ザ・グレート・展開予測ショー

現世覚醒伝ONI(第4章)転身


投稿者名:Pr.K
投稿日時:(04/ 3/27)



 光がはじける、気づいた時には美神さんと悪路王の間に俺がいて、
 とりあえず声をかけた。
 「大丈夫っすか美神さん!!」

 「遅いわよ!横島ぁ!」
 オレは苦笑いを浮かべる、良かった、無事みたいだ。
 「美神さん文殊あります?」
 「あるわけ無いでしょこのバカ!」
 そりゃそーだ。
 「じゃちょっと待っててくださいね」
 一瞬で二つの文殊を作り出し文字を込める
 「回」「復」
 
 「ワシヲムシスルナ!コノクタバリゾコナイガァ!」
 やべぇわすれった、後ろから悪路王が右手を上段に構え突進してくる。
 「コンドハヒキニクシテクレルワ!」
 それをオレは紙一重に跳躍してかわす。
 って美神さんたちに衝撃波が!
 すかさず文殊の「回」を「盾」に入れ替え全力投球する。
「盾」
 ギュオオォォォォ

 防げた。ってなんだこの力は。
 今までできなかったことがあたりまえのように、
 そう、ごく自然にできる。

 「ウオォォォォォ!!」
 逆袈裟に振り上げてくる。
 オレは瞬時に重心を移動させてよける。
 そしてその反動で悪路王の顔面に回し蹴りを放つ!
 悪路王の巨体がよめろく、そこに追撃の踵落としを無防備だった左手に打ち込む!
 バキィ!
 骨が粉砕されたようだ。
 そこにとどめの一撃を放つ。
 「栄光の手!」
 シーン・・・発生しない!?
 「モラッタァ!!」
 霊力を纏った悪路王が体当たりををぶちかましてきた!
 ギリギリで回避・・・できない!美神さんたちにあたっちまう!
 バーーーン
 思いっきり美神さんたちを飛び越えて吹っ飛ばされる。ヤバイ!
 文殊の文字を変えるまもなく壁に叩きつけられる。
 「横島ぁ!」美神さんの悲鳴が聞こえた

 「グハッ」
 アバラが何本か折れたみたいだ、意識がもうろうとしてくる。
 これまでなのか、オレはもうなにもできないのか・・・・・?

 
 「目覚めたか」
 !この声は!

 「ならば使え」
 なにをだ!

 「そう、復活ののろしを上げよ」
 オレに何ができるってんだ!

 「唱えよ」
 唱える・・・?

 「その言葉は、」
 その言葉は?

 「転身」
 体中の血が沸騰する、力が、霊力が穴から流れ込んでくる。
 文殊で体を「癒」し立ち上がる。

 「忘れるな」

 「最後の、そう運命のONIよ」
 わかる、どうすればいいのかが。
 
 この力の使い方が、その意味が。

 両手を×字に組みそれから腰だめにかまえる
 拳をにぎり左手をさらに引き右手を天を砕くかのように突き上げ、運命のことばを叫ぶ!
 
 「転身!!」

 霊力が爆発する。

 オレの服を戦衣へと再構築し、

 鎧や額あてへと姿を変え装着されていく。

 両腕の籠手には文殊より一回り大きな玉が装着されている。

 仮面が顔を覆う。

 額から金に輝く金属風の鋭角的で鋭い角が生えてくる。




 ここに、
 新たなるONIが覚醒した


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・・・・妙神山、斉天大聖の部屋・・・・


 「では老子!」
 「さよう、それゆえ・・・何!」
 すさまじい鬼気が天を貫く、この気配は!
 一瞬で中庭に飛び出しある方向を見つめる。
 「魔封童子、いやこの波動は・・・小僧か!」
 「サー、これは一体?」
 「暖かい、だけど激しい怒りが感じられます・・・」
 「何、目覚めたのだ・・・神を砕き、悪魔を祓う最強が」


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・・・・四国山中・・・・

 「御館さま、これはやはり?」
 「そうだ、そのとおりだ」
 ろうそくのみが灯る部屋の中、老人と黒装束に身を包んだ男たち
 「都を目指せ才蔵よ!」
 「承知・・・」


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・・・・東北・・・・

 「ととさまー、なにこれーー?」
 「すばらしいものだよ」
 山道を、マントを着た男と花柄のかわいらしい着物をきた女の子が歩いている。
 
 「すばらしいものー?」
 「そう、そうとも」


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・・・・???・・・・

 「目覚めちゃいましたねサっちゃん」
 「目覚めてもーたなぁ・・・ハァ」
 ここは何処か、ふたりが話し合っている
 「まぁしゃーない、なるようになるやろ。もっとも」
 「彼にその気が有るか無いかですがね」


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 「ウソダ、ナゼ、ナゼアイツガココニ」

 「ナゼONIガココニイル!!!!」

 「ごちゃごちゃうるせえ」
 こいつだけは、

 「さんざん暴れやがって」
 オレの仲間を傷つけたこいつだけはゆるせない。

 「GS横島忠夫改め、」
 そう、頭に響いたオレの名は

 「このONI、魔蛍君子がテメエを滅する!!」

 「うおりゃあっ!」
 地を蹴り、悪路に向かう。
 美神さんたちがいる手前で跳躍しとび蹴りをかます
 「コ、コノテイドデ・・・グハゥ!」
 受け止めた右手ごと粉砕する!
 地面に降り立ち無数のラッシュを打つ!打つ!打つ!
 「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ、オラァ!!」
 とどめのアッパーを最後に決める。
 「ゲフゥ!・・・マ、マダダ。マタヤラレテタマルカ!!」
 なら、
 霊力を右手に集める、そして本当の必殺の一撃を打つ!!

 グオオ!
 「破邪滅砕掌!!!」

 オレの一撃が、
 奴を魂ごと砕いた。

 「オ、オノレェェェェェェェーー!!ギャァァァァァァァァァ!!!」


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 転身が解ける、元の服に戻った。
 気がついたら穴から出る光が穏やかなものになっている。霊圧もゆるやかだ
 「横島・・・あんた何モンよ?どうやって帰ってきたの?それにあの姿は」
 美神さんが問いかけてくる。だが、答えは決まっている。
 
 「おれは・・・美神さんの丁稚っすよ」
 そういったら、自然と顔がほころんだ。



後書き

次回、第1部エピローグ・・・の予定

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