ザ・グレート・展開予測ショー

続々々々・GS信長 極楽天下布武!!(3‐2)


投稿者名:竹
投稿日時:(04/ 3/24)

某・大手ゲーム会社の新作制作中に,プログラミングしていたパソコンに飛び込み,ゲームを乗っ取ってしまった悪霊。
それを退治する為に雇われた浅野ねね・浅野長政・益汰長盛の三人は,何と悪霊にゲームの中に取り込まれてしまったのでした。


と言う訳で。
「それで,これから如何すれば良いのかな ▼」
気勢を上げたねねが,二人を振り返って問う。
「取り敢えず,情報収集に村とか町とかに行くのが定石じゃないかな ▼」
「そうネ。このゲームの目的が何かも分かってないアルから ▼」
二人が,口々に答える。
「えっと,じゃあ,其処に行けば良いのね? ▼」
ねねがそう言った時,

チャラチャーン♪

何やら音楽が鳴り響いた。
「え。な,何? ▼」
「あ ▼」
又た,空に黒い空間が現れ,文字が羅列された。
『スライムが現れた! ▼』
「スライム?雑魚敵かな ▼」
「みたいネ ▼」
「え,え?如何すれば良いの ▼」
狼狽えているねねに,長盛が言った。
「取り敢えず,攻撃すれば良いんじゃないかな ▼」
「そうなの? ▼」
「やってみなよ。お従姉ちゃん,主人公なんだから ▼」
「そう?じゃあ…… ▼」
それを聞いたねねは,手にした霊体ボウガン(長政と取り替えた)を敵――スライムに向けた。
「えーい! ▼」
ズバシュ!
『スライムは倒れた! ▼』
「早ッ!幾ら雑魚敵とは言え,ねねサン,未だレベル,1アルよ!? ▼」
「でも,攻撃力は100なんだよね,確か ▼」
「あ,そうか…… ▼」
『経験値を23手に入れた! ▼』
ピロリローン♪
『浅野ねねはLv,2に上がった!HPが20上がった!MPが20上がった!APが20上がった!DPが20上がった!SPが20上がった! ▼』
「いやいやいや,何,その成長率!詐欺じゃん! ▼」
ねねの出鱈目なパラメータの上がり具合に,長政が突っ込みを入れた。
「未だ調整が済んでなかったアルね…… ▼」
長盛も冷や汗を掻いている。
「……楽しいね,ゲームって ▼」
ふと,ねねが呟いた。
「え? ▼」
はい。そう言うかもとは思っていましたよ。
「よしっ!長政ちゃん,長盛ちゃん!早く先進もう!のんびりしてらんないよっ! ▼」
「は,はあ…… ▼」
「そうだね…… ▼」
この人って,見掛けに依らずこういう人なんだよなあ……。
「出陣じゃあー! ▼」
こうして,冒険は始まったのだった。




群がる雑魚敵達を適当に蹴散らして,ねね達は最初の街に着いた。
「えっと……,何処に入れば良いのかしら ▼」
「斯ういう時は,先ずは宿屋とかに行って体力を回復するのがセオリーだよね ▼」
「でも,体力も魔力も殆ど減てないアルよ ▼」
「んー,まあ,良いや。取り敢えず,宿屋に行こうか ▼」
「主人公がそう言うなら ▼」
「アルね ▼」



そんな訳で宿屋に入った三人。
「いらっしゃいませ,本日はどの様なご用件で? ▼」
三人がカウンターに並ぶと,明らかにこの後,使い回されるっぽい顔をした宿屋の主人が,にこやかな笑顔で応じてくれた。
「えっと…… ▼」
唐突な問いに,ねねが如何答えて良いか分からずに考え込んでいると,又た又た空中に黒い空間が出来た。


・泊まる
 セーブする


「……セーブ出来るんだ ▼」
そう言えばメニューにセーブコマンドが無いと思ったら,セーブポイントで記録する方式だったのか。と,長政が一人で納得する。
「て事は,ゲームオーバーになってもやり直せるって事かな ▼」
「誰がリセットするネ? ▼」
「あ,そうか…… ▼」
となると,慎重に一発勝負のつもりでやった方が良いらしい。
「で,如何すれば良いの? ▼」
又た一人で話に置いてかれていたねねが,二人を振り返って問う。その後ろには微動だにしない笑顔の主人が居て,かなり恐い。
「何でも良いよ?お従姉ちゃんに任せる ▼」
「一応,セーブしといたらヨロシ ▼」
「そう?じゃ,セーブする……と ▼」



宿屋から出た三人は,情報収集の為,酒場に向かった。
「つーか……このゲームって,如何言う世界観なんだろう ▼」
「取り敢えず,似非中世ファンタジーと違うカ? ▼」
「なのに,必殺技がミンミン蝉や貧乏神か…… ▼」
「武器が神通根とか霊体ボウガンてのも,激しく間違てる気するヨ ▼」
「此処等辺は,俺等の魔力がゲーム本体や悪霊の思考にも影響してるって事かな ▼」
「かも知れないネ ▼」
「お,置いてかないで,二人共…… ▼」
長政と長盛の会話に,相変わらず付いていけないねね。
普段ビデオゲームなんてやらないと言うのも有るが,GSとしての知識の絶対量も足らな過ぎる。まあ,彼女はついこの間迄はGSになろうなどとは思いも寄らなかった訳で。彼女の師である豊臣秀吉(藤吉郎)に,其処迄求めるのは酷だろうが。
「お,此処だ ▼」
その建物の真ん中には,分かり易く【酒場】と大きく書いてあった。
「日本語……? ▼」
「分かり易いけど,適当アルね…… ▼」
キィ……
兎に角にも酒場に足を踏み入れる三人。
「!? ▼」
「え ▼」
「な,何アルか ▼」
すると如何だろう。酒場に入った途端,身体が勝手に動き始めたではないか。
「な,何なの?これ ▼」
「もしかして……ムービーシーンとかじゃ…… ▼」
「強制イベントアルか? ▼」
長政の推測は当たっていたらしい。
店の奥から,無駄に美形な男が此方にやってきて,ねねに話し掛けてきた。
「初めまして。君が伝説の勇者君か ▼」
「え,え? ▼」
「良いから。話し合わせて,お従姉ちゃん ▼」
「うん…… ▼」
後ろの長政とコソコソ話をしているねねを無視し,男は一方的に話を進めた。
「面白い。貴様如きに我が野望が覆せるか,試してみるが良いわ! ▼」
ゴッ……!


『???が現れた! ▼』
妙な効果音がしたと思ったら,何時の間にか戦闘シーンになっていた。
「え,何,何!? ▼」
「戦闘だよ。良いから早く指示出して! ▼」
「う,うん! ▼」
如何やら,このゲームの主人公はねねに設定されているらしい。故に,長政や長盛の生殺与奪も,全てねねに握られている事になる。
「よ,よーし!助さん,格さん,懲らしめてやりなさいっ! ▼」
ねねの号令で,二人が飛び出す。
「て言うか,助さん格さんじゃないヨ ▼」
「良いだろ,そんな事は ▼」
が……
『???の攻撃! ▼』
ドカァ!
「ぐふっ……! ▼」
「長盛!? ▼」
『益汰長盛に2000のダメージを与えた!益汰長盛は倒れた! ▼』
「うっそ,通常攻撃で!? ▼」
その場に突っ伏したまま動かない長盛を見て,長政は怒りを覚えた。
ゲームと分かっていても,だ。本当の敵は,このゲームに巣くう悪霊なのだ。
「糞っ!喰らえ,“寒蝉”! ▼」
長政は,恐らく最強必殺技だろうと思われる,“寒蝉”で敵を攻撃した。
『浅野長政の,寒蝉! ▼』
ツクツクホーシ,ツクツクホーシ……
『しかし,???には効果が無い様だ ▼』
「ええー!? ▼」
「長政ちゃん! ▼」
ねねが霊体ボウガンの矢を放つ。
『浅野ねねの攻撃! ???に1のダメージを与えた! ▼』
「お従姉ちゃんでも,たったの1ダメージなの!? ▼」
何だ,此奴は。反則的な強さじゃないか。
『???の攻撃!浅野長政に1987のダメージを与えた!浅野長政は倒れた! ▼』
「ぎゃあ! ▼」
「ああっ,長政ちゃん! ▼」
『???の連続攻撃! ▼』
「え? ▼」
『浅野ねねに1500のダメージを与えた!浅野ねねは倒れた! ▼』
何と,三人ともが,たった二ターンの内にHPを無くされてしまった。
「ふはははは!矢張り大した事は無いな,勇者よ!その程度の力で余に刃向かおうなどとは,千年早いわ!ふはははは…… ▼」
男の,顔に似合わぬ豪快な高笑いだけが,気を失っていくねねの耳に残った。



……暫くして,三人は目を醒ました。
「あれ……? ▼」
辺りを見回すと,其処は先程と同じ酒場だった。
「…… ▼」
取り敢えず,三人共が現状を把握するのに二分は掛かった。
「……で,えっと…… ▼」
未だ半分ボーっとしているねねに代わり,長政が音頭を取った。
「確か,さっき俺等,あの変な奴に負けたんだったよねえ ▼」
「そうネ。ゲームオーバーの筈だたヨ ▼」
「んだけど……此処って酒場…… ▼」
「さっきのは,絶対に勝てない言うバトルだたのではないアルか? ▼」
「かもしれないよね。じゃあ,彼奴ってラスボスか何かかなあ ▼」
「多分ネ。それっぽい事,言てたし。差詰め,魔王様て所アルか ▼」
「……いや,制作中のゲームにこんな事言うのも何だけど,何か適当臭いねえ,このゲーム ▼」
「言えてるヨ。けども,私,この会社のゲームやらないから関係無いネ ▼」
「あっそう……。実は,俺もだけど ▼」
「だ,だから置いてかないで…… ▼」
又たもや話に置いて行かれた,ねね。もう,今度は涙目だ。
「話に入れてくれないと,ややに長政ちゃんが長盛ちゃんとイチャイチャしてたとかって,有る事無い事言いふらすよっ ▼」
「止めて下さい ▼」
涙目で長政を脅迫する,ねね。しかも,やり方がえげつ無い。
「哀れネ…… ▼」
必死に謝り倒す長政を見て,長盛は人事の様に呟いた。




街での情報収集を終えた三人は,酒場で道を聞いた次の街を目指して西へ向かった。
「えっと〜,このゲームの目的を簡単に言うと,聖なる武器を集めて魔王を倒せ!って事だよね? ▼」
何とか現状を理解出来たらしいねねが,連れの二人に尋ねる
「うん。今時珍しい位のシンプルなロープレだよね ▼」
「て言うか,ぶっちゃけ手抜きアルね ▼」
「ま,まあ,簡単な方が良いじゃん ▼」
相も変わらず歯に衣を着せずにものを言う長盛に,長政は此処には居ない製作スタッフを気遣って無理矢理フォローを入れる。
対照的な様でそっくりで,似ている様で正反対な二人である。それ故にか,お互い放っておけないと言う心理が働き,仲は悪い方ではない。
「でも,貧ちゃん居ないと矢っ張り不安だなぁ〜 ▼」
ねねが呟く。
「必殺技に,“貧ちゃん”てのが有ったじゃん ▼」
「う〜ん,そうだね…… ▼」
とか話していると,良いタイミングで雑魚敵が飛び出して来た。

チャラチャーン♪

「あ,敵? ▼」
「丁度良いじゃん。試してみなよ,お従姉ちゃん ▼」
「う,うん…… ▼」
『ゴブリンが現れた! ▼』
「よぉーし!貧ちゃん,お願〜いッ! ▼」
『浅野ねねは貧乏神を呼び出した! ▼』
ねねが技コマンドで“貧ちゃん”を選ぶと,何処からともなく家康が現れた。
「呼んだか,ねね! ▼」
「貧ちゃん! ▼」
『貧乏神はボブゴブリンに取り憑いた!ボブゴブリンは貧乏になった!戦闘終了時に貰える賞金が半分になった! ▼』
……。
「意味無いじゃん! ▼」
「これじゃ,損しただけネ! ▼」
長政と長盛が突っ込んだ。
「て言うか,何の意味が有るんだ,この必殺技…… ▼」
「其奴,福の神になたのと違うのカ ▼」
「え,う〜ん……? ▼」
「な,何や!ボクが何したって言うんやー」
「お従姉ちゃん,この技,封印ね ▼」
「えー……? ▼」
「こんな奴,何の約にも立たんヨ! ▼」
「う……でも……ほら,矢っ張り敵からとは言え,追い剥ぎみたいな真似はしちゃ駄目だよー,って言う,教育的な必殺技なのかも…… ▼」
何とかフォローしようとする,ねね。
「いや,これ,ゲームなんだってば ▼」
「何処ぞのアホな心理学者みたいな事言てて如何するネ!ゲームの影響で犯罪に走る様なアメリカンとかは,単に親の躾が甘かただけヨ ▼」
「まあ……,全部を親の所為にするのは如何かとも思うけど…… ▼」
顔も知らない心理学者に迄,フォローを忘れない長政。純朴と言うか,お人好しな奴である。偶にうざったくなりそうだが,友達にするなら斯ういうタイプの奴と付き合いたいものだ。
「うう……じゃあ,もう除霊が終わる迄,貧ちゃんは出しちゃいけないの……? ▼」
「うん,そうだね……って,涙目にならないでよ。こっちが悪い事言ってる様な気になってきちゃうじゃん ▼」
「うう…… ▼」
「泣くんやない,ねねっ!これは試練やっ!独り立ちする為の,巣立ちの試練なんやっ! ▼」
「……っ!うん,そうねっ!ねね,頑張る!何時か豊臣さんの正妻の座を手にするその日迄っ! ▼」
「その意気や,ねねっ! ▼」
如何言う話の流れか,二人の世界に突入してしまう,ねねと家康。
「つか,“正妻”なんだ…… ▼」
「妾,囲っても許すアルか ▼」
「あはは,お従姉ちゃんらしいと言うか何と言うか…… ▼」
と言いつつも,冷や汗が止まらない長政。
まあ,その位の覚悟が無ければ,熾烈なバトルを勝ち抜いて,藤吉郎を射止めるのは難しいのかも知れない。



更に西へ進む三人の前に,洞窟が姿を見せた。
「あれ?道が切れてるよ ▼」
ねねが,長政と長盛に意見を求める。
「この洞窟みたいなのの中に入るんじゃないの? ▼」
「屹度,そうネ。次の街は,この向こうアルし ▼」
と言って,二人は洞窟の方を指す。
「えー,でも,そんな事しなくても,迂回していけば良いんじゃないかなあ ▼」
ねねは,根は温厚で慎重な彼女らしい意見を述べる。
「無理だと思うよ? ▼」
が,一刀の元に斬り捨てられてしまった。
「何で? ▼」
ねねは,その台詞を発した長政に聞き返す。
「そう思うなら,やってみなよ ▼」
「? ▼」
まあ,長政がそう言うので,ねねは試しに迂回しようと洞窟の横を通り抜けようとしてみた。
……が。
「あれ? ▼」
「ね? ▼」
通り抜けようとしたねねを,“見えない壁”が阻んだ。
「ど,如何なってるの? ▼」
「斯ういうもんなんだよ。斯ういう時は,ダンジョンを通り抜けるしかないって相場が決まってるの ▼」
「そうなのか…… ▼」
良く良く考えれば不自然で不条理な相場ではあるが。
兎に角,狡は出来ない様になっているらしい。



と言う訳で,如何考えてもダンジョンになってるだろうと思われる洞窟を通り事を余儀なくされた三人。
「う〜ん…… ▼」
「う〜ん…… ▼」
「って…… ▼」
……は,早速道に迷っていた。
「迷ったねえ…… ▼」
「マッピングして進むべきだったね ▼」
「何を悠長な事言てるネ…… ▼」
妙な所がリアルに,暗くじめじめした洞窟内で,三人は途方に暮れていた。
「此処が現実世界なら,風の吹いてくる方に行くとか,何かしら方法がありそうなんだけどね ▼」
「ホント,如何するヨ…… ▼」
「ゲームだから,通った所に何か印付けとくとかも出来ないしね…… ▼」
ダンジョンに入って以来,迷いに迷って,宝箱からゴールド(この世界での通貨)だのアイテムだのは沢山手に入れたが,肝心の出口なりボスキャラなりがさっぱり見付けられない三人だった。
「これ……遊びじゃないんだよね…… ▼」
今更ながらに長政が言う。
「そうネ。クリア出来なかたら,私達,此処で死ぬ運命アルよ ▼」
「やだな,それ…… ▼」
GS資格試験合格以来,幾つもの除霊を体験して少しは度胸の付いた長政だったが,斯ういう特殊なケースだと,矢っ張りプロ意識よりも恐怖の方が先に立つ。
「お従姉ちゃ〜ん…… ▼」
取り敢えず,情けない声で先に進む従姉を頼ってみる。
「なあに? ▼」
「いや……これから如何するの?って…… ▼」
「如何って?こっから出るんでしょ? ▼」
「いや……そうだけど…… ▼」
「? ▼」
「何でもない。任せるよ…… ▼」
そうだった。基本的に天然ボケなんだった,この人は。
良いや。主人公に任せよう……。



それから暫く,適当に彷徨っている内に出口に着いた。
だが,陽の光が射し込むその穴の前には,巨大な二足歩行の豚の化け物みたいなのが座っていた。
「あ,何かボスっぽいのが居るよ,お従姉ちゃん! ▼」
「如何言う事? ▼」
「詰まり,彼奴を倒したらこっから出られる言う事アルよ ▼」
「あ,そうなんだ ▼」
ねねは,あくまでも呑気だ。腹を決めて落ち着いているのか,未だ状況が把握出来ていないのか。
「…… ▼」
三人が近付くと,豚は立ち上がって話し掛けてきた。豚も喋る世界だ。これは,ゲームなのだから。
「貴様が勇者か。魔王様の野望を阻む者は,この俺が許さん ▼」
「別に貴方に許してもらう必要は…… ▼」
「て言うか,今,“野望”って……。良いのか,自分のボスの事を…… ▼」
「まあ,本人も“野望”て言てたアルしね ▼」
戦闘行為で重要なのは,相手に呑まれない事だ。
なので,三人とも,反射的に口々に突っ込みを入れてみる。
が,これはゲーム。“敵”とは,プログラムされた数字の羅列でしかないのだ。
無論,精神攻撃など効く筈もない。無視して話を続ける。
「この洞窟から出たければ,この俺を屍にする事だな ▼」

キュイーン!(効果音)
『ボスゴブリンが現れた! ▼』



出口を守っていた中ボスをサクッと倒し,三人は漸くダンジョンを抜けた。
「ぷは〜!やっと抜けたぁ〜 ▼」
「迷いまくったお陰で,かなり無駄にレベルアップしたアルね ▼」
喜んで良いのか何なのか。
まあ,如何せラスボス戦迄には最高レベル迄上げとくべきだろうから,無駄な時間ではなかったろう。……多分。
「あ,見えた。あれが次の街ね! ▼」
先頭を歩くねねが,高台になっている自分の立ち位置から,下を指差した。
ダンジョンを抜けたら直ぐに街があると言うのも変な話だが,まあ,セーブポイント,回復ポイントと言う意味で考えるなら有り難い。
兎に角は,その好意に甘えよう。

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