ザ・グレート・展開予測ショー

らぶ・サバイバル 〜第10回〜


投稿者名:殿下
投稿日時:(04/ 6/20)


日も落ちて辺りもすっかり暗くなった頃、タマモとシロの二人は今日来た理由を説明する前に美衣の家で夕食をご馳走になっていた。

ガツガツガツガツ
「ひふもひひへほはふは、はふはほひへふへほはふは」(訳・肉もいいでござるが、魚もいけるでござるな)
シロが料理を食べながら横島以外の者には解読不可能な言葉を喋る。

「食べながら喋るんじゃないの!何言ってるのかサッパリわからないじゃない」
「ほふはほほひっはっへ〜」(訳・そんなこと言ったて〜)
「あ〜、もうわかったわかった。あんたはおとなしく食べてなさい。美衣さんには私から説明するから」
「ほーはひ」(訳・了解)
「・・・ったく、何しに来たかわかってんのかしら」
ぶつぶつと愚痴を言いながら箸を置き、美衣と向かい合う。

「美衣さん、私達と一緒にヨコシマを賭けた大会に出場して欲しいんだけど」

「横島さんを賭ける?それは一体どうゆう事なんでしょうか?」
いまいち事情が飲み込めず質問する美衣

「そうね、まずそこから話さないといけないわね。実は・・・」

〜会話省略〜

「・・・というわけなの。それでその大会が一週間後に開催されるんです。それに私達と一緒に出て欲しいの」

「母ちゃん出ようよ!」
「・・・・・・・・」
タマモの話を聞いた途端、目をらんらんとさせたケイが美衣に出るように言うが、美衣は黙ったまま何かを考えている。

「兄ちゃんと一緒に暮らせるんだよ!」

「・・・・・・そうね。ケイにも父親が必要だし、私にも・・・」

「それじゃあ・・」
「はい、一緒に出場させてもらいます」
少し頭を下げて、タマモの申し出を了承する美衣

「よし!これでミカミさん達に対抗できるわね。シ・・・・ロ?」

ガツガツガツガツ
「ふ?はふへほはふは?」(訳・ん?何でござるか?)
「・・・・・あんたまだ食べてたの?」
シロの師匠ゆずりの食事への集中力にすっかりあきれかえるタマモ

「でもその大会の日まで何をするんですか?」
「別にこれといってやる事はないですね。その前にあの・・実は私達ミカミさんの所に住んでるんですけど、ちょっと帰れなくなってしまったんで大会までここに泊めて貰っていいですか?」

「もちろん構いませんよ。それより大会の前に一度横島さんにお会いしたいんですけど・・・」
美衣が少し照れながら手をもじもじとさせタマモに頼む。

「拙者も会いたいでござる〜!」
はいはいはいと手を挙げて美衣の提案に賛成するシロ

「あんたは今日会ったばっかでしょーが!・・まっいいか、それじゃあ明日の昼頃にでも横島のアパートに行きましょーか」

「はい、お願いします。ケイ、横島さんに会えるわよ」
「やったね!!」
飛び跳ねてはしゃぐケイ

「ふふふ、それでは明日に備えて寝ましょーか。あっ、その前にお風呂ですね。すぐ近くに人がほとんど来ない秘湯があるんです。案内するんでついてきて下さい」

「ありがと、美衣さん」
「かたじけないでござる」



美衣の家から徒歩3分ほどで三人はその温泉に到着した。海を見た時ほどではないが、風呂とは違う立派な温泉に感動するタマモとシロの二人

「うわぁ〜、広いでござるなあ。でもケイ殿は何で来なかったでござるか?」
「多分照れてるんでしょう。最近は私とも一緒に入らなくなりましたし」
「ふ〜ん、そういう年頃なのね」
「そうみたいですね」


「いっちば〜〜ん!」
ザップ〜〜〜〜ン!!
いつの間にか服を脱いだシロが勢いよくジャンプして温泉に飛び込む。

「ほんっっとガキなんだから」
やれやれといった感じでぶつぶつ言いながら服を脱いでいくタマモ

「いいじゃないですか、元気があって」

「元気すぎるのよ。見てるこっちは疲れてくるわ」

「まあまあ、その疲れは温泉で解消しましょう。それよりタマモさん、お背中流しますね」

「私は別に・・・自分で洗えます・・・か・・ら・・」
そう言いながら美衣の方を向くタマモ
美衣の一児の母とは思えない見事なプロポーション、そして全身から醸し出される色気に見とれて動きが止まってしまった。

「?? どうかしました?」

「い、いえ」
(言えないわ。美衣さんに見とれてたなんて・・・それにしてもホントに色っぽい人ね。ヨコシマの言うとおりミカミさん以上の色気を感じるわ)

「それじゃあ、座って下さい。背中流しますから」
「だから、私は・・」
「そんなに遠慮しないで」
半ば強引にタマモを座らせ、タマモの背中を流し始める美衣

ゴシゴシゴシゴシ

「タマモさんの肌って白くってすごく綺麗ですね」
「そ・・そう」
あまり誉められるのに慣れてないのかタマモは少し照れくさそうにしている。

「そうですよ。羨ましいわ」
「美衣さんだって、すごく綺麗じゃない。とても一児の母には見えないわ」
「ふふ、ありがとうございます」
「それじゃあ、次は私が美衣さんの背中流してあげるわね」
「お願いします」

ゴシゴシゴシ

じぃーーーーーっ
「あら、シロさん。どうしたんですか?」
先ほどまで温泉ではしゃぎまくっていたシロがいつの間にか美衣の前に座り、何かをじぃっと見つめている。

「どうしたのよ、シロ」
その行動を不思議に思いタマモも尋ねる。

「いや、美衣殿は本当に胸が大きいでござるなあ。何を食べればこんなに大きくなるでござるか?」
シロが美衣の胸を見ながら美衣に質問する。

「たしかに・・不思議よね。多分ミカミさんと同じくらい大きいわね」
美衣の後ろで背中を流していたはずのタマモまでいつの間にか美衣の前に座り、シロと一緒に美衣の胸をじぃっと見つめている。

じぃーーーっ  じぃーーーっ
美衣の胸に二人の少女の視線がからみつく。

「も、もういいでしょう。シロさん、タマモさん、恥ずかしいですよ」
いくら同じ女性とはいえ、じっと胸を見られることには抵抗があるらしくタオルを胸に巻いて隠す美衣

「ふっふっふ、よいではないか?減るものではなかろう?」
それを見たシロが急に目をキュピーンと光らせ時代劇口調になり美衣のタオルを取ろうとする。

「や、やめてください」
弱々しく抵抗する美衣

グイッ グイッ
「よいではないか、よいではないか」
「・・・シロ、あんた悪代官みたいになってるわよ」

「ああ、お奉行様、そんなご無体な・・」
(・・・美衣さんって結構ノリやすいタイプなのかしら?)

二人の楽しげな様子を見て、呆れたらしく何も言わず湯船へと浸かるタマモ

「ふ〜〜、良い気持ち」
初めて入る温泉を満喫するタマモ

ちらっとシロ達の方を見ると・・・
「はっはっは、生娘じゃあるまいし、よいではないか」
「ああ、ダメです。私には心に決めた人が・・」
・・・・・まだやっていた。

「まったく、何がしたいのかしら?あの二人。それにしても・・美衣さんって胸大きいな。やっぱりヨコシマも胸が大きい方がいいのかしら?」
プニッ プニッ
先ほど見た美衣の胸と自分の胸を比べ自分の胸を触ってみる。
「・・・・・はぁ〜」
厳しい現実を知り、へこみまくるタマモ


「そんなに悩む事じゃありませんよ」
「えっ!?いつの間に」
先ほどまで時代劇調で遊んでたはずの美衣とシロがタマモの両隣に陣取っていたのだ。

「もう少し大人になれば、すぐに大きくなりますよ」
「そうでござる。心配する必要ないでござるよ」

「シロに言われたくないわよ。私とそんなに変わらないでしょ」
「そんな事ないでござるよ。拙者は日々成長しているでござる」
シロが胸を張って言葉を返す。その胸をじぃっと見つめるタマモ

「な、何でござるか?」
その視線に気付いたのか、少し照れながら聞くシロ

「シロ、あんたいつの間に・・・・」
自分とどっこいどっこいだったはずのシロの胸が明らかに自分よりも大きくなってることに気づきショックを隠せないタマモ

「・・・・・・先生のおかげでござる」
ポッと頬を赤らめて意味深な発言をするシロ

「何ですって!?どういう事?説明しなさい」
「な、何をしたんですか?出来るだけ詳しく教えて下さいな」
その言葉を聞いた瞬間、タマモは興奮気味にシロに詰め寄り、美衣はタマモとは違った意味で興奮気味にその時の事を聞き出す。

「きっと拙者がいつも先生の事ばかり考えてるから自然と胸が大きくなったんでござるよ。そう、拙者が先生に恋をしておるからでござる」
うんうんと頷きながら二人に自慢げに話すシロ

「そういうことね・・」
「そういうことですか・・」
シロの口から二人の考えている事とはかけ離れた答えが返ってきてホッとするタマモと少し残念そうな美衣

「それ以外に胸が大きくなる事なんてあるのでござるか?」
二人の反応を見て、他に何があるの?という感じで聞いてくるシロ
「えっ・・・と、それは・・」
シロの質問を受け、どう答えていいかわからず困惑するタマモ
すると、美衣が
「シロさん、女の人は胸を揉んでもらうと大きくなるって言われてるんですよ。本当かどうかはわかりませんけど・・・」
と説明した。

「へぇ〜、そうなのでござるか・・・・・それじゃあ・・」
美衣の話を聞き、タマモの方を見るシロ
「な、何?その目は」
その怪しい視線に警戒するタマモ

「武士の情けでござる。拙者がタマモの胸を大きくしてあげるでござるよ」
そう言って素早くタマモの背後に回り込み
むにゅ むにゅ
タマモの胸を揉み始めるシロ
「ちょ・・やめて・・・だめ・・だったらぁ・・・・んんっ」
シロに胸を触られ、思わず悩ましげな声をあげるタマモ

「ダメですよ、シロさん。そんなにきつくしちゃ・・・・・もっとこう優しく・・」
注意する所がかなりずれている美衣は、シロに加わりタマモの胸を優しく手で包み込む。
ふにゅ ふにゅ
「だ・・・・め・・・美衣さ・・・んっ!?」



 ───しばらくお待ち下さい───



「ふぅ、・・・・何故か血が騒いだでござるよ」
「タマモさん・・・・可愛い」
「ううぅ、・・・・・・もうお嫁に行けない」
数分後、謎の言葉を言いながら満足げにしているシロと艶めかしい笑顔を浮かべる美衣と意味深な言葉を口にしてぐったりしているタマモがいた。



   〜別荘〜

妙神山を離れたルシオラとパピリオの二人は以前アジトとして使用した別荘に移り、中の掃除をしていた。

「ふ〜〜っ、これで大体片づいたかしらね」
「思ったほど汚れてなくてよかったでちゅね」
「そうね・・って、パピリオがもっと真剣に掃除手伝ってくれたら、もっと早く終わったのよ」
「終わったことは気にしないでちゅ。それよりベスパちゃん遅くないでちゅか?休暇とれなかったんでちゅかね」
「そういえばそうね。休暇がとれたならとっくに来ててもいいはずなのに・・」


「ただいま〜」
ルシオラ達があきらめかけていた頃、ベスパが帰ってきた。

「おかえりでちゅ」
「ただいま、パピリオ」

「おかえり、ベスパ。休暇は取れたの?」
「うん、取れないのなら辞めるって言ってやったら取れたよ」

「そう、良かった。でも優勝したら結局辞めちゃうのよね?」
「姉さん、優勝『したら』じゃなくてするんだよ!姉さんがそんな気持ちでどうするのさ」
「そうでちゅ、そうでちゅ」

「そうね。ごめん、絶対優勝するのよね」
「そうそう。ところで話は変わるんだけど・・・・・姉さん、大会までここで何をするんだい?」
「う〜〜ん、そうね。そういえばこれといってする事ないわね」

「それじゃ「ゲームステーションやろーー!」
ベスパが何かを言おうとした瞬間にパピリオが割って入ってくる。

「パピリオ!ベスパがまだ喋ってる途中でしょう」
「ちぇっ!」
軽く舌打ちをするパピリオ

「・・・ったく、それでベスパ、どうしたの?」
「えっと・・あ・・あのね・・・」
いつものベスパとは違い、急に態度がしおらしくなる。

「???」
「大会の前にさ、私・・ポチに会いたいんだけど・・」
言い終わると同時にベスパの顔が真っ赤になっていく。

「あ、わたちも!」
ハイッハイッとパピリオが手を挙げながらジャンプし、ベスパの提案に大賛成する。

「う〜ん、・・・そうね。特にやることもないし、早速明日にでもヨコシマに会いにいきましょーか」
「「やったぁーーーー!!!」」
パピリオだけでなく、ベスパまで飛び跳ねて歓喜の声をあげる。

(ベスパったら、すっかり人が変わっちゃってるんだから・・)
妹の変化に喜びながらも少し複雑な心境のルシオラ

「喜ぶのもいいけど、早いとこ買い物に行きましょ!・・一週間ここで過ごすんだから食料を買っておかないと・・」
「あっ!それだったら来る前に買ってきておいたよ」
「ホントに?アリガトー、それで遅かったのね」

「ベスパちゃん偉い!っというわけでゲームステーションしましょー!!」
「待ちなさい。その前にお風呂に入りましょ。掃除して埃っぽくなっちゃって」

「ちぇ〜、じゃあ、さっさと入ってゲームステーションするために3人で入りまちょー」
「ええっ!?」
「いいね。入ろう、入ろう」
パピリオの意見に何故か乗り気でないルシオラと同意するベスパ

「え・・でも・・・」
「いいじゃないか、姉さん。久しぶりの姉妹3人水入らずでさ」

「でも・・・私は一人で・・」
「いいから、いいから、風呂場にレッツゴーでちゅ!!」
そう言って強引にルシオラの手を引っぱって風呂場へと連れていくパピリオ

「ちょっと・・パピリオ、引っぱらないで!ダメ、ダメだったらぁ」

「姉さん、何をあんなに嫌がってるんだろう?」


風呂場での三姉妹の会話

「うわぁ〜、相変わらずベスパちゃんの胸は大きいでちゅね〜。ルシオラちゃんも相変わらず・・・・・・えっと・・・・・かわいい?」
パピリオは自分の姉二人の胸を見て、それぞれにコメントする。だが、いつも正直なパピリオも何故かルシオラに気を使ったようなコメントをしていた。

「ううぅ・・・・・・・だから嫌だったのーーー!!」


       【つづく】



   《あとがき》
どうも、殿下でございます。
今回の話のメインは・・・・・・・・胸かな?胸の大きさに悩む妖狐と蛍の話でした。
次回は2人ほど新キャラ登場の予定です。その内の一人は作品上の都合により年齢を小学生まで引き上げております。ご了承下さいませ


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