ザ・グレート・展開予測ショー

続 善玉メドーサ編 今回はおキヌ中心 その2


投稿者名:GR2
投稿日時:(97/11/11)

 おキヌのキャラを勝手にいじくるというのは、やや生命の危険を感じる
行動ではありますが・・・続 善玉メドーサ編 第二回でございます。

 美神の事務所。メドーサ、おキヌ、そして美神&横島が久しぶりに顔を
合わせ、話をしている。あいかわらずドツキ漫才を繰り広げる美神と横
島。そして、声をたてて笑うメドーサ。しかし、おキヌだけは顔色がすぐ
れず、なにか表情が暗い。メドーサもそれに気が付く。
 そのうち、時計を気にしていたおキヌが立ち上がる。
キヌ「・・あの、あたし今日はちょっと弓さんたちと約束があるので・・・」
美神「あ、そうなの」
 おキヌが部屋を出ていく。それをじっと見つめているメドーサ。
メドーサ「あの子、なんか変だね・・・」
美神「そうかしら? あたしにはいつも通りに思えたけど・・・」
メドーサ「・・あのさ、仲いいモンどうしでじゃれつくのは確かに楽しいだろ
 うけどさ・・・」
美神「だ、誰が仲いいモンどうしなのよ!」
メドーサ「わかったよ、わかった。この点であんたとやかく議論したって
 始まらないからね。・・・あたしもちょっとヤボ用思い出した。少し、外出
 てくるから」
美神「ちょっと、子供はどうするのよ」
メドーサ「あんたたちだって、将来子持ちになるんだろ? 予行練習した
 って、損はないよ」
 部屋を出ていくメドーサ。
美神「あたし、子供は苦手なのに・・・・」
横島「そうスか。でも、かわいいっスよ、この子」
 いつのまにか、ゴーゴンを抱き上げている横島。ゴーゴンも楽しそうに
キャッキャッと笑っている。
美神「そ、そうなの・・・」
 おそるおそるゴーゴンに近づく美神。だが、ゴーゴンは美神の顔を見
たとたん、火がついたように泣き始める。
美神(かわいくないわねェ・・・このガキ)

 町はずれの墓地。おキヌが立っている。その前に、彼女の夢に出てき
た、もやもやとした影が浮かんでいる。
影「オカアサン、ヤット会エタネ」
キヌ「あなた、ほんとうに・・・」
影「ソウダヨ。ボク、モウスグオカアサントコノ世界デ会エルハズダッタン
 ダ。デモ、オカアサンハボクト会イタクナインデショ」
キヌ「そんなことはないわ!」
影「デモオカアサン、ボクヲコノ世二生ミダスタメニ何モシテクレナイジャ
 ナイカ。ダカラボクハ、モウ普通二生マレルコトハデキナイ」
キヌ「・・・・」
影「デモ、ボクハドウシテモコノ世二生マレタイ。オカアサン、責任トッテ
 ヨ」
キヌ「何をしろっていうの?」
影「オカアサンノ体ガ欲シイ。オカアサンノ体二乗リ移ッテ、ボクハコノ世
 界ノ人間二ナリタイ。イヤトハ言ワナイデショ。全部オカアサンノセイナ
 ンダカラ」
キヌ「・・・わかったわ・・・あたしの体の中におはいりなさい・・・」
 影が、徐々におキヌの体に近づいてくる。そこへ、物陰から放たれる
閃光。
影「グッ・・・」
 物陰からメドーサが現れる。
メドーサ「ガキのフリして母性本能くすぐって、それで「彼女のハートは
 僕のもの」って寸法かい? 妙なマニュアル本の読み過ぎだよ、それ」
キヌ「メドーサさん、いいんです。この子はあたしの・・・」
メドーサ「バカ言ってんじゃないよ。こいつはあんたの子供でもなんでも
 ない。生まれ変わりたいゲスな下級霊が、あんたの体ねらって仕掛け
 たペテンだよ。あんたの優しい性格につけこんでね・・・・あたしはこう
 いうまわりくどいサギ野郎は、いちばんアタマに来るんだ」
 影が急いで逃げだそうとする。
メドーサ「お待ち! こんな汚いゲスなペテンを笑って見逃すほど、あた
 しは性格のいい女じゃないんだよ!」
 ふたたび閃光が放たれ、影は雲散霧消してしまう。
 静寂が戻った墓地。メドーサ、ゆっくりとおキヌの方を見る。
キヌ「メドーサさん・・・あたし・・・」
メドーサ「・・あんたの気持ちはわかるよ。あんたの性格なら、自分のせ
 いで生まれない子なら、自分で責任とろうって思っちゃうだろ・・でもさ
 あ、どうしてその子が生まれないって決めつけるんだい?」
キヌ「・・・・」
メドーサ「あたしと美神見てりゃわかるだろ。運命なんて、何をきっかけ
 にどう転がるか、誰にもわかりゃしないんだよ。・・・それを、勝負がつ
 く前に白旗上げてたら、その子があんまりかわいそうじゃないか」
 おキヌ、メドーサにすがりつき、泣き出す。メドーサ、おキヌの背中を
優しくなでながら
メドーサ「・・・もし行きたい未来があるんなら、誰の力でもない、あんた
 自身の力で行かなきゃ・・・」
 おキヌ、いつまでも泣き続ける。

                      まだちょっとつづきます






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