ザ・グレート・展開予測ショー

たまにはこんなのも(その2)


投稿者名:紀乃
投稿日時:(00/ 3/ 6)

事務所の渡り廊下にて。

おキヌは思いもかけず横島から贈り物を貰った。
手のひらサイズの、綺麗にラッピングされた箱。
緑色の包装紙は魔鈴の店のモノだった。

「これ・・私に?」
一瞬、キョトンとするおキヌ

「えっと、その・・・、
いつもバレンタインにチョコ貰ってるし、そのお礼にと思って・・・。」
横島はガラにもないことしてテレくさそう。
おキヌに喜びの雰囲気が さぁ、と広がる。
緑色の小箱を抱きしめて、おキヌは微笑んだ。

「・・・・ありがとう・・!」


と、そこへ
イヌ科の嗅覚でチョコレートの匂いを嗅ぎ付けたシロが
屋根裏からドタドタ階段を降りてすっとんできた。
「横島先生〜!!」
猛烈な勢いでシッポを振って横島に飛びつくシロ。
「今日はホワイトデーでござるなっ!バレンタインのお返しをくれる日なんでござろう?。 拙者のぶんのチョコはっ!?」

「あっ」

一瞬、時間が止まった。


「ひ、ひどい! 拙者も先生にチョコあげたのにっ!!ふこーへーでござる〜!!」
シロはスネまくった。
しまいにはキャンキャンいいながら甘噛みする始末。
「わ、わかった!悪かったって!
そのかわり、今日はいつもより多めにサンポに連れてってやるから、なっ!」
「ホントでござるか!?」
シロの目の色がとたんに変わった。
「ああ」
「じゃあ今スグっ!サンポに行こうでござる!!」
やたらハイテンションに横島を引っ張っていくシロ。
「ちょっとだぞ!?ちょっとだけだからな!!」


しかし、いまだかつてないハイペースかつ長距離を引きずり回され、
地の果てで自転車がクラッシュ。
横島達がサンポから帰ったのは3日後のことだった。

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