ザ・グレート・展開予測ショー

現世覚醒伝ONI(第3章前編)悪路


投稿者名:Pr.K
投稿日時:(04/ 3/23)



・・・・妙神山、斉天大聖の部屋・・・・


 短慮だっただろうか、自分にそう問いかける。
 だがどう考えても美神や小僧といった面々にに任せるしかない。
 この身が自由に動ける立場だったら今すぐにでもあの場所へ赴き事態を収めるというのに。
 それに上層部の判断も妙だ。あやつらとてあの場所の危険性、いや重要性は理解しているはず。
 それなのに{傍観せよ}というこの指令、
 いや、もしやこの事が故意に、しかも過激派によって引き起こされた事態だとしたならば、
 「全てに説明がつく、か」
 厄介な話だ、こんな時あの一族たちが、いや数百年前友の証をたてたあの男さえ居てくれれば。
 そう想うと悲しみが去来する。
 いや、もう無駄な思考にふけるのはやめよう、小竜姫とジーク、あの二人に警告を発せねば。
 最後に今は無き友とその一族に誓う。
 
 「魔封童子よ、・・・の一族よ、オヌシらとの約束、必ず守り通してみせるぞ」

 「そう、例えこの身が輪廻の輪から外れ、永久に砕け散ろうとも」
 

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 「こりゃあいったい・・・・」
 あの後すぐに洞窟の終点にはたどり着けた、思ったよりは小さい洞窟だったらしい。
 「拙者、このようなもの見たことも聞いたことも無いでござる・・・・・・」
 だが、そこにあったものは・・・・・
 「こりゃいったい何なんだ?!」
 すさまじい輝きを放つ、超巨大な穴だった。
 「この穴は・・・」
 「ああ、こっからスゲー量の霊気が吹き出してやがる」
 霊圧がキツすぎて気持ち悪くなってくる。
 「こりゃあ力の無い妖怪や低級霊は近寄れねぇはずだ」
 近寄っただけで気が狂うか消し飛ぶな。
 「とりあえずもうちっと離れて美神さんたちを待つぞ、頭が痛くなってきやがった」
 「わ、わかりもうし!!!!せ、先生!!」
 「どうした?」
 「あ、穴から何か這い出てくるでござる!!」
 何!!急いで穴の方を見ると、


 「グオオオォォォォォォォォオン!!!!!」
 わかる、いやわかってしまう。
 この雄叫びをあげたやつがとんでもないってことが。そして、

 ・・・・・・マジで大ピンチだってことが。


 鬼だ、鬼が這い出てくる。
 巨大な体躯と、それに引けをとらない蛮刀を腰に携えた鬼が、
 穴から生まれてきた。


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 !!!この霊気は!
 「ミカミ、どうやら厄介なことになったみたいね」
 「美神さん、横島さんたち大丈夫でしょうか?」
 「分からないわ、でも」
 急がないと!
 そう思いながら自然と歩を速めた。


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 「だ、誰だてめえは!!」
 鬼に向かって問いかける。
 相手が答えるとは限らない、でもそうでもして虚勢はんなきゃ腰が抜けちまいそうだ・・・
 「ワシか?コワッパめ!ワシの名は悪路王(あくろおう)!!霊穴の波動を受け今ここに復活せし古の鬼なり!!!」
 「霊穴?なんだよそりゃ!」
 「知らぬか?まあいい、続きはワシの腹の中で聞かせてやろう!!」
 そう言うと腰から蛮刀をぬきはなった。容赦なしかい!!
 「シロ!来るぞ!!」
 「承知!!」
 オレとシロは霊波刀を発生させて向かい打つ。
 美神さんがくるまではもたせなきゃな・・・


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 「まずは貴様からだコワッパ!」
 叫びながら蛮刀を頭上へ大きく振りかぶり突進してくる。
 「させん!」
 そこにシロが腰だめにかまえ突っ込んでいく。
 「邪魔だ!」大きくシロめがけて振り下ろす!
 すんでのところで跳躍して回避。って衝撃波がこっちに来る!
 おれは大きく横に跳んで回避した。
 
 ガーーーン!
 当たった岩壁がぼろぼろに、
 「あんなモンくらったら一発でお陀仏だな・・・」
 
 「もらった!」
 地面に蛮刀がめり込んでいる隙をつきシロが霊波刀で悪路王の首を急襲する!
 「甘いわ!」
 それを持ち上げた蛮刀で防ぐ。速い!
 すかさずそこに突っ込む!
 「このー!」
 「む、雑魚どもがぁ!」
 「きゃん!」
 シロを力づくでなぎ払いそのまま一回転して横なぎに蛮刀が襲い掛かってくる。
 今だ!
 「伸びろ栄光の手!!」
 霊力をおもいっきり込めた霊波刀を悪路王むかって伸ばす。
 「何!?」
 足元をしっかり固定していたこともあり回避できずに咽元へと剣が突き刺さる!
 「ぬおおぉ!!」
 蛮刀がとまんねえ!キワドイところで左手にサイキックソーサーを展開する。
 ガキッ!蛮刀とサイキックソーサーが衝突しそのまま吹っ飛ばされる。
 
 ガーーーン!
 岩壁におもいっきし叩きつけられるが、悪路王も無傷ではすまなかったようだ、喉元から血が流れている。
 「シローー、文殊だ!」
 床に叩きつけられていたシロに文殊を使うよう指示する。
 「分かり申した、くらえ!!」
 何込めて投げたんだ?
  「衝」「撃」
 
 ドン!
 鈍い音とともに今度はあいつが岩壁に叩きつけられる。
 「グハァ!」
 
 叩きつけられた場所からモクモクと煙が上がっている。
 シロが駆け寄ってきて
 「やったでござるな先生!」
 「ぼろぼろだけどな・・・」
 
 
 「おーーい、横島ーーー」
 
 「美神どのでござる!」
 「みてーだな」
 とりあえず、
 「おそいっすよ美神さー!?」
 煙の中で何か光った!?

 「コワッパどもがぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーー!!!!!!」
 悪路王がすごい勢いで突進してくる。
 反射的にシロを弾き飛ばす。
 「きゃん!?」
 そんでオレも、ぐ!!ダメージが今きやがった。
 だめだ、よけらんねえ!せめて、サイキックソーサー展開!


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 モクモクと煙が上がっているその傍に遠目であいつらを確認する。
 「横島さんたち無事みたいですね♪」
 おキヌちゃんの言うとおりで、私も内心胸をなでおろす。
 「ミカミ、なんなのかしらねあの大穴?」
 「ま、とりあえずそれはおいといて」
 
 「おーーい、横島ーーー」

 私の呼びかけに気づきシロがこっちを向く。
 それに続き横島もこっちを向こうとした瞬間、
 煙が上がっている場所から何かが飛び出してくる。

 「コワッパどもがぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーー!!!!!!」
 鬼だ、鬼が横島たちに突進していく。

 突発的に私たちは駆け出した

 横島がシロを突き飛ばす

 続いて自分も逃げようとして足が動かないことに気づく

 サイキックソーサーを展開して蛮刀を受け止め私たちから見て左にふっとばされる

 あいつはそのまま、

 まるでコマ送りのように、

 大穴にすいこまれていった。

 その瞬間、
 
 「せんせええええーーーーーー!!!!」「ヨコシマーー!!」
 「「横島(さーーん!!)ァーーー」」

 私たちの叫びが虚しくこだました・・・・・



後書き

もちっと長くて精密にかけねーーかな、戦闘シーン
行あってますように

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