ザ・グレート・展開予測ショー

おキヌちゃんに関する考察


投稿者名:ひのめ子
投稿日時:(00/ 3/23)

お久しぶりです。
ちょっと前にほりベーさんが投稿されていた
「もしも・・・誰かが・・・」のおキヌ編についてコメントを書いたのですが
長くなりそうだったので、ここに独立して書いちゃいました。

その時のコメントで、おキヌちゃんの存在意義は、美神さんや横島君に
対する包容力だと書きました。
横島君が当初のギャグ路線をそのまま引っ張っていってくれたらおキヌちゃん
の存在意義ももっと軽いものになったのだろうと思います。
しかし、この漫画は、ギャグだけにとどまらず、横島君の成長を軸とした
シリアス路線へと展開しはじめたのです。そのため、美神さんも彼の変化に
引きずられるようにして、二人の立場は激しく入れ替わっていきます。
もし、GSが美神さんと横島君だけなら、このままぐっとシリアスへと
まっしぐらだったのかもしれません。
ところが、この漫画は最後までギャグを基盤としたルーティンな展開を
守り続けました。この漫画の展開はおキヌちゃんの視線の高さが維持され
ているように感じます。幾度とない危機にさらされながらも、必ず皆が元通り
の関係に戻れるのは、おキヌちゃんがいつもと変わらない立場を維持しつづけた
からでもあるのです。
この漫画の主人公はあくまでも美神ですが、実際の主人公は横島くんと言っても
いいでしょう。では、それぞれがどのような役割を負っているかという点に
関してここで述べておきたいと思います。

まず、美神ですが彼女は、横島君の最終的な目標を意味しています。
彼女の信頼や愛を勝ち取っていくことが、ある意味この漫画のメインテーマ
と言えるかもしれません。しかし、彼女と横島君だけでこの漫画を進めていくと
ラブストーリーの路線へとシフトしていったと言えそうです。

雪之丞の事に関しては、横島君の成長のきっかけに必ず彼が登場してきたことから
横島君の成長の起爆剤という役割が彼に当てはまります。最初は敵として
そして友人としてライバルとして、横島君がともに成長できる数少ないキャラクター
です。しかし、彼と横島君だけでは、この漫画もひたすらな強さに執着する
ドラゴンボール的な展開になっていったと言えそうです。

そして、ルシオラの存在ですが、彼女は最初から横島君の恋人という立場を強調
して誕生したキャラクターなので、恋愛の過程も、美神の時よりスムーズです。
彼女は横島君の爆発的な成長に明確な意味付けをする役割があります。
彼の正義感や愛情を真直ぐに受ける受け皿としての存在だったと言えそうです。
そして、彼の人間的な成長を促すのが彼女に与えられた役割だったようです。

では、おキヌちゃんの役割がどこにあったのかと言うと、この漫画の展開を
一旦ゼロにしてしまうのが彼女の役割です。
そのため、彼女はいつも、生き返っても、「おキヌちゃん」であらなければ
ならないのです。だから、彼女は横島君に恋心を抱いたとしても美神さんに
嫉妬する事はできません。そうする事は、この漫画に修復不可能な変化を
生じさせることになるからです。
彼女はそう言う意味で、少しかわいそうな立場にいます。極端な自己主張は
逆に彼女の存在意義を奪ってしまうからです。しかし、彼女の本音はどこに
あるのでしょうか、彼女自身にもわからないのかもしれません。

長くなっちゃいましたけどいかがでしょうか?
みなさんの意見を聞きたいです。また投稿でストーリーでも考えてみようかな
とも思ってます。その時は宜しくお願いします。

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