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・すまない。」

「へっ?」

部屋を出て、ドアを閉めようとした瞬間に聞こえてきた唐巣の声に、一瞬きょとんとした横島だったが、礼拝堂の方を見ることによってその言葉の意味はすぐに理解した。

「遅かったですね、横島さん。」

「まったく、普通こういう時に待つのは男の役目だっていうのに。」

「でも、私は待つのも好きですよ。」

「あっ、私もそう思います。」

まあ、名前は述べんでもわかるだろう4人の女が、純白のドレス(一般には人生の終着点の時に着るもの)をまとって待っているからだった。

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・は、ははは、はははははははははははははははははははははははははははははははははははははははあhっははははははははははははあはははははあははははははあはh(血涙)。」

・・・・・・横島、グッドラック!









まいどっ、ほんだら参世です。
今回の話はちょっと書き直しをしていて遅くなりますたっす。
前のバージョンは、明らかにつまらんだろってなもんだったもんで
じゃあ今度のは面白いのかって言われたら、・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ま、前よりマシってとこで。

さて、この横島君の受(女)難も次で最後です。
それ終わったら新ネタ出す予定ですけど、次はクロス物いきたいなって思ってるんで別のところに行くかもしれません。

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