長い夢の果てに
投稿者名:TRY
投稿日時:(04/ 4/13)
(また一歩野望に近づいた)
パピリオの服を着てくれた優しい所も
(夕焼け・・好きだって、言ったろ。一緒に見ちまったから・・あれが最後じゃ、悲しいよ)
敵だったのに私を助けてくれた馬鹿な所も
(アシュタロスは、俺が倒す!!!)
アシュ様を退けた勇気ある所も
(今だ、ルシオラ!!!!)
自分の命を危険にさらすくらい愛してくれた所も
一緒に夕焼けを見た事も
・・・・ヨコシマと過ごした全てを覚えていたい
「ヨコシマ・・・ありがとう」
ヨコシマの魂に残留する私。
もう意識を残しておくのも限界だ。
でも、今私はちゃんと別れられたのだろうか?
ヨコシマの悲しみが苦しみが聞こえてくる。
まだだ、まだ消えれない。
・・・・ヨコシマ
魂に伝わってくる外の情報。
アシュさまは倒された。私がヨコシマの子供として転生する可能性。
・・・ヨコシマ。
なんとかヨコシマに・・・伝えないと・・あなたがこれから、幸せになれるように
「今回は千年も待った人にゆずってあげるわ、パパ」
私、笑って言えたよね・・・
・・・泣いてなかったよね?
自分が消えていく感覚、眠る時に似てるかな?
眠る感覚と似てるなら夢を見れるかしら?
もし夢を見れるなら、ヨコシマとの夢を見たい・・・
あの人と同じ、千年の時がかかってもヨコシマの夢が見れるなら耐えていける・・・
そして私は、長い夢を見つづける。
「ふぅ、・・・まったく」
目が覚めたとたん思わず溜息が出た。
カーテンの隙間から日の光が差し込んでいる。
「今日もいい天気ね」
私はベッドから抜け出すと学校へ行く準備をはじめる。
学校はそう遠くない場所にあるとはいえ、準備にかかる時間を考えると結構ギリギリだったりする・・・
「それにしても・・・あの夢どうにかならないかしらねぇ・・・」
学校へと向かっている時、今朝の夢を思い出す。
「はぁ・・願い通り何もかもを覚えてるんだから・・お別れの場面じゃなくて、もっと喜ばしい夢を見たいわ・・」
「私」はヨコシマの子供として転生しなかった。
ヨコシマがどんな人生をあの後歩んだのかは知らない。
でも、きっと、ヨコシマは幸せになってくれたんだと信じている。
だって・・・あんなにいい男が幸せにならないなんておかしいもの。
「でも、今生では・・・・私が幸せにしてあげたいなぁ・・・」
その前にヨコシマどこにいるのかしら・・・
悩み事は沢山あるが、取り合えず学校に行かなくちゃね。
学校にいる間もずっと考え事をしている。
私は生まれた時からルシオラとしての記憶が全部あった。
昔は知識に体がついてこなくて困ったりとか、ヨコシマと会えるか不安になったりとか、人間の体に慣れなかったりとか・・・
とにかく大変だった。
でも、時間と私を生んでくれた両親の優しさのおかげで大分落ち着いた。
それにヨコシマと会えないはずがないのだ、
記憶を完璧に持ったままなんていうご都合主義な展開は神様の仕業に違いない。
だからヨコシマに会えないはずがないのだ。
最近はそう思うようになっていた。
学校帰り、街に買い物に出かけた。
女として磨きをかけないとね。
買い物も終わり、近くにある喫茶店へ足を向けた時
「おねえさ〜ん、生まれる前から愛してました〜〜〜〜〜〜」
後ろから声をかけられた。(・・というより抱きつかれた)
ドックン
心臓が高鳴る。ちっとも変わってない馬鹿な口説き文句。
涙が溢れそうになった。
私の記憶にある全てが「この彼」が「そう」だと認識していた。
顔すら見てないのに? 関係ない
声もあまり似てないのに? 関係ない
この腕を通して伝わってくるぬくもりは、変わってない。
だから、きっと夢にまで見た「彼」なのだと
・・・なら、私のとるべき行動は一つ
「・・ええ、私もよ♪ だから、近くの喫茶店で一緒にお茶でも飲まない?」
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
どうもTRYです♪
今回はルシオラSSですぅ〜〜〜〜〜〜
美神ほどではないけど、横島君と過したあの時から遠い未来へ転生した彼女
という感じで書いてみました。
いかがだったでしょうか?
楽しんでいただけたでしょうか?
では、ここまで読んでくださった方々に
ご都合主義な神様=(作者)から
「ありがとうございました〜♪」
今までの
コメント:
- ん〜・・・,すいません,今一設定が良く分からなかったので,中立って事で。ネタ的には面白いと思うんですけど・・・。
出来たら,このコンセプトでの長編とかが読みたいですね。 (竹)
- TRYさん、どもっ。
ほんだら参世です。
いや−、えがったですわー。
特に、最後の終わり方はほくそ笑んでしまいましたよ。
ご都合主義バンザーイ、ですね♪ (ほんだら参世)
- ああ、これこれ!こんな展開は自分が思っていた展開!ご都合主義でもなんでもオールOK!てなわけで賛成です。 (L)
- とっても楽しめました♪
最後の二人の出会い方がいいっすね〜。この後いったいどうなったんでしょーかね (殿下)
- 竹さんへ
近いコンセプトの長編なら、すでにありますよ? 夜華のほうにも掲載されていたはず。ただしこの話では、二人とも前世の記憶はありませんが。
http://www.geocities.jp/namakosoysauce/roman02/gs.roman02.index.html
作者のサイト中のページです。
実際私も、前世の記憶がある形で出会った二人の話が読んでみたいです。ただしそれだけでは、短編ならともかく長編にはなり得ないので、何か別のテーマが必要になります。「前世の記憶を取り戻した二人が、再会までの様々な困難を乗り越える話」という方法も
あるでしょうが。 (Dr.J)
- ネタとしてはそれほど目新しいものではないのですが、
端的ながらルシオラの一途な想いがよく伝わってきてさわやかな気持ちになりました。 (林原悠)
- ルシオラが幸せになれる話でとてもよかったです!
続きが読みたいかも… (ポトフ)
- こーゆーハッピーエンドに目のないねこなのです、私♪
ふたりの再開が、続いていくでしょうこれからの時間が、ホントにうれしいです〜♪
この先ずっとずっと、このふたりにはしあわせでいてほしいです♪ (猫姫)
- どうも、TRYです〜
竹様、ほんだら参世様、L様、殿下様、Dr.J様
林原悠様、ポトフ様、猫姫様
コメントありがとうございました♪
二人は幸せになってもらいたい、というのが始まりで書いたこのお話です。
設定など伝えきれないものがあったのは反省として今後気をつけたいと思っています。
続きについてですが・・・今の時点では考えてません・・・どうしよう^^;
最後に、これからも短編物を投稿していく予定です。
よろしければ、これからも読んでください♪
では、失礼いたします。
(TRY)
- ルシオラの記憶は持っていても、その間に横島の娘だった記憶は残ってなかった…横島の娘だった間はルシオラの記憶は眠っていた…とか、そこまでの道のりを勘繰ってしまいました。
何回生まれ変わっても彼はあんなんですね〜と苦笑いしつつ、見付ける事の出来た彼女を祝福したいです。
玉砕覚悟で、つうか結果を考えないで飛び付いたおねーさんから空前絶後の答えが返って来て驚いてるかもしれない彼にも。 (フル・サークル)
[ 戻る ]
管理運営:GTY+管理人
Original GTY System Copyright(c)T.Fukazawa