ザ・グレート・展開予測ショー

籠の中の鳥


投稿者名:ウェスペル
投稿日時:(04/ 5/ 4)





毎日決められた時間に起き決められた時間に食事を取り
決められた仕事を極力早く正確にこなし疲れたら決められた時間に寝る・・・・・




これが私の生活の全てだった。




この生活の中で変わるものと言えば毎日の食事のメニューと仕事の内容ぐらいだった。



別にこの仕事に不満があったわけではない・・・

仕事の内容の大体は私の得意とする事であったし、むしろ仕事が好きでさえあった。


ただ・・・・


この刺激のない毎日に私は少なからず飽き飽きしていた・・・







そんな日々の中私はふと考えた。







私は籠の中の鳥といっしょなのではないだろうかと・・





籠の中という極限られた世界に生きる事を強要され、

外の世界を知る事すらなく死んでいく・・・



そんな、


無意味で哀れで悲しい存在・・・







そこまで考えて私は恐ろしくなった。 


それ以上考える事が


そして


この答えが出てしまう事が





それ以来私は考える事をやめ、

ただひたすら仕事をこなした・・・




この事を忘れるために・・・







もちろん、この時はこの生活が終わりを告げるなんて思えもしなかった。










この鳥篭を彼は壊してくれた。

そして私をこの鳥篭から自由な世界へと解き放ってくれた



彼を知る人が「煩悩魔神」とか「セクハラ大王」とか罵っていた彼も

今の私には「白馬に乗った王子様」にしか見えない。




胸のあたりが熱くなるのを感じる・・・これが噂に聞く恋というものなの?


何ぼさっとしてるの私は!!

今この想いを伝えないでいつこの想いを伝えるの!?

恥ずかしいけど勇気を出すのよ私!!




そして私は意を決して彼に言った。







「山に篭って60年はじめてナマの男を見ました。

 ついでに、めくるめくイヴの夜をいっしょにい・か・が?」



彼はその告白に答えず、ただ吹雪の吹き荒れる断崖を落ちていった・・・




「ああ!!マイダーリンいずこへ!?






    私の心を盗んでおいてこのままですむとは思わないでくだされよ(はーと)」



彼女の恋の行方は誰も知らない・・・誰も・・・・・・



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どもーお久しぶりです。
前回いろいろありましたので今回は気分転換に独白に挑戦してみました。
こういうのは初めてなので変な点が多々あると思いますが、
御感想ならびに御指摘心からお待ちしております。

ちなみに、「首謀者〜」の方は、続投する方向で考えているのですが、
其方に関する御意見もいただければ幸いです。

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