ザ・グレート・展開予測ショー

電波大目 短編集


投稿者名:純米酒
投稿日時:(04/ 7/ 2)

短編詰め合わせ
注意 登場人物が壊れています 世界観も壊れています
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『冥子が令子の秘書だった場合』


月曜日の除霊事務所は忙しい
今週のスケジュールの調整、備品や消耗品の在庫チェックなど等
冥子は式神使いなのでそれほど多くの道具は持たないが、令子は攻撃系の道具を使っての除霊が主なスタイルである

自分の命に関わってくることなので、令子は自分で消耗品のチェックをしていた
当然手の空いている冥子がスケジュールの調整、管理を行う事になる

「令子ちゃ〜〜ん、今週は〜依頼3件の他に〜、六道女学院での特別講師おねがいね〜〜」
のほほんとした口調で、破魔札のチェックをしている令子に今週のスケジュールを伝える

「冥子、本当にやる事はそれだけなのね?」
冥子の事を疑っている訳ではないが、一応念を押す

「そ〜よ〜」
いつの間に呼び足したのか、側らでお座りしているショウトラの頭を撫でながら答える

「他にやる事があったらすぐに連絡してね。あと、飛び込みの依頼は一旦保留にするのを忘れないでね」
「は〜〜〜い」


=======5日後========

除霊の依頼も片付け、明日の特別講師に備えていた頃、事務所の電話が鳴り響いた

「ハイ!こちら美神除霊事務所です」
令子が受話器を取り、営業用の声色で応対する

「令子!!!あなた今日のGメンとの共同除霊に遅刻するつもり!?」
電話の主は令子が唯一頭の上がらない、彼女の母親『美神美智恵』だった

いきなりの事に頭がこんがらがる令子

「えっ?ちょっとまって私そんな話聞いてない・・・あ、ママ。キャッチホン入ったからちょっとまってて!!」

電話の向こうではまだいい足りないのか、美智恵が小言を言っている
母親からの小言に、一時でも逃避が出来る事に感謝しつつ、新たな電話の相手に応対する
だが、令子は電話の相手に感謝ではなく、怒りをぶつける事になる

「ハイ!こちら美神除霊事務所」

「令子ちゃ〜〜ん、今日ね、オカルトGメンとの〜共同作業があったの〜〜」

「気づくのが遅いのよアンタはーー!!五日間も何してたのよーー!!」

「ふぇ・・・、令子ちゃんが〜・・・令子ちゃんがぁ〜〜〜ふぇえええええええええん!」

電話の向こうの光景がアリアリと想像できた令子が必死でなだめる

「あ、ちょっと冥子!私が悪かったから泣かないで!ね?ねっ?」

「ひぐっ・・・ぐすん・・・もう怒ってない〜〜?」

「怒ってないわ、教えてくれてありがとうね冥子!じゃ、私今からすぐにGメンに行くから」


=======数日後========

美智恵からはタップリと絞られ、冥子のプッツンの被害者に根回し(金を握らせ口止めを強要するともいう)を終えた令子は、一つの決断を下した

(もう絶っっっっ対、冥子に頼らないわ!!)


メデタシメデタシ?

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『三姉妹の疑問』

逆天号の中の広い一室、三姉妹がのんびりと過ごしていた

「そーいえばさぁ、あたしらって昆虫の化身なんだよね」
唐突にベスパが切り出す

「そうねぇ、私が蛍でぇベスパが蜂でぇ・・・パピリオは蛾だっけ?」

「蝶でちゅ!ルシオラちゃんは失礼でちゅね〜。パピリオの胸に未来があるのが羨ましいからって、そんな風にイジメるのは
 おばさん臭い証拠でちゅ!」

「お、おば・・・。パピリオ、覚悟はい〜い?」
売り言葉に買い言葉、ちょっとした挑発で一触即発状態になる

「落ち着きなよ二人とも・・・マジに受け取るなんてルシオラらしくないよ?」
不穏な空気を感じ、二人を必死になだめようとするが

「・・・脳の栄養が『胸』に吸い取られてるアナタに言われたくないわ・・・」
「ふんだ!一人だけ大きいからって偉そうにしないで欲しいでちゅ!!将来垂れるのが目に見えてるでちゅ!」
共通するコンプレックスが二人を協力状態にさせてしまった

「・・・上等だ、二人まとめて相手にしてやるよ!!!」
やはり彼女達は姉妹であった、彼女もまた安い挑発に乗ってしまった





〜只今 大変見苦しい罵り合い+殴り合いが続いています しばらくおまちください〜





「何も本気で殴ること無いじゃないか・・・」

「妖蜂呼んでおいて・・・そういうこと言うのアナタは?」

「まったくでちゅ、ふたりがかりで末の妹をボコボコにするなんて・・・」

「「ペットを総動員してたアナタが(お前が)言える事か!!」」


「・・・まぁいい、話を戻すよ。昆虫の化身って事はだ・・・あたし達の母体は誰が集めたんだろうね?
 ルシオラはその辺について知らないかい?」
あれだけの喧嘩のあと、何事も無かったかのように談笑に移れるのはこの姉妹が本当に仲が良いからだろう

「ん〜〜〜〜・・・あたしも詳しくはしらないわね。目が覚めたらアシュ様の隣にいたって感じだし・・・」

「もしかしてアシュ様が自分で集めたとか・・・・?」

その時三人の脳裏に

『麦藁帽子をかぶり
 短パン姿で
 虫カゴと虫取り網を手に
 さわやかな笑顔で森を駆け巡るアシュタロス』

という映像が鮮明に想像された

「「「・・・・・・・・・・・・・」」」


「ちょ、ちょっとベスパ。変な想像してないでしょうね?」
「な、何言ってんだい!ルシオラの方こそ変な想像してるんじゃないのか?」
「・・・ペットにおやつあげてくるでちゅ・・・」

三姉妹の疑問は深まるばかりだ・・・・


続く?

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『一大事』

ピートは通帳を見て愕然としていた

「本当だぁ!!本当に振り込まれてるんですね!!」

そうなのだ、『あの』美神令子が唐巣に除霊の手伝いを求めた見返りに、ギャラとして50万ほど振り込んでいたのである

「何よ、大げさねピート。私だってプロなんだから助っ人を頼めばギャラぐらい払うわよ」

この『一大事』に、教会で一息ついていた美神除霊事務所の面々も驚きを隠せない
神父は感激の余り涙を流し、しきりに十字を切っていた。

シロに至っては「偽者ー!正体を現すでござるー!!」などと叫び、今にも飛び掛ろうとしていた

居心地のわるい雰囲気にさらされた美神は

「まぁこんなに払いがいい事も二度と無いだろうから、記念写真でも取っておこうか。な〜んてね♪」
などという冗談で和ませようとしたが

「先生、僕コンビニで『写ル○です』買ってきます!!」
とピートが走っていき

「美神さん、私たち着替えてきますね!!」
と、おキヌがシロとタマモを引き連れて事務所に戻ろうとする
唐巣は鏡に向かい、寂しくなった頭を整えている
横島に至ってはオカルトGメンに電話を掛けて、美智恵に事の顛末を事細かに報告していた





「アタシが金払っちゃおかしいのかーーーーーーーーーーー!!??」

美神令子の魂の叫びだった

そして伝説へ・・・?
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『天国と地獄』

最近、横島忠夫君はごきげんです

高校を卒業し、正社員として働くようになったので給料が増えたからです

「よ〜し、今日の晩飯はフンパツして特盛りに味噌汁とサラダだぁ〜」

彼の贅沢が庶民レベルなのはご愛嬌

しかし、そんな横島を見て一人不安になる人物が居た

彼の同僚、ネクロマンサーのおキヌである

(いけないわ、横島さんが食費を削ってまでビデオを借りるか、Hな本を買うかで頭を悩ませず
 一日三食きちんと食事をする一般GS並みの生活をしてしまうなんて、いけないわ!!!!)



「と、いうわけで・・・横島さんの名義で『サラ金』から限度額までお金を借りてきました」

笑顔で万札の束を差し出しながら、とんでもない事をさらっと言うおキヌ

「それじゃぁ、俺の人生計画台無しじゃぁーーーーーーーーーー!!!」




後日、横島は美神に土下座し退職金を前借して借金を返したものの
今度は美神に借金を背負う事になり、一生美神除霊事務所での丁稚生活が決定してしまった



タイトル訂正
『天国から地獄へ』


更に数日後

「おキヌちゃんも怖い事考えるわねぇ・・・でもまぁ、私もずっとこのメンバーで仕事したいしね・・・」
「美神さん、ありがとうございました!あっ♪私、これから地獄組の組長さんにもお礼言いに行ってきますね♪」

『横島引き抜き&独立阻止計画(飼い殺し?計画)』は

発案・計画
氷室キヌ

協力
美神令子 

のニ人によって仕組まれたものだった

美神の説得(脅迫)により地獄組の経営するサラ金に根回しがあったことも付け加えておく
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『ネクロマンサーへの道』

六道女学院を卒業しGS免許を取得したおキヌが母校で『ネクロマンサー』についての講義をする事になった

「ええかみんな、今日はここの卒業生で数少ない『ネクロマンサー』の氷室さんに特別に講義してもらう事になった
 為になる話が聞けるで、しっかり聞いときや」

鬼道の紹介をうけて、ペコリと頭を下げて教壇に立つ

「みなさん、実は私は4年程前まで「幽霊」でした」

おキヌの言葉に生徒たちはざわつき始める

「一歩間違えばGSの人にお払いされるかもしれない・・・そんな存在だったのです」

おキヌの真剣な目つきに、生徒たちも真剣に聞き入る

「だけど、そんな存在だったからこそ、霊達の真の悲しみや切なさを知ることができました
 いえ、そうでなければ『ネクロマンサー』になれませんでした
 皆さんも悪霊たちを除霊する時に、ちょっとでもいいからその事を覚えておいて欲しいのです」

一息ついて

「では、私がネクロマンサーになった経緯を簡単にお話しますね♪
 みんなの中にネクロマンサー志望の人が居たら参考になるかもしれませんね

 え〜と、まずは地脈の豊富な所で人柱を募集してないか探しましょう
 その時『反魂の法』が使える神様と知り合いになっておかないと、後で大変な事になります
 そして巫女服を着て人柱になるんですが、体のほうはきちんと冷凍保存しておくのを忘れないで下さい
 あとは幽霊になって300年ほど生活したあと、『反魂の法』で生き返れば大丈夫です」


「氷室・・・それはかなり特殊な状況やで・・・おまえらも何真剣にメモっとるんや!」

元教え子と今の教え子の行動に頭を痛める鬼道だった

ネクロマンサーへの道は遠い・・・



人柱は、ネクロマンサーになる為のおキヌちゃんからの贈り物?

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