娘の悩み、母の愛
投稿者名:TRY
投稿日時:(04/ 4/ 6)
ずっと、ずっと胸に秘めていた。
何時からだったかなんて覚えてない。
気が付いた時、私はお父さんが欲しくてたまらなくなっていた。
お父さんがお母さんに向ける優しい視線も声も全部、私に向けて欲しいと
でも………私は………この家庭を壊したくない。
だって、両親が私のことを愛してくれてるのがわかるもの
学校から帰ってきた私を
「おかえりなさい」
優しい声で出迎えてくれるお母さんが好き
暖かい料理を作ってくれるお母さんが好き
悩んだ時、相談にのってくれるお母さんが好き
そんな家族を優しく包んでくれるお父さんが大好き
なのに、解っているはずなのに、私は我慢できなくなってしまった。
「ねぇ、お母さん。私ね……わたしね、うっ、ひっく、うぅ」
この先の言葉を言ったら嫌われてしまう。
大好きな家が無くなってしまう。
そう思ったら涙で声がでなくなった。
突然泣き出した私をお母さんが抱きしめてくれた。
「どうしたの?」
優しい声、子供の頃によく包んでくれた暖かさ。
「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい………」
ひたすら謝る、それ以外の事を今は忘れて、ただ謝りたかった。
私の涙が止まった頃合を見計らって
お母さんは、しょうがないなぁって感じの笑顔をくれた。
そして、お母さんは思いもよらない言葉を口にした。
「お父さんの事?」
「 」
言葉が出てこない、私の頭の中が真っ白になった。
なんで? なんで?
「ふぅ、やっぱりそうかぁ。しょうがないわよねぇ………好きなんでしょ?」
「な、なんで?」
震える声でお母さんに尋ねる。
「ん〜、私はお母さんよ。それに…………」
「それに?」
「ふふふ、それは秘密」
くすくす笑ってるお母さん。
私の気持ちを知ったのに変わらないでいてくれるお母さん。
「うぅ〜、おかあさん」
それが嬉しくてまた私は泣き出してしまった。
「さて、それじゃぁどうしようか?」
私の頭を胸に抱きながらお母さんが質問してきた。
「え? どうしようかって?」
「あら、お父さんに言わないの?」
からかうようにお母さんが言ってくる。
「貴方が精一杯の言葉でお父さんに告白すれば、お父さんは受け入れてくれるわよ。
きっとね」
「でも、お母さん。いいの?」
私はお父さんに想いを伝えていいのだろうかという不安が言わせた言葉。
お母さんは、微笑んで
「普通とはかけ離れちゃう家庭になるかもしれないけど、まぁ、いいんじゃない?
お父さんがやってる仕事からして、もう普通じゃないしね」
あぁ、信じられない。
お母さんはきっと世間体とか色々な事を含めて私の事を許してくれたんだ。
ありがたくて、申し訳なくて、でも嬉しくて。
色んな言葉で私の胸が一杯になる。
だから私は、この胸の中に一杯に広がった言葉が伝わるように
精一杯の想いを込めて
「お母さん、ありがとう。大好きだよ」
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
日に二度も投稿して燃え尽きてるTRYです(苦笑)
チャットでこのような話を〜ってなリクエストがあったので書いてみました。
リクエストからは大分かけ離れたかもしれませんが(汗
一応、禁断の愛に悩む転生した横島君の娘が主人公です。
何か作品の傾向が似た感じになってしまいました。
まずいですよねぇ。
なんとかせねば><
それでは、ここまで読んでくださった皆様、ありがとうございました。
少しでも楽しんでいただけたなら幸いです。
次回作は違う感じにしてみようかと思ってます。(ネタないんですけどねぇ^^;
今までの
コメント:
- ペース速!?
と、驚きつつどーも月夜です(だめな挨拶)
うまく言えませんが、良いです。
いろんな話の裏みたいな感じで、いい味出してます。 (月夜)
- お母さんが誰なのか気になるな〜、おキヌちゃんぽいけど、私は美神さんであってほしいです。 (瑠璃葉)
- お母さんが誰なのか気になるな〜、おキヌちゃんぽいけど、私は美神さんであってほしいです。 (瑠璃葉)
- この話はいろいろな人が考えられますね。
美神さんやおキヌちゃんもしくはシロもあるかもしれません。
この後の展開もいろいろ考えられるのでとても楽しい展開予想でした。
(瑠璃葉さん少しかぶってしまってすみません。 (ハサウェイ)
- いいなぁ〜こういった感じの。
横島君の返答が気になります〜 (紅蓮)
- 良いの!?ねえ,お母さん!
て言うか,正直な所,中立にしようかとも思ったのですけど,一瞬でも楽しんでしまった以上(て言う言い方は失礼ですが・・・。面白かったですよ),賛成票を入れるべきと思いました。
この後が気になります。もし,続きが投稿された暁には,心おきなく賛成票を投じられるだろうと思っております。 (竹)
- 前作に続き、やっぱり終わりのセリフ「お母さん、ありがとう。大好きだよ」がツボでした。出来れば横島に禁断の愛の告白をするシーンが見たかったすね。
次回作も頑張って下さい (殿下)
- 月夜様
たまたまです^^;>ペース速!!
いい味だせてますか♪
嬉しいです♪
感想、ありがとうございました。
瑠璃葉様
母親役は決めておりません(汗
瑠璃葉さんがお好きなキャラを母親にしてあげてください
感想、ありがとうございました。
ハサウェイ様
ハサウェイさんの言う通り、色々想像して楽しんでいただけたなら僕としては成功です♪
感想、ありがとうございました。
紅蓮様
気に入ってもらえたようで嬉しいです。
きっと横島君なら一生懸命悩んで家族が幸せになれるような答を出すと思います
感想、ありがとうございました。 (TRY)
- 竹様
この後の展開は皆様の心の中で進めてあげてください。
僕が書くというのもあるのですが
今回の話には色々な答えがあると思うので^^
感想、ありがとうございました。
殿下様
実は告白シーンまで書こうかなぁとかも思ったんですよ。
しかし、思ったより長くなってしまい。
前編後編に分けると気分が盛り下がってしまいそうだったという理由でお蔵入りですTT
しかし、再びツボをつけて嬉しいですよ(笑)
感想、ありがとうございました。 (TRY)
- わわわ、何故こんな作品を見逃していたのだっ!?(失礼な挨拶…すみません、自分の連載に追い込まれてたからかと)
母親は一見おキヌちゃんのイメージですが、大人になった美神さんやシロ、と見てみるのもなかなか面白そうです。
…何と言うか、どんな答えが待っていようと横島と、そして娘との絆は壊れない、そんな余裕を感じます。
あえて難を言うなら、「転生した横島の娘」といちいち解説するのはテンション上どうかと…。
恋の行方と言うより、ここでの横島を見てみたいと言う感じで続編を期待します。 (フル・サークル)
[ 戻る ]
管理運営:GTY+管理人
Original GTY System Copyright(c)T.Fukazawa