ザ・グレート・展開予測ショー

彼だけは。彼こそは。(二)


投稿者名:teto
投稿日時:(04/ 8/18)

「さぁ、行くことも決まったことだし、少し確認しようか」
華麗に立ち上がった西条!!
彼は気づいた、自分から行かなくてはいけないのだと、

「まずこの教団は一般公開と称してつきに2,3回ほど参加者を募って会合を開いているらしいからその会合に一般人として潜入してほしい、その会合では教団の信者たちがさまざまなことを行っているらしい」

「ええっと・・・『その会合で不死の肉体を持つ人間しかすることができないことを行い、参加者たちを信者に勧誘している』・・・何をやっているんでしょうね?」

パラパラと資料を見ながらおキヌが率直な感想を漏らした。

「何をやっているのかまったくわかんないのね?」
「・・・ああ残念ながら、そうなんだ。その辺りも含めて君たちには調査をしてほしい。Gメンは大きな仕事があって手伝うことはできない、サポートはほとんど無いと考えてくれ」

資料を何気なく眺めていたタマモが西条に言った、

「調査をかねている・・・調査だけじゃないんでしょ?」
先ほどの美神の言葉が気になっているらしくタマモはそういった。

貰った資料には何をするのかが書いてなかったようで事前に話をしていた
美神と依頼を持ってきた西条以外詳しい依頼内容は知らないようだった。

「そうだ・・・調査だけならば他の事務所でも十分だからね。実はここに頼む前に
神崎事務所という所に頼んでみたんだが。」

「神崎・・・なかなか腕のいいGSじゃない?」
美神が聞いた事がある名前に反応する、横島のように霊波刀を扱うのに長けているらしい

「へぇ〜結果はどうなったんでござるか?」
下をうつむきかけている西条に、無邪気にシロは問いかけた。

「所長の神埼以外の職員は変死体として発見された。神崎は行方不明だ」
「えっ・・・」

予想していた答えと違い、シロは何もいえなくなってしまった。

「そんな!!危険ですよ、美神さん・・・今回の仕事は断りましょうよ・・・」
おキヌは顔を背けながらそう言った、GSは確かに命を掛ける仕事ではあるが前任者が変死体と行方不明になっていると知ったらやりたくなくなるのも当然だろう。

「いい、おキヌちゃん?誰かがやらなければいけない仕事なのよ、危
険なほど他人にやらせるわけには行かないでしょ」
「・・・美神さん」

まるで人間の鏡のような台詞だ、美神の目が¥マークになっていなければの話だが、

「しかし、職員の人たちが変死体として見つかったところから、最近頻繁に発見されている変死体の事件と関係があるとGメンは見ている。手口もそっくりで、体の血をすべて抜き、皮膚のすべてを剥ぐところも告示している」

「・・・最近、マスコミが騒いでいる事件よね、ぞっとしないわ」
タマモがボソッと言った、おキヌは白い顔でうつむいている。

マスコミがちょくちょく騒ぎ立てている連続殺人事件だ、テレビでは変質者の犯罪とか近所の高校生が怪しいといっているが、Gメンはその教団が怪しいと見ているらしい。

「結構危険じゃないっスか、美神さん。本当にやるんですか」
ようやく立ち直った横島、ヒザはきつかったらしい。

「当たり前じゃない!!私を誰だと思ってるのよ?天下のゴーストスイーパー美神令子よ?」
久しぶりの億の仕事、彼女が燃えないはずが無かった・・・。

「では、僕は帰らせていただこうかな」
西条がクルリと振り返りながら言った。

「あっ、ちなみにその教団の全容が完全に把握できた時に報酬払うからそのつもりでねぇ〜」

美神の顔がキョトンとなる。
「って、西条さんはさらっと言うけど結構大変なんじゃない!!!!」

・・・パタン。 

この後、西条はあれほどいいタイミングだったのは初めてだ、と語られました。(元後輩、Mさん)

美神はため息をひとつつき、
「まったくわけわかんない教団の全容を把握??一億なんて安すぎるじゃないの・・・後でもっとふんだくってやるんだから」
と、ぶつぶつ言っている。


「もう、さっさとこんな仕事終わらせましょ、みんな早速出動よ!!」
「「おーーっっ」」

横島とシロがそろって返事をした、さすが師弟の仲。

返事をしなかった二人のうち、
おキヌはその仕事に一抹の不安を持っていたため返事ができず、
タマモは返事する気が起きなかったため返事をしなかった。

「でも、美神さん、会合は明日っすよね?」
「うくぅ・・・今日は解散!!横島!さっさと帰れ!!」


この後、彼らはいつものように騒動を巻き起こすのであろう。

いつもと同じようで、いつもと少し違う事務所の空気。
いつもと同じようで、いつもと少し違う仕事の内容。


いつかと同じように少年だけが傷を負うのであろうか?


ねぇ?聞こえるの
前奏曲はとっくに鳴り始めているのよ
いつからだろう?    彼を見つけた時からかな?

鎮魂曲を奏でることができるのは、あなただけだから。
ただ待ちます。たとえ、どんなことになろうとも・・・あなたを。


「タマモ、結局その教団の名前はなんていうんだ?」
「資料を読みなさいよ・・・Af、アフだってさ」
「ふ〜ん変なの」

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