ザ・グレート・展開予測ショー

おキヌちゃんが好きなんだよぉぉぉぉぉっ!


投稿者名:来栖川のえる
投稿日時:(04/ 5/ 1)

2月14日――――――

「おキヌちゃん、やっぱりあの・・横島っていう人にチョコ渡すの?」
「え?うん。そうよ」
「・・・・・おキヌちゃん、せっかくかわいいんだから何もあんなのにチョコあげなくてももっと他に空いていそうな気もするけど・・・・・」
「な!横島さんはいい人ですよー(ちょっとHですが・・)!それに、横島さん金欠でご飯もままならないって言っていたし・・・・」
「・・・・・・?おキヌちゃん、なんかバレンタインをびみょーに勘違いしてない・・?」
「はい?」
「いい、おキヌちゃん、バレンタインっていうのはね・・・・」


―――――――――しばらくお待ち下さい――――――――――


「・・・・・というわけで、女の子が好きな男の子にチョコを送って愛を伝える日なのよ」
「・・・・・・」



・・・・カルチャーショック!!!Σ(・口・)



「・・・・・・はぁ」
帰り道で、思わず出てしまう溜め息・・・・
まさかばれんたいんがそんな意味だったなんて・・・・。
いや、分かってなかったわけじゃないんだけど、ちょっと違ったって言うか・・・・


・・・・・・なんか、私ずらいな・・・・・・


私は事務所の戸をあける。
「・・・・ただいま」
―――――おかえりなさい、おキさん
人工幽霊一号さんとあいさつ。
「あ、おかえりおキヌちゃん」
と、顔を見せる横島さん。
・・・・・・・横島さん!?
「きょ・・今日は早いんですねっ!?」
「え?・・・・・いや、別に学校からそのまま来るとこの時間じゃない・・・・?」
うわぁ・・どうしやう・・・。まだ心の準備が・・・・
「あ、あの、横島さん・・・・っ!?」
すっとんきょうな声をあげる私。
「なに?」
「えぇと・・・・・・・・・・」
「・・・先生ーーーーーーーーっ!」

ドーン

私がごにょごにょ言ってると、シロが横島さんに突進してきた!
「わ、わ、なんだシロ!?」
「先生、拙者聞いたでござる。今日はばれんたいん、という日なのでござろう?
拙者もチョコを渡すでござるーーーーっ!」
「わかった、わかったからそんなにひっつくなー!(汗」


・・・・・・・・・・そうか、シロも横島さんにチョコを・・・


「あれ、おキヌちゃん?」
横島さんが私を呼ぶのを背中に聞きながら、私は自分の部屋に駆け足で向かった。

バタン

扉を閉めて、ベッドにダイブする。

はぁ・・・・・・・

・・・・・・自分が、情けない。
(・・・・横島さん、私のこと変な子だと思っただろうなぁ・・・・)
シロがちょっと、うらやましかった。
私はあそこまで素直になれないから・・・・・・・・。

(・・・・ん?そういえば・・・)

私はあわてて制服のポケットに入れていた横島さんへのチョコを確認する。
(・・・・・・あ!)
・・・・・・・・・・・手触り、ぶにょぶにょ。
(・・・・・溶けちゃった・・・)
長時間ポケットに入れていた上に、今ベッドに押し付けたから・・

(・・・・・・・・もう、いや・・・・・・)
なんか、自分がなさけないを通り越して自分が嫌いになりそう・・・
(・・・せっかく、作ったのにナ・・・)
私、何やってるんだろ・・・



コンコン

突然、ドアがノックされる。
「おキヌちゃん、入るよ・・?」
「え、あ、はい!」
私はあわてて、少し濡らしてしまった目をこする。
「さっきさ、何か言いかけてたからさ・・・」
「え!?いや、何でもないんです・・・・」
・・・・・・・・チョコのことだなんて、言えないよぅ・・・・;;
「ん?そっか・・。ていうかさ、もしかしてこの部屋も暖房禁止なの?」
「あ、いえ、そういうわけではないんですが、やっぱり私だけ特別ってわけには・・」
「まあ、美神さんのいるところ意外暖房禁止ってのは何か間違ってるよな・・・」
「電気代、バカになりませんから・・・」
そう言って二人で苦笑したり。
「うー、それにしてもこの季節は寒いよなぁ・・・TT」
そういって手で肌を擦る横島さん。

(・・・・・・・・・あ!)

――――――私に、できること――――――
「ちょっと、台所行ってきますねっ!少々お待ちをっ!」
「え?あ、うん」

・・・・チョコは、溶けちゃったけど・・・
横島さん、きっとこれなら喜んでくれる・・。




「――――――横島さん、これ――――」
私は横島さんに一杯のカップを差し出す。
「・・・ホットココア?じゃあ、これって・・」
「・・やっと、渡せました・・・・。ちょっと、チョコじゃないかもしれないけれど・・」
「いや、ちょど寒かったしうれしいよ」
そう言って、ずずーっとすする横島さん。
「・・・・・・・・・うん、やっぱりおキヌちゃんの作ったものはおいしいね。心まであったまるよ」
そう言って屈託のない笑顔を私に向ける横島さん。


(・・・・あぁ・・)


私は気づいた
・・・・・・・・・・この笑顔を、見たかったんだということ・・・・
お役に立ててよかった・・・・



         


         好きです、横島さん






・・・・多分、ずっと言いたかった言葉。





<のえる第二弾。まさか二作目を書くとは・・。今度は一転して軽いノリで。ほんとはもっと色々な人がチョコ渡しておキヌちゃんがあせるー・・みたいな話にしようかと思ったんですけどね・・・微妙かと。まあなんにせよ!タマモは!絶対に横島にはギリでしかわたさん!タマモ×真友以外許さん!
まあそんなことはどうでもいいんですが。・・・うーん。いや、もっといろんな話考えてたんですよ。おキヌちゃんと弓美(だっけ?)が姉妹の契りを交わしてごきげんような話とか。絶対面白いし。アニメ化したし。
そういやCLANNADって曲いいね。まだやってないけど。
話がそれました。まあおキヌファンに少しでも楽しんでいただければ・・ってかんじです。
おキヌちゃんさいこぉぉぉぉぉぉっ!

追記:ホットココアは溶けたチョコを溶かして作ったものです。あしからず。>







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