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GS信長 極楽天下布武!!【資格試験編】(12)


投稿者名:竹
投稿日時:(04/ 3/14)

蜂須賀正勝(1526〜1588)
 尾張の土豪『蜂須賀党』の首魁。
 幼名を小六と言い,長じて彦右衛門尉,後に功を得て修理大夫と名乗った。
 斎藤道三や織田信長に従っていたが,同時に早くから木下藤吉郎,後の豊臣秀吉に従い,信任が厚かった。
 秀吉に協力をし始めたのは永禄年間とされ,墨俣一夜城の建築を初め,越前近江の征討や中国征伐,四国征伐等に功が有った。

六角義堅(1521〜1598)
 近江国南半を治めた守護大名。
 足利十二代将軍・義晴,及び十三代将軍・義輝を庇護して三好長慶等と戦い,義輝を入京させる。
 義輝入京の翌年,子の義治に家督を譲って剃髪,承禎と号した。
 後に,足利義昭を擁して入京を企てた織田信長に,浅井長政等と結んで抗するが敗れ,信長に降った。

智雲院(生没年不詳)
 豊臣秀長の正室。
 秀長の女性関係は本人同様に地味で,異母兄・秀吉とは異なり華々しくない為か,分からない事が多い。
 それは智雲院にも言える事で,豊臣政権のナンバー2である大和大納言の正妻でありながら,彼女に関する資料は非常に乏しい。
 秀長は兄と同じく後胤に恵まれなかったが,唯一の実子であるおきくと大善院の二人は,智雲院の腹とされる。















   吉法師━┓
       ┃━┓
  勒鶴義堅─┘ |─┐
  浅井長政━┓ | |
       ┃━┛ |
  佐々成政─┘   |─┐
  那柄正家━┓   | │
       ┃━┓ │ │
  豊臣秀長─┘ |─┘ │
マエダー利家━┓ |   │
       ┃━┛   │
   織田 淀─┘     │──
 時読ヒカリ━┓     │
       ┃━┓   │
 雨姫蛇秀家─┘ │─┐ │
  雫手政宗─┐ │ │ │
       ┃━┛ │ │
  善楕三成━┛   │─┘
  浅野長政━┓   │
       ┃━┓ │
  浅野ねね─┘ │─┘
  益汰長盛─┐ │
       ┃━┛
  羽柴秀美━┛




『さあ!準々決勝第一試合,吉法師選手と浅井長政選手の試合が始まりました!』
『準々決勝に残ったメンバーは,皆,ルーキー離れした連中ばかりだからナ。面白いものが見れそうダ』
「おっしゃあーっ!」
バシュウ!
『浅井選手,早速お得意の魔装術です!』
「行きますっ!」
「応,来やがれ!」
バチィ!
『魔装術を使い霊気の鎧を纏うと同時に,吉法師選手目掛けて突っ込んでいきました,浅井選手!しかし,吉法師選手は手にした仕込み神通根で受け止めました!』
「はぁぁああ……っ!」
「おおぉぉお……!」
バツンッ!
「くっ!」
「ちっ!」
『吉法師選手,何とか弾きました!両者,間合いを取ります』
「流石は信……もとい,吉法師さん。普通の戦法じゃ勝てないか」
「は!今の突っ込むだけのが戦法かよ,長政?」
「……一応,仕事の時はちゃんとそれなりに作戦立ててやってるんですけどね」
「ふん……」
「まあ,幸いな事に今日は試合。負けた所で,死ぬと言う訳ではないと言う事で……」
「!」
「……こんな無茶も出来ます!」
「へっ……」
『おおっと!浅井選手,魔装術を解き,霊力を右手に集中させました!』
『文字通り“全力”だナ。あの右手は途轍も無い攻撃力を生むが,逆にそれ以外の防御力は常人以下だゾ』
『万人が常に身体を覆っている霊気を,全て右手に集めたのですね!』
『そう言う事ダ』
「おおおおお!」
ギュオォォオ……
『おおっと,これは!浅井選手の放つ余りの霊力に,反応した周りの霊子が,渦を巻いております!』
『それだけ,彼の霊力量が多いと言う訳だナ』
「ふん……,面白ぇ。素晴らしい馬鹿っぷりだぜ,長政」
『吉法師選手も,神通根を構えます』
「なら俺も,その覚悟に応えてやらなきゃな」
「……行きます!」
『浅井選手,突っ込んだぁぁあ!』
「はぁああぁあっ!」
『す,凄い!凄いパンチです!正に渾身の一撃!制御しきれない霊力が外に漏れて,結界を断面に覆っています!』
『漏れた霊力が盾の役割をしてるんだナ。無防備な部位への攻撃を気にせずに突っ込めると言う訳ダ』
「はっ!」
ブアチィッ!
『吉法師選手,受け止めたぁああ!』
「ぐ……」
「おぉっ……!」
『だが,吉法師選手,苦しそうだ!流石にこれは受けきれないか!?』
「お……おおおぉぉっ!」
「はあぁあああ!」
ババババババババ……!
『二人の霊力がぶつかり合い,盛大に火花が散っております!』
「うおおおお!」
「はああああ!」
『……!』

ドォン!

『お,おおっと,これは!』
『決まったナ……』
「はあ,はあ,はあ……」
「く……そ……」
ドサ……
「……!」

「勝者,吉法師!」
「へ……」
『吉法師選手の神通根が,浅井選手の攻撃を真っ向から受け止め,見事,切り裂きましたぁああ!』
「あー……負けちまったぁ!」
『準決勝進出者第一号は,吉法師選手です!』


「残念でしたわね,長政。まあ,分かってた事ですけど」
「小谷……あのなあ」
「でも,良く頑張りましたわ。流石プロは違いますね。それでこそ私の伴侶に相応しいと言うものです!」
「……へっ」
まあ,喜ぶべきかな……。



『さあ,第二試合!那柄正家選手対,マエダー利家選手です!』
「ふふ。顔はさほどでもないけど,パワーは有りそうね?」
「し,失礼な奴ジャのー」
『武行会の那柄選手は,“蟷螂”の変蟲術使い!対するマエダー選手は,強力なテレパシストです!果たして,どんな試合が見れるのか!』

「試合開始!」
「先ずは,お手並み拝見といかせてもらおうかしら」
「……余裕ですノー」
「自信,よ」
『おっとぉ,那柄選手,先手を譲る様です』
『先手が必勝とは限らないからナ。特に,マエダー選手のテレパシーなんかは,斯ういう試合では掛け所が大切ダ』
『成程,幻覚だと分かっていたら恐怖は半減ですものね』
『あア』
「後悔しますケンのー」
バシュウ!
『おっと,マエダー選手,霊波槍を作りました!』
「ゼェエェイ!」
『そして斬り掛かるぅう!』
『まあ……,確かに槍は“突く”より“叩く”のが本領の武器だガ……。しかし,霊波で作った武器でそれを体現する事はないだろウ……』
『そうですね。何故だと思われますか?』
『そうだナ。マエダー選手は,屹度本物の槍も使うんだろうナ。霊波の具現化と言うのは,イメージが肝要だから,本物と同じ様に扱えば,攻撃力も上がるし,使い勝手も良くなるんだろウ』
『成程!』
バチィ!
『那柄選手,受け止めたぁ!早速の変蟲術です!』
「ちぃっ!」
『マエダー選手,後方へ跳躍して間合いを取る!』
「甘いわね!」
ゴッ!
『っと!しかし,空中では那柄選手の鎌鼬の格好の的だぁ!那柄選手,この期を逃さず,鎌鼬を次々と放ちます!』
「ゼェェエエイ!」
バババババ!
『な,何と!マエダー選手,霊波槍を旋回させて,那柄選手の発生させた鎌鼬を全て掻き消してしまいました!』
「ふしゅるるる……」
「へぇ……!」
『いや,ふしゅるるる,っテ……。移ったのカ……?』
「やるわね,貴男。ちょっと,ゾクゾクしてきたわ」
「……ワッシには,そんな趣味はありませんケンのー」
「ふふふ……」
『……何か,良く見たらリーゼント対決です!リーゼントではマエダー選手の勝利でしょうか!』
『だから如何しタ……』
「じゃあ,今度は私のターンね」
「きなんさい!」
「うふふ……」
メキメキメキ……
『おおっと,那柄選手の腕から生えた鎌が,更にその体積を増していきます!』
「行くわよ……!」
ゴオッ!
「!」
ズバシュ!
「ぐあっ……!」
『那柄選手の攻撃を喰らったマエダー選手,血を流し,膝を折ってしまいました!』
「そんな……。真空部分は避けたと思ったんに……」
「ふふふ。その真空が通る風圧だけでも,充分切れるのよ」
「ぐ……!未だ未だですケンのー」
『おおっと!マエダー選手,立ち上がる!』
『タフだけが取り柄の男だからナ』
「うおお!」
『おおっと,これは!これ迄の試合で見せた,霊波を纏ってのタックルだ!』
『成程。あれなら,鎌鼬もある程度防げるナ』
「おおおおお!」
「面白いじゃない!」
「おあぁっ!」
ドォーン!
『おおっとぉ……!』
「がっは……!」
ドサッ……
『ま,マエダー選手,ダウン!那柄選手にカウンターを叩き込まれたマエダー選手,ダウンです!』
「……強かったわ,貴男。本格的にゾクゾクきちゃった」
『さあ!審判がマエダー選手に……
                 ……
「?」
何?この感覚は……

          まさか――!






ドスウ!
「が……!」
「ふふ。油断しましたノー」
「げ,幻覚……!?」
『那柄選手に幻覚を掛けたマエダー選手,タックルの体勢のまま那柄選手の横を擦り抜け背後に回り込むと,霊波槍の一突きで,見事那柄選手を捉えました!』
『見事に引っ掛けたナ』
「うおぉ!」
ドオーン!
『マエダー選手,那柄選手を突き刺したままの霊波槍を投げ飛ばしました!那柄選手は,結界に身体を打ち付けてダウーン!』
「やった!」
  「てないわよ」
「え!?」
ズバン!
「が……!?」
「……今度は,貴男が油断したわね」
「……!?」
『な,何と!吹っ飛ばされてはいませんでした,那柄選手!マエダー選手の懐から,立ち上がると同時に逆袈裟に斬り上げたぁ!』
「な……何で……」
「ふふ……昆虫はね,古い身体を捨て“脱皮”するのよ」
「ま,さか……?」
「そう言う事。霊波による道具なら,無理に動いても此方の霊波で押し付けてしまえばそれ以上傷が広がる事はないしね。霊波槍と一緒に飛んでいったのは,“脱皮”した私の“抜け殻”よ。お陰でお肌つるつるだわ〜」
「……服は?」
「早着替え。胴衣だしね」
「が……そん……な……」
ドシャア!
『マエダー選手,ダウン!』

「勝者,那柄!」
『武行会,那柄正家選手。準決勝進出です!』
「とは言え……あたしの傷も結構深いわね……。医務室,開いてるかしら」


「だ,大丈夫かよ,マエダー!」
「ま,まつサン……。みっともない所をみせてしもうたノー」
「そ,そんな事ない!格好良かったぜ!」
「ホントですかいノー」
「応!ったりめぇだぜ!」
「……有り難いですジャ」
「わあっ!何だよ,泣くなよ」
「まつサン……」
「……へっ。大丈夫だよ。『わたくしに,お任せ下さいませ』だ!」



『さあ!第三試合,時読ヒカリ選手対善楕三成選手!』
「えっと……源五郎のねーちゃんだっけ?この人……」
「……」
『今回の受験者の中でも,異色な二人!この二人の戦いは,果たして,どんな試合となるのでしょうか!?』

「試合開始!」
『さあ!試合開始です!』
ザッ!
「!?」
トッ……
「あ……」
ドサッ……
『……と……これは……?』
「……」
『な……何と……!開始後数秒で決着が着いてしまいました!善楕選手,試合開始と同時に時読選手の背後に回り込み延髄を叩いて気絶させてしまいました!正に瞬殺!目にも留まらぬ早業です!』
『殺してないがナ』
「……貴方の戦い方はトリッキーだからな。先手必勝,下手に様子見などしていて,貴方のペースに引きずり込まれても困る」
『気絶している時読選手に,冷然と言い聞かせます,善楕選手』
『……それは実況する必要ないだロ』
「悪く,思わないで下さい」

「勝者,善楕!」
『善楕三成選手,ベスト4入りです!』


「凄い……!流石は三成さんですね」
「褒めても,何も出ないぞ?」
「いや,そんな……」
「後は長政だけね」
「そうだな」
「頑張りなさいよ?」
「は,はい!やるだけやってみます!」
矢っ張り正家さんと三成さんは凄いな。
正家さんなんて,あんな傷を負ったのに,その状態で変蟲術を彼処迄使いこなすなんて,何て凄い精神力なんだろう。
まあ……だからおかまなのかも知れないけど……
三成さんも凄いしな。何時も冷静だもん。
……。
うん,俺も頑張ろう。
          ……前向きに。



『準々決勝もこの試合でラストとなりました!第四試合は,浅野長政選手対羽柴秀美選手!』
「よぉ〜し……頑張るぞ!恐くない,恐くない……」
「……そんな,人をお化けみたいに……」
『羽柴選手は,三回戦,四回戦と武行会のメンバーと戦い,これを下してきました!その羽柴選手に対して,如何戦うのか,浅野選手!』
「……!」

「……如何思う?三成」
「いけないな……。力み過ぎだ」
「そうね。少し脅かし過ぎたかしら」
「ああ……」

「試合開始!」
『さあ!始まりました!』
「……」
「……」
『っとぉ?両者,動きません』
『相手の様子を窺っているんだナ』
「誘ってる……」
「……」
「ええい,構うもんか!虎穴に入らずんば虎児を得ずだ!」
『浅野選手,仕掛けた!』
「はあっ!」
ドン!
『先ずは霊波砲を一発』
『まあ,これは牽制だろうナ』
「おぉあっ!」
『続いて霊波刀を作り,斬り掛かります!』
バヂィッ!
「くっ!」
『おおっと!羽柴選手,自らも霊波刀を作り受け止めたぁっ!』
ヒュッ!
「!」
ドカァ!
『膠着状態に縺れ込み,両者の動きが一瞬止まった隙を突いて,羽柴選手のパンチが浅野選手に炸裂!浅野選手は,派手に吹っ飛ばしました!』
「く……!」
「……」
『羽柴選手,追撃はせず,相手の動きを窺っています』
「くっそ,余裕かましやがって……!」
「……」
「う……」
恐くない恐くない恐くない……
そうだ。
相手は,俺が恐怖心を持ってると分かってて,それを増幅させる為にプレッシャーを掛けてるんだ。さっきから態と口利かなかったり,追撃を撃ってこなかったり。プレッシャーを掛けて,こっちの自滅を狙ってるんだ。
そうだ。
怖がってなんかいたら,相手の思う壺じゃないか。
そうだ。
だから,恐くない恐くない……
「恐くない……!」

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